ドベカス

Last-modified: 2023-08-02 (水) 17:53:26

2013年のペナントレースにおける、セ・リーグの下位4チーム「中日ラゴンズ・横浜DeNAイスターズ・広島東洋ープ・東京ヤクルトワローズ」の総称。

各球団の頭文字を取っただけの単語であるが、偶然にも「ビリ」・「最下位」といった意味の「ドベ」と、なんJでよく使われる「○○カス」を組み合わせた蔑称のようにも読み取れる。
また、架空のキャラクターのような語感の良さから上位2チームも含めて「巨神ドベカス」と表記される場合もある。


概要

2013年のペナントレースの前半戦終了時点では読売ジャイアンツと阪神タイガースが熱い首位争いを繰り広げ、そこから10ゲームほど離れ残り4チームが2~4ゲーム差以内に収まる混戦という構図で折り返した。
後半戦に入るとヤクルトが8月に3位争いから脱落し最下位を独走、中日もじわじわと後退。DeNAは9月半ばまで食い下がったが広島と異なり巨人戦を克服できず(おまけに中日にも抜き返される)、最終的に広島が生き残り16年ぶりのAクラス入りと球団初のクライマックスシリーズ出場を決め、最終順位は「カドベス」となった*1

元レス


余談

このシーズンを契機に広島は長年の定位置を脱出、3年後にはセ界制覇を達成する。またDeNAも6年ぶりに最下位から脱出しベリーグからセリーグに昇格、一方の中日は12年ぶりにBクラスとなり、以後7年連続Bクラスと暗黒期に突入した。乱高下の激しいヤクルトはさておき、この3球団にとってはターニングポイントとなるペナントレースだったといえる。

復活の巨神ドベカス

そして時は流れ2020年。3連覇を支えた主力投手達の大不振や怪我などで投手陣が崩壊した広島の低迷と、今永平良ら主力投手が離脱し先発ローテが崩壊したDeNAの不調、それに8月以降のカード勝ち越し率6割強(12勝ち越し/19カード)という中日の好調が重なった結果、10月3日の対DeNA戦で勝利した中日が3位に浮上。この時点で順位表は巨人・阪神・中日・DeNA・広島・ヤクルトの並びとなり、実に7年ぶりに巨神ドベカスが復活した。
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復活後2週間は阪神が多人数のコロナ離脱をきっかけに試合内外で不調に陥った影響で中日が2位に浮上し一時的に「巨竜タベカス」となったが、今度は中日が急ブレーキ*2し再度復活。
その後も上記の順位が維持され、遂に史上初となるシーズン最終順位での巨神ドベカスが完成した。



【2020シーズン最終順位表】

順位球団名勝率ゲーム差
1位巨人12067458.598優勝
2位阪神12060537.5317.5
3位中日12060555.5221.0
4位DeNA12056586.4913.5
5位広島120525612.4811.0
6位ヤクルト120416910.37312.0

補足事項

ちなみに2000年代中盤から2010年代初期は中日・巨人・阪神がAクラス、横浜(DeNA)・広島・ヤクルトがBクラスというパターンが続いたため*3、後者3球団を「Bクラス町内会」と呼ぶネタがあったが、その後立ち消えになっていた*4。しかし2020年、9年ぶりにこの組み合わせが実現し「Bクラス町内会」ネタが復活した。
また、2013年に発売された「プロ野球ユニフォーム図鑑1934~2013」という書籍では、セ・リーグの収録順が巨人→阪神→中日→DeNA→広島→ヤクルトとなっており*5、現実に先駆け、本でも「巨神ドベカス」の組み合わせが成立していた。


関連項目


*1 後半戦序盤こそ「巨人、阪神、その他4球団」のような状態だったが、2位阪神も首位巨人に離されてからは失速気味(DeNAに負け越したのが大きい)。最終的に、広島は4位中日(5ゲーム差)よりも2位阪神(4.5ゲーム差)とのゲーム差が小さいという結果に収まった。
*2 10月27日から11月1日にかけて2カード連続でスイープを喰らう。ただし、その後の5試合は4勝した。
*3 2007年から2010年までのうち2009年(この年のみ3位ヤクルト、4位阪神)以外の3年間はこのパターンだった。
*4 中日が長期低迷に陥ったことがその主因と言える。
*5 現存するセ・リーグ球団の創設順に基づく。ちなみにパ・リーグはオリックス→ソフトバンク→ロッテ→日本ハム→西武→近鉄→楽天の順番になっている。
*6 2022年、首位ヤクルト・2位DeNAが3位以下の4球団を引き離した展開が近い。なおこの時の最終順位は「タジカド」である