銀隠し

Last-modified: 2009-06-22 (月) 23:43:44

銀時「分かってんだよ一時間も歩いた時から薄々勘付いてんだよ道を間違えてるなんて事は」

新八「いや、ならさっさと引き返せばよかったじゃないですか」

銀時「仕方ねーだろうが、この門みたいなのが見えたんだから。
    自分で道選んでおいて、途中であれ?これ間違えてんじゃね?
    って不安になり始めてるときに緑の林の中にチラリとこんなの見えてみろ」

新八「自信満々でしたもんね。もうひとつ向こうだと言ってた僕らを鼻で笑ってましたもんね。
    そりぁひきかえせませんよね。自信満々でしたもんね。結局これですもんね。」

銀時「あん?駄メガネ始まったばっかなのに早速眼鏡叩き割ってただのモブにしてやろーか
    てか神楽のやつどこ行きやがった」

神楽「銀ちゃーん見て見て定春千七号アル!」

銀時「てんめピクニック気分か。うろちょろすんじゃねーよ馬鹿野郎」

神楽「…?何かおいしそうな匂いがするアル、この中から」

銀時「ああ?んな訳ねーだろ真っ暗だぞ腹が減ってんならそのカブトムシでも食ってろクソガキ
    くそ、仕事の待ち合わせにも遅刻だしこっちも腹減っ…」

神楽「行け!定春千八号!!」ヒュッ

銀時「ぎゃああああ!!」ズドン

銀時「何しやがる馬鹿!地蔵なげるなんざ罰当たりめ!むしろ当たれ!」

神楽「定春千七号に何てこと言うネ!」

新八「定春千八号は粉々になりましたけど」

神楽「食いもんの匂いがするある。さっさとなかに入るネ」

銀時「何言ってんのお前。こんな真っ暗なのに食い物なんてある訳ねーだろうが
    あるのは馬鹿専用ブラックホールだ一人で吸い込まれてろ」

神楽「行け!定春千九号!!」ヒュッ

銀時「ふぉぉおおおお!」ズドン

新八「神楽ちゃんいい加減本当に罰が当たるよ」

新八「………」

銀時「………」

神楽「まっくろくろすけでておいで~でないとめだまを紙でスッ」スッスッスッ…

新八「銀さん、またですか」

銀時「そうだよ?お前たたちが怖がららららららないように、まただよ?」

新八「銀さん、手がびっしょりです」

神楽「びっしょりというよりびちょびちょネ」

銀時「……やめろよ、そんな目でみんなよ
    暗闇だけど分かるからどんな目してるかぐらい分かるから」

新八「………」

神楽「やーい、おまえんち姉歯物件~」ンッンッンッ…

神楽「ヒャッホー!!」ダッ

新八「へぇ、これ全部食事処なのかな」

銀時「は~ん。シケた場所にシケた店だな、開いてるとこあんのけ~?
    はあああぁいみなさああぁあんんん!!
    閉店してる店はああああぁ手をあげてくっっださあぁああい!(笑)」

