島風

Last-modified: 2024-04-26 (金) 10:59:18
No.010
オゥッ!?島風(しまかぜ)島風型 1番艦 駆逐艦
艦船ステータス(初期値/最大値)
耐久19火力12 / 29
装甲8 / 29雷装45 / 89
回避50 / 99対空14 / 49
搭載0対潜24 / 49
速力高速索敵7 / 19
射程10 / 49
最大消費量
燃料20弾薬25
装備
12.7cm連装砲
22号対水上電探
装備不可
装備不可
改造チャート
島風島風改(Lv20)
図鑑説明
艦隊型駆逐艦の最高峰を目指して開発された、高速で重雷装の駆逐艦、島風型よ。
40ノット以上の快速なんだから。
でも、量産には向かなくって、私一隻しか建造されなかったの。

※初期値はLvや改修の補正を除いた時の数値であり、最大値はLv99の時の最大値を指します。

CV:佐倉綾音、イラストレーター:しずまよしのり (クリックするとセリフ一覧が開きます)

CV:佐倉綾音、イラストレーター:しずまよしのり

定型ボイス一覧

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追加
入手/ログイン駆逐艦島風です。スピードなら誰にも負けません。速きこと、島風の如し、です!編集
母港*1編集
母港1詳細なんですかー提督!?×編集
てーとく、おはようございまーっす!×編集
母港2オゥッ!?編集
母港3駆けっこしたいんですか?負けませんよ?編集
ケッコンカッコカリ提督、私の走り見てくれた?ね、早いでしょ?早いでしょ?フフフン編集
ケッコン後母港えっ?提督、走り疲れたの?おっそーい!…でも、頑張ったね!編集
放置時んぁ?・・・ん、今、連装砲ちゃんとお話したの。ふぅ・・・だって退屈なんだもん!×編集
編成出撃編集
編成しまかぜ、出撃しまーす!編集
出撃連装砲ちゃん、一緒に行くよ編集
開戦・攻撃*2編集
戦闘1昼戦開始私には誰も追いつけないよ!編集
戦闘2昼戦攻撃しまかぜ、砲雷撃戦入ります!×編集
五連装酸素魚雷!いっちゃってぇー!×編集
戦闘3夜戦開始だからー、しまかぜからは、逃げられないって!編集
戦闘4夜戦攻撃にひひっ あなたって、遅いのね!編集
戦闘時ステータス*3編集
小破ひゃっ!?編集
やーめーてーよー!×編集
あんまりあれだと過熱しちゃうよ?×編集
中破/大破はう・・・この私がやられるなんて・・・×編集
あうぅっ! 痛いってばぁっ!×編集
轟沈速いだけじゃ…ダメなのね…編集
戦闘終了*4編集
勝利MVP私が一番?やっぱり? そうよね! だって速いもん!編集
旗艦大破やーめーてーよー!×編集
あんまりあれだと過熱しちゃうよ?×編集
装備・改修*5編集
装備1改修/改造もっともっと速くなってもいいの?編集
装備2これ以上速くなっても知らないから!編集
装備3改修/改造/開発/バケツ/遠征/発見おっそーいー!編集
その他編集
帰投艦隊がやっと帰投したよ、遅いよね?編集
補給もっともっと速くなってもいいの?×編集
補給おそーい!×編集
入渠(小破以下)タービン周りも整備したーい!編集
入渠(中破以上)連装砲ちゃんも修理してあげなきゃ編集
建造完了また私より遅い船が出来たみたい編集
戦績表示提督宛てに連絡が来てるみたいよ編集

各ボイス項目の詳しい説明はこちらをご覧ください


時報ボイス一覧


季節ボイス一覧


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追加
桃の節句編集
春の訪れ編集
ホワイトデー編集
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春本番編集
梅雨この季節は雨が多くて、連装砲ちゃんたちがかわいそう。早く夏になれぇ~、はやくはやく~っ!編集
初夏編集
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盛夏なつー! 連装砲ちゃんと泳ぎに行こう! 泳ぎ比べも負けませんよ。だって速いもん!編集
夏祭り編集
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秋刀魚秋刀魚焼くのおっそーい! 早くぅ、早く焼いてー!編集
晩秋編集
ハロウィン編集
秋のワイン編集
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師走編集
クリスマス提督ぅ、クリスマスだってー。島風の分のケーキおっそーい! 早く早くぅ!編集
年末大掃除とか面倒くさーい。早くおせちとか食べたーい。早く早くー! …あ、うわっ!?編集
新年明けましてぇおめでと~。今年も島風が誰よりも速いから! 見てて~……オゥッ!?編集
節分この豆を投げればいいの? えい! ……なんかつまんない。えい! えい!編集
バレンタイン提督~、島風のチョコあげるよ~。誰のよりも早く食べてね。ほら、早く早くー!編集

二周年記念編集
三周年記念まだ三周年なのー?おっそーい!!でもおめでとう。提督、お祝いに島風と駆けっこしよー?負けませんよぉー!編集
四周年記念編集
五周年記念もう五周年? はっやーい! 島風も速いけど、時が経つのもはっやーい! でも負けないよ!編集
六周年記念編集
七周年記念もう七周年なの? はっやーい! 速すぎ! でも島風、絶対に負けないよ! 見てて!編集
八周年記念編集


目次

ゲームにおいて

  • 雪風と並び、Lv20で仕上がる駆逐艦では最強の部類に属するステータスをもつホロ艦船。
    • 他の標準的な駆逐艦と比べ、火力・対空・装甲・回避の最大値が10高く、さらに耐久が6、雷装は20高い。
    • 雷装最大値は99と駆逐艦最強で、回避・装甲・耐久も軒並み高いので生存率もある。
    • ただし対潜・索敵・運は並で、燃費は駆逐艦の平均より悪い(軽巡と駆逐の間くらい)ため遠征に向いていない。
  • 高性能艦として、駆逐艦縛りが発生するエリアで活躍させるのが良いだろう。
    • 運が平均並の12なので、夜戦主体で活躍させるつもりならカットインではなく連撃を狙う装備にするのがオススメ。
    • 夜戦のカットインを狙うなら、運40の綾波改二、運50の時雨改二、運53の初霜改二、運55のJervis改(未改でも50)、運63の雪風改二(改で60、未改でも50)の方が向いている。
  • 建造でもドロップでも手に入るレア駆逐艦である。
    • 建造の場合はレア駆逐艦レシピと呼ばれる専用レシピを使うと良い。が、その建造率は非常に低く、島風を狙って建造すると雪風や潜水艦が複数出てくることがあるので注意。
    • 雪風と違いドロップ率はそこそこあるので、建造よりもドロップ狙いの方が早いかもしれない。
  • なお駆逐艦の中でも改二になった艦は、雪風や島風と同等の最終パラメータになるように強化されている。
    • 雪風・島風はレアだが仕上がるのが早く、駆逐艦の改二は手に入れやすいが仕上がるのが遅い。
      それぞれ得意分野が違うので、全員揃えてみるのも良いだろう。
    • 一応追記しておくと、駆逐艦として燃費が悪いのは確かだが、あくまで他の駆逐艦と比べた場合の話。
      他の艦種と比べれば十分にローコストな高性能艦だと言える。

