【マール・デ・ドラゴーン】

Last-modified: 2024-04-18 (木) 10:13:10

DQ7

【シャークアイ】率いる【海賊】団の名称であると同時に、彼らが擁する巨大双胴船の呼び名。
なお、船の呼び名は【公式ガイドブック】ではネタバレ防止も兼ねてか「巨大船」となっている。
 
ちなみに、船内にある【酒場】のカウンターに腰かけている男性より、「漁のウデはいいんだけどギャンブル好きなのが玉にキズ」な知り合いがかつて、伝説の楽園といわれる【エスタード島】を求めて旅立ったという話を聞ける。
諸々の要素から、恐らくその知り合いが【ボルカノ】【ホンダラ】兄弟の遠い先祖になったものと思われる。

歴史

遥か昔に【みずのせいれい】の力を受け継いだと言われる一族で、シャークアイと【主人公】を含めて、ほとんどの船員はその末裔である。
このようなルーツを持つ一族であるため、船の帆には水の精霊の紋章が描かれている。
そんな一族の中でも、総領の地位には代々「精霊の紋章」が体のどこかに刻まれている者がなるのだという。
 
元々は、「弱い者には手を出さず、海の魔物たちを倒す海賊」として活動していたらしい。
いわゆる義賊の類の歴史を持っているため、「ただ海を荒らしてまわる海賊とは生き方も歴史もちがう」と誇りに思う船員もいる。
そしてシャークアイの時代に、【コスタール王】に気に入られて【コスタール】の海軍となる。
その2年後、魔王の軍勢との一大決戦に敗れ、【大滝の崖】にて氷の中に封印されてしまった。
 
主人公たちがDisc1の【魔空間の神殿】でオルゴ・デミーラを撃破することで氷漬けの封印が解け、現代に蘇ることになる。

設備

船としてはとてつもなく大きく、【フィッシュベル】にある漁船【アミット号】が上陸用のボートか何かに見えてしまうほど。
ある船員曰く、

この船は わしらに とっちゃあ
ひとつの国と 同じよ。
皆 この船の上で生まれ
船の上で 暮らしてきたのさ。

まるで都市国家さながらの独立した営みが続けられてきたようだ。これだけの規模の船なら納得である。
その大きさを生かしてさまざまな設備を内部に擁しており、海上に浮かぶ町と考えてもいい。
特にここの武器屋と防具屋は世界中から選ばれた目利きの商人というだけあって、ラインナップは非常にすばらしく、販売されている【ギガントアーマー】【ドラゴンローブ】は最高レベルの耐性を誇る。
しかしところどころに海賊さんがいて移動の邪魔になりやすく、構造も複雑で初見では迷子になりやすい。
おまけに緊急脱出手段の【ルーラ】不思議な力でかき消される始末。操舵担当の【カデル】がいる場所ぐらいは覚えてくれ、ということだろうか。
 
また、この船での移動中に海上エンカウントした場合、戦闘時には【かいぞくたち】NPCとして参戦してくれるなど、何かと恵まれている。
もっともこの時期のアルスたちにとって海の魔物は援護が必要なほどの強敵とは言い難いところだが…
 
ちなみに、ここの船倉にいる【猫】に話しかけ、何を言ったのかさっぱり分からない謎の質問に「はい」と答えると、【ちいさなメダル】が貰える。
「何かピカピカした物拾ったんだけど、お前さんコレ欲しいかニャ~?」とか聞かれたんだろうか?

活躍時期

DISC2の精霊編で一部の大地が闇に落とされているとき、エンゴウで炎の精霊を覚醒させてフィッシュベルに戻ってくると、沖にこの船が現れており、主人公たちはアミット号からこの船に乗り込む。
シャークアイとの対面の後、船は【ダーマ地方】に接岸し、以降は舵の前にいる【カデル】に話しかけることで【エスタード島】とダーマ地方との行き来が可能になる。
そして大地の封印が全て解けたあとは、従来の小舟に代わってこの船で海上を航海することになる。

PS版では船に乗り込んでも即移動とはならず船内マップに切り替わり、舵輪にいるカデルに話しかけることで移動が可能となる。
また船が大きいため小回りが利かず陸地や浅瀬が入り組んでいる場所では移動しづらく陸地スレスレで移動していると意図せず陸に乗り上げてしまう事もあるなど移動手段としてはやや使いづらい。
その頃には【飛空石】があるのであまり活躍の場はなく、海の魔物の図鑑登録やパーク送還のために乗り込むのが主な用途となると思われるが、【海底都市】【海底王の家】への唯一の移動手段でもある。
前者は【デーモンスピア】の回収、後者は【ふしぎな石版?】を入手するためのフラグになるため、きちんと訪れよう。
 
【エンディング】の世界ツアーではグランエスタード帰還前にこの船に立ち寄る。
そしてラストシーンではアミット号としばらく並走。数百年ぶりに再会を果たしたシャークアイと【アニエス】を見届けることとなる。

名前の由来

スペイン語で「海の竜」という意味だ、とする説が広まっている。
しかしマール・デ・ドラゴーン(Mar de dragón)を直訳すると「竜の海」と、順序が逆になってしまう。
海賊および海賊船の名称であることを考えれば「海の竜(Dragón de mar)」のほうが自然なのだが…。
もしかしたら上記の文と「まるでドラゴン」という日本語の語感を織り交ぜたネーミングかもしれない。

リメイク版

【移民の町】の仕様が大幅に変更され、町の進化パターンが1種類固定になり、【プレミアムバザー】がなくなってしまった影響で、なんとここの武器屋で【メタルキングのけん】が普通に売られている。
74,000Gと入手にはそれなりの金が必要だが、この船に乗れるようになった時点で購入できるのは大きい。3DS版はゴールデンスライム3体で石版を作ったり、超ヌルゲーになったラッキーパネル等で稼いだりこれでもかと軍資金源があるので、全く苦にもならない。 
精霊復活後、以前の船が残るようになったにもかかわらず海上移動時は毎回こちらに乗り換える。
乗り込むとすぐにフィールドを移動できるようになり、Yボタン(スマホ版は舵ボタン)を押すと船内のマップに切り替え可能。

小説版

特段原作との違いはないが、他の船を「鯨」、武装している船を「歯鯨」、他の海賊船を「鯱」(シャチ)と呼ぶ独特の符丁を使っている。
鯨についてはシャークアイが「肉も美味い」と言ったりしているので、重要なたんぱく源でもあるようだ。
なお、小説版の世界観では、過去から現代に至るまでの間に鯨類は絶滅している。

ジョーカー3

【凍骨の氷原】の「鉄の箱舟」を【リアクター】で調べると、別名がマール・デ・ドラゴーンであることが分かる。
とはいえこの鉄の箱舟は本来のマール・デ・ドラゴーンとは似ても似つかぬ近未来的な船だが。
本来は星々を渡るために造られた宇宙船である。おそらくモチーフはノアの箱舟だろう。