新八「ちょっと!銀さん!!なに大声だしてんですか!!」

銀時「んだよぱぁっつぁん何びびってんのけ~(笑)」

新八「何その口調糞腹たつんだけどトンネルの中で出口見つけたら一番に飛び出して行ったくせに」

銀時「シハハハハハ」ダッダッ

新八「ちょっと!どこ行くんですか?」

銀時「トイレだよトイレ。神楽見とけよ」

新八「もうちょっと早くトンネルのなかでもよおせばよかったのにな」

新八「神楽ちゃあああん!」

神楽「うるせーヨ駄メガネ。定春千八号が逃げちゃうだろーが」ヒョコ

新八「千八号は最初の君による犠牲者だよ。開いてる店はあった?」

神楽「銀ちゃんは?」

新八「トイレ探しに行ったよ」

神楽「こっちにいっぱい食いもんあったネ。早く来るヨロシ」

新八「まぁ先に行っても大丈夫か。僕もお腹空いたし」

銀時「はぁ」ジョー

銀時「しっかしだーれもいねーな。トイレもねーし」フリフリ

銀時「ん?ありゃ……銭t」ジジジジ…ガッ

銀時「ぎゃああああああっ!」

白「……………!?……………なんだ?」タタッ

銀時「ぉ…おお…お……」ヨタヨタ

橋の上でもたれ掛かりながら

銀時「ヒィヒィフゥ、ヒィヒィフゥ…」

銀時「…よし大丈夫まだ大丈夫絶対大丈夫……………大丈夫、だよな?」ジジジジ ソロー

銀時「…ほ、やっぱり大じy

白「何をしている!」

銀時「あーあまぁた黒歴史造っちまったよ」

白「おい!」

銀時「まさかここだけ人がいるとは思わなかったもの」

白「何をしているんだ!」

銀時「一人ごとしながら道端で自分のちんこ覗いてんの見られちまったもの」

白「話を聞け!」

銀時「またしばらく寝てる時にフラッシュバッ

白「!…しまった日が…!」

白「おい!いい加減にしろ!」

銀時「んだぁよオカッパ小僧」

白「いいか、今すぐ帰れ!日が沈む前にこの町を出て行くんだ!トンネルを抜けろ!」

銀時「いやそりぁ嫌なもの見せたのは悪かったよ?でもてめえ男じゃねえか。
    帰るがせめて飯だけでも食っt」

白「早くしろ!」

銀時「しぃんぱちー!かぁぐらぁー!」

銀時(!……おいどんだけ食ってんだよあいつら、まんまるになりやがって
    本編と同じネタってどうすればいいんですか?)

銀時「ハイお二人さん、暴飲暴食デートもシメーだ!」

銀時「おいおま」

新八「ブィヒィ」

神楽「ブルァアアアアアアアアア」

銀時「」

銀時「おいおいぃぃい!ネタ被りどころじゃなかったよマジもんじゃねーかああ!
    店長ぉおおおおおおお何くわしやが」

カゲ「」

銀時「」

銀時「ふじこ」

銀時「ふじこふじこふじこふじこふじこおおおおおお!」ダァッ

銀時「しまった!二人忘れちま………いや、いやいやいやあれは豚だよ。そおだよ豚なんだよきっと二人とも先におれを置いて帰っちまってるんだよ薄情どころか鬼畜の所業だよこんなとこに一人置いていくのは結局友達だと思ってんのは俺だけだったんだよ前にもあったじゃねーかこんなことやっぱスリーピースは駄目だななんであれもう少しましな言い訳考えろおれぇええええええ!」バックシマスッ

銀時「おい新八!神楽!どこ行った!?」

銀時「おい早くでてこおい!早くしねーとローストポークにしてお葬式あげんぞゴラァアアア!!
お願い!早く出て来て!銀さんギリギリなんだよ!足がハードラックとダンスっちまってるのぉぉぉ」gkbr

………

銀時「………二人はいない!帰り道もない!表は化けもんだらけ!」

銀時「くそ!……しまいか!?………………………………何言ってやがる
    あいつらだけでも取り返さねーと。なに、また寺にでも入れりゃ元に戻るさ。
    そうだ、連れて帰らなきゃいけねぇ!」