アップデート履歴

  • 2018年08月17日の大型アップデートに伴い、持参する初期装備が変更された。
    • 22号対水上電探を未改造で持ってくる艦娘は初である。この電探は多数の装備で改修素材となっており、持参艦もレア駆逐の改造後が多いため入手が比較的難しい・手間のかかるものであった。
    • 以前はレア度の割には持参装備が普通であり2隻目以降が出ても微妙だった島風も、レア駆逐艦にふさわしいレアな初期装備となった。
    • 22号対水上電探を開発で狙うよりも島風を建造で狙ったほうがボーキが安くつく。

期間限定グラフィック

  • 2018年2月17日のアップデートでエンガノ岬決戦modeが実装された。
    • 普段のリボンの代わりに、白の鉢巻をうさ耳風に装備している。
      エンガノ岬決戦modeで、差分ではない艦娘は彼女と瑞鶴改二瑞鶴改二甲のみである(ただし島風の中破グラは通常の差分だが)。
    限定イラスト:エンガノ岬決戦mode

    限定イラスト:エンガノ岬決戦mode
    連装砲ちゃん、一緒に行くよ!

小ネタ

艦歴

試作重雷装駆逐艦・島風誕生 ~ぼっちじゃなーいー!

  • 高速力と強力な雷装、駆逐艦の最高峰を目指して技術の粋を集め、舞鶴海軍工廠で生み出された「駆逐艦版大和」のような存在。
    • 速度の事だけが取り上げられがちだが、島風は高い航海性能・攻撃力・速度・航続距離・経済性など、相反する要素を全て高いレベルで実現しようとした艦である。
    • 島風は一種のテスト艦であり、続く計画(第五次海軍軍備充実計画、通称マル5計画)では改正を加えた準同型艦16隻を建造する構想だった。しかし太平洋戦争開戦により島風のような高コスト艦を量産することは不可能となり、姉妹艦が生まれることはなかった。
    • ほぼ同時期の乙型駆逐艦(秋月型防空駆逐艦)も大型高性能で高コストだが、こちらは現場から引っ張りだこでしっかり量産されていた。
      つまり、高速重雷装駆逐艦という島風のコンセプト自体が時代にそぐわなかった(はっきり言えば時代遅れ)のである。
  • 島風は従来の甲型駆逐艦(朝潮型・陽炎型・夕雲型)と異なり、多数の魚雷発射管で遠距離から魚雷をばらまく先制雷撃というコンセプトを持った丙型駆逐艦(いわば重雷装駆逐艦)である。
    しかし、戦術研究と演習の結果、そのような戦術はほぼ不可能ということになったのも、量産されなかった大きな要因になった。
    • 上記、同じような高コストなのに秋月型ばかり量産されたのは、秋月が当時の現場の情勢に合致していた防空艦だったからである。翻って島風の高速・重雷装が必要とされる情勢はすでに過去のものになっていたのである。
      • 姉妹艦がなく、速度差の大きい他艦と隊列を組ませると、衝突事故が発生しかねないため、水雷戦隊所属となってからも駆逐隊には編入されず、就役から沈没までずっと僚艦なしの「ぼっち」であった。
      • このため能代沈没時や多号作戦など、軽巡を使用できない場合には駆逐艦としては充実した通信設備を生かして第二水雷戦隊の旗艦になることが多々あった。ワンオフなりの使い方もあるにはあるのである。
      • 電探装備が建造中に決定し、通信設備の充実なども行われたため、就役時点で艦橋後部に暗号室が建て増しされている。
  • 彼女の計画番号は125号であり、夕雲型に割り込む形となっているが、これは本来夕雲型の一隻に割り当てられた番号(予算)であった物を試作艦を作るという事で流用したため。
    • つまり同型艦こそいないが、夕雲型とは遠い親戚と呼べる間柄なのである。ぼっちじゃないよ!良かったね!ぜかましちゃん!
      • 実際に長きに渡り同じ第二水雷戦隊に属し、三回同じ作戦に従事した長波は「島風、雪風と仲が良いかな」と時報(22時)で言ってくれた。勘違いじゃなかったよ!良かったね!ぜかましちゃん!
  • 便宜上「島風型」と呼ばれるが、海軍の公式な分類である艦艇類別等級別表おいては単に「島風」と記載され、「島風型」という型式は公式には存在していない。

初陣、キスカ島撤退作戦 ~撤退?スピードなら負けません! え、違うの…?

  • 竣工時は練成部隊である第十一水雷戦隊に配属。この当時は龍田が旗艦を務め、ハブられた第三次ソロモン海戦で戦没したを除く第六駆逐も所属していた。
  • 初陣はキスカ島撤退作戦。木村昌福少将に特に請われての参加となった。
    • 請われた理由はもちろん逃げ足の速さ……ではない。
      当時最新鋭だった島風は、竣工時から濃霧でも索敵できる二号二型電探と三式超短波受信機(逆探知装置)を搭載していたから。作戦中はまずまずの作動を見せた模様。
    • 木村少将はこの島風を旗艦として用いる意向を持っていたようで、通常の駆逐艦より通信設備を充実させている。
      • 艦これで島風の参加が必要とされる初めての編成・出撃任務が、このキスカ島撤退作戦をモチーフとしているのも粋な演出といえる。
    • キスカ撤退作戦では島風は警戒艦という位置づけで撤退する陸兵は乗せていない。
      • この作戦において、第二十一駆逐隊の司令駆逐艦・若葉が駆逐艦初霜との衝突事故で後退したため、この駆逐隊の司令駆逐艦も兼務*6。その最期まで続く彼女の代理旗艦艦生は、初陣より始まっている。
    • この作戦中、彼女は部隊の総旗艦だった阿武隈が敵艦と誤認した「島(岩礁)」に向けて阿武隈と共に魚雷を発射、全弾命中。これが皮肉なことに、五連装酸素魚雷発射管3基15門という強力な兵装が挙げた唯一の「戦果」だった。
      • ただし、キスカ島の陸軍部隊においても米艦の存在が確認されており、島風の電探が探知していた目標が米駆逐艦だった可能性は否定できない。
    • 1943年9月2日、訓練中に演習用魚雷を駆逐艦響に命中させ、はスクリューを損傷。魚雷の命中率はかなり高い。

