はいふりに出てくる用語についての説明ページです。
修正・追加は自由に行ってください。
原案の鈴木貴昭氏がTwitter上で説明している世界観については原案者Q&Aに載せています。
ア行
欧州動乱
1914年から起こったヨーロッパでの戦い。史実の第一次世界大戦に相当*1。
日本は自国の地盤沈下の対応で参戦できず*2、日本を含めた極東経営に深入りしていたアメリカも積極的に支援ができなかったため、戦闘は長期化した。しかし、ロシア革命でロシアが戦線から離脱し、共産主義革命という脅威を前にヨーロッパ各国はなし崩し的に休戦*3。
パリ講和会議は明確な勝者がいないために紛糾*4し、ドイツへの賠償金も要求されることはなかった。しかし、会議の長期化は欧州協調の立ち遅れと経済の停滞を招いた。
なお史実とは違い、第二次世界大戦は勃発しなかった。
カ行
海上暴力団*5
作中に登場する任侠映画「仁義のない争い」において舞台となっている組織。
この組織が登場する遠因は、1914年の欧州動乱まで遡る。
当時、動乱で疲弊した欧州各国は、アフリカ大陸で高まった独立運動を抑えられず、このままでは植民地での権益を失う恐れがあった。そこで、欧州各国は、他国の植民地に存在する独立勢力に軍事顧問団の派遣と武器援助を行うことで、他国の植民地権益を失わせつつ、自国の権益を保護するという外交戦略をとる。これにより、アフリカ大陸では欧州各国の代理戦争が繰り広げられる事となった。
一方、同時期の日本では、メタンハイドレートの発見を機に地盤沈下が進み、西日本では特に顕著であった。これの対策に多大な国家予算が割り当てられた結果、警察組織も人員や予算の削減が行われ、失業者も増加の一途をたどる。犯罪が増加する一方で治安維持組織としての警察の能力は低下したため、日本各地に存在する任侠団体が代わりに警察としての役割を果たすようになった。
その後、アフリカ大陸では、兵員の不足を外国人傭兵で補う程に戦闘が激化しており、そこに失業した日本人が多数参加することになった。契約を終えた彼らは武器を隠し持ったまま帰国し、このような者たちの受け皿となったのが任侠団体であった。
時代が1940年代に突入すると、アフリカ諸国の一部が資源開発に成功した為に戦線の均衡が崩れ、紛争は終息へと向かう。しかし、欧州諸国の武器援助によって流れ込んでいた多数の銃火器が終結によって余剰となり、それが世界各国に流出。任侠団体がそれらに目をつけて多数入手した結果、彼らはアフリカ帰りの元傭兵と多数の銃火器を有する強力な武装集団と化し、また同時期に成立した新法により、「海上暴力団」と呼ばれることとなった。
当時の法執行機関では彼らを押さえつけることが出来ず、このような状況は、政府が西日本の沈下対策に目途をつけて景気が上向きになり、ブルマーの予算が倍増する1950年代半ばまで続くことになる。その間、彼らは輸送船を護衛する代わりに金銭を要求し、時には対立する組織の縄張りを通行する船舶を襲撃し物資も強奪するなど、海賊顔負けの活動を行っていた。
当然ながら、現実世界にもあるような暴力団同士の抗争や内部抗争も存在している。近年においても壊滅には至っておらず、厳しい取り締まりを受けながらも、時折激しい抗争が勃発するという。
我々の想像する以上にはいふり世界の治安は悪く、このような武装集団が各地で活動していた1940年代~50年代半ばの日本に至っては殆ど内戦状態になっていたかもしれない。
サ行
坂本商会
暗殺を逃れた坂本龍馬が五代才助と共に設立した貿易会社。後に政策の違いから明治政府を下野した西郷隆盛も参加している*6。
完全な余談であるが、はいふり原案である鈴木貴昭氏が同じく原案を担当している某戦車アニメにも坂本商会が登場している*7。
女子海援隊
坂本商会に属する組織であり、日本ブルーマーメイドの前身組織。
