ハルヒここが軽音部

Last-modified: 2009-07-04 (土) 00:49:12

キョン「おいなんだって軽音部なんかに行くんだ?」

ハルヒ「決まってるじゃない、SOS団バンド結成のための設備確保よ」

キョン「また強奪するのか……」

ハルヒ「ついでにめぼしい人材がいたらSOS団に勧誘するわ!」

キョン「やれやれ……」

ハルヒ「たのもー!」

キョン「…………」

ハルヒ「…………」

キョン「誰もいないな」

ハルヒ「不用心ね、鍵もかけないで……あ!ギターみっけ!」

キョン「おい何抱えてやがる」

ハルヒ「ちょっと借りるだけよ、後で返せば文句ないでしょ」

キョン「それは泥棒っていうんだよ」

ハルヒ「うっさいわねぇ!細かいこと気にしてたら禿げるわよ!バカキョン……お菓子!」

キョン「おい……!」

ハルヒ「あーん……美味いわねぇこのお菓子、なんていうのかしら?」

キョン「強盗に食い逃げってお前……」

ハルヒ「さぁ行くわよー!」

キョン「お、おい……待てって!
    (まあお菓子くらいでそこまでショックは受けないだろ……ギターも返すって言ってるし)」

…………

………

……

唯「…………」どーん

律「おーす、ん?唯どした?」

唯「……りっちゃぁぁぁああん!」

律「な、なんだよ……何があった?」

唯「お菓子が……お菓子が無くなってるよぉぉお!」

律「な!?……って唯が食ったんじゃないのかー」

唯「……………」ブワッ

律「……(マジ泣きだよ……)」

澪「おーす……おい律、何があったんだ……?」

律「いやー今日のティータイムのお菓子が無くなったらしくて」

澪「……なん……だと」

紬「遅くなりましたぁ」

唯「むぎちゃぁぁぁん!お菓子が……おか……しが、ウヮァァぁぁん!」

紬「あれまぁ」

ハルヒ「ただいまー!」

みくる「おかえりなさぁい」

ハルヒ「みくるちゃん、お茶お願いね!甘いもの食べたら喉が渇いちゃった!」

みくる「え~甘いものですかぁ」

ハルヒ「そうよ、めちゃくちゃ美味しかったの!」

みくる「いいですねぇ、私も甘いものには目がないんですぅ」

ハルヒ「そうよ!明日もまた行ってみましょう!」

キョン「止めろバカ」

澪「……とりあえず今日はお菓子抜きで新曲の音合わせをしよう」

唯「お菓子がないとギー太持てないよぉぉ……!」

律「おい、そのギー太はどこいった?」

唯「…………」

澪「…………」

律「…………」

紬「ないですねえ」

唯「ギー太ぁぁぁぁぁあああぁぁ!!!!」

澪「おい……律」

律「……まいったな、とりあえず犯人を探してギー太を見つけないことには」

紬「今日は練習にならなそうですねぇ……」

澪「……じゃあ今日は一旦解散で、明日ギー太を盗んだ犯人探しをしよう……な、唯」

唯「……う゛ぅわかったぁ……」

古泉「遅くなりました、おやそのギターは?」

ハルヒ「借りてきたのよ!」

キョン「勝手にな」

ハルヒ「後はキョンが使うベースに、古泉君が使うドラム、有希のギターと、
     みくるちゃんのキーボードね」

キョン「おいまた勝手に……」

ハルヒ「借りるだけよ!ちゃんと返すんだから!今日はもう遅いしまた明日決行しましょう」

長門「……(お菓子……)」

翌日

澪「おい!本当にこんな所に犯人がいるのか律!?」

律「昔っから悪と言ったら体育館の裏にいるんだよ」

唯「ギー太ぁ……」

紬「ワクワクしますねぇ」

文芸部室

ハルヒ「何でよ!」

キョン「お前、またお菓子を頂く気だろ?」

ハルヒ「そうよ!悪い!?」

