Haloの歴史

Last-modified: 2020-03-29 (日) 21:57:03

2001年に『Halo』が発売された当時(日本国内発売は2002年)、家庭用ゲームの状況は現在とはまったく異なっていた。1人称視点のシューティングゲーム(FPS)は当時から存在し、SFをテーマにしたものもあったが、確固とした世界観を持ち、登場人物に感情移入しながら手強い敵 AIとの戦いを体験できる『Halo』のようなゲームは他に類を見なかった。

 

そして現在、Haloなくしてゲームの世界を語ることは出来ない。Haloは海兵隊が活躍するSFシューティングというジャンルを確立させ、タイトルをリリースするたびに新たなファンを獲得してきた。Haloシリーズは、全世界で累計4000万本を売り上げ、小説やコミック、アニメにまで世界を広げ、多くのファンを魅了し続けている。
Haloの誕生から10年。世界中のファンに感謝の気持ちを表するとともに、さらなる飛躍の10年を目指し、Microsoft Studiosと343 Industriesはこの10年間に進化を遂げたテクノロジーを駆使して、Haloに新しい命を吹き込んだ。『Halo: Combat Evolved Anniversary』で、Haloの歴史と未来を体験しよう。

 

英雄という運命

Haloの主人公、John-117。彼は世界中のファンから「マスターチーフ」の愛称で親しまれる。少年時代に海軍情報局(ONI)に拉致された後、キャサリン ハルゼイ博士によるSPARTAN-II計画に投入され、過酷な訓練を生き延びてスパルタンとなった。スパルタンとは、遺伝子操作により人体改造を施されたスーパーソルジャーであり、コブナントと呼ばれるエイリアンの軍事同盟から人類を守るための最強の盾である。仲間のスパルタンが惑星リーチをはじめとする戦場で次々と命を落とす中、マスターチーフは、スパルタン唯一の生存者となった。それは、彼に課せられた運命の導きであったのかもしれない。

ストーリー

コヴナント戦争の勃発

2552年、人口の爆発的増加により地球には人類が住める場所すらなくなっていた。そんな矢先、光速移動が実現し地球人は本格的な宇宙開発に乗り出すことになり、科学研究と軍事開発に重点を置いた「惑星リーチ」と大型宇宙船の建造を主な業務とした「ヤード」を中心に、人類の手はより幅広く外へと伸び始めていた。

 

しかし32年前、植民星「ハーベスト」が他星との連絡を絶った。戻ってきたのは激しい戦闘の爪跡が残る宇宙船が一隻のみ。惑星ハーベストは未知の複数種族からなる軍勢の襲撃で、壊滅していたのである。敵の名は「コヴナント」。それは人類史上初めての、他の知的生命体との遭遇でもあった。

 

コヴナントは人類を「聖戦|神を冒涜するもの」だとして一方的に攻撃を開始、科学力の差から人類は多数の植民星を壊滅させられてしまう。事態を重く見た政府は人類の本拠地である地球の場所を特定されないために、不用意に船舶を地球に近づけることを禁止する「コール条約」を制定した。

 
 
 

その頃、惑星リーチでは対コヴナントの極秘部隊「スパルタン-II」が開発・編成されていた。敵であるコヴナントの技術「エネルギーシールド」を盛り込んだ特殊スーツで身を包み、強力な戦闘能力を持つ特殊兵士である。彼らはコヴナントに対して絶大な力を発揮したが、それでも敵軍に対しては多勢に無勢であり大きな損害を被ってしまう。

 

大きな勝利と莫大な損害を被って惑星リーチに帰還したスパルタン部隊であったが、コヴナントが惑星リーチへ向かっているとの報を受け迎撃に出発、しかし結局生き残ったのは敏腕艦長で知られるキース率いる戦艦「オータム」と、それに乗り合わせた一人のスパルタン-II、通称「マスター・チーフ」のみとなってしまった。窮地に陥ったオータムだが、少しでも地球から敵艦隊を遠ざけようと自ら囮となり、行き先不明の地点へとワープを開始する。

 