南方進出 ~テストと護衛ばっかりで退屈なんだもん

  • 書類上は1943年7月10日付で「栄光の第二水雷戦隊」に配属されているが、キスカ島撤退作戦のさなかである。北方部隊の指揮を離れたのは作戦後の8月3日である。
    • 作戦後は呉に戻ってきたものの、しばらくは訓練やテストなどに追われ、南方へ進出するのは9月15日になってからである。そのときの相棒は長波。
    • 当時、ソロモン方面では熾烈な戦闘の連続だったが、艦隊を組みづらい島風は最前線には投入されず、船団護衛をもっぱらとして内地とラバウル・トラックを往復して過ごしている。
      • 「日本油槽船史に残る名船」と謳われた出光の優秀タンカー、日章丸*7*8の護衛にも就き、1944年2月25日には日章丸の最期を看取ったのであった。
    • 護衛を終えて横須賀に11月15日に帰投したが、このときに巡航タービンが故障した。
    • このときは予備部品がない!修理に2ヶ月かかるかも!?と、第二艦隊を巻き込む大騒ぎになってしまった。
      島風は閑職で干されてるのか期待されているのかよく分からない扱いだが、26日には修理完了、また船団を護衛してトラックへ出航。
  • レイテ沖海戦では、常に艦隊の先頭を進み抜群の機動力を持って護衛に活躍する。ここでも敵潜水艦を撃退…張り切りすぎて燃料が切れかける。
    • なお同海戦中、サンベルナルジノ海峡を突破する際に秋霜と衝突事故を起こしてたりもする。
      • 島風が岩礁を敵魚雷艇と誤認し、「敵見ユ、敵見ユ」と連呼しながら転舵。艦隊が色めき立って混乱するなかで、逆方向に舵を切った秋霜とごっつんこしたのだった。
        極度に狭く潮流の速い危険地帯を闇夜に24ノットの高速で強行突破している最中であり、ほとんど何も見えないうえに極度の緊張状態。
        加えて緊急事態につき全員前方しか注視しておらず、お互い他所見運転状態で舵を切った……と、やむを得ない状況ではあった。
        島風は左艦首、秋霜は右艦首とスクリューを損傷した程度で軽微な被害だったが、秋霜は後の突撃中に傷口が開き漏水し始め、慌てて応急作業する羽目になってたりもする。

第三次多号作戦 ~疾きこと、島風の如し

  • 1944年10月26日、能代の沈没にともない、栄光の「華の二水戦」旗艦に指定され将旗を継承した。
    島風が駆逐艦でありながら旗艦に選ばれたのは、居住施設や通信設備など、他の従来型駆逐艦と異なり水雷戦隊のリーダーとしての設備を備えていたからだった。
    (二水戦旗艦を駆逐艦が務めた例は長波など他にもあるが、これらは基本的に臨時旗艦である)
    しかしその後間もなく、11月11日に島風は戦没することとなったため、二水戦旗艦であったのは僅かに16日間だけであった。
  • 第三次多号作戦が最後の作戦参加となった。相手は約300機を越える敵機の大編隊。迎撃の四式戦 疾風30機と駆逐艦5隻の防御砲火では、歯が立つはずがなかった。
    船団に襲いかかった敵機群は輸送船泰山丸、三笠丸、西豊丸、天昭丸を瞬く間に全船葬り去ると、次に護衛艦艇へその牙を向けた。
    その中、島風は誘爆防止のために対空戦闘突入に先駆けて搭載魚雷を全弾投棄後、第二水雷戦隊(二水戦)司令官早川幹夫少将の将旗を掲げ疾駆した。
    大型でひときわ目立つ先頭艦の島風には、最初から攻撃が集中した。狭いオルモック湾内にもかかわらず、彼女自身の言う「疾きこと、島風の如し」に違わぬ屈指の速力と的確な操艦で雷爆撃を全弾回避し続け奮戦する。
    • しかし数多の至近弾の弾片、さらに雨霰と叩き込まれる機銃掃射は回避のしようがなかった。
      船体を縫う機銃弾の嵐により砲塔や機銃群は次々に沈黙、機関室から艦橋への伝令すら到達できない有り様で、艦内外は遺体と重傷者に埋め尽くされた。
      早川司令官も「他の艦はどうか、頼む」の言葉を最期に直撃弾を浴び肉片となって四散。二水戦幕僚や艦首脳部も重傷の上井艦長や松原先任参謀、鈴木機関参謀を残し殆どが戦死。
      蜂の巣と化してゆく船体は応急修理も間に合わず浸水が増大し続け、蒸気管も破れスチームが噴出し機関出力は急速に低下、ついに航行不能に陥った。
      この敵航空機による機銃掃射の凄まじさは、救助に駆けつけた朝霜が接舷を断念するほどであったという。
      • 公式四コマで「蜂の巣」をつついて襲われているのはこれが元。
    • 最期はオーバーヒートした機関が爆発、艦体後部からオルモック湾に没していくという壮絶なものだった。時に、1944年11月11日17時30分。
      • 行動不能になった後、総員退艦命令が出てからの爆発であり、意図的に空焚き状態にしてあったものと思われる。
      • この時「仲が良い」長波も全弾を撃ち尽くすほどの奮戦の末、同時に沈没。同じ海に眠っている。
  • 二水戦司令官として島風とともに戦死した早川幹夫少将(戦死後中将)はかつて初代島風にも乗艦し、第二次上海事変に参加。
    そして艦橋への中国軍の銃撃により重傷を負った過去がある。島風とは不思議な因縁のある人物と言えよう。
  • 島風最後の艦長である上井宏少佐(兵学校51期)はかなり短気な性格で、「邪魔だ!」「どけ!」などと怒鳴りつけ、回りの兵を突き飛ばしながら甲板から艦橋に上がったなどの逸話を持っている。
    多分ぜかましちゃんのあの性格はこの人のせいかもしれない。
    「あれじゃウワイヒロシじゃなくコワイヒロシだ」と陰口を言われたり、部下の中には「俺は艦長と仕事以外では絶対に口を利かん」と宣言する者すらいたという。
    • しかし巧みな操艦術と戦闘に強い一面も持ち、文字通りの豪傑だったと言われる。オルモックでの奇跡的な回避技術もこの人のおかげなのかもしれない。
    • オルモック湾での戦闘で負傷したのち、艦を脱出するときには弱気になり艦に残ることを主張したが、「いつも威張ってるくせになに言ってるんだ」と部下にやり返され、カッターに担ぎこまれたという。
    • 戦後は高校の教員となったが、そこでもコワイ先生であったと伝えられている。

極限のオルモック 生存者たちの戦い

  • 島風沈没後の話として上井艦長(重傷なので機関長が代理指揮)、上村機関長など21名がカッターで脱出し、途中で不時着した特攻隊員1名を救助している。
    そして漂流すること10時間、オルモックのイビル地区に上陸し、そこで長波・若月の生存者と遭遇、長波の艦長とも再会した。
    しかし、米軍の艦砲射撃、航空機、魚雷艇などの攻撃に連日悩まされ続け、アメーバ赤痢にも感染し、最後に死に花を咲かせるため夜戦の斬り込みを決意する。
    陸軍の第三五軍司令官鈴木宗作中将に上村機関長が代表して軍刀か何か武器を貸して欲しいと頼んだところ、
    「陸の戦いは我々に任せてくれ。君たち海軍は海でしっかり戦ってくれ、頼む」と鈴木中将は答え、上村機関長は感動し、防空壕を掘って決戦にそなえた。
    その後12月2日に救援の船団(第7次多号作戦でやってきた桑・ら)がやってきて、それに乗ってマニラに帰投した。

戦後

島風の慰霊碑 ~慰霊碑もはっやーい!

