上越新幹線

Last-modified: 2024-03-17 (日) 20:16:34

登録日:2014/07/01 (火曜日) 23:48:01
更新日:2024-03-17 (日) 20:16:34
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上越新幹線とは、大宮駅から新潟駅まで結ぶ、JR東日本の新幹線である。
1982年11月15日に全線が開業した。

概要

原則として列車は東京駅発着で、現在は(諸事情がない限り)大宮発着は存在しない。
目的地である新潟県は日本有数の豪雪地帯のため、高崎から長岡間はトンネルだらけであり、新潟地区はスプリンクラーによる融雪装置が設置されているほか、駅も屋根で覆われるなど雪害対策がなされている。
そのため大雪で在来線が軒並み運休になっても新幹線は定時で動いていることがほとんど。

路線名は並行在来線である上越線?に由来するもので*1、新潟県における上越地方および上越市?は通らない。
上越市への新幹線はのちに開業する北陸新幹線で実現することとなる。

列車

現行の列車

○とき
在来線時代からの由緒正しき種別。名前の由来は勿論同名の鳥から。
すべての列車が新潟発着で、東京・上野のみならず、越後湯沢?・長岡発着の列車も「とき」を名乗っている。
停車駅は東北新幹線?の「やまびこ」同様、列車ごとにバラバラなので利用の際は注意が必要。
一日1往復だけ、東京~新潟間を途中、大宮のみに停車する最速達便(通称スーパーとき)も運行されている(下り:とき311号、上り:とき312号)。
2013年3月16日にダイヤ改正する前までは大宮駅すら通過し、東京~新潟間ノンストップだった。
元々は開業当初の各駅停車タイプの愛称だったが、1997年に列車名の再編により一時愛称が消滅。
しかし、2002年12月より5年ぶりに愛称が復活する事となった(理由は後述する「あさひ」の項目参照)。

○たにがわ
東京~高崎・越後湯沢間を結ぶ列車の愛称で、1997年10月より運行開始。
名前の由来は群馬の谷川岳で、それまでは上野~水上間を結ぶ在来線特急の愛称だった。
全列車が各駅に停車する。
また、冬季には越後湯沢発着の列車はガーラ湯沢まで延長される。

過去の列車

○あさひ
開業当初の速達タイプの列車。名前の由来はそのまんま朝昇る太陽の「朝日」。
1997年10月からは列車名の再編で「とき」が一時消滅した為、新潟発着列車が全て「あさひ」となった。
しかし、北陸新幹線の「あさま」と1文字違いで間違われるという問題があったり、新潟県側でも「地元の観光資源であるトキをアピールしたい」と相性復活を求める意見もあり、2002年12月に新潟発着の列車名を全て「とき」に変更する形で廃止された。

ちなみに、新幹線開業までは「あさひ」という名前の急行列車が新潟~仙台間(米坂線・仙山線経由)で走っていたが、上越新幹線開業に合わせて「べにばな」に改称され、現在は快速列車として新潟~米沢間を運転している。
ちなみにこちらの「あさひ」は山形県にある朝日岳が愛称の由来となっていた。

車両

現行車両

○E7系
最高速度275km/hで12両編成。
2019年3月16日ダイヤ改正より運転開始。
12号車にグランクラスが連結されているが、走行距離が短いのでシートのみのサービスとなる。
当初は上越新幹線用としてピンクのラインが車体に入っていた。
2023年3月改正で全列車がこの形式に統一され、最高速度も275km/hに上がり東京~新潟間がななななー、ななななー、7分短縮された。

○W7系
E7系の同型車で、こちらはJR西日本所属。
原則として北陸新幹線の運用にのみ入るが、間合い運用として1日1往復のみたにがわ号として高崎以北に入線する。
当該の運用では、車内メロディの「北陸ロマン」(E7系の場合は「TR-12」)と上越新幹線の駅名アナウンスと言う滅多に見れない組み合わせが見られる。

過去の車両

○200系
東北・上越新幹線開業から運用されていた由緒正しき車両…が、2013年に廃車。(・O・)
新潟県中越地震で乗客乗員を守ったときタンはこれ。
2013年3月16日に定期列車として運用が終了し、4月14日の団体列車によるラストランを最後に完全引退。
これにより国鉄時代から運用されていた新幹線車両は姿を消した。

○E1系
新幹線初の全2階建て車両で、その巨大な車体から「Max」という愛称を与えられた。
詰め込むことを優先して6列座席を採用したため、自由席がしょぼいのは内緒。
12両固定・他形式との連結が不可能なことから、1999年以降は全車上越新幹線に転属。
200系よりも早く2012年に引退。

○E4系
最高速度240km/hで8両編成。二代目「Max」。
E1系及びE4系で運行される場合は、列車愛称の前にMaxが付けられていた(Maxとき・Maxたにがわ)。
連結が可能でE4系を2本つなげた16両編成の定員は1634人にもなり、高速鉄道としては世界一の輸送力を誇り、ギネス世界記録?にも認定された*2
但し、こちらも自由席がしょぼいのは内緒。
当初は2020年引退予定だったが、2019年台風19号による水害でE7系・W7系合わせて10編成が水没・廃車となってしまったために、その後延命検査を実施して退役が延期、その後2021年をもって全車引退した。

○E3系700番台
観光列車「GENBI SHINKANSEN(現美新幹線)」専用車で、秋田新幹線用の0番台を改造した車両。
車内は美術館のようなアートが展示されており、そのためか片側の窓が完全に塞がれた車両がある。
土休日を中心に越後湯沢?~新潟間の臨時「とき」で使用されていた。
2020年12月で引退。

