おすすめ艦隊プラモデル/おすすめの1/700キット-水上機母艦、空母-

Last-modified: 2024-01-15 (月) 12:42:50

元のおすすめ艦隊プラモデルに戻りたい場合は、こちらから。

初心者の方はまず1/700スケールのキットを作ってみましょう。
作りたい艦が大型艦の場合でも、練習を兼ねてまずは駆逐艦類の小型艦を1つは作る事を強くおススメします。

『水上機母艦』

日本海軍では様々な水上機母艦を運用していました。
どちらかというとマイナーな艦種になりますが、1/700ではきっちり発売されています。

千歳型・準千歳型

千歳型及び準千歳型水上機母艦のキットはアオシマのみが発売しています。

  • 千歳型
    メーカー艦名キットNo.キット仕様発売年備考
    アオシマ千歳5511941年~1942年2013年
    千代田5491941年頃2013年特殊潜航艇母艦時
  • 準千歳型
    メーカー艦名キットNo.キット仕様発売年備考
    アオシマ瑞穂5501940年頃2013年ハインマット装備時
    日進5551942年頃2014年一部要加工
  • 概要
    • 千歳型・瑞穂は古くから発売されていましたが、共にリニューアルされ近年の標準的なモールドのキットに生まれ変わりました。
    • 大型で特徴的な船体の艦で多くの水上機を搭載すると非常に見栄えが良いのですが、空母同様難易度は高めです。
    • 瑞穂千歳の金型を一部流用し、瑞穂用の新規部品を追加したバリエーションキットになります。
      • 艦尾にハインマットの巻き取り装置を装備。特徴的な艦尾形状になっています。
    • 日進も同様に千歳の金型を流用し、新規部品を追加したバリエーションキットです。他艦と異なり初のプラモデル化となります。
      • ただし、日進のバルジは船体と一体化しているため、舷側は平滑ですがその分幅が若干増えています。
      • キットでは船体幅の差違は妥協し、千歳の船体からバルジ部分を削り取る形で再現しています。
      • 船体内部の特殊潜航艇(甲標的)格納庫が再現され、搭載した状態を再現できます。
秋津洲

秋津洲のキットはアオシマとピットロードが発売しています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様発売年備考
    アオシマ秋津洲5651942年~2017年二式大艇と九七式大艇が付属
    ピットロード秋津洲W501942年~1999年二式大艇と九七式大艇が付属
    W203E1942年~2017年洋上/フルハル選択可
    エッチングパーツ付属
  • 概要
    • 秋津洲は艦尾に飛行艇を引き揚げ、補給・整備をするための艦で、飛行艇用の明石とも言える性格の船です。
      水上機母艦に分類される物の他の艦とは違い、航行中に航空機の発艦は不可能で、また飛行艇を搭載しての航行も出来なかったようです。
  • アオシマ
    • アオシマのキットは、フジミのNEXTシリーズのように甲板や飛行艇のランナーが色プラになっているので、塗装しなくてもそれなりに見れるキットとなっています。
    • 船体の迷彩も付属のデカールで再現できますが、マークソフターなどを使用しないと本体に馴染みにくいので注意が必要です。
  • ピットロード
    • アオシマが発売するまで唯一のキットでした。
    • 古いキットでありアオシマ製より若干高額なので、今となってはあまりお勧めできないかも。
    • 2017年に、洋上/フルハル選択式でエッチングパーツや迷彩デカールをセットにしたリニューアル版が発売されました。

