山女魚(ヤマメ)研究

Last-modified: 2010-03-24 (水) 17:47:37

山女魚について

生息地

ヤマメは関東以北の太平洋岸と日本海側全域、九州の一部に分布し、アマゴとは分布が分かれていたが、放流が盛んに行われたことにより、はっきりとした分布分けはできなくなってきている。
神奈川県は、太平洋岸のヤマメの南限とされている。静岡県はアマゴの分布域といわれ、一部の地域では、混在しているものと考えられている。このためか神奈川県や山梨県内にはヤマメとアマゴの中間的な特徴を持った魚が釣れることがある。
ヤマメが海に出るとサクラマスと呼ばれ、パーマークは完全に無くなり銀色になる。日本国内では北海道、本州、九州に分布する。本州では神奈川県以北の太平側と日本海側、九州では熊本県以北の東シナ海側と大分県以南の太平洋側に分布。海外では日本海、オホーツク海に分布。
産卵期が近づくと体が黒ずみ桜色のまだら模様が現れる。

陸封/降海

  • 陸封:ヤマメ
  • 降海:サクラマス
    • 地方ごとの呼び名
      • 北海道・東北:ヤマベ

外見的特長

体側面に上下に長い小判上の青色がかった斑点模様(パーマーク)がある。
全長は20センチ(2歳・河川)、ダム湖等に入ると40センチほどになることもある。サクラマスになると倍近くまで大きくなる。大きくなると、パーマークは薄くなる。サクラマスは完全に銀色。
繁殖期は、体全体が黒っぽくなり、桃色や紅色の婚姻色が体側・ヒレに現れる。

  • 類似魚
    • アマゴ
      パーマーク以外に、朱色の斑点がある。
      • 陸封:アマゴ
      • 降海:サツキマス
    • ビワマス
      琵琶湖固有種。体長20センチを超えるあたりで朱色の斑点は消える。目が大きい。
    • タイワンマス
      台湾の固有亜種。
    • カワサバ
      イワナとヤマメの交雑種。両者の模様の特徴が混ざってサバのように見える。

ヤマメ攻略

陸封型のヤマメは、河川上流域でも特に冷水域を好む。渓流釣りがメインとなり難易度は高い。
イワナ・ニジマスに比べると警戒心が強く、釣り人の気配を感じると何時間も隠れたまま出てこなくなる。
ロッドも高く上げないようにして、ラインもできるだけ細く目立たないものを使用する。
目立つ色のラインを使用する場合、透明のリーダーを使うことが望ましい。

動きが俊敏で、アタリにアワセるのは相当難しい。ルアーの場合、アクションを加えていると向こうアワセでかかることが多い。
活性の高い時期は、遠くからルアーを発見して自らアタックしてくるが、トゥイッチを加えたり、素早いリーリーングをすることで、ルアーを見切らせない・見破らせない工夫が必要。
夏場の高水温時は、瀬に出て積極的に餌を追うこともある。

30センチを超えるヤマメはかなりの大物扱いで、渓流釣師の好敵手である。