ヘイローへの不時着と探索

オータムがワープから出たその瞬間、目の前に謎の巨大なリング状惑星が姿を現した。敵の執拗な攻撃に沈没寸前だったオータムは乗組員に退避を発令、リングへの上陸に活路を求める。急遽コールドスリープから目覚めさせられたマスター・チーフに対し、キース艦長はオータムのAIである「コルタナ」の死守を命じた。コルタナは高度な知性と戦艦の運用機能を持つだけにとどまらず、地球の位置を含むあらゆる情報を有しており、彼女がコヴナントに奪われることは地球の滅亡を意味しているのだ。それは同時にマスター・チーフもまた己の生命を死守せねばならない事を意味していた。いまや地球の命運は事実上、マスター・チーフとコルタナの手に委ねられていたのである。

 

かくしてマスター・チーフはコルタナを自らのスーツ内に移し、脱出艇で環状惑星ヘイローに不時着する。

 

広大なヘイローの大地には、既にコヴナントの姿があった。チーフは捕虜となったキース艦長を救出するため、生き残りの海兵隊を集めてコヴナント艦を強襲する。助け出した艦長の情報により、ヘイローが古代種族「フォアランナー」の建造した強力な兵器だと知ったチーフたちは、コヴナントに先立ちこれの奪取を計画。コントロールセンターへと向かう地図を手に入れるため、マップルームのある島に総攻撃をかける。

 

マップルームの制圧に成功し、コントロールセンターに向かうチーフ達。リングの気候制御が効いていないのか、雪の中にそびえるピラミッド状建築物の頂上にそれはあった。既にコヴナント軍が全面展開していたものの、チーフは海兵隊の生き残りと協力してコントロールセンター内へ侵入、コルタナをヘイローのネットワークにつなぐことに成功する。しかし、そこでコルタナが得た情報は恐るべきものだった。艦長を止めろというコルタナの声に従い、彼女をネットワークに残したまま艦長の元に向かうチーフ。ジャングルの奥にあるフォアランナーの遺跡に潜入し艦長らの足取りを追うが、そこで見つけた海兵隊員の残したビデオログに写されていたのは、寄生生物「フラッド」に次々と襲われる艦長や海兵隊員達だった。知的生命をホストにして増殖するフラッドは、人間もコヴナントも見境無く襲う。三つ巴の戦いとなったジャングル内の遺跡から脱出するチーフだが、そこに突如現れたのが、ヘイロー管理ユニットである人工知能「343ギルティスパーク」だった。

 

真実と終章

ヘイロー管理システムを名乗るそれは、フラッドの拡散を止める為にはヘイローの起動が必要だと語る。その言葉に従いヘイロー起動の鍵となるインデックスを手に入れるチーフだが、起動直前、コントロールセンターで待機していたコルタナが制止をかける。ヘイローの機能はフラッドの繁殖を抑制する事、すなわち、フラッドのホストとなる知的生命体を銀河全体から消滅させる事だった。悪びれもせずその事実を認めるギルティスパークは、ヘイローの破壊を決意するチーフらに対する攻撃を開始する。巨大なヘイローを破壊する方法はただ一つ、戦艦オータムの核融合炉を爆発させる事。コヴナントとフラッドが入り乱れる戦場を駆け抜け、時間稼ぎのためにパルスジェネレーターを破壊するチーフ。時間的余裕を稼いだチーフは、キース艦長からオータム核融合炉起動のキーとなるインプラントチップを手に入れるため、墜落したコヴナント艦を捜索する。しかし、艦長は既にフラッドの餌食となっていた。断腸の思いで元艦長だった"それ"を打ち倒したチーフは、不時着した戦艦オータムに突入する。

 

人類とコヴナント、そしてヘイロー管理防衛システムはフラッドを巡って4つ巴の戦いを続けていたが、その目的は同じだった。全ての知的生命体の敵であるフラッドの拡散防止。それはヘイローの破壊という方法を持って達成された。オータム核融合炉を基点として爆発が広がり、その形を失うヘイロー。崩壊するリングを間一髪で脱出したチーフとコルタナだったがその周辺に生命反応は無かった。犠牲はあまりにも大きかったが、フラッドの増殖は止み、ヘイローの起動による知的生命体の全滅は免れた。

 

出典:http://ja.wikipedia.org/wiki/Halo:_Combat_Evolvedより