Valiant

英国紳士曰く史上最悪の戦車
こんな車両をWOT10周年記念にプレゼントなんて皮肉が効いてるね！

車両概要

・イギリスのTier5プレミアム中戦車
　2020年8月の10周年記念イベントにて配布された
・正面が固くなって主砲が75mmになったマチルダBPみたいな車両
・ヴァリアント開発の経緯
ヴィッカーズ社が設計開発したヴァレンタイン戦車は「イギリスにしては」故障が少なく、いい意味で信頼性があった
しかし初期型の乗員が2人となってしまい改良しても砲手のスペースが確保できなかったという問題があった
そこでヴィッカーズ社にヴァレンタインの部品を流用し「6ポンド法または75mm砲搭載」「乗員3名のスペース」「できる限り重装甲」の要求でヴァリアント(A38)の開発の指令が下りた
・開発した時期が本当に悪かった
ヴァリアントの開発が始まったのが1943年で試作車が1944年完成、この頃はもうセンチュリオン戦車の開発が始まっておりいわゆる巡航戦車と歩兵戦車の融合が始まろうとしている時に歩兵戦車ヴァレンタインの改良型なんて作ってたわけである
ヴァリアントは設計も最悪で開発時期も時代遅れで試運転後これ要らないよね？開発中止！という悲しみしか背負ってない戦車になってしまった

強いところ

・めちゃ固いし！
　砲塔・車体とも正面114mm　砲塔は丸みもあってはじかれやすい
・マチルダBP同様にHPが重戦車並みにある(HP800)
・隠蔽もいいほうなので重戦車並みに固くて耐久に優れているのにコソコソプレイもできる

弱いところ

・めちゃ遅いし！ 最高速度19kmはTier5ワースト記録
　出力重量比(7.68)はマチルダBP(6.324)よりはマシだけどTier5ではブービー
　AT2とかチャーチルIより悪い　全部イギリス車両じゃねーか！
・主砲がちょっと残念　エクセルシアーとかキャバリエと同じ75mmMk.Vなんだけどこの主砲は金弾貫通144mm止まりで弾速が遅い(APで619m/s APCRで774m/s)という欠点がある
　足の遅さから一度向かった場所からの戦略的撤退が難しいので主戦場へ行ってAT8とかオイあたりがいたらもう頭を抱えるしかできない
　弾速が遅いのに距離を取られているとこちらから接近しにくいのも辛い
・車体正面は114mmの垂直に近い部分と60mmの楔型傾斜で構成されている
　どっちにしろ金弾込めれば変な弾かれ方をせずに抜けるので意外と固く感じない
　砲塔の主砲周りのもっこりした部分は被弾経始良好だけどその下に垂直部分が広がっているので砲塔だけ出している相手はここを狙おう
・イギリス車両だけあって天板装甲が薄い(車体上部10mm)　砲塔基部の天板も10mmなのでHEを食らうと結構なダメージが出る　
ついでに車体背面の傾斜部分も17mmしかないのでHEでも簡単に抜かれてしまう

余談

・ヴァリアントの問題
めっちゃ足が遅いことから分かるようにこれは歩兵戦車…「歩兵の盾になる戦車だから徒歩(4.8km/h)と同じ速度でいいよね！」って発想の戦車だった要するに機動戦なんて考えてなかった
そして16トンクラスのヴァレンタイン戦車を元にしたのにヴァリアントは27tという非常に重い戦車だった、これは砲塔装甲圧を114mmにしてさらに搭乗員を三名にするためのでかい砲塔をくっつけたため
ティーガーIレベルの正面装甲でコンパクトにまとめようとし、歩兵戦車だからエンジンも非力で妥協した非現実的戦車になってしまったのである
またヴァリアントの試作車を作っていたのはヴィッカーズ社の下請け会社つまり戦車の素人が戦車を作ってたのである
40tのエクセルシアーと同じ防御力を持った戦車を27tの重量で作りたいという無茶振りが生んだ車両
その妥協がどのような結果を生んだかは地獄めいた機動力の低さに現れている
「史上最悪の戦車」とイギリス人自身に言わしめた理由の多くはゲームでは再現されていない操縦系統の不具合なのでその点は不幸中の幸いか

「」の評価

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