相鉄新横浜線・東急新横浜線

Last-modified: 2024-05-22 (水) 23:02:45

登録日:2023-05-21 (日) 23:10:00
更新日:2024-05-22 (水) 23:02:45
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Tag: 鉄道 路線シリーズ 神奈川県 横浜市 東急電鉄 相模鉄道 JR東日本 相鉄 東急 相鉄新横浜線 東急新横浜線 新横浜駅




相鉄新横浜線は神奈川県横浜市?の西谷駅から新横浜駅?まで、東急新横浜線は新横浜駅から日吉駅までを結ぶ相模鉄道?と東急電鉄の路線である。
路線名はどちらも会社名を含めたものが正式名称である。
路線記号は相鉄線がSO、東急線がSH

概要

2000年に答申された「神奈川東部方面線」計画に基づき、都市鉄道等利便増進法の事業として政府と地方公共団体から助成を受けて建設された。

路線を所有しているのは独立行政法人の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)であり、相鉄・東急に貸し出し運行を委託する形を取っている*1
建設費の回収を目的として加算運賃が設定されているが、新綱島~日吉間については免除される。

2019年11月30日に西谷~羽沢横浜国大間が開業し、JR線との直通運転を開始。
ただしこの時点では新横浜駅が未開業だったため、相鉄新横浜線の名称はほとんど使われておらず、現在もJR直通電車の案内には使用していない。
その後2023年3月18日に残りの区間が開業し、東急線との直通運転を開始した。

関東の大手私鉄同士が地下鉄を介さずに直通運転を実施するのはこの路線が初めてである*2

運行形態

相鉄本線・いずみ野線から当線を経由しJRは横須賀線?経由で埼京線?東急東横線?目黒線?、東急から先は東京メトロ南北線?副都心線?都営地下鉄三田線?埼玉高速鉄道線?東武東上線?の計6社局と直通運転を実施している。
なお、西武有楽町線・西武池袋線?とも線路は繋がっているが需要の問題で相鉄線との直通は実施していない。

相鉄線へ直通する車両は東急・JR車のみだが、東急新横浜線には南北線・三田線・埼玉高速車も乗り入れる。
副都心線・西武車・東武車・東横線の8両編成は直通しないが、異常時の対応として新横浜駅までの乗り入れ訓練は実施している。
使用車両については相模鉄道?および直通路線のリンクを参照。

直通先が多いので非常に複雑なダイヤをしているが、大きく分けて「相鉄・JR直通線」「東急東横線直通」「東急目黒線直通」の三つに分類できる。
なお、いずれの系統も線内は全て各駅停車である。

相鉄・JR直通線

日中は海老名~新宿?間で毎時2本走るが、早朝は埼京・川越線の池袋、赤羽、武蔵浦和、大宮、川越発着の列車も存在する。
当初は品川・東京方面への直通も希望していたが、線路容量に余裕が無いことから却下されている*3

東急東横線直通

いずみ野線の湘南台~副都心線和光市・東上線川越市発着の急行が毎時1本ずつ、計2本が設定されている。
東上線直通は時間によっては森林公園や小川町まで足を延ばすことも。
相鉄本線発着はラッシュ時のみ設定。

東急目黒線直通

相鉄本線の海老名~三田線西高島平発着の急行が毎時2本、相鉄線に直通しない新横浜~南北線赤羽岩淵発着の急行・各停が毎時1本ずつ、新横浜~埼玉高速鉄道浦和美園発着の急行・各停が毎時1本ずつの計6本。
いずみ野線発着はラッシュ時のみ設定。