  • 島風の慰霊碑はもとの呉海軍墓地、長迫公園に建立されている。
    • 島風機関長だった上村嵐氏が戦後海上自衛隊呉教育隊の司令だった際、島風の慰霊碑を建立することを思い立った。
      しかし当時、呉海軍墓地は大蔵省の所有として中国地方財務局の管理下で、慰霊碑建立は不可能なばかりか手入れもされずに荒れ果てていた。
      それ以前にも瑞鶴の慰霊碑を同地に建立しようとする動きがあったが、やはり却下され実現しなかったという。
      そこで上村氏は理詰めに感情論にとあの手この手で談判を重ね、ついに「願書を出されたらノーとしか言えないから、黙って建ててください。知らんぷりしますから」との言葉を勝ち取った。
      かくして、島風の慰霊碑はどの艦よりもはっやーい!時期に、公然と無断の形で建立されたのだった。
    • さらに、島風慰霊碑建立の話を聞いた各艦戦友会や遺族会でも続々と呉市役所へ慰霊碑建立の申し入れをしてきた。
      それらの話は財務局を経由して上村氏のところへ持ち込まれ、上村氏が「黙って建ててください」と許可を出すような形になってしまった。
      かくして呉海軍墓地には呉鎮守府所属艦の一大慰霊碑群が誕生。のちに墓地が正式に呉市に移管されたこともあり、慰霊の園としての整備も進み、現在の長迫公園の姿となったのである。
  • 『島風や 舞鶴レイテ 呉の碑よ』(上村氏が後に詠んだ句)

受け継がれる「しまかぜ」の名

  • 「島風」の名前、実は二代目。初代は峯風型駆逐艦の四番艦。初代の島風も当時の日本記録ホルダー(40.7kt)であった。
    二代目は「君も帝国海軍最速であれ」と願を掛けて名づけられており、ゲーム中の彼女の台詞「疾きこと島風の如し」も、武田信玄の著名な旗印「疾如風*9」に倣う形でこの初代「島風」になぞらえている。
    • ちなみに、初代島風が最速を誇ったのは全くの偶然であり、二代目のように最速を目指して建造されたのではない。峯風型の計画速力は39ktだったが、たまたま精度の高い機関が初代島風に搭載されたため、最速艦と相成ったのだ。
      もしこの機関が峯風に搭載されていたなら、二代目も、この艦娘も峯風を名乗ったことだろう。まさに「運命」というやつである。日本駆逐艦の最高峰に自身の名が受け継がれ、初代も鼻高々だったかもしれない。
      厳密に言えば、公式速度性能で帝国海軍駆逐艦最速は二代目ではなくこの初代島風である。(後述)
    • 初代島風は1940年に哨戒艇に改装され「第1号哨戒艇」と改称、さらに強襲揚陸艦に改造された。
      この時の改装で自慢の速力は5割減の20ktまで落ちてしまっている。*10
      1943年1月12日、ビスマルク諸島カビエン沖にて米潜「ガードフィッシュ」の雷撃により沈没した。2代目の就役は同年5月のことである。
      2代目島風の起工が1941年8月(進水は1942年7月)なので、1年半だけ初代・2代の島風がいたことになる。ただ、残念ながら直接会う機会は無かったと思われる。
      • 旧式駆逐艦を改造して輸送艦に転用することは、アメリカも行っている。機関を半分にする手法まで同じ。
  • 三代目は、1988年に就役した海上自衛隊のミサイル護衛艦「しまかぜ」(DDG-172)、はたかぜ型護衛艦の2番艦。2016年現在、現役である。残念ながら速度性能に見るべき点はなく、最大速は他の護衛艦と同じ30ktである。ちなみに40ktの座は、はやぶさ型ミサイル艇や次期DEXに取られてしまった。*11ロールスロイスのガスタービンも大したことな……おっと誰か来たようだ……*12
    しかしながら、二代目と同様、続く姉妹艦が建造中止になるというジンクスだけは継いでしまった。*13はたかぜ」という姉がいるので、ぼっちではないのが救いだろう。
    2隻そろって、「あまつかぜ」から長く使用されてきたターター・システム*14を見ることが出来る、最後の艦艇である。
    また、はたかぜ型は主機にCOGAG*15方式をミサイル護衛艦として初めて採用し、その後の護衛艦の新機軸となった艦でもある。
    • 2016/10/15・16、自衛隊大阪地本主催の「大阪防災フェスタ」のイベントの一つとしてDDG-172が堺港で一般公開されたのだが、艦娘「島風」のスタンドPOPが甲板に堂々と飾られていた。寄贈品だそうである。艦内備品だそうである。おそろしい。参考リンク→。その後12/18のGC1グランプリでも活躍していたらしい!(「しまかぜカレー」スペシャルレシピ付(決して「はっや~いっ!」カレーではない。15時間も煮込むのだそう。))
      • なお、DDG-177あたごも一般公開の際、艦娘「愛宕」のタペストリーを展示していたのが目撃されている。なお、「愛宕」にも「あたご」にもそれぞれオリジナルのキャラが存在する模様。(これこれ。)今日も日本は平和です。
  • 余談ながら、海上保安庁「すずかぜ型巡視艇(現:ひめぎく型巡視艇)」にも「しまかぜ」がいる。番号はCL59。所属は第二管区の石巻。
    ちなみに姉妹は161隻もおり、その中には「はまかぜ(CL50、第三管区・横浜)」、「はつかぜ(CL73、第二管区・宮古)」、「ゆきかぜ(CL81、第一管区・花咲)」、「さつき(CL119、第十管区・宮崎)」、「すずかぜ(CL11、第一管区・小樽から第五管区・姫路に配置換えに伴い「ひめぎく」に名称変更、その後CL143、第一管区・小樽が再襲名)」もいる。(速力は30ノットだそうだ…。残念!)
    • 東日本大震災では、発災直後に乗組員が「しまかぜ」及び同じ石巻海上保安署所属の監視取締艇に分乗。港内の船舶などに避難を呼びかけつつ、沖合に避難することに成功。その後、不明者の捜索、船舶の曳航救助や急患搬送などで活躍した。

