パイロットトレーニング

「早速、これからシミュレーションルームへ行くぞ。クトゥグァがどの程度やれるか確かめてみたい」
「おおーっ、さっそくオレの腕前を見たいとかタイチョーってば、オレに期待しまくってるなー？　任せろ、やってやるんだぜーっ」
パイロットスーツを身に纏った新入り隊員のクトゥグァ。
そしてコクピットの操縦指導を行う隊長のブレイク。
クトゥグァは自分専用にカスタムされた機体に目を輝かせて乗り込む。
ブレイクによるシミュレーター操作の説明は、一切耳に入っていないようだ。
目につくものがすべて気になるクトゥグァは手当たりしだいにボタンを触ってしまう。
そして操作パネルに大きく映し出される起動失敗の４文字。
そう、この時はまだ、作戦部隊の誰も知らなかった。
この２人のコンビネーションが模擬戦ではない、実戦の中でこそ見せる真価を。
如何なる環境でも生存することに特化したブレイク。
そして敵も味方も自分もまとめて広範囲ボムで焼き払うクトゥグァ。
やがて彼らの連携がこの後、絶望的な戦況を塗り替えていく。