銀時「うし、こっからは、ここからは幽霊も怖くねぇシリアス銀さんで

白「おいお前」

銀時「ティウンティウン」

銀時「ばっきゃろろろろろろらろ」

白「静かに!」

銀時「ティンッ」

白「…」

ヒューン

銀時「………んだありゃあ気色の悪い天人だな」

白「それよりも自分の体を見てみろ」

銀時「?……ぎゃああああああああああ透けてやがるぃ!!」

白「早くこれを食らえ」

銀時「つーと要するに、ここは神さんのソー

白「仲間を取り戻したいのだろう」

銀時「…でおめーが手ぇ貸してくれるってのかい。というかお前も神様なのか?」

白「手助けできるのは初めだけだ。あとは自分で取り戻すんだ」

銀時「…ありがてぇ」

白「手を貸せ」

白「…」スタスタ

銀時(いや、橋の上で息をするなと言われ)スタスタ

銀時(しなければ気付かないと言われたが)スタスタ

カオナシ「」…

銀時(いやいやガン見なんですけどこれ絶対目があってるよね完全に目がついて来てるんですけど)スタスタ

カオナシ「」…

銀時(白さん?ばれてますよーおいこら新婚カポーの夜の営み前でもこんなに見つめあわねーよ
    みーるーなーやー)スタスタ

カオナシ「」…

銀時(ばらせばいーじゃん!もう周りのやつに言っちまえYO!しゃーべーれーやー
    なに?なんなの?通り過ぎ際にぶっ飛ばしちゃっていい?こいつ)スタスタ

白「もう少しだ我慢して」ボソ

銀時(いやー銀さんえらいよこれはあいつぶっ飛ばさなかったからねすごいよ
    ガンつけるってレベルじゃなかったもの火花散らすっていうより
    なんかもうプラズマみたいなの出してたからね)スッタスッタ

青蛙「白さまー!」ピョン

銀時「てぇえぇーいぃ!!」バシィイィッ

青蛙「ヒデブ」ヒューン

白「」

庭の影

白「」

銀時「……………………………その悪かったよ斜め上だったんだよ。
    出てくんのも、声も、眉毛が繋がってるなんてのも」

白「…いいかよく聞くんだ」

………

銀時「はぁなんでこんなことになっちまったんかねぇ」ギシ

銀時「大体新八があんときちゃんとした道を意地でもすすまねぇからこうなったんだよ
    か~やだねやだね最近のわけぇのは上の人間について行くばっかで
    自分の意地なんてありゃしn」バキッ

