Loire 130M

No.471
	Loire 130M		水上偵察機
	装備ステータス
	火力		雷装
	爆装		対空
	対潜	+3	索敵	+3
	命中	+2	回避
	戦闘行動半径	3
	装備可能艦種
	駆逐艦	軽巡洋艦	重巡洋艦	戦艦
	軽空母	正規空母	水上機母艦	航空戦艦
	備考
	開発不可、改修可、入手方法 夜間触接可能
トリコロールの国で開発された三座飛行艇です。 やや大型、そして低速で最新の機体ではありませんが、その頑丈な作りの本機は、 艦載型のM型が「Richelieu」級などの主力艦に搭載、配備運用されています。 ぜひ、フランス艦艇での運用を！

ゲームにおいて

• 外国製装備では初となる、夜間触接可能な水上偵察機。

• 九八式水上偵察機(夜偵)と比べて対潜+2、命中+1、半径-3。
  • 索敵値は九八式水上偵察機(夜偵)と、命中値は零式水上偵察機11型乙改(夜偵)と同じ。
• 夜間触接効果が九八式より高めでフランス艦艇に高い火力・命中ボーナスが付く一方、あちらと同じく弾着観測射撃や夜間触接の発動率に影響する索敵値は低い*1。
  これらの点をどう見るかでこの装備の評価は分かれるか。
• 2024/04/23の11周年アップデートで改修実装。「同高レベル改修によって、高改修deux主砲兵装とのシナジー効果も増大します。」*2

入手方法について

• 初期装備艦
  • Jean Bart改
  過去の入手方法

  過去の入手方法

  • 2022年 6月作戦報酬 (1位～5位)★+8、(6位～20位)★+6、(21位～100位)★+2
  • 2022年 夏イベント『大規模反攻上陸！トーチ作戦！』E-1 甲作戦(★無し) 突破報酬

装備の運用方法について

• 夜間触接の詳細は「九八式水上偵察機(夜偵)」の当該項目を参照。
  • 夜間触接の効果は零式と同じ夜戦火力+7*3。
  • 索敵値が同じなので発動率は九八式と同じ(Lv99で68%、Lv180で92%)と推測される。

装備ボーナスについて

• 特定艦に装備した時、パラメータが更に変化する装備ボーナスがある。
  • なお本装備の改修値に応じてボーナスが変動する。
    • 改修値変動の法則性はまだ不明。詳しい調査待ち。表中の改修段は暫定のものです。
  • 他装備とのボーナスを持つ場合、それもまた別に計算される。
  • 対象艦と各ボーナス値は下表の通り。艦種該当艦は艦娘名一覧（艦種別）で確認を。
    艦名記載は、その値が適用される一番下の改造段階が基準。

  装備			基本値
  Loire 130M			火力	雷装	対空	対潜	索敵	装甲	回避	射程	命中	累積
  						3	3				2	-
  単体ボーナス↓			加算値
  装備	改修値	対象艦	火力	雷装	対空	対潜	索敵	装甲	回避	射程	命中	累積
  本装備	★0～+5	Richelieu、Jean Bart	+4						+2		+3	◯
  	★+6		+4						+3		+4
  	★+8～+9		+5						+4		+5
  	★max		+6						+4		+6
  	★0～+5	Commandant Teste	+2						+2		+2
  	★+6		+2						+3		+3
  	★+8		+3						+4		+4
  水上偵察機		能代改二 矢矧改二/乙	+2			+3			+1			× *4
  		最上改二/特 三隈改二/特	+2

  ※装備ボーナスのある他装備の一覧はこちら

性能比較表(装備最大値/水偵早見表/テーブルより転送)

アップデート履歴

• 2022/07/28：6月作戦報酬として初実装
• 2024/04/23：改修可能になった。

小ネタ

• 元ネタはフランス海軍の水上飛行艇で、仏ロワール航空機*5によって開発された「Loire 130M」(ロワール130M)。
  • ロワール航空機は、ロワール川河口の町であるサン＝ナゼールにあったロワール造船所*6が業務多角化を狙って1925年に創立。このため、飛行艇・水上機を得意としていた。1936年、国策によりほかの2社と合併し国有化。合併した後継会社は紆余曲折を経て最終的にエアバス社に合流する。
    • 親会社のロワール造船所は海軍拡大のために設立されており、Jean Bart建造にも参画している*7。
    • さらに戦艦の防空用にロワール210*8という水上戦闘機も製造した。こちらは空中分解事故や低性能が理由で、ほとんど使われなかった。
    • 造船所が名前を取ったロワール川は全長1012km、フランス国土の1/5を潤す大河である。広大な流域では当然ワイン醸造も盛んで、赤白ロゼにスパークリングとより取り見取り。ただし、高級ではなく親しみやすいものが多いのだとか。