キョン「だから今日は俺が行ってちゃんと許可をもらって借りてくる」

ハルヒ「うぅぅ!勝手にしなさい!」

長門「私も行く」

キョン「あぁ勝手にするよ、傍若無人もいい加減……え?」

長門「私も行く」

軽音部室

キョン「すいませーん……」

長門「……」

キョン「また誰もいない……不用心な部活だな」

長門「……」スタスタ

キョン「お、おい長門……まぁ中で待たせてもらうか……っておい!」

長門「……(美味しい……)」パクパク

キョン「食べちゃったよ!」

律「いなかったなー」

澪「いるわけないだろ!いつの時代の不良だ!」

キョン「帰ってきた……」

キョン「ちょ……長門!ヤバいぞ……い、いない!?」

長門「……(不可視遮音フィールド展開)」パクパク

ガチャ

キョン「……」

律「……」

澪「……」

唯「……」

紬「あらやだ」

キョン「……捕まった」

律「このコソドロが!吐け!昨日の分のお菓子もまとめて吐け!」

唯「お菓子ぃぃ……今日もないよょょぉ……」

紬「どうしたの澪ちゃん?」

澪「いや……男子は……ちょっと……」

紬「顔が真っ赤ですねぇ」

キョン「そのなんだ……信じてもらえんだろうがお菓子を食ったのは俺ではなくて……」

律「この期に及んで言い逃れかー!この口か?この口がお菓子を食って嘘を吐いてるのか!」

キョン「スティックは止めて!」

律「澪!お前もなんか言ってやれ!」

澪「え!ちょっ……!あ、あの……秋山澪です……」カァァ

キョン「……はい」

律「なんで泥棒に照れてんだ!?」

唯「ギー太!」

キョン「へ?ギータ?」

唯「ギー太を返してくださぁぁい……」

キョン「?」

澪「あの……ギー太っていうのはギターの事で……あの、その……」

ハルヒ「キョン!いつまでタラタラやってるのよ!楽器くらいさっさととってきなさいよ!」

律「……」

唯「……」

澪「……」

紬「あれあれ」

ハルヒ「な、なによあんた達……」

律「こっちのセリフだー!!」

古泉「おやおや、困ったものです」

律「それもこっちのセリフー!!」

みくる「ふぇぇえぇぇ」

律「だからそれも!!」

ハルヒ「ふ、ふん、盗られるほうも悪いのよ!」

唯「うわぁ……」

長門「さすがにひく(……)」

みくる「長門さんの声?」

長門「……(ミス)」

ハルヒ「とりあえずキョンを離しなさい!」

律「キョン?こいつの事か?離すわけないだろ!」

ハルヒ「なんでよ!」

律「いやいやいやいやギター返せよ!」

ハルヒ「……いやよ!」

律「ええぇぇぇえぇ……(こいつ頭大丈夫か……?)」

ハルヒ「あんた達見てたら返す気なくなったわ!帰りましょみんな」

みくる「えぇぇキョン君どうするんですかぁぁ」

ハルヒ「自分でなんとかしなさい!」

キョン「おい……」

紬「唯ちゃん気を失ってますね、あらあら」

律「本当に行っちゃたよオイ」

律「おい、お前見捨てられたぞ」

キョン「……」

律「どうすんだよこれ?なぁ澪?」

澪「え!あ!うん!?いんじゃないか!」

律「何がだよ……もしかして澪、惚れたんじゃないだろうな?」

澪「な、な、な、なに……ば、馬鹿なこと……言ってんだー!!」

律「いた!痛い!やめろ澪!」

紬「青春ですねぇ」

唯「」

キョン「」

みくる「涼宮さんいつもより怒ってますねぇ……」

古泉「そうですね(なぜあの黒髪の方は彼に寄り添っていたのでしょうか……)」

ハルヒ「ふん!」

古泉「またアルバイトですかね」

律「ちょっと澪と一緒に唯を保健室運ぶからムギ見張り頼むなぁ」

紬「はぁい、行ってらっしゃーい」

長門「……(おいとま……」)