銀時「あああああぁああああああヴァあああぁああ」ゴルンゴルン

釜爺「で、湯婆に会いたいと?」

銀時「俺だってあんな化けもん口説きたかねーんだがよ」ガシガシ

銀時「どーにもそれしか手がねーみてえで」ゲシゲシ

銀時「たくババア要員は足りてんだよ家賃家賃とうるさいのが」ドカドカ

銀時「あ~る~こ~あ~る~こ~わたっしは~げんき~」ゴシゴシ

ススワタリ「キャーキャー」

釜爺「やめんか」

銀時「はぁはぁおいもう十分手伝ってやったじゃねーか。
    いい加減上への上り方教えやがれクソジジイ」

釜爺「じゃかあしいわ!ススワタリ減らした分まで働かんかクソジャリ!」

銀時「いいからよーこちとら仲間がハムにされちまう前に助けなきゃナンねぇんだ
    時間がねーんだよ」

ガラ

りん「釜爺飯を……?釜爺なんだいこの柄が悪いのは」

釜じい「おおりん、こいつは新しく働くことになる人間だ」

りん「人間!?」

銀時「おいこらジジイその蜘蛛手絡ましたあと手の平合わせて
    薬指だけ離すことのできなくなる魔法かけてやろーか」

りん「へぇ仲間がねえ、それでわざわざ働いて取り戻そうと」

銀時「あぁ?オカッパもそんなこと言ってたがんなまどろっこしい事やってらんねぇよ」モグモグ

銀時「飯代払ってちゃっちゃと元に戻させておさらばさね
    そいつがここで一番偉いならなんとかできんだろ」ヒラヒラ

りん「そいつはさすがに無理なんじゃないのかい?」

銀時「無理でもなんとかしてやるさね」モグモグ

りん「力ずくかい!?呆れた奴だね。相手は魔女だよ?」

釜じい「ところで金はどのぐらい持ってきてるんだ?」

銀時「まあざっとこんなもんよ」パカ

りん「」

釜じい「」

銀時「全財産だ」

りん「」

釜じい「」

りん「まぁがんばりなよ(笑)じゃあね」

釜じい「待てりん」

りん「やな予感」

釜じい「こいつを上まで連れてって行ってやってくれないか?」

りん「悪いね面倒事だしおれは得しないあと…………おれは天パの男が嫌いなんだ」ニヤリ

銀時「んだとアバズ

釜じい「ほれ銀時手伝ってくれた褒美だ。これをやろう」

銀時「んだこれトカゲのミイラか?あんだけ石炭運んでやったのに何これ?おちょくってんの?
    せめてまともに食えるものを要求します」

釜じい「さっきわしの飯を食らっておったろうが」

りん「そいつは…!イモリの黒焼き!」ゴク

銀時「ああ…そゆこと」

ゴトン

りん「いいかい?この先に

銀時「だぁいじょうぶだって。こっちだろ?パシりごくろーさん」スタスタ

りん「……はん、せいぜい気張んなさいよ」ゴトン

銀時「ふん…いい趣味しんなぁおい………ん?なんか背中に…」

銀時「こいつは…さだは」グイン

銀時「のおおぉぉおぉお!」グイングイン

銀時「くそ!何に引っ張られてやがるぅ!!」

銀時「げはぁ!……つぅ……ここぁ?」

湯婆「まさか自分の方から来るとは思わなかったよ」ニヤリ

銀時「……よおあんたが湯婆か?まさか2頭身とは思わなかったぜ。
    何年生きたらそんなになっちまうんだい?なにその頭?お菓子とか入ってんの?」

湯婆「よくしゃべる小僧だね」ヒュッ

銀時「ングゥッ!」

銀時(口が…!)

湯婆「次はその口縫い付けてやるからね。それともあんたの仲間と同じ目にあわせてやろうか」

銀時「…」

湯婆「ふん。こっちの質問にだけ答えるんだよ。
    お前みたいな馬鹿が一人でここまでこれる訳がない誰だい?あんたを手引きしたのは?」

銀時「…………え」

湯婆「はあ?」

銀時「…おれを雇えって言ってんだよ」

湯婆「……ふはははははははは!!
    なんでお前みたいみたいなちんけな男雇わなきゃならないんだい!
    あいにく男手は足りてるよ。…誰だいあんたをここによこし、そんな入れ知恵したのは?
    さっさと答えな」