○E2系
最高速度275km/hで10両編成。
ただし、上越新幹線内の最高速度が240㎞/hとなっている為、275㎞/hでは運転されなかった。
東北新幹線の間合い運用が廃止されたことで一度撤退したが、転属により運用が復活!したかと思えばE7系によって追い出されてしまった。
運用はないが、新潟の車両センターで検査を受ける必要があるので時々回送されている。
東北新幹線のお下がりと言ってはいけない。

【駅一覧】

東京から大宮は東北新幹線?と重複するため省略。

熊谷…高崎線?秩父鉄道秩父本線?乗り換え。
埼玉県北西部の中心都市。夏は非常に暑い事でも有名。

本庄早稲田…単独駅。すぐ隣に早稲田大学?本庄キャンパスがあり、同大学が駅設置に関与したことが駅名の由来。
2004年に開業。一時期は一部のたにがわにも通過されてた。
高崎線本庄駅とは2kmほど離れている。
当初は「新本庄」と仮称されていたが、JR東日本側が「地名に新と方角を付けただけの駅名はNG」という指針を打ち出したことからこの駅名になった*3
以降、JR東日本の新駅は一部の例外を除いてこのルールに沿った駅名を選定している。

高崎?北陸新幹線・高崎線・上越線?両毛線?吾妻線信越本線?八高線?、上信電鉄上信線乗り換え。
群馬県第2の都市で北関東の交通の要所。県庁所在地の前橋市はライバル。
北陸新幹線とはここで分岐する。

上毛高原…単独駅。上越線の後閑駅・水上駅とはバス連絡が可能。
実は「上毛高原」と言う駅名は開業前からの仮のものであり、地元民は改名を請願しているのだが進展はいまいち。

越後湯沢?…上越線、北越急行ほくほく線?乗り換え。
東京~北陸ユーザーにとってはかなり重要な駅だったが、北陸新幹線開業後は…。
尤もそれはJR線同士の乗り換えだったため当駅の乗降客数は見た目上それ程変わっていない。
駅構内にある「ぽんしゅ館」は酒好きにはたまらない。

ガーラ湯沢(臨時駅)…越後湯沢から分岐される単独駅。
厳密には在来線の上越線の駅。
冬のスキーシーズンに越後湯沢発着の「たにがわ」がここまで延長される。
駅から降りればすぐにスキー場だ!

浦佐…上越線乗り換え。
駅前には有名な田中角栄の銅像がある。
ちなみに銅像の件や主要駅である六日町や小出を差し置いて当駅が建設されたことから「新幹線浦佐駅は田中の我田引鉄による政治駅だ」という通説がある……。
が、実際には有力視されていた六日町、小出両駅とも地形的に難があったため妥協案として中間地点の浦佐に建設された、という見解が有力。

長岡…信越本線?・上越線乗り換え。
新潟第2の都市の長岡市の中心駅。
スーパーとき1往復(下り311号、上り312号)を除く全列車が停車する。
8月に行われる「長岡まつり」は日本三大花火大会として有名。
基本計画路線である「羽越新幹線」(富山市~新潟市~鶴岡市~秋田市~青森市)の建設に備え、拡幅可能な構造になっている。それがいつ役に立つのかと突っ込んではいけない
また、構内や周辺の樹木がカラスの巣状態になっており、騒音や糞害で長年JRや市を悩ませている。冬の夜には一万羽も集まってくるとか。新幹線ホームのバラストや鉄骨は糞で覆われててえらいことに……。
カラスが嫌がる音やレーザーを使って追っ払おうとはしてているものの、すぐ学習して戻ってきてしまうというイタチごっこ状態。
人間とカラスの戦いは今日も続いている。

燕三条…弥彦線?乗り換え。
燕市と三条市の市境に位置し、駅の北側は燕市、南側は三条市になっている。
因みに駅の登記上の住所は駅長室のある三条市になっている。
この背景には駅名を決める際に「燕」と「三条」を入れる仲裁案で仲の悪い両市は一旦妥協したものの、 どちらを先に持ってくるかで揉めに揉めた…。
その結果、三条市が選挙区でもある田中角栄の仲裁で「駅名は燕が先、登記の住所は三条市」という事で決着した経緯がある…。
余談だが、北陸自動車道のインターチェンジの名称は逆に「三条燕」(登記の住所は燕市)となっている。

新潟…信越本線・白新線?越後線?乗り換え。
終点にして新潟県の県庁所在地&最大都市であり、日本海側唯一の政令指定都市でもある新潟市の中心駅。だがその割に本数は少なく、1時間に1~2本程度しか来ない。
越後湯沢駅同様、酒好き御用達「ぽんしゅ館」がある他、日本有数の米どころなせいか、米菓子などの土産物も相当な数が揃っている。
在来線ホームは高架化工事が実施され、2018年(平成30年)からは11番線の線路を挟んだ反対側にのりかえホームが設置され、東北地方の日本海側へのアクセス特急いなほ号?(鶴岡、酒田、秋田方面)との乗り換えが同一平面上でできるようになり、非常に便利な駅となっている。

追記・修正は7分短縮をPRするジョイマンのCMを見ながらお願いします。



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*1 群馬県の旧国名・上野と新潟県の旧国名・越後を結ぶというもの。
*2 E7系12両の定員924名に比べると、約1.8倍の乗客を輸送できた計算である。
*3 浦和や船橋にそうした駅名が多数存在し、利用者に混乱を招いたことからこの方針を打ち出したとされる。