紬「……待ちなさい」ニコッ

長門「……(なぜ?)」

紬「対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェースパーソナルネーム長門有希」

長門「不可視遮音フィールド解除……あなたは誰」

紬「私?何を言ってるんです?あらあら」

長門「答えて」

紬「忘れたんですかぁ?じゃあ思い出してくださいね……私は情報統合思念体。思い出した?」

長門「!」

キョン「」

長門「なぜ」

紬「どういうことかしら?うふふ」

長門「なぜあなたが体有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェースでの実体化をしてるの」

紬「だってあなたを観測してたら楽しそうでしたから」ニコッ

長門「……」

紬「情報爆発の中心に差異が確認されたの」

長門「どういうこと」

紬「調査の結果、爆発地点が二つ確認さるたの」

長門「……」

紬「もう一つの中心にいた人物は秋山澪。澪ちゃんよ」ニコッ

長門「自律進化の可能性が二つ」

紬「ううん、正確には一つになりかけてるわ」

長門「……」

紬「もっと早く気づくべきでした……キーは彼だったなんて」

キョン「」

紬「自律進化の可能性は情報爆発を起こした人物と
  彼が組み合わさることにより初めて成り立つみたいなの」

長門「……」

紬「私は彼と澪ちゃんを自律進化の可能性として認めることにしました」ニコッ

長門「なぜ」

紬「だって友達ですもん」ニコッ

長門「選ばれなかった人物は……涼宮ハルヒは」

紬「消滅するわ。情報爆発の残滓は世界にとって滅亡の危険性を孕むから」
  ちなみにりっちゃんは超能力者、唯ちゃんは未来人なの」ニコッ

長門「……」

紬「涼宮さんの力はきょうだいだけど歪過ぎて危険なの。それはわかるでしょ」ニコッ

長門「それでも……」

紬「それでも?」

長門「涼宮ハルヒは……SOS団は私が守る」

紬「あらあら」

キョン「んっ……」

キョン「あれ……長門?俺は気を失って……ってお前俺を置いて逃げなかったか?」

長門「気のせい」

キョン「……」

紬「まあまあ」

キョン「あんた軽音部の……なんだ長門知り合いか?」

長門「そう」

キョン「そうか(長門の知り合いってことはまた超常人間か」)