眠れる海の島風 ~73年目の発見

  • 2017年12月15日、同月にスリガオ海峡で扶桑山城朝雲などの残骸を相次いで発見していたマイクロソフト社共同創業者のポール・アレン氏がオルモック湾内の調査で海底に沈んでいた島風を発見した。

島風ちゃんの身体検査コーナー

検査結果その1 艦の構造

  • 機械室分割に伴うエンジン区画の拡大・魚雷発射管の増加などもあって、全長は特型以来の120m弱から、129.5mになった。全幅は0.4mしか拡大されていないためL/B比は11.56と陽炎型の10.8より大きくなっている。
    • 他の駆逐艦と比べて一回り大きいため、「軽巡洋艦のような」と言われることが多かった。
    • Wikipedia日本語版では長らく全長120.5mと書かれていたため、勘違いしてる人が多数。
  • 船体形状も見直され、それまで特型以来の帝国海軍駆逐艦の特徴ともいえたダブルカーベチャーバウから、鋭く延びたクリッパーバウとなった。
    • なお艦首形状がダブルカーベチャーバウでない駆逐艦は、艦これ実装艦では神風型秋月型松型と島風のみ。
  • 島風型の機関部は、タービン区画(機械室)について左右軸独立した水密区画となり、前から缶・缶・缶・機・機の5区画の全機独立区画となった。
    • 従前は機械室を左右軸同一区画に納めていたため、この区画に攻撃を受け浸水すると一発で機械全滅・行動不能になる重大な弱点があったが、これが解消され、撃たれ強くなった。
  • 艦橋構造も変更され、高速化に対応し艦橋部分に遮風装置が取り付けられた。このため高速時でも直接風が吹き込まず快適になっている。
    • 艦橋構造は船首櫓甲板に艦長室・予備室があり、シェルター甲板に操舵室・無線通信設備が配置され、その上が羅針盤甲板となる。
    • 建造途中に電探装備が決定したため、シェルター甲板の無線設備の配置に変更が生じ、また無線設備を充実させたため、この甲板の建増しが必要になり、暗号室をオーバーハングさせて配置した。
      • このため、新造時に既に近代化改装を受けたような雰囲気になっている。
    • 予備室があるため、隊司令クラスの乗艦も無理なく行え、無線設備も充実していたため、旗艦向きの艦となった。

検査結果その2 公海速度、巡航性能

  • 称賛される速度だが、当時の日本の駆逐艦は概ね35kt前後だった。竣工時38ktを誇った特型駆逐艦(吹雪型・綾波型・暁型)も改修によって排水量が増加し、34kt程度まで低下していた。全体的に駆逐艦の重武装・大型化が進むに連れて、速力は低下傾向だった。
    そんななか島風は1943年のテストで計画速力(39kt)を超える40.90kt(≒75.5km/h)を記録した。
    • この数字は過負荷最大出力(79,240shp)・排水量2,894トンで記録したもの。*16これは15倍以上排水量の大きい長門型戦艦(82,000shp)に迫る。
      • 40kt越えの時は公試条件は燃料・缶水1/2状態で、他の艦の2/3状態より軽く、他の艦と同じ条件下での最終終末公試運転では計画速力は超えるものの40ノットの大台に届かなかった。
    • 帝国海軍の過負荷最大出力は定格の105%であり「戦闘時短時間出力」的性質のもの。
      よって島風の公式性能は、他の艦と同じ出力条件で記録された公試全力40.37kt、または他艦と同じ出力・積載条件で行われた終末公試記録の39.9ktとなり、初代駆逐艦島風の公式記録40.698ktには及ばなかった。
      • 帝国海軍はエンジンをかなり大事に扱っており、島風ならば本来40,000馬力として設計されたエンジンを37,500馬力・95%に減格*17して2基搭載している。
        機関出力でいう「10/10全力」とは設計出力の95%であり、さらに5%上げた「10.5/10過負荷全力」でも本来の出力の99.75%であり、そもそも設計出力以下である。*18
    • もちろんこんなアホみたいな性能の艦を旧来の5,500t型軽巡が率いられるわけもなく、専用の水雷戦隊旗艦に阿賀野型を拡大した高出力・高速の軽巡「改阿賀野型」が配備される予定だった。
    • こんなバカ性能だが、ゲーム内の設定とは裏腹に今までの機関(陽炎型)と比較すると20%ほど低燃費*19で案外小食。

検査結果その3 缶とタービン

  • 新しい高温・高圧缶及び四段式となった新型タービンは、それ以降の駆逐艦向けの次世代標準になる予定で、改秋月型などにも搭載される計画だった。
    このため、もとより量産が前提であり設計も従前の艦本式の延長線上にあるものであって、技術的に無理をしたものではない。
    遮二無二高出力を狙った物ではなく、高出力と低燃費の両立を狙う一方、高効率化のためにタービンを4車室化したことで、大型化には妥協した設計といえる。
    • つまるところ島風のエンジンへの要求は「50%パワーアップして20%燃料消費を減らせ」という、そりゃ厳しいものである。
    • ボイラが軽量化された一方でタービンが大型化・大重量化している。このため出力あたりの機関重量は30気圧・350度の陽炎・夕雲型とさして変わっていない。
    • 戦艦やタンカーからの給油を前提に燃費を妥協して小型化を優先したアメリカ式とは、考え方が逆。石油を産出しない日本と産油国アメリカの、それぞれの事情が如実に表れている。
    • 果たしてアメリカ駆逐艦は航続距離不足に、日本駆逐艦は長距離出撃の連続に、それぞれ苦しむことになる。
  • 缶については事前に陽炎型の天津風に同級のものが搭載され試験運用が行われ、*20タービンは広島の海軍機関工廠での運転試験の後搭載された。
    • 問題はタービン周り。量産品の他のタイプの機関と違い、量産されず一点ものになってしまったことで、部品の供給優先順位が低く整備に困る羽目になった。「タービン周りも整備したーい!」という不満はこれが原因。
      しかしそれなら国産品ですらない弥生長月などどうしていたのであろう……一応、長月のツェリー式から発展した石川島製タービンを積んだ船はいるっちゃいるのだが……。
    • 長月の石川島・ツェリー式タービンというのは石川島造船所製のツェリー式タービン、という意味。ライセンス生産品ではあるが、ちゃんと国産である。
  • 島風の缶の蒸気条件は400度、40キロ/平方センチという性能は、米駆逐艦と比較した場合、特に優れたものではなかった。
    事実、米駆逐艦フレッチャー級の缶は454度、43.3キロ/平方センチという性能で、島風よりほんの少し上程度のものであったが、
    アメリカはこのフレッチャー級を175隻も量産していて国力の差を見せ付けられる。
    • もっともフレッチャー級も次級のアレン・M・サムナー級では39.7kgf/平方センチに落としている。やはり40気圧超の高圧缶を当時軍艦に用いるのはまだ時期尚早だったのだろう。
      さらにレーダー装備の充実と引き換えに速度は低下し、最終的に排水量が10%ほど増加した結果、34ノットまで落ちてしまった。艦艇の速度の頭打ちは、アメリカの技術と生産力をもってしてもいかんともしがたかったのである*21*22
  • ちなみにこのボイラーを製造したバブコック&ウィルコックス社は、戦後とんでもない事故を起こすシロモノをこさえてしまう。*23
  • 島風のエンジンについて特筆すべきは、大出力ながら故障らしい故障を発生させていないこと。戦局の悪化の折、定期整備にさえ難儀する状態を考慮すれば、望外の出来といってよい。
    • 1943年11月に左舷巡航タービンの故障を発生したことがあるが、これは陽炎型と同等の物。

