VK45.02A

こいつに乗るならIS-3に乗ろう
正式名称は『VK 45.02 (P) Ausf. A』

しこまるAくんのいいところ

840hpとなかなかの出力がもたらす高機動力
最高速度は38km/h、出力重量比は14.74とドイツ重戦車らしからぬ数字を持っている。
そうISシリーズのような機動力を生かした回り込みなどを行うことができるのだ！
またポルシェ博士の戦車らしく、ドイツ重戦車の悲しみである車体下部を撃たれて燃える、ということもないZO!

貫通足りないぞ!しこまるAくん

この戦車、機動力は優秀なんだけど同格重戦車と比較するといろいろ残念だったりする。
まずは主砲。
こいつの最終砲は『10,5 cm KwK 45 L/52』。
ドイツ戦車乗りなら気づくだろう。
この主砲、同じドイツの同格重戦車『TigerⅡ』の中間砲である。
TigerⅡの最終砲である10,5 cm KwK 46 L/68と比較すると単発火力と装填速度、照準時間では一応優っているものの、貫通がなんとAPで25mm、APCRでは41mmも貫通で劣っているのだ！
具体的な数字で言うと10,5 cm KwK 45 L/52の貫通はAP200mm、APCR244mm。
10,5 cm KwK 46 L/68はAP225mm、APCR285mmである。
この貫通の数字は175mmの貫通の呪いを克服したIS-3はいわずもがな。
苦しみを背負ってるだの苦行打のといわれ続けているT32の105mm砲とどっこいどっこいである。
いやたしかに105mmよりDPMも精度も勝っているけどね。
それでもTier8重戦車の主砲としては頼りないの一言である。
おまけに精度も0.37とかなり頼りないので弱点狙撃もちょっと厳しい。
照準時間が2.3とやや早いのだけは救いか。
でもねえ、主砲で悪いのはそれだけじゃないのよ。
ポルシェルート特有の俯角のなさ。
わずか6度の俯角のため起伏に弱く、車体下部を狙うときも苦労することがあるのだ……

装甲もないぞ!しこまるAくん！

前身のTigerPの正面装甲の数字がおかしかっただけなんだけどね。
コイツの正面装甲はまさかの120mmの傾斜。実質装甲208mm程度でしかない。
Tier8重戦車としてはイマイチ物足りない数字であり、実際重戦車にしてはスパスパ抜かれる。
一応ドイツ戦車にしては珍しく車体下部はそこそこ固め……といっても実質186mmだけど。
でもねえ、この車体下部は……。
ポルシェ博士の素敵アイディアのおかげでエンジン判定はないけども。
代わりに弾薬庫判定があったりする。
つまりエンジン死なないけど弾薬庫被弾でﾁｭﾄﾞｰﾝ。である。
しかしながら前身のような切り欠きという弱点がないため昼飯が容易にできる。
そのため運用次第で装甲圧は何とかごまかすことは可能である。
ちなみに砲塔が前寄りにあるので豚飯は苦手。
逆豚という手はある。ペラペラのしこまるAだと思って適当に打ってくるnoob相手なら結構効く。

やったねポルシェ!砲塔の装甲が増えるね！

前身のTigerPに乗った人は誰もが思っただろう。
「砲塔の装甲が欲しい……」と。
だがその思い、このしこまるAくんでついに届く。
コイツの砲塔はあのTigerⅡと同等のシロモノ。
砲塔正面装甲は何と185mmの傾斜で191mm相当。
ちょこっと首振りすることで滅茶苦茶はじくことができる、
ただし、砲塔側面はものすごくペラペラで、20.3cmクラスの自走砲なら平気で貫通するレベル。
そのため首振りをしすぎないようにしよう。

どうやって運用するのこいつ

重戦車として扱うには装甲がやや不足し、また主砲の貫通不足がかなりつらい。
200mmの貫通のAPはいわずもがな、APCRであっても同格相手にはちゃんとした弱点狙撃が必須である。
装甲は前寄りにある砲塔もあり昼飯飛び出し打ちなどでごまかすことは十分に可能であるが、それでも同格以上相手はつらいものがある。
だがそれはあくまでも正面からの殴り合いの話である。
ドイツ重戦車随一の起動力をもって側背面へと回り込むなど起動戦術をとることで他の重戦車とは違う活躍をすることができる。
ISとかとおんなじ戦術だね。
ただしいくら機動力がいいといっても中戦車ほどではないため限度はあり、また履帯性能そのものは微妙。
おまけに車高の高さゆえに隠蔽がかなーーーり悲惨なレベルなのですぐにばれて対策されたり、あるいは駆逐戦車や自走砲の弾を食らって爆散なんてこともある。
器用貧乏感の強い車両ではあるものの、マップをよく見て状況に応じ、その時その時の動きをとることで十分な活躍をすることができる、個性的な車両なのである。

VK45.02Bの前に立ちはだかる苦行というのは否定しきれないが