銀時「まままま取り敢えず一回雇ってみ?
    それから考えてみても遅くないってがんばっちゃうからさー俺」

湯婆「あんまりわたしを怒らすんじゃないよ!聞かれたことだけに答えな!!」

坊「おんぎゃあああああああああ」

銀時「!」ビリビリ

銀時「リクルート応援ソング一番『テルーの唄』聞いて下さい
    こぉおおおおこぉろをぉなぁにぃいにぃいいたぁとぉえぇよぉおおおお!」

湯婆「だまれええええぇええ!!」

坊「ぎゃあああぁぁあああぁあ」ゴシカッ

銀時「ふふぅんんはんふははぁあんんぁあ!」

湯婆「うろ覚えじゃねぇえかあああああ!!」

銀時「ふぁああああああん!!」

湯婆「だまれええええええ!!」

湯婆「そこに名前を書きな」ボロ

ヒュルヒュル

銀時「そんなに魔法ばっかに頼ってっと背中がどんどん曲がっちまうぞババア、
    だから2頭身なんだよ」パシ

湯婆「ほんとに豚に変えられたいのかい」

銀時「就職おめでとうソング『時には昔の話を』聞いて下さい」

湯婆「黙りな小僧」

銀時「ふぁあいんふあわあ!」

湯婆「最初からかい!」

湯婆「…………これ本当にあんたの名前なのかい?」
坂田定春千八号

銀時「そーです親がDQNだったんです人造人間17号とかと同じノリだったんです」

湯婆「……………………違うねあんまり私を舐めるんじゃないよ!」

銀時「まぁ露骨過ぎて冷めてやめただけですけどね」

湯婆「今からお前の名は銀だよ」

銀「えぇ~俺の好きなキャラと被る~しかも今までと大してかわんねーよ
   大抵銀さんやら銀ちゃんだもの名字で呼ぶのキャサリンとヘドロぐらいだもの」

青蛙「湯婆様お呼びでしょうか?」ガチャ

銀「てえぇえぇいぃ!!」ビシィッ

青蛙「プゲラ」ヒュンバシッ

青蛙「…………いやひどくないケロ?」スタスタ

銀「いやぁわりぃわりぃ。予想外のとこに出て来られると叩こうとする体を頭が止められねーのよ、
  初めて会った時から」スタスタ

青蛙「それ言い訳のつもりケロ?」

銀「木刀取り上げられちまったしどうすっかなぁー」

青蛙「こいつ絶対反省してないケロ」

青蛙「ここが男部屋ケロ」

男「おい青蛙、そいつ人間じゃねぇーか」

銀「おいこの部屋なんか生臭ぇぞドブ川みたいな臭いがする
   ちゃんとした後のティッシュはトイレに流せ」

青蛙「お前少し黙るケロ」

………

銀「あんな生グセー部屋で寝れるか!イカそうめんの中で溺れる夢見るわ!」ウロウロ

リン「おい」ボソ

銀「ん?おおパシりガール」

リン「誰がパシりか。リンだ」

………

リン「そうかちゃんと雇ってもらえたのかい」

銀「こっちもよぉ、メラとかなら、最悪メラゾーマくらいまでならやりあってやろうかと思ったんだがな」

銀「でもこっからどーすりゃいいんだよぉ。
   あのオカッパ小僧も最初しか手助け出来ねーとか言ってたしよぉ」

リン「そのオカッパ小僧ってのはもしかして白ってやつか?」

銀「ん?ああそいつだよ憎たらしいほどサラサラヘアーの、いやわりとまじで」

リン「へええ!あいつが人助け!」

銀「?」

リン「あいつ無愛想だしあの湯婆の弟子って話なんだよ。夜な夜な湯婆の命でコソコソ動いてんのさ」

銀「…………まぁ俺としては助けてくれんなら誰でもいいさ」

リン「利用されてるだけかもしれねーぞ!…用心だけはしときな」

銀「あー、分かってるよ。それより俺自身どうすっかな。残ってんのは財布と」

リン「すっからかんのな」

銀「こいつだけだ」

リン「カブトムシ…だと…」ゴクリ

銀「えっ」

リン「えっ」

銀「なにそれこわい」

…………

サラサラヘアー「おきて」トントン

銀「…うるせーぞぉ神楽、飯なら自分でつくれ」グゥ…

銀「んだぁこれはこんな髪の毛はなぁ
  おれがお目覚めの時見たくないものベスト3に入れていい代物だぞぉ」ウトウトガシィ

白「やめろ!痛い!」

………

銀「おいどこに連れてこうってんだ」スタスタ

白「…」ザッザッ

銀「いや悪かったよ俺が悪かったから何か話せよ頼むから!」

銀「で、こんなかに新八と神楽がいんのか」

豚「ヒィブヒ」

豚「ンブヒィ」

豚「ブルァアアアアアアアアア」ガツガツ

銀「一人はすぐ分かったな」

白「湯婆は豚をよく太らせたあと料理にするんだ」

銀「あいつらはまだ大丈夫なのか?一人ものっそい勢いで食ってっけど」

白「……多分」

白「ほら飯と着物と剣だ」

銀「気が利くなぁおい。どっかの駄メガネに見習わせたいわ」

白「………お前まだ自分の名前を覚えているか?」

銀「定春千八号」

白「…」

銀「……うーそーでーすー銀………あれ?あれえ!?」

白「湯婆は相手の名を奪い従えさせるんだ」

銀「は!そうだ!名刺名刺!………坂…田銀…時…よしこれだこれ!」

白「そうやってまだそれを自分の名だと分かるのならまだ大丈夫だ。
  全てを忘れればここから出られなくなってしまうぞ」

銀「………………おめーもなのか?」

白「…」

銀「おめーもてめぇの名前忘れちまって、それであんのババアのケツにひかれちまってんのか?」

白「………私は自分で選んだんだ。自分からあの魔女に弟子入りしたんだ」

銀「………」

白「さぁすぐに夜が来る。早く戻るんだ」

………

銀「…」スタスタ

銀「ん?」

ヒュルヒュル

銀「……白い……龍?…」

………

ザァーー

銀「しゃーせーいらっしゃーせーさーせー」プラプラ

男「何やってんのお前」

銀「何って入口で雨の掛からない場所から呼び込みやってるんですよ先輩w」ヘラヘラ

男「誰がそんな事しろといったよ!」

銀「おれァ思うんすよね。
  言われてからやるやつ、言われたことしかできないやつは能無しだって
  仕事するからにはおれァ言われる前にやる、言われないこともしようってのが信条でしてね」ヘラヘラ