余話 スピード狂時代・島風のライバルたち

  • ちなみにヨーロッパには彼女をさらに上回るスピード狂高速艦が存在していた。ソ連海軍嚮導駆逐艦タシュケント、基準排水量2,900トンのイタリア生まれである。*24その最高速度たるや42,7kt、艤装未完であった公試では43,5ktもの記録を叩き出している。
    • イタリアやフランスの駆逐艦は行動圏が地中海~北アフリカ沿岸ということもあり比較的航続距離が短く、日米より思い切った設計が出来た点を付記しておく。とはいえタシュケントは駆逐艦としては非常に大型であり、また後述のル・ファンタスク級も大西洋での活動を主眼に置いて設計されていたため、荒れる外海でも安定して高速を発揮できたと思われる。
    • また、武器弾薬満載燃・燃料水消耗品1/2状態における島風の公試成績を「軽荷」と称する人も多いが、世界的には常備排水量で公試を行うことが基本である。当時の常備排水量は弾薬3/4・燃料1/4・水消耗品1/2状態であり、島風の公試排水量は、それより200トン以上重いことに注意。
      ただ、この件は軽荷での過負荷記録がある島風ではなく、むしろ常備のデータが基準になっている他の日本艦と海外艦の速力を比較するときに留意すべきことである。
40ノット超えの世界の高速駆逐艦の一覧

40ノット超えの世界の高速駆逐艦の一覧*25*26*27*28*29

竣工年艦型艦名排水量(t)馬力速力(ノット)同型艦数備考
イタリア1931年ナヴィカトーリ型アルヴィセ・ダ・モスト19005500045.0012隻瞬間的、機関の信頼性に難あり 1番艦 ネームシップはない
イタリア1931年ナヴィカトーリ型アントニオ・ピガフェッタ19005500041.5712隻軽荷状態、機関の信頼性に難あり
フランス1932年エーグル型ミラン24418300043.406隻軽荷状態? 過負荷運転
フランス1933年ヴォークラン型カサール24416400042.856隻
イタリア1934年マエストラーレ型リベッチオ16154400041.304隻瞬間的、強度不足
フランス1935年ル・ファンタスク型ル・テリブル25699420045.256隻同型艦全て43ノット以上
フランス1935年ル・ファンタスク型ローダシューター256910000043.00以上6隻全艦40ノット以上で長時間航行可能
ポーランド1936年グロム型??20115400041.622隻
フランス1938年モガドル型モガドル28849200043.452隻
フランス1938年モガドル型ヴォルタ28849200042.882隻
アメリカ1938年グリッドレイ型クレイヴン17614635141.534隻軽荷状態 過負荷運転
アメリカ1938年グリッドレイ型モーリー15705000042.804隻軽荷状態 過負荷運転
ソ連1939年タシュケント型タシュケント289310000044.20なしイタリア製(オート社)
ソ連????45型オピトヌイ16707000041.62なし高速時に機関の振動が激しい
イタリア1942年カピターニ・ロマーニ型アッティリオ・レゴロ368611000040.004隻イタリア曰く「偵察艦」 資料によっては軽巡洋艦 1番艦 ネームシップはない
日本1943年島風型島風25677924040.90なし過負荷運転

検査結果その4 兵装

  • 主砲は仰角75度・対空信管調定装置付きのD型砲塔に、測距儀も二式距離苗頭盤が付加され高角射撃対応化、対空射撃能力が向上している。
    と言っても本来が平射砲なので、対空戦闘力は本職である10cm連装高角砲などには敵わない。
    • つまり砲熕関係はと同様。新型12.7センチ高角砲案や、D型砲塔を更に改良したE型砲塔搭載案もあったが、実現していない。
    • 因みにこの連装砲、砲身だけで4.205t、砲室を含めると重量は約30tほどあるはずであり、それを軽々と抱えているあたり、やはり艦娘とは只者ではない。
  • 雷装は新開発の零式五連装魚雷発射管を3基15射線、魚雷は15本を搭載している。
    • 従前の駆逐艦より1本搭載量が減っているが15本すべてが即応魚雷として1会戦で使用できるため、使い勝手は向上している。
    • 予備魚雷・次発装填装置は搭載していない。
  • 対潜装備として九三式水中探信儀を装備しているが、島風に搭載されたものは特に性能がよく、陽炎に搭載されたそれより探知距離・精度ともに倍以上の性能を発揮した。
    • このこともあって島風は対潜警戒でも高い戦果を上げている。

