ドリームランドへようこそ

「相変わらずだなァ、探したぜっ、無知全能！　ところで何だ、このインチキ空間は！？」
「オレ様の悪夢(ユメ)に決まってんだろ。イヒヒヒッ……何でもいいぜ、退屈してたんだ。会いに来たっていうんなら一緒にあそぼーぜ、ギャハァッ！」
それはいつかあったはずの未来、儚く消える一睡の夢。
聡明叡智であったノーデンスと無知全能なるアザトース。
オールドワンズに在りし頃、２人は凄惨な対決を行ったこともある。
だが今、この場に響くのは正気を失ったかの如く、底抜けに楽しそうな笑い声だけ。
この空間において聡明、全知といった言葉は不釣り合いとしかいいようがない。
そうだ、まるで狂気のよう……だが、考えてみてほしいのだ。
２人のそれが狂気であるのかどうなのか、何処の誰が確定できるというのだろう。
「神」か、それとも別の誰かか？
分からない、我々にはきっと分からない。
――オールドワンズより産地直送の狂気をあなたに。
そして取り戻した不確定なる未来へ、乾杯。