男「そんな態度とやる気の人間の口から出る信条じゃねーよそれ!!
   少なくとも言われたことをほっぽり出してやらないでいいことをやってる人間の口からはな!!」

銀「おいリン」

リン「おお銀」

女「何?こいつもしかして人間じゃないの?」

女「なぁにリンあんたこんなのと仲いいの?」

リン「ちげーよそんなんじゃねぇ」

銀「んだコラ崩れた福笑いどもが。パーツちゃんと元の位置に戻してやろーか」

オンナタチ「シネー!テンパ!インモウ!スチールウー

スタスタ

リン「それよりどうしたんだよ?」

スタッ

先輩「そいつにゃお前と一緒に大湯を洗ってもらう」

リン「はぁ!?」

先輩「昨日は、よくもおれの前で、食べてくれたな、イモリの黒焼きを、ゆっくりと!
    焦らしながら!足の先から少しづつ!!」

リン「」

銀「何やってんだお前ら」

先輩「お前は結局少しも分けてくれなかったなぁ!」

銀「先輩自分の仕返しのために俺まで巻き込むのかよ。
  ちっちぇーよ器が、さながらアマガエルの如く」

先輩「如くじゃねーよむしろお前有っての仕返しじゃボケ!!お前少しはほんと仕事しろ!!」

リン「なんだまじめに働いてなかったのかお前」

銀「俺がこの仕事に情熱をもって取り組んでると思うかは自分の目で見極めて欲しい」

先輩「ほんと見た目通りだったもんな働きぶりは。惰性に充ち満ちてたものな」

先輩「そういうことだリン。ちょうど人出も足りてなかっただろう、がんばれよw」

………

銀「…」

リン「…」

ヌルッヌル!