その他

  • とにかく目を引く彼女の特徴的な下着(黒のTバック、しかも見せパン)だが、これはスタッフが出した同人誌の設定資料集によると「Z旗のデザインをTバックを穿いたお尻に見立てた」から。スタッフェ……。
  • 愛称は「ぜかまし」。理由はイラストを見ればわかる。
    • ところで、島風が進水したのは戦時体制に入った後なため、防諜の観点から艦そのものや備品に至るあらゆる物に艦を特定できる文字や記号の類は書くことが出来なかった。ってことはどういうことかというと…
    • その影響はリアルの護衛艦「しまかぜ」の艦長(2014年4月現在)後藤二佐にまで及び、(ニコニコ超会議の取材にて)、単身赴任で離れてる娘から「「『ぜかまし』今どう?」とメールが送られて来るようになったと暴露している…おそろしや。
  • 愛くるしい連装砲ちゃんは、実艦の装備に準拠したためか大中小の三基がいる。二基は見切れているが、図鑑で枠無しのイラストを見ればちゃんと全員写っている。
  • ゲーム内の画像では背中に魚雷発射管があるため気付きにくいが、実は髪はただのロングヘアではなく、それをV字に分けたものとなっている。
    娘TYPE2014年7月号表紙では発射管を外しているためやや分かりやすい。
    • 公式4コマでも同様の髪型であるのが確認できるが、こちらは伊19の髪型を間違えた前科があったりする。
  • 公式4コマ第42話*30天津風登場回で、天津風にはフラれた(というか初風に先を越された)が雪風というルームメイトを得る。良かった良かった。
    • しかしその後、第58話で本来の「相方」時津風(雪風と同じ第十六駆逐隊第一小隊所属)が着任、板挟みになった雪風の窮地を見かねた島風は泣く泣く相部屋解消を申し出るが、一人部屋を希望した初風の策謀…もとい機転により、最終的に雪風が時津風と、島風が天津風と相部屋になることで決着した。
  • グッドスマイルカンパニーが発売しているデフォルメフィギュア「ねんどろいど」、1/12スケールフィギュア「figma」では、艦娘の第1号として選ばれている。
  • いろいろ言われるアニメ版の島風だが、実のところ戦闘では重雷装駆逐艦の名にふさわしい大活躍をしている。
  • 公式コミカライズ『つむじ風の少女 島風』では実質的な主役格として登場。同僚の駆逐艦娘達や提督補佐の少尉らと関わる中で順当に成長する島風の姿が描かれ、名実共に主役に恥じない活躍をしている。
  • 近畿日本鉄道(近鉄)が2013年3月に新しく導入した特急車両50000系の愛称が「しまかぜ」である。
    デビュー直後に艦これのサービス開始だったため、一時期はGoogleの画像検索などで艦娘の「島風」と鉄道車両の「しまかぜ」が入り乱れていた。
    • 名前の由来は目的地の一つである「伊勢志摩に吹く風」とされている。
    • 最高速度は70.2kn/h(130km/h)で、近鉄最速かつ私鉄2位の実力を持つ。はっやーい!!
    • こちらは6両編成で3編成「量産」されている。
    • 更に2014年3月には伊勢神宮式年遷宮後の特別参拝、2014年11月15・16日および2016年4月2・4日の橿原神宮など、奈良県への行幸の際には天皇陛下を乗せて、御召艦ならぬ「お召し列車」として運行された。いつの時代でも「島風」の名を受け継ぐものは特別な役割を担うようだ。

コメント

  • 普通の服やドレスを着たらただの凄い美少女になってしまうぜかまし問題、連装砲ちゃんがセットになる事でぜかまし成分が補強される -- 2023-04-01 (土) 13:51:15
    • 島風と雪風は普通に服を着せたら美少女になってしまうので、普段は痴女服を着て提督の精神にストッパー掛けてた・・・逆だ!いや本当可愛いなドレス島風。 -- 2023-04-01 (土) 15:27:59
    • なんで首都圏限定なんだよ・・・(ポスター) -- 2023-04-03 (月) 12:01:37
      • 案の定フリマで転売されていて草も生えない -- 2023-04-04 (火) 11:14:04
      • 因みにクリアファイル、ヤフオクで即決700円也 -- 2023-04-04 (火) 21:06:06
      • Loppiで有るかもしれん第二ラウンド、情報を待とう -- かぼちゃ大王? 2023-04-09 (日) 20:44:53
  • 素材が良いと、どんな格好になってもすばらだと思いました(小並感 -- 2023-04-04 (火) 20:22:22
  • あの「ドレス島風」がニーソ?タイツを履いている「脚」…あれ……うっすらお肉がのっていて……なんていうか……その…下品なんですが…フフ…… -- 2023-04-06 (木) 21:11:03
  • 今朝getできたCファイルの島風姐さんもGoodですが、これも又良し!!(ツイッターよりアレンジ版) -- かぼちゃ大王? 2023-04-09 (日) 20:39:23
  • 速報 横山信義先生の最新刊で華の二水戦の旗艦になる -- 2023-04-28 (金) 16:00:46
  • 今迄駆逐艦の魚雷発射管の門数最大はぜかましの5連装発射管x3の15門と思っていたが、実は・・・                    アメさんのベンハム級の4連装魚雷発射管x4の16門だったという事実 -- 2023-05-10 (水) 19:18:05
  • 2023/1/5に着任した初心者ですが開発資材集め中の2-4Eでやっとドロップした。6-3まで進んでいるけどやっと任務が進められるぞ。 -- 2023-05-14 (日) 11:04:00
    • 海域進めるのはっやーい!頑張ったね! -- 2023-05-14 (日) 11:50:53
  • 俺、ぜかましに改二が来たらケッコンするんだ・・・。 ケッコン&ケッコン後の母港の台詞改二で変わらないかなぁ、変わって欲しいかなーって・・・ -- 2023-05-31 (水) 19:59:37
  • ローソン島風のクリアファイル「その絵なら拡大して部屋に貼ってもいいよ」ノーマル島風はなぜ駄目なんだと抗議したら「でもいつもの服だと店頭にも飾れなかったんじゃ?」激しく落ち込む。 -- 2023-06-24 (土) 14:36:40
    • 艦これ開始当時の広告でも下半身はカットされてたからなあ -- 2023-06-28 (水) 01:02:08
      • そうだったのか・・・上にも書いたが東京から神奈川に引っ越して来て南武線の溝口駅でその看板見た時は下半身カットされてないフルサイズだったがなぁ。 ネトゲの知り合いから史実に忠実なゲームと聞いていてぜかまし初めて見てプロトカルチャー状態だったよ・・・ -- 2023-06-28 (水) 17:41:34
      • ↑その界隈は真っ赤なヒーローが守ってるから島風も安心して出歩ける故、フルサイズなのだ。 -- 2023-06-28 (水) 19:45:32
      • ↑真っ赤なヒーロー、キャプテン・ジオンかな? -- 1葉? 2023-06-28 (水) 20:04:32
    • 「島風の服」とかいう不思議な艦これジャンル -- 2023-10-23 (月) 15:30:13
      • そしてそこから生まれた、「鹿島風」とか言うエロ100%の要素 -- 2023-10-23 (月) 18:08:30
      • 島風の服を着た鹿嶋? -- 2023-10-23 (月) 18:31:02
  • 運営が重雷装と表現したことに注目したい。やはりこの娘は改二になったら先制雷撃できるのかな。艦これの顔の一人だと思うから尚更改二が待ち遠しい。…予定は今のところ無かったよね、残念ながら。 -- 2023-07-08 (土) 08:58:20
    • 甲標的積めるようになってならあるかもしれんけど、甲標的積まずに先制雷撃出来る仕様はないっしょ。 他の連中もそうしろって話になるだろうし、 特に酸素魚雷の長射程でのアウトレンジで艦隊に先制攻撃する為に考案された雷巡とか。  -- 2023-07-09 (日) 08:54:00
      • 甲標的なし先制雷撃能力は取り柄がないに等しい天龍に欲しい。少しは使えるようになりそうだし -- 2023-10-23 (月) 19:10:01
  • 衣装顔、デザインすべてが俺に刺さっている… 改二来たら俺はどうなってしまうのか -- 2023-10-31 (火) 05:33:06
    • (*´ω`*) コウナル -- 2023-10-31 (火) 06:40:11
  • 改ニを勿体ぶり過ぎて機会を失ってやしないか? -- 2023-12-17 (日) 00:24:35
    • 経緯的にもプロトタイプの天津風改二を出してから島風改二を実装ってしたいからなんでしょうな。どちらかというと改二で実装すりゃよかったのに中途半端な乙改、丁改で止まってる十七駆と、イベもアニメも終わったのに改二がこない1YB3Hの朝雲山雲のほうが機会失ってるんでないかな? -- 2023-12-17 (日) 02:08:52
    • ある理由で永遠に改二が実装されないことが確定してしまっている子も居るぴょん。それに比べれば将来改二が来る可能性が残っている島風はまだ幸せです -- 2023-12-17 (日) 05:46:28
      • せめて絵師さんが在世してれば...k田さん、早まった事したあんたが、今さらながら悲しく恨めしゅうございます...Sigh -- 2023-12-17 (日) 20:10:40
      • おお、そんな事を言えるなんてすげえな君 -- 2023-12-17 (日) 20:20:37
  • 流石に改二きたとしてもコスの痴女っぷりはかなり抑え目になるんじゃないか時流的に…時雨改三はまだ許されるレベルだけどこの子のは今変更されないだけでも奇跡な気がする… -- 2024-01-08 (月) 02:24:49
    • だがそれを言ったらマエストラーレ級&伊潜水艦の中破絵はどうなるんだ・・・。 -- 2024-02-25 (日) 13:14:07
  • なんかつまんなーい>3< -- 2024-02-09 (金) 23:57:50
  • 普段頑張ってるお前らに島風の格好で大都会東京をお散歩する義務をあげるわ。感謝して受け取れ -- 2024-02-25 (日) 13:39:34