欧州動乱において船団護衛や掃海作業に活躍し、後に沿岸警備隊相当として日本船籍でも活動している*8。
活動範囲が日本周辺のみならず欧州方面まで広がったため活躍が各国に知れ渡り、特に英米で同様の組織設立を求める女性たちの声が強くなった。元々ドイツの無制限潜水艦作戦と機雷によって海上交通が脅かされたことから、国際的な海洋治安維持組織を設立する動きはあったが、女子海援隊の活躍でその機運はさらに高まり、日米英に北欧諸国やオランダ・ベルギーなどを加えた国際組織設立の動きが加速した。
これに伴い、教育システムや艦艇が整っていた日本で初期人員を養成することとなったため、女子海援隊は海援隊女子伝習所とともに国家組織として取り込まれ、日本ブルーマーメイドとなった*9。
女子海洋学校
ブルーマーメイドの育成機関。日本では呉、横須賀、佐世保、舞鶴の4か所に作られている*10。
各国にも同様の組織があり、*11日本の呉、アメリカのアナポリス、イギリスのダートマスはその歴史と規模から三大校とされている。所属艦は各国の海軍で使用された艦艇の払い下げであるが、航路の安全を守ることを主眼にして教育を行うため、航洋能力のない小型艦は所属しない。
元々は暗殺を逃れた坂本龍馬が横笛丸に避難した際に、一緒に避難した隊士の妻女たちに対して坂本の姉である乙女が中心となって教育を施したのが始まりとされる。後に海援隊と陸援隊は合併して翔天隊となり、その後は海軍に吸収され海軍陸戦隊となったが、これに対して海軍に入る事を望まない隊士を中心にして海援隊航海学校が設立された。学校には女性隊士も多く在籍していたが、当時はまだ男性と女性が一緒に学ぶことに抵抗があったため「海援隊女子伝習所」が設立され*12、それが欧州動乱後の需要の高まりにより国家組織として取り込まれ女子海洋学校となった*13。
上述の通り、日本では呉、横須賀、佐世保、舞鶴の4か所に存在しているが、各校がそれぞれ毎年生徒を受け入れている訳ではなく、横須賀→呉→佐世保の順で新入生を受け入れている*14。そのため、横須賀校が新入生を受け入れた年には佐世保が2年生、呉が3年生となり、RAT騒動中に佐世保所属の紀伊が遠洋航海中だった設定の根拠にもなる*15。
…しかし、この設定が使われたのはTV版までだった。劇場版以降は呉が2年生、佐世保が3年生と学年が逆転し、また今まで言及されてこなかった舞鶴校の学年が佐世保と同じ3年生であると明言された*16。
TV版から劇場版にかけて設定を変更しなければならなかった理由は今のところ見つかっておらず、全くの謎である。
学校と言っているが組織図上はブルーマーメイドの一部門である。お給料ももらえる*17。
仁義のない争い
はいふり世界の任侠映画。海上暴力団の抗争が最も激しかった1940~50年代の広島・呉を舞台にし、実話をアレンジした作品となっている。
国内トップのシェアを誇る映画会社「洋映」は1970年代には斜陽の時代を迎え、その閉塞感を打破する映画を作ろうと試みた。それが、それまでのヒロイックな任侠映画とは一線を画し、海上暴力団の生々しい抗争を描いた「仁義のない争い」だった。封切りとともに爆発的にヒットした本作は、シリーズ化されるほどの人気作となった*18。
- 仁義のない争い
- 仁義のない争い 広島激闘編
- 仁義のない争い 代理運航
- 仁義のない争い 頂点作戦
- 仁義のない争い 完結編
元ネタは当然「仁義なき戦い」である。アプリゲーム「艦隊バトルでピンチ!」では「ホワイトドルフィン対組織暴力」「フレイター野郎御意見不要」などの存在も言及されている。
スキッパー
1~2人乗りのウォータージェット推進艇*19で、本作世界では庶民の足からブルーマーメイドの哨戒まで、あらゆる場面で活躍する。
第一話で岬明乃が乗っていたのが小型スキッパーで、中学生から免許が取得可能。
