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704 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/01(木) 13:54 ID:3J/Fjk4I あの時足りなかったものは何か、まず思いついたのは「言語」 当たり前だが外見は大人なのに喋れないのはおかしい。リアリティに欠ける。 まあ生まれたてのクローンに言葉を話せと言う方が無茶な話なのだが・・・ ∧_∧ ハニャーン♪ ( #) ウズウズウズ ( ) ∧∧ ) │ │ │ ⊂(゚ー゚⊂⌒つ (_(__) 705 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/01(木) 13:55 ID:3J/Fjk4I そこで俺は「言語能力」をプログラム化し、クローンの脳にインプットしてみた。 結果は自分でも驚くほど上出来。これでクローンも言葉を話せるようになったのだ。 _____ |+++++++++| | ̄ ̄ ̄ ̄| | ゚∧∧ 。 | ____ ___. | (゚-゚*) | ∧_∧ ||\ .\ |◎ | | 。| U | ( ) || | ̄ ̄| |:[].| | | 。 ~| ┌( つ/ ̄l| / ̄ ̄/ ..| =.┐ | o U"U 。| |└ ヽ |二二二」二二二二二二二」 |____|  ̄.]||__) | || | || | |+++++++++| ∧ ,,, _ / ̄\ / || / || |. ┌―= ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ (.。_;※;:.,_) ◎ ◎ .[___|| .[___||.  ̄ |: : : : : :|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 706 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/01(木) 13:55 ID:3J/Fjk4I 喋るようになったからと言って基本的な習性が変わった訳じゃない。 相変わらずあのポーズ。もちろんお決まりのあの台詞も追加された。 ハニャーン、ダッコシヨ♪ ダッコシテイッショニマターリシヨ♪ ∧∧ ∧_∧ (*^ー^) ( ) / つ つ ( ) ~( / │ │ │ U゛U (_(__) 707 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/01(木) 13:55 ID:3J/Fjk4I ここでプログラミングのテストも兼ねて軽く会話してみた。案の定、 彼女の思考は普通のしぃとそう大差なく、会話すればするほど殺意が沸いてきた。 そういう意味でも俺のプログラミングは上手くいったとようだ。 アタリマエジャナイ! ダッテシィハ マターリノショウチョウナンダモン! ∧∧ ∧_∧ (*゚ヮ゚) ( #) ムカムカムカムカ U | ( ) ~| | │ │ │ U゛U (_(__) 708 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/01(木) 13:55 ID:3J/Fjk4I 俺が隠し持ってたナイフを取り出すと、本能的に身の危険を察知したのか、 一瞬驚いた顔を見せ、それから怯えて俺を見ながらゆっくりと後退りを始めた。 ハニャッ!! ∧∧ ∧_∧ (*゚O゚) ( ) サッ・・・ ⊂ つ ←⊂ ) ~| | │ │ │ (/"U (_(__) 709 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/01(木) 13:56 ID:3J/Fjk4I 逃げようとしたのですかさず俺は彼女を捕らえた。彼女は暴れたり叫んだりして あの手この手で俺から逃れようとしていたが、全て無駄だと悟り、 抵抗を止めた・・・さて、ここからが大事な所だ。これから彼女の口から どんな言葉が飛び出すのだろう。 ・・・ッ!! ∧∧ ∧_∧ サッ・・・ (*゚O゚)( ) ⊂ ←⊂ ) | |~ Y 人 U"ヽ) (__)J 710 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/01(木) 13:56 ID:3J/Fjk4I 俺は彼女の首筋に突きつけているナイフの性能を自慢気に、かつ陰湿な感じを 漂わせて語ってみた。すると震えた声で俺に命乞いを始めるのだ。 まあその内容の稚拙さは言うまでもないのだが・・・ オネガイ!ハナシテ! シィガシンダラ マターリデキナインダヨ! ハナシタラ ダッコシテイイヨ! ホントニホントダヨ! ・・・ ∧∧ ∧_∧ (*´O゚)( ) U←⊂ ) | |~ Y 人 U"ヽ) (__)J 711 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/01(木) 13:56 ID:3J/Fjk4I 聞いてるうちに何もかもどうでも良くなった。気が付くとそこら中が血だらけだった。 