銀「いやぁその悪いな」

リン「いいよさっさと始めちまおう」

銀「ああじゃあよろしく頼む」プラプラ

リン「いや悪いと思うなら働け!」

………

ザァーー

湯婆「………………………何か来るね………」

…………

銀「おいこら一番効く薬湯よこしな」

番台「いきなりなんだぁ人間」

銀「なんだか汚れがおちねーから薬湯欲しいんだよ。
  いちいち覚えんのたりーから取り敢えず一番効くやつくれよ」

番台「あぁん?そんなもんはしっかり擦りゃあいいんだよ!手を使え手を!」

女「札ちょうだいなぁ」

番台「はいよぉ」

銀「おいくぉらハゲどーゆーことだ」

番台「なんだぁまだいたのかおめぇ。わっかんねーやつだなぁ
    人間にくれてやる札なんかねぇって言ってんだよ!ほら消えろ」

銀「上等だよハゲガエル降りて来いよてめーで理科の実験してやる」

番台「あん?大体お前さっきからハゲおしてくっけど毛の生えた蛙ってキモくね?もうお」

カオナシ「」ヌゥ

銀「てめーはあんときの…!まだ見てくんのかよやめろよ
  気持ちわりーんだよなんだよ何?呪いか何かの一種?」

番台「呪いぃ?何言ってんだ」チラリ

カオナシ「」スゥ

番台「?……ん?あれ?あいつどこいった?」

銀「取り敢えず全種かっぱらってきたがどれだぁ一番は?」スタスタ

銀「まぁリンにでも聞きゃいいか」

カオナシ「」ヌゥ

銀「まーたてめぇか、どいつだ?誰がおれを呪ったんだよ。
  心当たり在り過ぎてわっかんねぇんだけど」

カオナシ「」ススッ

銀「何これ?呪いのお札?…ちげぇな湯の札か?」

銀「んなもん貰わなくてもなぁもうかっぱらって来てんだ
まぁてめぇのお陰なんだが。そいついらねぇなら他のやつにくれちまいな」

カオナシ「……アッァアッ……」ボロボロ

銀「?」

カオナシ「……アァ…」スゥ

銀「…」

…………

ザァーー

ズルッズルッ

ズルッズルッ

男「ひどいにおいです!」

湯婆「……こいつはオクサレ神さね、さぁてどうしたもんかね」

湯婆「…………………フゥン」ニヤリ

湯婆「銀の小僧を呼んできな…」

先輩「えぇ!?あの馬鹿に任せる気ですか!?」

湯婆「ンフフフッいいんだよ失敗したらそんときゃ…」

銀「無理無理無理無理無理ぃ!!この距離でもこんなに臭うんだぞ!
  これ以上近付いたらおれの甘味センサーがぶっこわれちまう!!」

湯婆「お前は自分の立場が分かってんのかい!!断われる立場じゃないんだよ!
    ああいうのでもちゃんと迎え入れないと油屋の評判が落ちちまうじゃないか!」

銀「なら自分で迎えりゃいーだろタマネギババア!!
  汚い客をお持て成し出来ないけど店の評判は下げたくないなんて
  ちゃんちゃらおかしいと思わんかね!?と言う事でこのタマネギをゴォー・シュート!!」

湯婆「このガキ言わしておけばぁぁ!!」

先輩「おいもうすぐそこまで来てんだ!さっさと行け!!」

銀「そうだ先ぱーいまだおれ何も先輩から教わってねーよ
  今こそ先輩として後輩にかっこいい姿魅せてくれよ!!」

先輩「こういう時だけ後輩面?さっきまでなめきった態度とってたよね!!」

銀「効果発動ー先輩をリリースして銀時をゲームから除外す」

ズゥゥウウン

銀「」

湯婆「」

先輩「」

湯婆「よっようこそいらっしゃしゃいました………」

銀「ふじこふじこふじこ」

オクサレ神「」ヌゥゥ

銀「臭いが………鼻がぁ……?あれ?待てよ?逆にいいにお…………いやいやいやいや!」

湯婆「おいいい加減にするんだよ!早く手をおだし!!」ボソボソ

銀「いやいい臭いなわけねーよそんな馬鹿なそもそも今おれの鼻はちゃんと臭いを嗅げているのか?
  これはただの幻……幻臭?………」フラフラスゥ

ヒュッドチャ

銀「ひゅうううううえうう」

銀「あ、あれ二人は…?どこ行きやが………ざけんなぁあああああ!!」ドロドロ

………

ワザワザ

リン「なんの騒ぎだいこりゃぁ?ん?……」

銀「ひゃあっはっはっはっはっおまえら見てんじゃねぇーよぉ殺せよぉ
  俺なんてこんな汚れた手じゃあ愛する人を抱くことも愛しい我が子を撫でることも
  大切な両親を支えることも出来ない………!!ひぇえっへっへっへっ
  お客様ぁー地獄の釜の底はこちらでーす!」

リン「………」

リン「…………ぎ………ぎ…………………………やめとこう………」

リン「……あ、飯が腐っちまってら」

男「おかしなってますが湯場の方に向かっています」スタスタ

湯婆「ふん、なかなか骨はあるみたいじゃないか」スタスタ

…………

銀「へっへっへ……へっ…」フラフラ

ダッ

リン「おい!しっかりしろ!」

銀「……お前!」

リン「釜じいにありったけの薬湯送ってくれるように頼んで来た!しっかりしろ!」

銀「…………あぁもう大丈夫だ」

リン「銀!」

銀「今のおれはさっきまでのおれじゃねぇ今ならこの手で直にウ○コを握り潰すことが出来そうだ」

リン「それ大丈夫じゃない」

銀「よお、ヘドロの神様かぁウ○コの神様かぁなんて知らねえが」

ズルルルル

銀「どんなに汚くたって、臭くたって、どんなやつにも風呂でのほっと一息する権利ぐらいあらぁ」ガッ

ジャバァン

オクサレ神「」

銀「お代は確かに頂戴したんだ。あとはごゆっくりどおぞおおおおおおお!!」グィィ!

