【トロルの迷宮】

Last-modified: 2024-02-10 (土) 13:30:58

DQ8

ゴルド崩壊後、突如失踪した【サザンビーク】の大臣の自宅にある鏡を調べることで入れるサブダンジョン。
イベント発生が終盤と遅く、本編中で言及されることもない一民家の二階の鏡(しかも夜限定)という非常に見つけにくい設定になっているため、よく場所を掲示板で聞かれたりする。
ダンジョンではあるが、小規模ゆえか【ダンジョンマップ】は存在しない。
1フロアしかない上に見通しがよく、さほど入り組んでいるわけでもないので迷うことはないだろう。
 
その名に違わず、【トロル】【ボストロール】【トロルキング】とトロル族が総出で登場する。
その他、【サイクロプス】【ドラゴンブッシュ】【スライムベホマズン】も出没。
皆一様に恰幅のよい大型モンスターなのが共通点。
割と大きめのスライムベホマズンでさえ、この面子に混じると小さく見えてしまうのが不思議。
出現こそ低確率だが、遭遇する時期的には明らかに場違いなスペックを誇るトロルキングには要注意。モンスター図鑑の通し番号上では隠しダンジョン組でありながら本編クリア前に出てくるという理不尽さは、前作の【れんごくまちょう】を彷彿とさせる。
 
奥にはサザンビーク大臣とその家族を料理しようとしているボストロールがおり、こいつらを倒すとイベント終了。 
戦う前に「強い奴とは戦いたくないから見逃してくれ」と懇願され、そこで「はい」と答えると、ご丁寧に全回復してくれる。
連中は一応ボス扱いとなっており、HPは雑魚として登場する通常の個体の倍近くあるが、攻撃力は通常のものよりも少し高い程度で、防御力に至ってはむしろ低い。
ボスとしては明らかに弱く、道中に出てくるトロルキングの方が危険度は数段上。それでも用心するなら、素直に回復してもらうといいだろう。
また、回復した場合と回復しなかった場合とでは戦闘に突入する際のセリフが若干変わる。
余裕のある人は事前にセーブデータを残しておくなりして両方見てみよう。
 
イベントが完了しても特に消滅したりはせず、いつでも入れる。
もっとも立ち位置としては完全なオマケダンジョンであり、行かなくても、あるいはイベントを完遂しなかったとしてもストーリーには影響しない。
とはいえ、助けなければいずれ調理されて食われるであろうことは想像に難くないイベントなので、心情的には早めに攻略しなければ…と思うところだろう。
内部で拾えるアイテムも【じごくのサーベル】【ちいさなメダル】が一枚のみと、なかなかしょっぱい。
いずれも一品物や希少品ではあるものの、それ一つで大局に影響を及ぼすほどの重要度でもない。
トロルキングの凶悪さを考えれば、イベント発生直後に向かうよりも、本編クリア後に準備を整えて挑む方が賢明だろう。
なお、クリアした際には大臣から礼として【ちからのたね】2個と【いのちのきのみ】3個をもらえる。
彼の弁によれば、監禁中はこれらを食いつなぐことで飢えをしのいでいたらしい。
そのため【ヤンガス】からは「こんなものを食べていたのなら、そのうち自力で脱出できそう」と言われる。ごもっともである。
【ククール】からは「もう少し早く退治すべきだったな」と口惜しむセリフが聞ける。
ちなみにそのククールのセリフは犠牲者の数の話で出たセリフで、種の話ではないので注意。
 
なお、件の鏡のある部屋は元々大臣の妻の寝室だったのだが、クリア後は「気味が悪いから」という理由で、【メイド】が代わりにその部屋で寝かされている。ちょっと可哀想。
鏡を割るなりなんなりして処分すればよさそうなものだが、「高かったから」という理由でそれすらもさせてもらえないのだとか。
大臣の妻は夜になると1階で寝ているが、なぜか壁の向こう側から壁越しに話しかけることができる(3DS)。といってもふつうの寝息を聞けるだけだが。
  
それにしても、このような危険なダンジョンがなぜ何の前触れもなく出現したのだろうか?
正確な理由は不明だが、迷宮クリア後の仲間会話で「ラプソーンの復活で魔物が活性化した影響かもしれない」との推測がなされている。
実際ラプソーン復活後は魔物たちが凶暴化している描写が見受けられるため、迷宮に繋がる鏡もまた力を取り戻したとしても不思議ではない。

ボストロール的には~

前述の通りボスとしてボストロール2体組と戦うのだが、こいつらのセリフ回しはとにかく独特。
「ボストロール的には~」というやけに反応の軽いコギャル紛いな口癖は、鍋をかき回している個体の台詞である。

「ふーん ふーん ふーん♪
 くーっきん♪くーっきん♪」

一国の王に成り代わり圧政を布いた、DQ3のボストロールを思い浮かべながら恐々話しかけたであろうプレイヤーは、そのギャップに尋常ならざる衝撃が走ること請け合いである。
 
そして主人公たちに敗北すると、

「くちおしや。おぬらさえ いなければ ごちそうに ありつけたものを!
 だが ボストロール的には……。
 いい夢 見させてもらったぜ!」

…と、親指を立てつつ爽やかな笑顔を浮かべて消滅する。
何が「いい夢」だったのかは永遠の謎。主人公たちとの激闘が楽しかったのだろうか?
ちなみに「おぬら」という言い回しは、DQ4でも使われている。
 
当人たちの反応は終始陽気だが、迷宮内を見渡してみるとその有様は洒落にならない。
台所には恐らく肉であろう怪しい物体が吊るされ、まな板の上には刃こぼれした巨大な包丁、さらに部屋の隅にある汚れた布の隙間から顔を覗かせるのは、山積みされた大量の人骨。
一体どれだけの人間がこのボストロールらにクッキンされたのかを考えると恐ろしい。
場の雰囲気に見合わぬボストロールの振る舞いも、恐ろしさに拍車をかけている。
ボストロールの体色が緑という事もあってか、某ホラー映画を連想したプレイヤーもいるようだ。

3DS版

内部で拾える【ちいさなメダル】が1枚追加され、計2枚に増加。
また、入り口の鏡とトロルの調理場が【写真クエスト】の撮影対象になっている。
このうち鏡は夜間に光っているところを写す必要がある。
 
リメイク発表時には「CERO対策により、台所でのグラフィック描写等が修正されてしまうのでは?」といった不安の声も出ていたが、その心配は杞憂に終わった。
それどころかボストロールのイベント全般がフルボイス化され、より強烈な印象を残す羽目に。
上記会話以外でも、ボストロールに話しかける前に大臣と話すと、イベントシーン中に

「ごっはん♪ごっはん♪」

と楽しげにリズムを刻む声まで聞こえてくる。勘弁してくれ。

写真クエストの説明文によれば、この迷宮のボストロールは大食漢で料理人としても優秀らしい。料理に使われる「素材」の中身を想像すると、いささか背筋が寒くなるが……。

【シンボルエンカウント】が採用された関係で、狭い通路にトロル族やサイクロプスなどの巨体が犇めく状況が多くなったため、敵シンボルを避けづらくなっている。
中断セーブを用いてのシンボルリセット等を駆使して進むのもありだろう。