晴風の艦橋両脇についているのが中型スキッパーで、小型免許を1年以上保有し技能試験に合格しなければならない。
Z-60J戦術偵察飛行船
ブルーマーメイド、ホワイトドルフィンに配備されている飛行船。ホワイトドルフィンのあきづき型やブルーマーメイドの改インディペンデンス型、大和型超大型直接教育艦に搭載される。モデルはアメリカで研究されていた「エアロスクラフト」と呼ばれる貨物飛行船であると推測されている*20。
全長は24.6mと推測される*21。作中では、第11話で武蔵の砲撃を封じてブルーマーメイドの接近を支援する為に艦橋及び測距儀を目隠ししたが、直後に対空機関砲によって破壊されてしまった。ちなみに、形式名であるZ-60の末尾に付けられている「J」は「Japan」を表していると考えられ、Z-60が全世界的に配備されていると考察できる*22。
本作世界では航空機やヘリコプターの発明がされなかったために飛行船がヘリコプターの役割を担っていると考えられ、対潜飛行船や救難飛行船なども存在すると考えられる。しかし、Z-60がミッションモジュール方式などでマルチロール化されているのか、それぞれ専用の飛行船が開発されているかは不明。
タ行
ナ行
ニイハウ条約
作品世界における1921年に、日米英独などによって締結された海軍軍縮条約。史実におけるワシントン・ロンドン海軍軍縮条約に準じた艦艇区分が設けられており、この条約によって日本海軍は建造計画中だった戦艦4隻*23と巡洋戦艦4隻*24、筑波型及び鞍馬型巡洋戦艦を廃棄することとなった。一方で天城型巡洋戦艦と加賀型戦艦の建造が中止されておらず、また巡洋艦の保有制限も設けられていない*25為、内容に関しては史実と相違があると考えられる。
なお、日本は1930年代末に本条約を脱退し、大和型戦艦の建造に踏み切った。
日本の地盤沈下
日露戦争後のメタンハイドレート発掘を機に発見された沈降現象の結果、日本の主要平野部は海面下に沈んだ*26。沈降の原因は不明だが、公式サイトのイントロダクションには「プレートのずれにより」と記載されている*27。あらかじめ沈降が判明したため山岳部の開発やフロート建設に日本政府が乗り出し、はいふり世界の日本ができた。
ちなみに地盤沈下で東京は大半が水没し、長野が首都になっている*28。
また、本編6話における会話から、地盤沈下が依然として進んでいる可能性がある *29。
ハ行
晴風
ブルーマーメイド
国際的な海洋交通の維持と安全保持を目的として、世界各国に設立された海上警備組織である。日本での正式名称は保安監督隊。構成員は基本的に女性であり、作品世界では女の子のあこがれの職業の一つとなっている。
本部はハワイ王国のニイハウ島*30に所在し、中央管制機構は東京湾上にあるブルーマーメイド統合管制艦に置かれている。
欧州動乱(現実の第一次世界大戦)での航路護衛や掃海に日本の女子海援隊(ハワイ王国海軍所属)が活躍したことで各国が注目を集め、日本・アメリカ・イギリスの三国を中心にして設立された。
ホワイトドルフィン
国際的な海上警備組織であるという点はブルーマーメイドと同じだが、こちらの構成員は基本的に男性。ブルーマーメイドと比べると潜水艦の管理運用とより強固な海上警備が特徴となっている*31。
また、領海内はブルーマーメイド、領海外はホワイトドルフィンの方が動きやすい*32。
マ行
ヤ行
ラ行
RATt(ラット)
水中プラントで偶然生まれたネズミに似た生物。TVシリーズで起こった騒動の直接の原因。
体内にRATtウイルスを保持しており、接触感染で広まる。
ワ行
- 、 -- 2021-10-13 (水) 10:42:09
- ラッパも用語解説した方がいいと思う -- 2022-03-08 (火) 03:31:27