ねこのばば

Last-modified: 2009-01-24 (土) 18:26:50

満足度  [star] [star] [star]
 於りんが登場する一冊。
 於りんは若だんなと同じく、妖怪を見ることができる人間の一人だ。
 ただし、於りんの場合は若だんなと違って、子供だからかもしれないのだが。
 若だんなの場合は、妖怪の血が流れているからだ。

 さて、この妖怪が見える於りんちゃんは、鳴家にとても興味があるようで、たっぷり可愛がる。
 そう、子供なだけに、本人は可愛がってるつもりなのだが、残酷なことを平気でする。
 それが実に現実味があって良い。
 変に聞き分けの良い子という設定だと、逆に可愛くない。
 宮部さんの時代小説に登場する女の子はコレがあるのだ。
 変に優等生なんだよ。

 鳴家ファンの私としては、「いじめんな!」と思いながらも、本当に純粋な於りんもまた可愛い存在である。