『空母』

実は空母は艦船模型最難関だったりします。なんと言っても飛行甲板にズラリと並べる艦載機の製作が非常に面倒です。
また日本海軍の空母の特徴として平らな甲板とは対照的に武装や支柱などで船体横側の構造が複雑な艦が多く特に甲板の接着の際には注意しましょう。
しかし、艦載機を並べないなら、甲板上の構造物が少ない空母キットは意外と手早く組み上げられるのも特徴です。
2016年に発売されたフジミの艦NEXTの赤城は色プラ&スナップキットとなっており、空母キット入門にお勧めです。
他におススメのキットを挙げるとするならば、アオシマの蒼龍飛龍龍驤、千歳型、ハセガワの赤城(No.227)、祥鳳でしょうか。
タミヤの隼鷹は古いキットでディティールもあっさりしていますが、部品数も抑えられており、パーツの合いも良いので作りやすいです。
タミヤの翔鶴型も作りやすいですが、かなりあっさりしている印象です。
アオシマの龍驤(ソロモン海戦仕様および艦これ仕様)は飛行甲板のパーツが成型色違いで2つ入っているので、素組でもある程度見栄えのある仕上がりになります。
他のウォーターラインの空母キットは古いものが多いですね。
特にハセガワの加賀は初心者は手を出さない方がいいです。
鳳翔加賀はある程度慣れてからフジミのキットを作ることをおススメします。
※大戦中のアメリカ空母や戦争後期の日本空母には複雑な迷彩が施されていました。初心者の方は十分気を付けてください。
艦これで実装された天城は、雲龍型の項目を参照ください。

各キットの簡単な解説

鳳翔

鳳翔のキットはフジミのみが発売しています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    フジミ鳳翔特-511939年九五式艦戦・九二式艦攻2011年
    特-571942年九六式艦攻2011年
    特-631944年
    練習空母時
    天山2012年エッチングパーツ付属
  • 概要
    • 鳳翔1944(特-63)のキットには、延長された甲板とその裏の桁、さらには外舷電路などがエッチングパーツとして標準で付属します。内容的には超上級者向きの構成ですので初心者は注意しましょう。
天城型(赤城)

天城型のキットはハセガワとフジミが発売しています。

  • 概要
  • ハセガワ
    • ハセガワのNo.227赤城は2014年に発売されたリニューアル版で、最新の考証に基づいた設計と組み立てやすさを両立させたキットです。
    • これにより従来のNo.201は絶版となりました(アオシマの艦これパッケージ版はNo.201のキットなので注意)。
    • No.220は赤城の特徴であった三段甲板時の姿の唯一のキットです。
  • フジミ
    • フジミのキットは最新考証をもとに開戦時の赤城を見事に再現していますが、パーツが多い上細かく上級者向きです。
    • 特-46及び特-61はワシントン海軍軍縮条約以前の八八艦隊整備計画における巡洋戦艦としての完成予想図となっております。
    • 2016年に発売された艦NEXT赤城は、接着剤不要かつ塗装もしなくても完成させられる、空母キット入門にお勧めのキットです。
加賀

加賀のキットはハセガワとフジミより発売されています。

  • 概要
  • ハセガワ
    • ハセガワの加賀は最古参のキットで、相方の赤城が2014年にリニューアルされただけにこちらもリニューアルが望まれます。
    • 資料不足の頃に発売されたため考証が進んだ現在では間違いが多く、また成型不良も目立ちます。
  • フジミ
    • フジミのキットは最新考証をもとにしているためその点は正確ですが、細かいパーツが多く上級者向けです。
    • 三段甲板時のキットも発売さています。
      ※特-48加賀は箱絵が2種類ありますが中身は同じです。
龍驤

