(特に先発で)好投出来なくても味方打線の大量得点により勝ち投手の権利を得る(もしくは負けが消える)機会の多い投手の呼称。ムエンゴの対極。
ゲーム『実況パワフルプロ野球』シリーズおよび『プロ野球スピリッツ』シリーズにおいては「勝ち運」という特殊能力で表現される。
例
斉藤和巳(ダイエー)
『勝ち運投手』の代名詞。
2004年の斉藤はQS率31.8%(22試合中7試合)で防御率6.26。規定投球回到達者のシーズン歴代ワースト防御率を更新しながらも、援護率6.73という強力打線をバックに2桁勝利(10勝7敗)を達成している。ポストシーズン?知らんがな。
本当にこんな成績を叩き出せたのか検証したスレも存在する*1。
通算成績は防御率3.33と優秀*2である事を加味しても79勝23敗・勝率.775と極端に負けが少なく*3、キャリアを通じて勝ち運持ちであった。
ただしポストシーズンでは通算10試合投げて防御率4.10、0勝6敗と持ち前の勝ち運は発揮されず、秋の風物詩の一因となった。
清水直行(横浜)
2010年にリーグワースト防御率ながら10勝を挙げる。チームメイトの加賀繁がムエンゴで苦しんだ様子と対照的な成績であった。
選手 | 地味様(清水直行) | カロカロ君(加賀繁) | |
---|---|---|---|
登板 | 26(先発26) | 27(先発24) | |
投球回 | 155 | 145 | |
防御率 | 5.40 (セ規定投球回到達者ワースト) | 3.66 (セ規定投球回到達者10位) | |
勝敗 | 10勝11敗 | 3勝12敗 | |
QS | 回数 | 11 | 8 |
勝利 | 8 | 1 | |
勝率 | .727(規定1位) | .125(規定ワースト) | |
援護率 | 5.47(規定2位) | 2.47(規定ワースト) |
その他
リリーフ投手において、同点の場面で投げた直後に点が入り勝ちが転がり込むケースの多い投手も存在する。
- 伊東昭光(ヤクルト)
1988年に救援のみの55登板で18勝を挙げ、規定未達で最多勝を獲得*4。 - 篠原貴行(ダイエー)
1999年に救援のみの60登板で14連勝(+1敗)を挙げ最高勝率に輝く。 - 山口鉄也(巨人)
2008年に救援のみの67登板で11勝を挙げ新人王に輝く。 - 榊原諒(日本ハム)
2010年にほぼ救援の39試合*5で10勝(+1敗)を挙げ新人王に輝く。 - 浅尾拓也(中日)
2010年に中継ぎのみで12勝を挙げ、チーム勝利数2位タイ*6、リーグ4番目の勝利数*7を記録*8。 - 木澤尚文(ヤクルト)
2022年に中継ぎのみで9勝を挙げ、同年のチームトップタイの勝利数を記録*9。 - 渡辺翔太(楽天)
2023年に中継ぎのみで8勝を挙げ、同年のチームの勝利数2位タイを記録*10。 - 津森宥紀(ソフトバンク)
2024年4月は中継ぎのみで4勝を挙げ、一時12球団での単独最多勝に位置した。