駅一覧

全駅が横浜市内にあり、西谷駅は保土ヶ谷区、羽沢横浜国大駅は神奈川区、東急新横浜線の駅は港北区にある。

  • 西谷(SO08)
    相鉄新横浜線の起点。相鉄本線乗り換え。
    二俣川寄りに引き上げ線を2線備えているが、本線と平面交差しているため主に横浜~西谷間の区間列車に用いられ、相鉄新横浜線系統の西谷発着列車は少ない。
  • 羽沢横浜国大(SO51)
    JRとの境界駅で駅の管理は相鉄が担当する。駅番号は相鉄のみの設定。
    当駅東側に新横浜方面とJR直通線との分岐点があり、JR直通は東海道貨物線を経由して武蔵小杉駅?に向かう。
    ホームは相対式2面2線で、開業時点でホームドアが設置済み。
    両ホームとも3方向(西谷・新横浜・JR線方面)に出発できるよう渡り線と信号機が設置されており、相鉄・東急直通線開業前は早朝・深夜に当駅発着の列車が設定されていた。
    JR・東急直通とも武蔵小杉に向かうため、JR直通電車の発車標での停車駅案内は「JR武蔵小杉」とスクロール表示される。
    駅名に横浜国立大学(の略称)を含むが、既存の最寄り駅とされる和田町駅・横浜市営地下鉄ブルーライン三ツ沢上町駅と比べた場合、理系学部の校舎は此方の方が近い。
    また開業日に「ハザコクフェスタ」と称するイベントが開催されたが、ハザコクは当駅の略称として定着しているのだろうか…。
  • 新横浜(SO52/SH01)
    東海道新幹線横浜線横浜市営地下鉄ブルーライン?乗り換え。
    相鉄と東急の境界駅。開業時点でホームドアが設置済みで、ブルーラインの同駅真下で直交する。
    駅の管理は両社が共同で担当し、南改札を相鉄、北改札およびホームなどの運行系管理は東急が担当し、ホームや案内の意匠は東急のそれに近いものとなっている。
    配線は相鉄・東急どちらの折り返しと対面乗り換えを考慮した中線が両ホームに接する2面3線。
    東急側は車両限界が小さいが、相鉄の駅でもあるので同社で採用されている拡幅車体が入線できる設計となっており、開業に先立ってJR直通線に充当される車両の入線確認が行われた。
    ただし、東急新横浜線はシーサスクロッシングにより全ホームへ着発できるのに対し、相鉄新横浜線は左分岐片渡り線のため1番線(西谷・二俣川方面)へ直接入線出来ないので、ここだけ建築限界が小さい。
    ちなみにここの工事中に、上を通る横浜市道環状2号線が2度陥没するというトラブルが起こって色々問題となった。
  • 新綱島(SH02)
    島式1面2線で、線内で唯一分岐器や折り返し機能がない駅。
    東横線綱島駅のすぐ近くにあるため、定期券に綱島駅が含まれる人は同駅でも降りられるよう配慮がされている(逆も可)。
    また、日吉~同駅間については日吉~綱島間と営業キロが同一であり前述の通り加算運賃がかからないので日吉以遠は運賃も同一であるが、計算上は別駅(別線)として扱われているため綱島~新綱島間の営業キロが(日吉経由で)設定されている。
    駅舎はかつて存在した「綱島ラジウム温泉 東京園」の跡地に建てられている。なので当初は駅に合わせて入浴施設を作る予定だったが、残念ながら中止になってしまった模様。
    どうしても温泉に入りたい人は、駅から少し歩いた先にスーパー銭湯が出来たのでそちらへどうぞ。

余談

  • 東急直通に合わせて、西谷~新横浜間を含むIC定期券を持っている人は相鉄本線の横浜駅?でも乗降できる「YOKOHAMAどっちも定期」と言う制度が開始された(磁気定期券・通学IC定期券は不可)。
  • 東横線大倉山駅に相当する駅を東急新横浜線に建設する計画もあったが、周辺の土地事情を考慮して中止となった。なお同駅の真下付近を通っているが運賃計算上、東急新横浜線は通過ではなく「経由していない」という扱いになっており、相鉄・JR直通線がJR鶴見駅を通過とみなしている点と異なる。

追記・修正に夢中で思わぬ場所へ行ってしまわないよう気を付けてください。


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*1 鉄道事業法第五十九条および同条2項により第一種鉄道事業者と見なされる。
*2 関東以外では阪神なんば線~近鉄奈良線?直通の例がある。
*3 但しダイヤ乱れ時には直通電車が品川で折り返しを行うことがある。