龍驤のキットはフジミとアオシマから発売されています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    フジミ龍驤特-31第一次改装後九〇式艦戦・一三式艦攻2009年着艦標識・滑走制止装置・艦橋窓枠
    エッチングパーツ付属
    特-34第二次改装時零戦21型九九式艦爆九七式艦攻天山2010年着艦標識・滑走制止装置・艦橋窓枠
    エッチングパーツ付属
    アオシマ龍驤第二次改装後九六式艦戦、九六式艦爆、九六式艦攻2016年限定品
    艦載機用エッチングパーツ付属
    2301942年零戦21型九九式艦爆九七式艦攻2016年第二次ソロモン海戦時
  • 概要
  • フジミ
    • 最初期のリニューアルキットとなっており、旧キットと比べて考証が新しくなり、パーツも精密でシャープになっています。
    • 特シリーズ最初期のキットであるため、超絶ディティールとは言い難いキットです。(あの金剛よりも後の発売とは思えないレベル…)
    • また一部設計ミスがあったり、一部パーツをエッチングで代用しているなど上級者向けのキットとなっています。
  • アオシマ
    • 艦これパッケージ仕様やスポット生産を経て、第二次ソロモン海戦時の龍驤がWLシリーズの仲間入りをしました。
    • 新しいキットということもあり、パーツの一体化も進んでおり空母としては組みやすい構成のキットとなっています。
    • フジミ製と比べるとモールドがだるかったりシャープさに欠けたりと、上級者にはちょっと物足りないかもしれません。
  • 総評すると両社とも一長一短な面がある共存関係にある状態なので、自分の技量に応じて購入するキットを選択するといいでしょう。
蒼龍

蒼龍のキットはアオシマとフジミより発売されています。

  • 概要
    アオシマとフジミどちらもとても良いキットです。
    両社の違いを挙げるならばフジミはよりディティールが細かく、アオシマはより組みやすくなっています。
    様々なバリエーションがあるため各海戦時の違いを見比べてもおもしろいでしょう。
    フジミの特-16の蒼龍は真珠湾攻撃時か就役時の選択式のキットとなっています。
    ※なおフジミの特-16が従来品の仕様を統合し値上げした製品であることから、従来品の通常版キットは絶版になる可能性があります。
飛龍

飛龍のキットはアオシマとフジミより発売されています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    アオシマ飛龍2191942年
    ミッドウェー海戦時
    零戦21型九九式艦爆九七式艦攻2003年
    フジミ飛龍特-561941年真珠湾攻撃時

    1942年ミッドウェー海戦時
    零戦21型九九式艦爆九七式艦攻2011年
  • 概要
    アオシマの飛龍はリニューアル期中期に発売されたものです。
    作りやすく初心者の方にもおススメですが、精密キットが主流となった現在ではディティールが物足りなく感じるかもしれません。    
    一方のフジミの飛龍はモールドも細かく考証的にもアオシマより正しいです。
祥鳳型

祥鳳型空母のキットはハセガワとフジミから発売されています。

  • 概要
  • ハセガワ
    • リニューアル期初期のキットなため現在の目から見るとモールドは甘めです。
    • ですが軽空母ということもありパーツ数は少なく、初心者の方にも組みやすいと思われます。
    • ただしNo.216瑞鳳は、迷彩を再現するには塗装が必要です。
  • フジミ
    • フジミより瑞鳳が新規金型で2014年末に発売されました。
    • 大戦末期の迷彩仕様で難易度は高めですが、飛行甲板迷彩塗装の原寸大見本が付属しています。
    • なお翌年には祥鳳も発売されています。
翔鶴型

翔鶴型空母のキットはタミヤとフジミより発売されています。

  • フジミ
    • フジミのキットはタミヤの後発なだけあり、考証がより正確です。
    • 超絶ディティールとパーツ数の上級者向けのキットとなっています。
  • 特-52翔鶴および特-62瑞鶴は、一部のパーツが追加されたアップデート版になります。
  • それに伴い、旧版の特-52及び-62は絶版になりました。(旧版もまだ市場に流通している思われるので、購入の際は要確認を)
  • 共通改修点として、元々3パーツ構成だったマストに加えて、一体成型のものが新たに付属し組みやすくなっています。
  • Ver.1.1翔鶴は、開戦時かマリアナ沖海戦時の選択式のキットとなっています。
  • Ver.1.2瑞鶴は、左舷の高射装置を1基とするパーツが追加されています。(旧版は翔鶴と同じ2基となっており、史実と異なっていた)
飛鷹型

