「ナイスピッチング」の略語。また、巨人・高梨雄平がこのワードをTwitter(現・X)で呟いたことで定着した蔑称。
発端
2023年7月2日の巨人対阪神(東京ドーム)での出来事が発端。
2-2で迎えた7回、1死一・三塁の場面で2番手として救援登板した高梨だが、その初球で阪神・近本光司の脇腹に直撃する死球を与えてしまう。
その後、次打者の中野拓夢を遊飛に打ち取ったところで降板。代わった3番手・鈴木康平をはじめ後続のリリーフ陣も失点を許さず、試合はそのまま引き分けに終わる(詳細)。
試合後、高梨はこのようなツイートをした。
事実、この日は巨人投手陣が阪神打線を12回を5安打で抑えたことや近本が12回まで出場を続けたこともあって、当初こそこのツイートに対して大きな反応はなかった。
しかしこのツイートの後、近本が「右肋骨骨折」と診断され、4日に出場選手登録を抹消されるという事態に。
これにより阪神ファンから怒りのリツイートが相次ぎ、中には殺害予告をする者まで現れるほど炎上した。
なぜここまで炎上したのか?
2023年の巨人は7月17日時点で与死球数がリーグトップの42であったこと*1、巨人が6年連続与死球数がリーグ1位であることなどが挙げられている。
また高梨のTwitterの更新頻度は少なく今回のツイートの前は7月1日*2であったが、さらにその前は3月5日と長い期間が空いていたため、「なぜ今?」と多くのファンに思われたことも原因とされている。
高梨は社会人時代のチームメイトである糸原健斗を通して近本に謝罪を行ったが、Twitterでは言い訳ツイートをするのみで、結局ないぴツイートの謝罪は行わなかった。
また炎上?
騒動から間もない7月11日の巨人対広島(東京ドーム)の試合で、巨人・山﨑伊織の投球が広島・菊池涼介の右腕に直撃し、次の打席で代打が送られる*3という事態が起きた。
この試合でも高梨は8回2死一塁の場面で2番手としてワンポイント登板したが、二塁打を打たれてそのまま降板。代わった3番手・鈴木康がまたも無失点でこの回を凌ぐという展開となった(詳細)。
この試合後、以下のツイートを残している。
此処での「Kくん」はおそらく鈴木康平*4であり、上述の通り高梨は7月2日・11日とともに自ら作ったピンチを鈴木康に火消ししてもらっている。
このツイートに対して他球団ファンから、「死球によって怪我人が出たというのに『ないすぴ』(ナイスピッチング)とはいかがなものか」と再び炎上。特に阪神ファンからは批判が相次いだ。
文面のみを見れば鈴木の投球を讃えるものであるが、わざわざ自分以外と付け加える辺り前段の騒動を意識しての発信であることは明確であったため、阪神ファンへの当てつけであるという見方も多かった。
各種掲示板での反応
騒動がTwitter上であったことからネタは主にTwitter(→ X)で擦られている。
ただし、なんGやおんJでは投手が死球を出した際「○○くんないぴすぎ」のようなスレも立っている。
https://nova.5ch.net/test/read.cgi/livegalileo/1688567117
和解へ
7月25日の阪神戦(甲子園)での試合前、高梨は近本(および、阪神監督・岡田彰布)に直接謝罪した。
【巨人】高梨雄平が死球で骨折の阪神近本に謝罪「会って、ごめんねと」早大の先輩・岡田監督にも
https://www.nikkansports.com/baseball/news/202307250000788.html
<阪神-巨人>◇25日◇甲子園
巨人高梨雄平投手(31)が、自らの死球で右肋骨(ろっこつ)を骨折となった阪神近本に謝罪した。
阪神の試合前練習終わりのタイミングでグラウンドへ姿を見せると、阪神糸原に声をかけて近本を捜索。「近本くんに会いに行って、ごめんねと言いました」と声をかけた。
高梨は2日の阪神戦(東京ドーム)の7回先頭、初球が近本の右脇腹付近に激突。同戦後には社会人野球ENEOS時代の同学年の同僚だった阪神糸原を介して謝罪の連絡を入れていたが、改めて直接の謝罪となった。
また早大の大先輩でもある阪神岡田監督にも初対面してあいさつ。「タイミングが合わなくてこの時期になってしまって…」とあいさつが遅れたことと、近本の死球に対して謝罪した。