*1 母港ボイスは各艦娘につき3つ割り当てられています。「詳細」ボイスは編成画面の「詳細」ボタンをクリックすることで聞くことが出来るボイスです。母港画面でも聞くことが出来ます。「母港3」ボイスは「母港画面でのクリック」もしくは「母港画面への遷移」でのみ聞くことが出来る、いわゆる「提督お触りボイス」です。編成画面での「詳細」ボタンでは聞くことが出来ません
*2 4つの基本ボイス(昼戦開始・昼戦攻撃・夜戦開始・夜戦攻撃)がありますが、各ボイスはその他の色々な場面でも使われます。各ボイスをどのフェーズ(航空戦/開幕雷撃/先制対潜/昼戦攻撃/各種CI...など)に割り当てるかは艦娘によって異なり、例えば開戦ボイスを攻撃でも使ったり、夜戦攻撃ボイスを昼戦でも使ったりします)
*3 「小破」ボイスの2,3つ目と戦闘撤退時の「旗艦大破」ボイスは共用化されています
*4 「小破」ボイスの2,3つ目と戦闘撤退時の「旗艦大破」ボイスは共用化されています
*5 装備ボイスは3ボイスありますが、改修/改造ボイスと共用化されています。また、ボイス3は「改修/改造」「開発」「バケツによる即時修復」「遠征出撃」「アイテム発見」ボイスと共用化されています
*6 警戒部隊の指揮官を二十一駆司令が担当していたため。
*7 初代。小説「海賊とよばれた男」で有名なイラン石油を持ち帰ったのは2代目である。
*8 彼女も島風同様の韋駄天で、太平洋横断11日+22時間の新記録を樹立した船だった。
*9 疾きこと風の如く
*10 ボイラを半減し、機関出力を半分にしたためである。
*11 但し機関出力は70,000ps(=約69,000hp)と、2代目(75,000hp)とそこまで大きくは変わらない。単に艦体の大型化と主機関の発電へのリソース増加が原因である
*12 海上自衛隊など現代の海軍はこういった性能を多少ぼかして公表するのが常なので、もしかしたら…。
*13 米国からイージス・システムが提供され、「アーレイ・バーク級」をタイプシップとした「こんごう型」の建造が決定したためである。
*14 1970年代を代表する、艦隊防空用の中距離対空ミサイル・システム。現在はイージスシステムへの置換が進んでいる。
*15 COmbined Gas turbine And Gas turbine。巡航用と高速航行用のガスタービンを混載する方式のこと。しまかぜの場合は巡航用にR&R社のスペイ、高速用に同社のオリンパスを混載している。
*16 通常の最大出力なら排水量2,924トン・75,890shp、速力も40.37ktに落ちる。また、最終終末公試運転では排水量3,019トン・76,010shpで39.9ktと40ktを割っている。
*17 ディチューン"detune"ではなくディレート"derate"である。機関そのものには何も改造をしていないのである。
*18 帝国海軍においては艦艇の機関について、修理が難しい戦艦は設計出力の90%に、その他の艦種は95%に減格して用いるのを常としていた。
*19 陽炎型が重油622tで18kt・5000海里。島風は635tで18kt6,000海里。
*20 これに伴い天津風は航続距離は同級艦比300海里延伸。
*21 さらに言えば、予定外の搭載品の少ないフレッチャーでさえ計画37kt対し公試速力35.1ktである。さらにファラガット級駆逐艦は対空・レーダーの増設によりトップヘビーとなって復元性が悪化してしまい、フィリピン沖で台風で2隻が転覆沈没してしまっている。初春型や友鶴事件はアメリカも他人事ではなかったのだ。
*22 ちなみに重量過多のはずなのに、5連装発射管2基だけは終戦まで撤去されなかった。巡洋艦では早々に雷装に見切りをつけていた米海軍だが、駆逐艦の雷装は残した状態だった。もちろんどんな駆逐艦級は雷装を減らしたケースもある。
*23 件の会社は戦後原子力産業に参入し原子炉を製造、そして「あの」スリーマイル島の原子炉2号機を作ったのである…。
*24 実は島風設計の際に参考にされた娘である。諸般の事情で彼女も一人っ子だった。
*25 出典元 丸 平成26年1月号 高速駆逐艦「島風」。
*26 出典元 世界の艦船 増刊第17集 1985 No.346 第二次世界大戦のフランス軍艦。
*27 出典元 世界の艦船 増刊第20集 1986 No.368 第二次世界大戦のイタリア軍艦。
*28 出典元 光人社NF文庫 駆逐艦入門。
*29 出典元 U.S. Destroyers: An Illustrated Design History。
*30 単行本第3巻収録。