そう、この怒り・・・あの頃夢見ていた爽快感・・・近づいてきた・・・あと少しだ・・・ プシュゥゥゥゥ… ビクンッ! ∧_∧ ∧∧ ; : (;,. ::;,.) ((*;;д;;),.∴,゜. (;:;.,;. ) .U;;; ;|,";;:・;,. |,;;│ │ ,.......,..~(;つ:;つ,.;;.,.,,,.,.,,. (_(__) :;:;;:::;:;;:;:;:;:;;:;:;:::;:;:;::;: "゜;:;:;:;:;:;:;::;:;:::;:;::;:;:;:;: つづく 797 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/02(金) 18:00 ID:mPB4hFn. あれから何匹かのクローンに同じ言語プログラムをインプットし、初めから終わりまで、 最初の一匹と同じ寸劇を演じてみた。すると何度やっても、どのクローンも全く同じ反応をとる。 これは単に彼女らの知能が低いだけではないと思い、今日はプログラムの多様化を試みた。 オネガイ!ハナシテ! シィガシンダラ… ∧∧ ∧_∧ (*´O゚)( ) U←⊂ ) | |~ Y 人 U"ヽ) (__)J 798 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/02(金) 18:00 ID:mPB4hFn. 多様化とは言ってもそれほど大儀なものではない。既存の言語プログラムの語彙や 発音など、いくつかの項目を適当に微調整するだけだ。コツさえ掴めば、 何も考えずに調整しても上手くプログラム化された「個性」ができ上がるのだ。 _____. _____ _____ |+++++++++| .|+++++++++| |+++++++++| | ̄ ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄ ̄| | ゚∧∧ 。 | | ゚∧∧ 。 | | ゚∧∧ 。 | ____ ___. | (゚-゚*) | | (゚-゚*) | | (゚-゚*) | ∧_∧ ||\ .\ |◎ | | 。| U | | 。| U | | 。| U | ( ) || | ̄ ̄| |:[].| | | 。 ~| | | 。 ~| | | 。 ~| ┌( つ/ ̄l| / ̄ ̄/ ..| =.┐ | o U"U 。| | o U"U 。| | o U"U 。| ビクンッ! .|└ ヽ |二二二」二二二二二二二」 |____| |____| |____| ドクドクドク…  ̄.]||__) | || | || | |+++++++++| |+++++++++| |+++++++++| ∧∧ __ ) / ̄\ / || / || |. ┌= ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ (( ⊂(;д;;;⊂;;,.,つ )),., ◎ ◎ [___|| .[___||.  ̄ |: : : : : : : : : : : : : : : | :;:;;;:;:;:;:;:;:::;:;:;:;::;:;::;::::;  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ;:;;;:;::;:;:;::;:;:;:;:;゜゛' 799 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/02(金) 18:01 ID:mPB4hFn. 試しに用意しておいたクローン三体にそれぞれ異なるプログラミングを施してみた。 自惚れ屋で気が強いA、無口で大人しいタイプのB、そして無神経でよく喋るタイプのC、 このように三匹の性格が上手い具合に分かれたので、こちらとしても見分けやすくなった。 …デネ、ソレデネ チョット! サッキカラ ソウイエバサ… ウルサイワヨ! ペラペラペラペラ… フーン… ∧∧ ∧∧ (#゚O゚) ∧∧ (゚ー゚*) U | (*゚ー゚) ⊂ ⊂ | ~| | U | | |~ U"U ~( つ つ U"U 800 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/02(金) 18:01 ID:mPB4hFn. その後この三体を別室に隔離し、しばらく放置を試みた。当然何も与えていないので 空腹や渇きで3匹ともイライラしてくる。そこに一人分の水と食糧を投げ込んだ。 最初はモメて奪い合いにまで発展しそうだったが、無口なBが仲良く分けようと提案し、 その場はとりあえずコレで収まった。 ネエ、ソレチョットオオクナイ? フン…アリガト …コレ ネエネエ、ハナシキイテル? ∧∧ ∧∧ ∧∧ (#゚-゚) (゚-゚*) (゚O゚*) / ⊃ D⊂ / D⊂ヽ ~(_つ つ ~(_つ つ 田 [] ⊂ ⊂_)~ 801 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/02(金) 18:01 ID:mPB4hFn. それから一日一回コレを繰り返していたが、最初の3日は仲良く分け合っていた。 だが次の日、遂に争いが起きた。投げ込まれた水と食糧をお喋りなCが、奪い取り、 独り占めしようとしたのだ。 ハニャーン!