満足度
於りんが登場する一冊。
於りんは若だんなと同じく、妖怪を見ることができる人間の一人だ。
ただし、於りんの場合は若だんなと違って、子供だからかもしれないのだが。
若だんなの場合は、妖怪の血が流れているからだ。
さて、この妖怪が見える於りんちゃんは、鳴家にとても興味があるようで、たっぷり可愛がる。
そう、子供なだけに、本人は可愛がってるつもりなのだが、残酷なことを平気でする。
それが実に現実味があって良い。
変に聞き分けの良い子という設定だと、逆に可愛くない。
宮部さんの時代小説に登場する女の子はコレがあるのだ。
変に優等生なんだよ。
鳴家ファンの私としては、「いじめんな!」と思いながらも、本当に純粋な於りんもまた可愛い存在である。