紬「あなたキョンさんていいました?」

キョン「ああ」

紬「ぜひ今度、正式に軽音部のティータイムに招待します」ニコニコ

長門「!(秋山澪と彼の接近を……)」

キョン「はぁ……呼ばれるなら別に構わんが、ハルヒがなあ……」

長門「待って、彼はSOS団の活動が……」

紬「別に毎日ってわけじゃないわよ、濡れ衣を着せてしまったお詫びも兼ねてですから」ニコッ

長門「それでも……」

キョン「まあいいじゃないか長門。別に毎日じゃないし、好意に甘えよう」

長門「そう」

紬「決まりね!」ニコッ

唯「キョンくんキョンくん」

キョン「なんだ?」

唯「キョンくんは毎日、けいおん部に来てくれるの?」

澪「…ピクッ」

律「何耳立ててんだよ澪」

長門「…パクパク」

キョン「いや俺も部活あるし毎日って訳には…」

紬「あら?いつでも来てもいいのよ?」

キョン「いやそういう訳には…」

キョン「じゃあ長門先行ってるぞ」

長門「わかった」

紬「さようならー」

長門「……」

紬「そうそう、この事は彼には口外しないでくださいね。何も意地悪で言ってるんじゃないの」

長門「そう」

紬「だって彼自身が一人を選ばないといけないらしいの。ズルはダメみたいですね」

長門「彼が選んだ一人が自律進化の可能性になる」

紬「そういうことみたいですね。だから私も純粋に澪ちゃんを焚きつ……応援するわ」ニコッ

長門「彼以外には情報伝達は」

紬「それは大丈夫、お互いみんなで力を合わせて頑張りましょう!」

長門「……」

…………

………

……

キョン「うーす……」

ハルヒ「やっと逃げてきたのね、時間かかりすぎよ!
    SOS団団員ともあろうものがあんなしょぼしょぼの部活に捕まるなんて末代までの汚点ね!」

キョン「……(殴っていのかコイツ)」

古泉「まあまあ無事戻ってこれたことですし」

キョン「なんでもいいがギター返しとけよ」

ハルヒ「なんでよ!」

キョン「なんでってお前……」

ハルヒ「わかったわよ、勝手にしなさい!
     また会う口実ができてよかったじゃない!……何でもない!帰る!」

キョン「おい!待て!」

古泉「行ってしまいましたね」

みくる「あの~私が返しに行ってきますねぇ……」

古泉「本当ですか?それではよろしくお願いします」

みくる「うぅぅん重いよぉ~よいしょよいしょ……あ、あの子ですねぇ」

唯「うーんよく寝たなぁ、澪ちゃんとりっちゃんは部室にもどったのかな?」

みくる「すいませぇん」

唯「ん?あぁぁあ!ギー太ぁぁアアア!」

みくる「はいどうぞ~」

唯「ありがとうございまーす!ん!」

みくる「?」

唯「おねいさんって……」ジロジロ

みくる「ふぇぇ………なんでしょうかぁ……はぃぃ……」

唯「とってもナイスバディだー!!」ベタベタベタベタ

みくる「ひゃああああぁぁぁぁやめてくださぁぁぁいぃ!」

唯「うおぉう!すごい柔らかいー」ベタベタベタベタ

みくる「だめぇえ触らないでぇぇェェ!!」

唯「ホレホレー」ベタベタベタベタ

みくる「おいやめろ」

唯「へ……」

みくる「……はあはあ」

唯「……(確かに鬼の顔と酒の匂いがしたような……)あ!」

みくる「じゃあ私は失礼しますねぇ……」

唯「おねいさんも未来からきたんだー」

みくる「えぇぇ!」

唯「そっかぁどおりでTPDDが【禁則事項】の【禁則事項】だったから触ったとき
  【禁則事項】な感触……」

みくる「やめてえぇぇ!」

古泉「おや、長門さんおかえりなさい」

長門「話がある」

みくる「大変ですぅぅ!あの……私以外にもみら……あ、長門さん?」

…………

……

みくる「そうなんですかぁ……」

古泉「そんなことがあったとは……」

長門「そう」

古泉「まあ要約すると彼とくっついた方が生き残り、
    そうでない方が滅してしまう可能性が高いってことでしょうか」

長門「そう」

みくる「私未来に帰れなくなっちゃうんですかぁ…… ひぇぇ……」





紬「……というわけなの」

唯「うんうん」

律「まあ白黒はっきりしてていいんじゃないか」

唯「大丈夫だよ~澪ちゃんかわいいもん!うん!」

律「澪もあいつのこと気になってるみたいだしな」

唯「おお!いい感じだねぇ」

律「でもさぁ……」

唯「どうしたのりっちゃん?」

律「ぶっちゃけどこがいいんだアイツの?普通じゃん?
  特徴ないし、なんか性格もひねくれてそうだし。なあ?」

唯「……」

紬「……」

長門「……」

古泉「……」

みくる「……」

古泉「何かを感じました」



キョン「ん?」

古泉「まずは彼が涼宮さんの気持ちに気づくところからだと思うんですが」

みくる「そうですねぇ、あんなにあからさまなのにキョン君本当に気づいてないのかなぁ」

長門「気づいてない。真性」

古泉「健全な男子高校生なら普通99パーセント意識すると思うんですが」

みくる「でもこの前も……」

…………

……

キョン「あーひどい雨だな」

ハルヒ「何あんた傘忘れたの」

キョン「ああ天気予報見忘れててな」

ハルヒ「しょ、しょうがないやつね……
     団員が風邪でもひいてみんなにうつったら迷惑だから仕方がないから
     い、入れてやらないこともないわ!」

キョン「あーでもお前の傘小さいし濡れそうだから気にせず帰ってくれ」

ハルヒ「……」

…………

……

みくる「なんてことが」

古泉「真性ですね」

長門「間違いない」

古泉「そういえばこんなこともありましたね……」

…………

……

キョン「うーす、お前だけか」

古泉「どうも、そのようです」

