【煉獄島】

Last-modified: 2024-03-10 (日) 05:10:01

DQ8

大罪を犯した者を、死ぬまで閉じ込めておくという牢獄を備えた島。まるでアルカトラズである。
表記は、正しくは「煉󠄁獄島」(記事名の字体は環境により正しく表示できるかどうか異なる)。
【サヴェッラ大聖堂】【トロデーン城】の間辺りの海域にあり、船入手時点で行く事ができるが、モンスターも全く出現せず宝箱もなく、その時点で行っても特に意味はない。
 
「大罪」が具体的にどのような罪を指すのかは不明だが、上述の立地やニノ大司教が過去に何人も煉獄島送りにしたと発言していることから、サヴェッラ大聖堂や教会上層部と深い関係のある施設であることが伺える。
ここに捕らわれている囚人たちは、大罪とは縁遠そうな人物ばかりで見るからにコソ泥のような見た目の連中に交じって元聖職者らしき人物もおり、投獄される犯罪の基準がよくわからない。
ニノ大司教の台詞や、後述の主人公たちが投獄されるシーンからも公正な裁判が行われているとは言いがたく、教会上層部の胸三寸で決まる節がある。
なお、見張りは獄卒の【あらくれ】2人のみで、警備は異様なまでに手薄である。
一応、入り口は【さいごのかぎ】でも開けられない特殊な鉄格子で封印されているので、脱獄や外部からの襲撃に警戒する必要があまりないのかもしれないが。
 
収容所の地下深くに牢獄があり、鎖で繋がれた鳥篭のような人力【エレベーター】が唯一の出入り口。
囚人の搬送の他にはもっぱら見張りの交代に使われる。
ひどく劣悪な環境で草木ひとつ生えておらず、外内部共に有刺鉄線が張られている刺々しさも相まって、【闇の遺跡】のある北西の孤島の方がまだ清々しく思える程殺伐とした雰囲気が漂う。
何一つやることもないままただ死を待つだけという意味ではDQ5の【工事中の神殿】やDQ6の【牢獄の町】よりも絶望的と言えるかもしれない。
汚れた湧き水を独り占めしようとする痩せたごろつきや、生まれ故郷を懐かしむ田舎者といった面々が閉じ込められており、彼らの生々しい台詞が相まって見ているこっちが辛くなる。
少なくともニノは煉獄島がここまで酷い場所とは知らなかったという発言をしている辺り、教会上層部の傲慢さがうかがえる。
 
また、獄卒たちもガラが悪く、囚人たちを理不尽に怒鳴りつけ、それでいて目先の利益に目が眩むなど、どちらが犯罪者か分からないほど荒んでいる(もっとも、そこを突くことで主人公たちは脱出できたのだが…)。
ただ、主人公たちやニノは一ヶ月程の獄中生活を肉体的には特に弱る様子もなく耐え切っている。
最低限の食事程度は出たのか、彼らだけが特別だったのか…。というか、一ヶ月も食事が出されずに耐えきっていたら、【トロルの迷宮】の大臣一家が、種や木の実で飢えを凌いでいた件と照らし合わせると支離滅裂になってしまう。
明らかに入浴施設なんて存在するはずもなく、こんな場所に1ヶ月も放り込まれたら体臭は大変な事になっているはずである。
ちなみに、幽閉用の不思議な力(魔力?)でも働いているのか【リレミト】を唱えても脱出できない。
 
ここでは仲間会話でのセリフは一切用意されていない。
内部では仲間とは切り離された扱いのため、直接話しかけることは可能だが。
 
主人公一行は法皇の館で【魔犬レオパルド】を倒した直後、【マルチェロ】に法皇殺害未遂の濡れ衣を着せられ、ここに閉じ込められてしまう。
その間に【法皇】はマルチェロにより殺される。
幽閉されてから1ヶ月も経った後、法皇の死を知ったニノが真相を知るために脱獄を決意、パーティー全員と相談して【黄金のロザリオ】を飲み込んで腹痛を起こしたという一芝居を打って獄卒を出し抜き、ニノの自己犠牲により主人公達は脱出に成功。マルチェロをぶちのめしに【聖地ゴルド】へと向かう。
結構大げさな脱獄計画となったが、【トーポ】に鍵を盗ませる展開を予想したプレイヤーも多いのではないだろうか。
ちなみにこの脱獄時のいざこざの時には【急げ!ピンチだ】が流れるのだが、北米版では何故か無音になっておりやや緊張感がない。
ニノ大司教は人力エレベーターを動かすために自らここに残り獄卒の足止め役として主人公達を脱出させる、という死亡フラグを盛大におっ立ててフェードアウトしたが、エンディングで何事もなかったかのように生還している。
 
過去作では似たような状況で屈強な【オーリン】が残り、数ヶ月以上も癒えないほどの重傷を負ったことを考えるとこれは何気にすごい。
まあ、腹芸が得意な彼の事なので、低俗な獄卒相手であれば巧く交渉して難を逃れるのは難しくないのかもしれないが……。
なお、そもそもが冤罪なので、罪を捏造したマルチェロが去った後は、いつの間にか救出されていた模様。
 
シリーズの【牢屋】イベントの恒例により、装備や持ち物を奪われることはない。
【はぐれメタルのけん】【はおうのオノ】で牢をぶった斬ろうともしないし、【しんぴのよろい】などの神器級の装備を没収されることもない。
前者については前述通りリレミトを無効化するぐらいなので人間の操る武器程度ではびくとしない強度を誇っていた可能性もあるが、黄金のロザリオよりも高価なお宝満載なのだが…。

3DS版

全員に話しかけた後の夢の中で、主人公と【ミーティア】に関連するイベントが追加。
なぜこのタイミングでシナリオ展開に無関係の過去エピソードが挿入されたのかは謎。
 
またレオパルド戦に【モリー】【ゲルダ】がいてもどういうわけか投獄されるのは初期の4人になる。
そのため、ククールがモリーとゲルダの行方についてコメントするセリフが追加されている。
(モリーが仲間になっていない場合は、ヤンガスがゲルダの行方について言及する)
 
ゲルダとモリー(仲間になっている場合)はマルチェロらの目に留まらなかったため捕まらず、【トロデ】らと共に4人の行方を追っていたことになっている。
かなり苦しい言い訳だが、そもそもがファンサービスで追加されたオマケキャラなので大目に見よう。
 
フルボイスの3DS版ではニノの腹痛騒ぎもボイス付きだが、その際のヤンガスやゼシカの棒読みっぷりは必聴である。
逆に、ニノのそれは迫真の演技で、これなら獄卒が騙されても仕方ないほどである。
 
なお、余談だが脱出イベントのラストの演出がオリジナル版と3DSで違っており、PS2版はエレベーターが地上についた瞬間に鎖が切れるのに対し3DS版では皆が降りきってから鎖が切れ、落ちるというものになっている

トレジャーズ

お宝として【煉獄島のレバー】が登場。