飛鷹型空母のキットは隼鷹がタミヤより発売されています。飛鷹はフジミから発売されています。

  • フジミ
    • タミヤ隼鷹発売から40年以上の時を経て、飛鷹がフジミから初のプラキット化。その後、隼鷹も発売されました。
    • 超絶ディティール&パーツ数のキットですが、新しい製品ということもありフジミの空母の中では手を出しやすいキットです。
    • 残念ながら格納庫内部の再現まではされていません。
龍鳳

龍鳳のキットはフジミとピットロードより発売されています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    フジミ龍鳳特-641942年
    就役時
    零戦52型九七式艦攻彗星天山2012年
    特-771944年零戦21型零戦52型九九式艦爆天山2013年
    特-24
    (旧・特-65)
    1945年
    最終時
    零戦52型彗星天山流星彩雲2019年
    2012年
    特24は2ピース機銃付き
    ピットロード龍鳳W1461942年
    就役時
    零戦21型九九式艦爆九七式艦攻2012年洋上/フルハル選択可
    W1471945年
    最終時
    零戦52型彗星天山2012年洋上/フルハル選択可
  • 概要
    大鯨実装で艦これにも登場した龍鳳は、プラモ界ではフジミ、ピットロードが競合し高レベルなキットが発売されています。
    両社とも最新考証を取り入れた精密指向のキットです。
    両キットの大きな違いとしてフジミは低価格、ピットはカラーでの詳細な塗装説明付きとなっています。
    軽空母ですがどちらのキットも上級者向けです。
    ちなみにピットロードからは空母改装前の大鯨のレジンキットも発売されていますが、
    マストや一部の甲板を真鍮線やプラ板から自作する必要があり、超上級者向けです。
    なお2017年に発売された大鯨は、プラキットとしては初の製品です。
千歳型

千歳型空母のキットはアオシマ及びピットロードが発売しています。
また、アオシマから千歳が2014年9月に艦これパッケージ版で発売されてます。
成形色と付属デカールで、最終時の迷彩塗装も再現できるとのこと。
後日WLシリーズで空母千歳千代田が販売されました。

  • 概要
     ピットロードの千歳型は2004年に販売された物で現在のキットと比べるとモールドがあっさりしています。
     アオシマの千歳型は2015年に販売された物で精密に出来ており、格納庫も再現されています。
大鷹型

大鷹型空母のキットはアオシマより発売されています。

  • 概要
    • 2017年春イベントで実装された大鷹型のキットは アオシマから3隻全てがキット化されています。
    • 1982年当時の設計のため、考証は古く、モールドもあっさりしています。
    • ただし同型艦のキットが他社からは出ていないため、より正確な考証のキットにするためには改造が必須となります。

※こちらに新田丸級貨客船時代のキットを参考程度に乗せています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様発売年備考
    アオシマ新田丸506竣工時1982年のちの冲鷹
    八幡丸507竣工時1982年のちの雲鷹
    春日丸508架空船1982年大鷹のif仕様
  • 概要
    • 新田丸級貨客船のキットは3隻ともアオシマからキット化されています。
    • 春日丸は客船として就役することなく最初から空母として竣工したため、架空設定のキットとなっています。
    • 客船であるためデッキの塗り分けが面倒で、それに部品の精度の悪さが加わり非常に難易度の高いものとなっています。
大鳳

