ダブルチャンス打線

Last-modified: 2024-05-05 (日) 01:57:19

打線の真ん中(主に5番打者)に最も打力の低い選手を置き、その真ん中の選手を境に3・4番と8・9番に強打者を置いて点を取っていく打線。
8・9番打者を2つ目のクリーンナップと仮して打線を2つに分けることによりチャンスは倍、そしてまたすぐに3・4番へループするので、途切れる事なく攻め続けることができる…という理論。

概要

なんJでの発祥は週刊少年ジャンプに連載されていた野球ギャグ漫画『Mr.FULLSWING』。
ギャグメインの作品なので野球部分はおかしい部分も多いのだが、この打線は特にネタにされている。

  • 作中で使われたダブルチャンス打線
    1 (左) 猪里→走塁・バントの達人(本来は2番打者)
    2 (捕) 三象→パワーはあるが打撃で活躍する描写は少ない(本来は下位打線)
    3 (三) 獅子川→強打者かつ俊足だが悪球打ちで率が悪い
    4 (右) 牛尾→チーム最強打者
    5 (投) 鹿目→ベンチの子津と違い打撃に定評がないタイプの投手、自動アウト(本来は下位打線)
    6 (中) 兎丸→チーム一の俊足(本来は1番打者)
    7 (二) 司馬→まだ打撃は苦手
    8 (一) 虎鉄→巧打者(本来はクリーンナップ)
    9 (遊) 蛇神→牛尾に匹敵する強打者(本来はクリーンナップ)

しかし実際には、打線の節目節目に自動アウトがいるため打線がブツ切りになっている。
また、ダブルチャンスにしても適性が微妙な事になっているので機能するかは怪しい。
しかもこの試合は4番の牛尾と9番の蛇神が負傷退場したことで打線は完全に崩壊したうえに、最終的には途中出場の主人公・猿野の活躍によって辛勝している。
またセイバーメトリクス的な視点においても、選手の特性による打順適性の前後こそあれど、打線を組む際は強打者は上位に固めて置く事は語るまでもない常識として位置付けられており、強打者の間に弱打者を挟むダブルチャンス打線はセイバー的観点からは論ずるに値しない組み方と言える。

作中時点で猿野・犬飼・辰羅川が謹慎処分になっていた影響もあって組まれた打線でもあり、漫画の演出にいちいちマジレスするのも野暮という意見もあるが、議論が起きる度に一通り語られては「有用性なし」と判断されるのがお約束となっている。

ちなみにこのダブルチャンス打線自体は『山下たろーくん』シリーズなど、以前・以後に関わらず『Mr.FULLSWING』以外の野球漫画でも類似の打線がしばしば見られる。

現実のプロ野球で組まれたダブルチャンス打線

現実のプロ野球でも稀に組まれることがあり、なんJ民に喜ばれると同時に不安がられる。

2013/7/2 オリックス対西武*1

  • オリックス打線
    1 (中) 駿太 0 0 0 0 .292 1
    2 (遊) 原拓 0 0 0 0 .100 0
    3 (右) 糸井 0 0 0 0 .295 7
    4 (一) 李大浩 0 0 0 0 .321 14
    5 (左) 坂口 0 0 0 0 .240 3
    6 (三) バルディリス 0 0 0 0 .303 10
    7 (二) 後藤 0 0 0 0 .246 3
    8 (指) T-岡田 0 0 0 0 .184 3
    9 (捕) 伊藤 0 0 0 0 .290 0

  
打撃に期待できるT-岡田・バルディリスの打順を下げ、この年不振だった坂口智隆を5番に入れた。本来1,2番を打つことが多い坂口をクリーンナップに入れたことで、2番には打撃に期待できない原拓也を入れざるを得ず打順はめちゃくちゃになってしまっている。それにもかかわらず原作通り勝利を収めるというある意味成功したダブルチャンス打線である。


関連項目



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