ガパッ

ザババァアアア

銀「でも正直大浴場はほんと勘弁して下さい」

銀「ふぅー……………」ブラーン

オクサレ神「」ザバザバ

銀「…………?んだありぁ?」

銀「…」ザババ

リン「おーい!どうしたぁ!」

銀「……」ザバババ

リン「おい!」

湯婆「……んん?」ジッ

銀「ブハァプハッ!!ハァ…なんかあんぜここぉ?」

湯婆「……!」

リン「なんかってなんだよ!」

ヒューンスタ

湯婆「おい銀!受け取りな!」ポン ヒュッ

銀「!」パシ

湯婆「銀!そいつはオクサぁうっ!」グィグィ

銀「おいクソババア。降りてこいや、そのしわくちゃの面にドロパックしてやる」グイグイ

湯婆「おいやめろ。やめっやめ」グィグィ

湯婆「ハイソォーレ!」カケゴエワスレタ

銀「ぬぅうううあああ!」グググ

湯婆「このお方はオクサレ神何かじゃないよ!気張りなあぁ!」

リン「ぐぬぬぬぬう!」グググ

銀「てかババァ!てめぇもやれやあ!」グググ

湯婆「ハイソーレ!アッソーレ!」

銀「おいこらてめぇ殺されてーのか!!」

ガガッ

銀(自転車ぁ!?)

ズルッズルルズボズバババァッ

リン「うわぁ!」ドサ

労働者達「うわぁあぁ!」ドシャドシャ

カポーン

河の神「 」

河の神「あっはっはっはっはっはっはっ」ヒュルルルルル ドカァン

銀「…………んん?」ゴソゴソ

男「…ん?……!!金だ!砂金だ!」

ザワザワ

湯婆「なんだって!?ほんとかい!…………ハ、ハハハよくやったよぎn」 ドパァァン

銀「よく降りて来たなぁクソババア約束通りマッサージ付で塗りたくってやるよ」

…………

銀「……」ボロ

リン「ほら銀飯もって来てやったぞ」

銀「あのクソババア従業員使って自分は高みの見物決め込みやがって」ヨロヨロ

リン「たく命があっただけでも儲けもんさ!」

銀「つってもおれの金まで全部一人占めしやがった」

リン「お前も同じ穴のムジナじゃないか」

銀「ところでこいつをみたことあっか?」ヒョイ

リン「なんだいこりぁ?」

銀「さっきの騒動の後いつの間にか懐に入ってやがった何?ウンコ?あの神様のウンコ?
  ここまでしてやったのに去り際おれの懐にウンコ忍ばして行きやがったの?」

リン「たとえそれが本当にウンコだったとしてもよくお前はこねくり回してられるな」

銀「言ったろう今のおれは直に人糞すら握り潰せる」

リン「」ヒキ

リン「かじってみれば?」

銀「話聞いてた?ウンコかもしれないって話してたよね?
  その後にかじってみると言うフラグは立つものなの?」

リン「いや、ふと」

銀「ウンコじゃなくてもヘドロ塗れの場で見つけたもんを口に運ぶと言う発想はしねーよ」

リン「そうか」

…………

銀「……あーー………」ボー

銀「…………あら?」ポツーン

銀「……張り切ってんねー皆さん」ボリボリ

銀「………………いてて」

銀「…………ん?ありゃあ昨日の白い龍……」ヨッコラセ

銀「なんか様子が変だぞ」

銀「おいおいこっち来てんの?」ヒュ

銀「………うっそこっち来てんぞ!」ヒュウウ

銀「………まじでこっち来てるよ!!」ヒュウウウン

ドガアァン

銀「ぎゃああああああああああああ」

龍「グルル」ガタガタ

銀「つぅ…おめーは……!」

銀「!…窓!うぉお!」ダッ

銀「ふん!」ガタガタ ヒュウウウン

ババババババッ

銀「んだこりゃあ紙か?だれだよこんな危ねー折紙してんのは」

バババパリンパリンバパリンッ!

銀「うぇあ入ってきやがった!」バシバシ

龍「グゥゥ!」パリ-ン

銀「!おい待てコノヤロー!」

バババ…

銀「あいつを追ってんのか……あの野郎……」