大鳳のキットはタミヤとフジミより発売されています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    タミヤ大鳳2111944年
    マリアナ沖海戦時
    零戦52型彗星天山流星彩雲1972年ラテックス甲板仕様
    フジミ大鳳特-421944年
    マリアナ沖海戦時
    零戦52型彗星天山2010年木甲板仕様
    特-49烈風流星彩雲2011年ラテックス甲板仕様
    特-212018年上記2種類の飛行甲板が付属
  • 概要
    大鳳は太平洋戦争後半に竣工し、艦歴も3か月と短いことから、大鳳を撮影した写真は10枚も見つかっていません。飛行甲板上を写した一枚を除きいずれも遠景で不鮮明なことから、これら写真と残存する日米の図面資料からの推測から考証がたてられています。
    タミヤとフジミで細部にかなりの違いがあるのはこのためでもあります。
  • タミヤ
    • タミヤ大鳳は、大鳳を建造した川崎重工によって戦後制作された模型がモデルとなっています。生みの親が残された資料から作った模型ということで、その特徴を良く捉えたタミヤのキットは、発売当時は評価が高いものでした。のちに図面や新たに見つかった写真から考証が進んだため、今の目ではモールドがあっさり気味です。
    • フジミと比べると組みやすいキットなので、初心者の方はタミヤを選ぶと良いでしょう。
  • フジミ
    • フジミのキットは近年の最新考証を取り入れた精密指向のキットです。
    • 大鳳の飛行甲板上とみられる写真も見つかったことから木甲板説が有力となっていますが、従来の説のラテックス甲板仕様と新説の木甲板仕様の2種類を発売しています。     
      ※フジミ特-42大鳳は箱絵が2種類ありますが中身は同じです。
    • 特-21大鳳ラテックス甲板仕様と新説の木甲板仕様の2種類が付属した選択式のキットとなっています。また葛城天城同様、初回限定で2ピース構成の九六式25ミリ機銃が付属しています。
      ※特-21が従来品の仕様を統合し値上げした製品であることから、従来品の通常版キットは絶版になる可能性があります。
雲龍型

雲龍型空母のキットはアオシマ、フジミ、ピットロードより発売されています。

  • アオシマ
    • アオシマの場合飛行甲板の迷彩を一部デカールで再現しているので、フジミ製よりも塗装は楽です。
    • 3隻全てがキット化されています。
  • フジミ
    • お馴染みの超絶ディティール&パーツ数の上級者向けキットなっています。
    • 雲龍の迷彩は全て塗装で再現する必要があります。そのため飛行甲板迷彩塗装の原寸大見本が付属しています。
    • 特EASYシリーズでも雲龍がキット化されており、こちらはシールと成形色で迷彩も再現可能です。
    • 特-40の雲龍葛城天城と同様の仕様にアップグレードされたキットで、成形色はライトグリーンとなり迷彩デカールが付属します。また竣工時と最終時の選択式となっているので、今後はこの製品が定番となる模様。
    • 2018年に天城及び葛城のキットが発売され、飛行甲板のパーツは最近の水準のにアップグレードされています。
    • 雲龍とは異なり成形色はライトグリーンとなり、迷彩デカールが新たに付属。そして初回限定で2ピース構成の九六式25ミリ機銃が付属するなど単なるバリエーションキットではなく、雲龍型のアップデート版とも言える仕様となっています。
    • なお葛城には戦後の復員船時代を再現できるデカールが付属しています。
  • ピットロード
    • ピットロード版は2003~2004年にかけて各艦ごとに発売された物を統合し、2011年に雲龍として再発売したものです。
    • 天城葛城のパーツも含まれており、どれか一艦を選んで作ることが可能です。
    • 後発の二社に比べると若干の考証の不備がありますが、修正は可能です。
信濃