• Mは海軍（Marine）のMかと思いきや、本国を表す「MÉTROPOLE」の略とされる。
  • Loire 130Clというサブタイプがあり、こちらは植民地を表す「Coloniale」の略。熱暑対策にラジエーターが拡張されている。外寸の変更により、運用できる艦が限定されたが、カタパルト射出能力がなくなったわけではない。

• 第二次大戦時にはほとんどの仏海軍艦艇に配備された水上偵察機。保守的な外見で特筆すべき性能があるわけではないが、艦隊の目・足としては必要十分であり、堅牢な構造も相まって1950年までほそぼそではあるが運用が続けられた。
  • フランス降伏後、ヴィシーフランス政府下でも生産が続行され、最終的な生産数は125機だった。
    • 夜間偵察能力については言及がないので、まあ、その・・・・
      
      
• 1933年、仏海軍は３座多用途艦載水上機の開発を決定した。
  • この飛行機の要求仕様で示されたのはカタパルト射出が可能なことと、重量・外寸の最大値、200km/h以上の最大速度、低燃費程度の大まかなもので、水上機/飛行艇の選択や、エンジン等についてはメーカーの裁量にゆだねられた。
• このトライアルにロワール社が提案したのが本機である。
  • 仏国内からは他に飛行艇１、水上機４が応募している。
• 初飛行は1934年11月。性能は良好でライバル機を蹴落とすことに成功したが、追加試験や小改修に手間取り、1936年になって45機が発注された。
  • 初飛行の3日後には、主任設計者が妻子を試験飛行に同乗させたという。機体の完成度に対する自信を物語る逸話である。
• 1938年Commandant Teste所属の偵察飛行隊への配備を皮切りに、第二次大戦開戦前には仏主要艦艇に配備されていた。
  • 42年11月に仏艦艇はカタパルトを撤去したため、以降は陸上基地から運用が続行された。
    
    
• 肩持翼単葉の主翼上に720馬力のイスパノ・スイザ12Xirs水冷V型12気筒エンジンを推進式に装備した。
  • 最高速度は時速220km/h。航続距離は1100kmで14時間超の滞空が可能だった。
  • エンジン前に開放式の偵察席が、エンジン・プロペラの真後ろに銃座がある。
• 武装は7.5mm機銃２丁で、１丁は前方固定、1丁が銃座に配置された。
  このほか、主翼下の支柱に左右各75kgまでの爆弾が搭載可能だった。
  • ３座だが、要員輸送時にはさらに4人を乗せることができた。
• 艦上での取り回しを考え、主翼は付け根付近から折りたたむことが可能で、翼端や補助翼は取り外しが可能だった
  • しかしこの機構は複雑で、整備兵らの評判は悪かったとされる。
    
    
• 海軍機なので、赤白青の国籍マークの上に、海軍を現わす錨が描かれている。
• Richelieuっぽい妖精さんとJean Bartっぽい妖精さんがいる。
  • リシュリューにはダカール在泊中に数機のロワール130が"配備"された。数回のカタパルト試験に使用されたが運用はほとんど陸上からのもので、管理の便宜上という性格が色濃い。
    • 43年１月にこの航空隊は解散してしまった。
• 機体側面のマーキングは仏戦艦Strasbourg・Dunkerqueに配備されたHS2偵察飛行隊のもの。
  • ダンケルク級の特徴であった４連装砲塔と艦橋を図案化したもので37年から40年まで使用されていたという。
    • ダンケルクは40年のメルセルケビール海戦（1940年7月）において中破。所属のロワール130は他に転用されることになった。
    • 一方、ストラスブールはメルセルケビール海戦から脱出に成功。この際搭載のロワール130隊が上空から支援を行った。しかし42年、ドイツの接収を恐れトゥーロン港にて自沈。所属のロワール130*9は他艦所属機と共に別の場所で整備を受けており、そのままドイツ軍に接収されてしまった。
    • また、メルセルケビール海戦時、6機のロワール130が英艦隊に襲撃を仕掛けるも撃退されている。

この装備についてのコメント