二軍の登板では好投するも、一軍の登板では炎上する巨人投手陣の呼称。いわゆる巨人版「俺達」/「僕達」にあたる。「兎達」とも。
由来は監督の原辰徳が選手相手によく使う二人称*1から。
概要
1990年代初頭から2000年代初頭にかけて先発以外の投手層が非常に弱かったことで知られるほか、ダン・ミセリを筆頭に(悪い意味で)印象深い投手を多く排出してきた巨人だが、特に第三次原政権になってからの中継ぎ陣は、2020年を除いて毎年のように炎上癖を露呈。初めは球団マスコットのジャビットに由来した「兎達」の呼称が広く用いられていたが、2023年頃から新たに「お前さん達」と呼ばれるようになったため、本項でもこちらで呼称する。
各年の詳細
- 2019年
先発は山口俊と菅野智之のダブルエースを擁する素晴らしい布陣だったが、中川皓太とルビー・デラロサを除くと軒並み防御率3点台から4点台の選手が揃う中継ぎが安定感を欠き、「巨人の唯一の弱点」とまで言われていた。
しかしこれでも2021年以降と比べればまともであり、5年ぶりの優勝を成し遂げている。
- 2020年
獲得したばかりの鍵谷陽平・高梨雄平がチーム1・2位の救援登板数で好成績を残し、他の投手もおおむね成績が安定。コロナ禍で試合数が少なかったとはいえ、リーグで唯一50登板以上した選手がいない*2など負担集中も抑えられた結果、リーグ連覇を達成した。
令和以降では巨人の中継ぎが最も活躍した年といえる。
- 2021年
シーズン前半からマシンガン継投に駆り出された結果、同じくシーズン中盤から中4・中5ローテを組まされていた先発投手とシーズン終盤に共倒れ。中川はある程度安定していたが、一時は32試合連続の無失点を記録していたチアゴ・ビエイラもシーズン終盤は不調になるなど、他の投手陣は軒並み安定した成績を残せなかった。
- 2022年
開幕当初は好調だった救援陣が5月以降大きく崩れ、最終的にBクラス転落の一因に。前年に唯一安定していた中川を故障で欠いた上、ビエイラも制球難を再度露呈しオフに退団してしまう。その他の中継ぎは高梨雄平を除くと前年までと変わらない不安定さで、5月まではその高梨すらも不調であったため救援防御率が12球団断トツでワーストとなる5.94をマーク。クローザーの(翁田)大勢*3は安定した成績で新人王に輝いたが、そもそも大勢に繋ぐことができない試合も多く目立った。このため、「勝ちパターンはそもそもない」もしくは「(唯一長いイニングを投げる)戸郷翔征→大勢のリレー」とまで言われるように。
なお後々になり、この時期にはかなり杜撰なブルペン管理をしていたことも明らかになった。
- 2023年
開幕から中継ぎが爆発。8回に逆転される展開が特に目立ったことから「魔の8回」という呼称が生まれ、前年以上に大勢まで繋げない試合も増加し、5月には救援防御率が6.14を記録*4。リリーフ失敗が連発するあまりの惨状に、なんGでは「巨人の中継ぎwwwww」、もしくは登板した瞬間から「巨人リリーフ陣出勤wwwww」といった趣旨のスレがほぼ毎日のように立つなど、全盛期俺達時代もかくやの勢いで盛り上がりを見せた。
中川の復帰もあって6月には防御率1点台と大きく持ち直したが、7月に大勢が故障離脱すると再び悪化傾向に。同月に途中入団したアルベルト・バルドナードなど好投していた者もいたが、多くの投手がビハインドですらしばしば炎上しており、高梨や(復帰後の)大勢といったかつて安定感を見せていた投手も不調が続いた。最終的な救援防御率は3.83と12球団ワーストかつ唯一の3点台後半*5となり、リリーフ陣の弱さが際立つシーズンとなった。
余談
東京スポーツの「(中継ぎに弱点を抱えているにもかかわらず)『素行が悪いから』という理由でロベルト・オスナを獲得しなかった*6」という報道に対し、なんGでは「そんな事を言っている場合か」などとツッコミが入ったこともある。ただし、移籍に際して推定6億5000万円という高額契約*7が結ばれているほか、ロッテ時代のオフにはまことしやかに移籍の噂が立っていたことから、取り入る隙は無かったと思われる。
また、2023年には8回を任せる投手がいない状況で「原監督も“肝試しだ”という気持ちで起用しようと。経験はないが勢いで」と、自軍の救援投手の登板を肝試しに例えるような辛辣な発言を原監督がしていたことを投手チーフコーチだった阿波野秀幸に暴露されており、リリーフ陣の弱さには首脳陣も頭を悩ませていたことが判明した。
関連項目
- 俺達/○達
- 息をするように四球
- 生きた練習をしているのか
- 投手増田……最終手段