信濃のキットはタミヤとフジミより発売されています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    タミヤ信濃2151944年零戦52型彗星天山流星彩雲1999年格納庫一部再現
    フジミNX-08桜花・紫電改流星改彩雲2017年多色成形・スナップフィット
  • 概要
  • タミヤ
    • タミヤ信濃はウォーターラインにおける精密キットの先駆けともいえるキットです。
    • 戦艦大和とのわずかな船体形状の違いも再現されています。
    • 艦自体が巨大な上、細かなパーツが多く迷彩塗装が必要であるなど上級者向けキットです。
  • フジミ
    • フジミから多色成型&スナップフィット仕様の信濃の発売されました。
    • 迷彩はリアルシールで再現されているため、迷彩塗装が苦手な方にもお勧めです。
    • 煙突の形状や後部短艇甲板付近の構造などは記念の資料や考証を元に再現されています。
  • 信濃は未完成のまま沈没し、南海トラフの深海に沈んでいるため海底調査も行えていません。
    どのキットも空母として完成した姿で販売されていますが、設計者に依存している部分が大きいです。
    そのため、どのメーカーの考証が正確なのかということは深く考えない方がいいでしょう。
Lexington級
  • 概要
  • タミヤ
    • タミヤのサラトガは久々のWL完全新作ということもあり、精密さと組みやすさを兼ね備えた良キットです。
    • 価格は4倍になりますが、エッチングパーツ付属のバージョンも発売されています。
    • タミヤのキットが入手しやすさと部品の精度の高さの点で他社より優れているので、迷ったらこのキットを買うといいでしょう
  • フジミ
    • フジミからはレキシントン・サラトガの両方がキット化されています。
    • 1970年代に発売されたキットのためディティールの甘さが目立ちますが、その分低価格なので試しに買って巨大な船体を楽しむのもいいでしょう。
  • ピットロード
    • ピットロードの製品は中国トランぺッター社製です。
  • モン モデル
    • 中国の新興メーカーであるモンモデル社からはレキシントンがキット化されており、フジミのNEXTシリーズのような色プラ&スナップフィットキットとなっています。
    • ただし、接着やパーツの加工をしないと部品がうまくフィットしないなど、国産キットと同じ感覚で組むとキツイ面があります。
  • 注意:香港DRAGON社にもレキシントンのキットがありますが、これはエセックス級空母のレキシントン(CV-16)であり、艦これ実装の(CV-3)ではないので注意を。
Graf Zeppelin級
  • トランペッター
    • 中国トランペッター社製キットが発売されています。
    • 従来同社の1/700艦船模型は一部を除いてピットロードブランドとして発売されてきましたが、2017年夏発売の新製品から直接トランペッター版が入荷するようになっています。
    • 二番艦ペーター・シュトラッサー(未成艦)も発売されています。
  • 若干スケールは異なりますが1997年にドイツレベル社から1/720で発売されており、1/700 艦隊これくしょんプラモデルシリーズのコラボモデルとしてSP枠で発売されました。
Ark Royal
  • 概要
  • アオシマ
    • 2015年に発売され、同社の英空母製品化ラッシュの一番手となりました。
    • 艦歴のほぼ全時期がそれぞれキット化されていて、作り分けられるようになっています。
    • 艦載機は新規開発パーツに加えて、従来の共通パーツも付属しています。
    • 最終時のキットには同艦を撃沈したUボートが新規開発パーツで付属しています(フルハル仕様とWL仕様の選択式)。
  • トランペッター
    • 中国トランペッター社製から製品化されています。
    • グラーフの項目でも説明がありましたが従来のピットロードではなく、トランぺッターブランドでの発売となっています。
    • キットは完全新規設計のキットとなります。
  • ドイツレベル社から1/720のキット(40年以上前に発売された物)もあり、トライバル級駆逐艦が付属しています。
  • フジミのシーウェイモデルから発売されているのはこの三代目アークロイヤルではなく、名前を受け継いだ四代目の別の艦なので注意。
Essex級
  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    ハセガワエセックス707アヴェンジャーヘルキャットコルセアヘルダイバー1974年短船体型
    ヨークタウンII7091992年
    タイコンデロガ710長船体
    ハンコック7081974年
    ピットロードエセックスW185ヘルキャットアヴェンジャードーントレスヘルダイバー2016年