モウガマンデキナイモン! アアッ!! アーッ… コレミンナシィノナンダモン! ∧∧ ∧∧ ∧∧ (#゚O゚) (*゚O゚) 三 (*゚O゚) U | / ⊃ ⊃ 三 / ⊃田[] ~| | ~( ノ 三 ~(__⊃ U"U U"U (/ 802 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/02(金) 18:01 ID:mPB4hFn. これに気が強いAの怒りが爆発し、Cと取っ組み合いの大喧嘩となった。無口なBが 仲裁に入ろうとしたが収まらず、室内は修羅場と化した。そしてCがAを押し倒し、 その勢いでAは頭を強く打ち、頭から血を流し、二度と起き上がることはなかった・・・ ……! ウッウッウッ…ヤメテヨゥ… モウケンカシナイデヨゥ… ∧∧ (*゚O゚) ∧∧ 。 / ⊃ ⊃ ドクドクドクドク… /⌒ヽ ,,) ゚ 。゜ ~( / ∩_∩,;,..:., ~(_⌒)J U゛U ~(__(#;;д;);.,,.,... :;;;:::::;;::::;;:;:;::;::; 803 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/02(金) 18:02 ID:mPB4hFn. ふと我に返ったCは激しいショックと慙愧の念に苛まれ、すっかりBのように無口に なってしまった。その後、水と食糧は残った二体で分け合い、その夜も離れることなく 二体は寄り添って眠っていた・・・時折どちらかがすすり泣く声を響かせながら・・・ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::::/⌒.∧∧:::::::::∧∧:::::::::)::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ∩_∩,;,..:.,::::::::::::::::: ::::::::::::::::::~( ⌒(*T-T)⊂(T-T⊂⌒つ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::~(__(#;;д;);.,,.,...:::::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;:::::;;::::;;:;:;::;::;::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 804 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/02(金) 18:02 ID:mPB4hFn. それからは水も食糧も与えず、完全に放置した。それから悪臭を放ち、ウジ虫に 埋め尽くされたAの死骸が消滅するまでにそれほど時間はかからなかった。 二体とも完全に発狂し、彼女らの脳内では生きることのみが最優先事項となっていた。 バクバクベチャベチャ ジュルル…ズズズ… ∧∧∴; 。;.;・ /(*;。_。):;,.;:.:∧∧ ) ~(_つ(:;;.,,@⊂(゚Q;゚⊂⌒つ 805 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/02(金) 18:02 ID:mPB4hFn. しかし、本当に壮絶なのはこれからだった。食糧がなくなってから彼女らは なんと自分たちの便を食すようになったのだ。己の体内から出た便を食べ、 しばらくしてまた体内から追い出された便を食べ。そしてまた出るのを待つ・・・ 驚くべき事にこの繰り返しが何日も続いたのだ。 グチャグチャガツガツガツ… ハニャーン♪ ∧∧ (#゚,O゚)∫ ∧∧,,..、、,,) /;;⊃● (#゜ヮ゚):;.,;.:;,;) ∬ ~(;.つ:つ U U"''U'U:;,.● 806 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/02(金) 18:03 ID:mPB4hFn. やがてその便すらも出なくなり、ついに食うか食われるかの対決が始まる・・・ と思いきや、突然Cが苦しみだし、血を吐いて倒れ、そのまま動かなくなった。 恐らく体内に残留し蓄積した便やそれに含まれていた雑菌のせいだろう。 その結果、Bは戦わずして勝ち、数日ぶりに味わう肉の歯応えを感じていたのだ・・・ ガツガツガツ バクバク ∧∧ ガブガブガブ… ,;.,・,.(゚.0;゚#) ∧,,∴.,@⊂ヽ ,.,,..:;,,.,,(;;д;#):;.,);⊂:;)~ 807 名前:◆XXXXROYc[sage] 投稿日:2002/05/02(金) 18:03 ID:mPB4hFn. その後また自分の便での自給自足が数日間続き、やがてその便も尽きた。 これでこの部屋からは完全に食糧が消えうせ、最後の足掻きなのか、彼女は 部屋中を暴れまわった後、断末魔の叫び声を上げ、その場に倒れ込んだ。 ・~ ~・ ∧∧ __) ~・ ⊂(゚д゚⊂:;.,;.:つ ・・・こうして数週間にも及ぶ壮絶な実験が幕を閉じた。この調子で行けば 計画の最終段階への移行もそう遠くないはずだ・・・ つづく
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