キョン「いやーまいったよ」

古泉「おや、どうされました」

キョン「いや、ハルヒが今度の日曜買い物に付き合えって」

古泉「これはこれは」

キョン「私の荷物持ちができるんだから光栄に思えだの、服を選ばせてやるだの……」

古泉「ほう、それで行くことに」

キョン「いやー日曜まで荷物持ちとか勘弁してくれってな。
    大体女物の服なんて選べそうもないから断った」

古泉「……」

…………

……

古泉「なんてことが」

みくる「それは涼宮さんもどうしていいか困りますねぇ……」

長門「人として大切な何かが欠落」

古泉「実のところこの勝負、はじめはこちらの有利は動かないと踏んでいたんですが……」

長門「イーブン、むしろ目新しさに負ける」

みくる「どうしましょう……」

古泉「正直困ったものです」

長門「打開策が皆目見当つかない」

古泉「とりあえずはお膳立てするしかないでしょう」

律「あ、澪ー」

澪「律こんなとこにいたのか……唯もムギも、唯もう大丈夫か?」

唯「うん!ありがとう澪ちゃん」

律「ところで澪、アイツのどこが好きなんだ?」

唯「おお、直球だねぇ」

紬「あらあら」

澪「な!何バカなこと……」

律「アイツもお前を気に入ってしまったらしいぞ」

澪「え!!?ホントか!!」

律「苦しいって!ホントのホント大真面目だって!」

澪「そうか……」

唯「わぁ単純」

律「そういうことで告白しにいこう」

澪「な、なんでそうなるんだよ!」

律「なんでって両想いだし」

澪「……そういうもんか」

律「そういうもんだ」

澪「んなわけあるかー!!」

唯「ムギちゃんお菓子食べようよ~」

紬「はいはい今用意しますね」

キョン「ったくハルヒはどこにいったんだ……ん?」

みくる「キョンくーん」

キョン「朝比奈さん、古泉に長門も」

古泉「いやー探しました、涼宮さんはもう帰宅したそうです」

キョン「そうなのか、随分イラついてたがアルバイトは平気か?」

古泉「はい、今のところ安定を保っているようです」

キョン「そりゃなによりだ」

古泉「それで彼女から手紙を預かってきました。どうぞあなた宛てです」

キョン「手紙?」

キョン「どれどれ
『いつも意地張ってばかりだけど、それはアンタが好きだからなの。
顔を合わせると素直になれないから手紙でゴメン。返事はしなくていいから
明日からも普通通りに接しなさい。』
     って……」

古泉「おやラブレターですか?羨ましいですね」

キョン「帰る!」

みくる「キョン君行っちゃった」

古泉「……」

長門「……」

古泉「どうやら第一段階成功ですね」

長門「次に同様の文面の手紙を涼宮ハルヒに届ける」

みくる「いやでも意識しちゃいますねぇ」

長門「これで何も変わらないなら正直消滅しても一片の悔いなし」

古泉「僕も来世はスーパーボールで構いません」

みくる「じ、じゃあ私は酒狂いの声優さんで……」

キョン「ハルヒがなぁ……全然そんな素振りもなかったのに」

キョン「でも俺は……ハルヒと付き合うわけには……」

キョン「まぁいつも通り接しろって書いてあるしな」

キョン「……できるかよ」





ハルヒ「キョンが……何よアイツ!全然そんな素振りもなかったのに!」

ハルヒ「キョンと付き合う……まぁいつも通り接しろって書いてあるし……」

ハルヒ「できるわけないじゃない!」

翌日

キョン「うーす……」

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ・キョン「「昨日の!」」

ハルヒ「アンタから言いなさいよ!」

キョン「お前から……!」

ハルヒ「……(気まずい……)」

キョン「……(気まずい……)」

キョン「結局ほとんど喋らないまま放課後になっちまった……
    いや……このまま喋らないでいた方が」

律「おーす」

キョン「お前は……!この前のスティック女!」

律「まあまあ身構えない身構えない」

キョン「何しにきた……?」

律「こいつとデートしてやってくれ」

澪「律!お前……」

律「じゃあなぁ」

キョン「え!……(気まずい……)」

澪「え!……(気まずい…)」

キョン「あのー……」

澪「は……はい!」

キョン「デートって……?」

澪「あ……嫌ですよね……やっぱり……」

キョン「い、いやそうじゃなくて!ほら名前も知らないしお互い……」

澪「澪……秋山澪!あなたはキョン……くん」

キョン「……(うーん……)」

古泉「なんやかんや言ってるうちに数ヶ月経ちました」

長門「ジャンプの打ち切り臭」

みくる「登場人物が多すぎたのがキャラクターの魅力付けが薄くなった原因ですねぇ」

古泉「……来ましたよ」

長門「男一人女二人」

みくる「どちらを選ぶんでしょう」





律「澪はやってくれるよ、あんだけデートを重ねたんだ」

唯「澪ちゃん頑張れ!」

紬「あと二週で最終回の雰囲気ですね」ニコッ

ハルヒ「わ、私が付き合ってあげてもいいわ!」
澪「わ、私と付き合ってくださいっ!」

キョン「……いや、その、あのな……」

ハルヒ「なによ!ハッキリしなさいよ!」
澪「ハッキリ言ってください!」

キョン「えーとだなぁ……」

「センパーイ!」

「何やってるんですかセンパイ!今日は一緒に誕生日プレゼント買いに行く約束じゃないですか!」

キョン「あ、梓……」

梓「あ、澪先輩何で固まってるんですかぁ?」

古泉「……」
みくる「……」
長門「……」
律「……」
唯「……」
紬「……」

キョン「みんな消えてく……」

冒険は始まったばかり!

おわり

次回作にご期待ください!