    ヨークタウンIIW912006年店頭在庫のみ
    タイコンデロガW98
    ハンコックW99
    DRAGONエセックス70491943年
    1944年
    ヘルキャットアヴェンジャードーントレス2005年
    ホーネット(CV-12)70851945年ヘルキャットアヴェンジャーヘルダイバー2009年
    ランドルフ(CV-15)70501944年2015年
    レキシントン(CV-16)70511945年2015年
    ハンコック(CV-19)70561945年2006年
    ボクサー(LPH-4)70701959年シーホース2007年強襲揚陸艦
    ボノム・リシャール(CV-31)70631950年コルセア・パンサー・クーガー・バンシー・スカイレイダー・ドラゴンフライ2007年朝鮮戦争時
    アンティータム(CV-36)70641953年2009年アングルド・デッキ改装後
    プリンストン(CVS-37)70791954年トラッカー・シーバット2008年対潜空母
    トランペッターイントレピッド(CVS-11)067431968年スカイホーク・クルセイダー・シースプライト・スカイレイダー・トレーサー2022年アングルド・デッキ改装後
  • 概要
    なお艦これに登場したIntrepidは、WW2後の大改装後状態のキットしかなく、大戦中のものは当時の姿で再現された同型艦のキットから改造するしかありません。
    短船体型なので、エセックスやヨークタウン(CV-10)のキットからの流用がお勧めです。
  • ハセガワ
    • 同型艦4隻がキット化されています。
    • 1970年代のキットということもあり、左舷や船尾の考証に間違いが見受けられます。
    • ヨークタウンIIは同名の艦(ヨークタウン級のCV-5)との混合を避けるため、「II」という名称になっているようです。
    • 1992年に発売された同型艦2隻は1970年代発売のキットの流用となっています。
    • 海外メーカー品と比べると組みやすいですが、接着位置がわかりずらい箇所があるので仮組みはしっかり行ってから接着した方がよいです。
  • ピットロード
    • ピットロードの製品は中国トランぺッター社製です。
    • ラインナップはハセガワと同じですが、ネームシップであるエセックス以外は店頭在庫分のみの取り扱いです。
  • DRAGON
    • 香港のメーカーDRAGONのキットはエッチングパーツも付属した豪華なキットです。
    • パーツも精密なため、上級者向けのキットとなっています。
    • ただし流通数が少なく再販もあまり行われていない模様。
  • トランペッター
    • 中国のトランペッター社のIntrepidは、アングルド・デッキを装備した戦後の大改装後を再現したキットです。
    • レーダー等のエッチングパーツ付属。艦載機はクリア成形で、ベトナム戦争参戦時の機体が付属しています。
  • ドイツレベルから、近似スケールの1/720でIntrepidがキット化されています。今の目で見ると見劣りする品物で、どうしても1/700程度でIntrepidの名前を冠したキットが欲しいという方以外にはお勧めできません。
    • 大して数のないレベルの1/720を狙ったように実装してるのは…多分有名艦だから被ってるんでしょう。
Yorktown級
  • タミヤ
    • タミヤのヨークタウン級空母は、ホーネット(CV-8)を最初として1974年に発売された、WLシリーズでも初期のキットです。多数ある機銃の銃身を同梱のエナメル線から切り出して作るよう指示があったり、複雑な波形の迷彩が施されていたりなど、試されるキットです。
    • タミヤのヨークタウン級は、本来の1/700よりも若干小さく、全長が1センチ足りません。これは当時キットの設計時にあたった資料の数字が、船体から突き出た構造物ぶんの長さを含んでいないものだったからと云われています。※
    • 一方で、飛行甲板下の格納庫が再現されているなど、前年発売の名キット隼鷹の素性の良さも引き継いでいます。
    • タミヤのホーネットには陸軍爆撃機B-25ミッチェル16機が付属しており、ドーリットル空襲時が再現できます。その代わり、通常の艦上機が付属していません。
    • ホーネットと同じ年に発売されたエンタープライズ(CV-6)には通常の艦上機が同梱されています。コルセアアヴェンジャーなど大戦半ば以降に登場した機体がチョイスされ、太平洋戦争後期をイメージした仕様です。
    • ネームシップのヨークタウン(CV-5)は、ホーネットから40年近くを経て2012年に発売されました。発表時にはリニューアルが期待されましたが、74年発売のホーネットに新規パーツを加えての再現となりました。ドーントレスデバステーターワイルドキャットと太平洋戦争前期の艦載機が同梱されています。

