2013年10月12日、セ・リーグCS・ファーストステージ直前の、とある阪神ファンによる書き込みのこと。
概要
2013年のセ・リーグは、レギュラーシーズン2位・阪神タイガースと3位・広島東洋カープがCS・ファーストステージで対決。
初戦からエース・前田健太の先発を早々と明言した広島に対し、阪神はエースの能見篤史かランディ・メッセンジャーが登板濃厚と思われていたが、ギリギリまで徹底した先発隠しの厳戒態勢を敷き続けた。
そして試合当日に発表された先発投手は何とルーキーの藤浪晋太郎*1。この奇策に対し様々な声が上がる中、一人の阪神ファンが野球chの巨人ファン専用実況スレに投下した、和田豊監督のスパイス采配への皮肉を込めた諧謔味のある書き込みが由来。
初出スレ
395 どうですか解説の名無しさん sage 2013/10/12(土) 13:34:33.23 ID:Zpb+lMR8
あー、阪神ファンやけどお前ら、覚悟しとけよ
和田監督は巨人戦に合わせて、今日は3番手の藤浪や。
広島戦では能見とメッセは温存すんねん。凄いやろ?
この意味わかるか?
俺にはわからんわ
結局この奇策は裏目に出て、藤浪はキラ・カアイフエに痛恨の3ランを被弾(打たれた時刻は午後3時34分。)し、打線も前田に抑えられ1-8で大敗(試合時間3時間34分)。
続く第2戦も和田監督は能見ではなくランディ・メッセンジャーを先発のマウンドに送る。この日は阪神が先制も、6回に逆転を許すとリリーフ陣も次々に追加点を献上。結局4-7で敗戦、阪神はストレート負けで呆気なくシーズンを終えた。
能見はリリーフでの登板すらなく最後まで温存されたまま終わった。
なお、「俺にはわからんわ」と評された能見を温存した意味については、実は故障が原因だったことが後に明かされている。
掛布氏 能見に期待「真のエースへ」
https://thepage.jp/detail/20140106-00000003-wordleafs
広島とのクライマックスシリーズでは、結局、能見には登板機会がなかった。後で聞くと、どこかに故障を抱えていて無理できなかったことが理由のひとつだったらしいが、きっと彼なりに、心の中で思うところはあったと思う。
能見故障の事実を知らない当時の阪神ファンには和田監督の不可解な投手起用が原因で惨敗したとしか見えず、試合中継ですら隠しきれない不穏な空気の甲子園に、なんJでは「試合後に怒り狂ったファンによる暴動が起きるのではないか?」と危惧されていた。
しかし第2戦の9回二死、代打で登場した桧山進次郎が自身の引退の花道を飾る2ランを広島の守護神キャム・ミコライオから放ち*2、甲子園は一気に感動的な雰囲気に包まれる*3。試合はなんだかんだ言われつつも、最後は両軍ファンから万雷の桧山コールと応援歌だけでなく、同じく引退する広島・前田智徳への前田コールも送られ、和やかな終幕を迎えたのだった。
改変
贔屓チームの理解不能な采配に対する痛烈な皮肉として、その汎用性の高さから様々な場面で改変されて用いられるようになっている。
有名なものでは2016年日本シリーズ・対北海道日本ハムファイターズ戦における、広島・緒方孝市監督による謎采配に対するものがある。
特にジェイ・ジャクソンと今村猛に固執した結果6連投を強いた(そして今村はともかくジャクソンは炎上を繰り返した)一方で他のリリーフはほぼ起用されないという采配が祟り、最終的に日本ハムに2勝4敗で敗れた事から流用されたと思われる。
詳細は関連項目を参照。
あー、広島ファンやけどお前ら、覚悟しとけよ
緒方監督と畝ピッチングコーチは第6戦のこの場面合わせて、今日で6連投になるジャクソン続投や。
この局面でも他の投手は温存すんねん。凄いやろ?
この意味わかるか?
俺にはわからんわ