※船の長さを表す諸元には垂線間長や登録長といったものがあり、これらは船の舳先や船体よりはみ出た甲板上の構造物を含んでいない数字だったりするので、結果として、本来のスケールよりも小さく出来上がる……といったことが起こります。こうした数字の取り違えによる悲劇は、近年発売されたキットでも時折起きています。

  • ピットロード
    • ピットロードのホーネットは中国トランペッター製です。全長は正確な1/700スケールで、かつタミヤよりもどっしりした印象の船体となってます。
    • B-25に加え、1942年当時の通常の艦上機もセットされており、ドーリットル空襲から南太平洋海戦までを再現できます。
    • 後年発売された特別仕様では、漂流中だったホーネットを魚雷処理した駆逐艦「巻雲」を同梱したものが発売されました。
  • トランぺッター
    • ピットロードブランドでのヨークタウン級はホーネットのみで、ヨークタウンとエンタープライズは日本国内の代理店によって輸入されたトランぺッターの製品が販売されてます。
  • 童友社
    • 童友社の製品は韓国のアカデミー社製です。童友社の艦船プラモでありながら多色成型スナップフィットモデル「凄!プラモデル」シリーズではありませんがノウハウの名残りから差し込みピンや船体、艦底、甲板パーツの大まかな色分けが施されてます。エンタープライズのみが発売されています。
  • アカデミー
    • 童友社の供給元で、2017年に2番艦のエンタープライズを。2022年にネームシップのヨークタウン(CV-5)を発売しています。今作からアカデミーの1/700スケールキットで定番だったMCPシリーズではなくなりましたがエンタープライズには差し込みピンや大まかな色分けなどMCPシリーズの名残りがあります。ヨークタウン(VC-5)はエンタープライズとは異なる機銃台座等のパーツを再現し差し込みピンの名残りもありますが艦底、甲板パーツの色分けが廃止されグレー一色に統一されましたので注意です。
Illustrious級
  • 概要
  • アオシマ
    • アオシマのイラストリアス級は、WLシリーズ初期の1974年に発売されていましたが、2016年にネームシップのイラストリアス、2017年に姉妹艦ビクトリアスが完全リニューアルされました。
  • フライホーク
    • 中国のフライホーク社からはネームシップのイラストリアスが発売されています。精密なプラパーツが特徴ですが、エッチングパーツも付属しています。ボーナスパーツが付属した『豪華版』も発売されました。
    • 同社のカタログでは同型艦のヴィクトリアスやフォーミダブルもアナウンスされており、発売が待たれます。
Independence級
  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    ピットロードインディペンデンスW41990年※絶版
    洋上/フルハル選択可
    スペイン海軍空母デダロのデカール付き
    ベロー・ウッドW51990年※絶版
    洋上/フルハル選択可
    フランス海軍空母ボア・ベロー、ラファイエットのデカール付き
    ドラゴンプリンストン70141996年洋上/フルハル選択可
    インディペンデンス70541943年F6FTBF2006年洋上/フルハル選択可
    姉妹艦サン・ジャシント、モンテレーのデカール付属
    エッチングパーツ付属
    ベロー・ウッド7058F6FTBF2007年洋上/フルハル選択可
    エッチングパーツ付属
  • 概要
    • 元はピットロードから、ネームシップのインディペンデンスと3番艦ベロー・ウッドが発売されていました。
    • のちに金型が香港のドラゴンに移り、2番艦のプリンストンとして発売されました。2000年代に入ってからは、新規金型のフライトデッキやエッチングパーツ他を追加したプレミアム版として、インディペンデンスとベロー・ウッドが発売されています。
    • ピットロード版では、3番艦ベロー・ウッドのキットに、戦後フランスへ供与されたのちのボア・ベロー、ラファイエット(旧ラングレー)のデカールが付属していました。