登録日:2020/04/12 Sun 19:37:19
更新日:2024-03-17 (日) 09:07:11
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石丸 博也は日本の声優・俳優・ナレーターである。
本名は石出 伸二。
目次
□プロフィール
生年月日:1941年2月12日
出身地:宮城県仙台市
身長:167cm
血液型:A型
事務所:ぷろだくしょんバオバブ
概要
日本のテレビアニメ黎明期から活躍を開始しているベテラン声優。
現在所属しているぷろだくしょんバオバブの創設にも携わっている。
大学浪人中に劇団ひまわりの研究生募集に応募し、入団したことがきっかけで芸能界入りする。
後に芝浦工業大学工学部に入学するも途中中退し、本格的に役者の道を進むこととなる。
正式に役者となった後は舞台やテレビドラマに出演していたが、それだけでは生活が苦しかったので、アルバイトとして声優の仕事を始める。
そして後の代表作となる『マジンガーZ』で主人公の兜甲児?役を務め、アニメのヒットと共に知名度も急上昇となる。
その後は声優としての仕事が増えていき、アニメや洋画の吹き替えなどで様々な役を演じることとなる。
香港のアクションスターであるジャッキー・チェン?の吹き替えを担当してからは、ほぼ全ての出演作でジャッキーの吹き替えを担当している。
今ではジャッキー・チェンの専属吹き替え声優として知られ、「ジャッキーの吹き替えは石丸博也以外考えられない」と言うファンまでいるほどである。
実に40年以上ジャッキーの吹き替えを担当しており、通算91作品に出演している。
2019年2月には「同じ声優による同一俳優への吹き替え映画最多数」としてギネス世界記録に認定されている。
ちなみに『復讐の鬼探偵 ロングストリート』では、一度だけブルース・リーの吹き替えをしたことがある。
50年以上に渡って現役で活躍を続けていたが、氏本人の意向もあって2023年3月に声優活動を勇退。
特色
明朗快活な声質が特徴で、声優デビューから今に至るまで比較的若い年齢の役を貰うこと多い。
『マジンガーZ』の兜甲児、『宇宙魔神ダイケンゴー』のライガー、『最強ロボ ダイオージャ?』のデューク・スケード、『六神合体ゴッドマーズ?』の飛鳥ケンジ、『超獣機神ダンクーガ?』の葉月孝太郎など、ロボットアニメの主要人物を多く担当していた。
声の老いを自覚しているものの、若い役ばかりまわってくるので、最近では年相応の役がやりたいと思っているらしい。
特撮作品にも数多く出演しており、『ウルトラマン物語?』以降はウルトラマンタロウ?の声を担当している。
また『ウルトラマンレオ?』ではちょい役ながら顔出しで出演しており*1、初代『仮面ライダー』でも第1話からショッカー?科学者などとして4回出演している。
余談
『マジンガーZ』に出演していた時にはなかなかアルバイト感覚が抜けず、よく監督に演技の未熟さを指摘されていた。
当時はよくとちっていたので、現場では「トチマル」と呼ばれていた。
あまりに怒られてばっかりだったので「1本やってできなければ下ろさせてくれ」と頼むが、ディレクターに「初めての主役なんだから頑張ってよ」と言われたことで続けることにした。
その後でそのディレクターがジャッキーの役を付けてくれた。
声の衰えを感じていたため、2000年代前半頃から兜甲児役の交代を望んでいた。
後に『真マジンガー 衝撃! Z編?』で赤羽根健治にようやく交代でき、当時はとても安心したという。
『劇場版 マジンガーZ / INFINITY?』には統合軍司令として出演。兜甲児役の森久保祥太郎?に甲児を演じていた頃のことを聞かれると、「もう忘れちゃったから、君が思うとおりにやりなよ」とアドバイスしている。
森久保祥太郎とは、後に上記したウルトラマンタロウの声も引き継いでいる*2。
オーディションを受けるとなぜか落ちることが多く、実は兜甲児とジャッキー・チェンの役は直接貰ったものである。
喫煙者だったが、声のことを思って2009年頃から煙草を止めている。
禁煙してからは声の出方が変わったらしく、「もし吸い続けていたらダメだったかもしれない」と語っている。
ちなみにジャッキーの映画に出演していなければ吸い続けていたかもしれないとも冗談っぽく言っている。
ジャッキー・チェン関連の話題
最初にジャッキーの役を貰った時には、制作サイドも石丸さん自身もジャッキーが売れるとは思っていなかった。
その後でジャッキーがアクションスターとして大成したので当時はとても驚いたという。
上記のように「ジャッキーの吹き替えは石丸博也以外考えられない」と言われることがあるが、自分の吹き替えよりジャッキーの撮影のほうが大変だと考えているため、「ジャッキー=石丸」と言われることがとにかく恥ずかしくてしょうがないらしい。
それと同時にジャッキーに申し訳なく思うらしく、インタビューでは自分はただ声を入れているだけと謙遜していた。
最近はジャッキーの役を最後までやれるか心配になっているが、『ポリスストーリー/レジェンド』の際のインタビューでは「あちらも老けてきてだいぶ俺に近づいてきたよね(笑)。そういう点ではやりやすかったよ」と答えている。
最も思い入れが強いジャッキー作品は『ドランクモンキー 酔拳?』。
初めて見た時はバカバカしい映画だと感じていたが、よく考えられた作品とも思っていた。
ジャッキー映画にはセリフの合間の息づかいなどが入っていないことが多く、それを全て石丸さんが演じていた。テスト2回に本番3回と毎回全力で演じていたのでとても大変だったという。
ジャッキーと実際に会ったのは3回ほどで、初めて会ったのは『スネーキーモンキー 蛇拳』のアフレコスタジオでのこと。
ジャッキーが『夜のヒットスタジオ』に出ることとなったときには彼の応援として出演してほしいとオファーが来るが、当時の声優は表に出るべきではないという考えが浸透していたので、当初はそのオファーを断った。
結局駆り出されることとなるが、その時に何をやったかはもう覚えていないという。
映画の吹き替えで最も苦労するのは立ち回りのシーン。
ジャッキーと会った時に「もうちょっとアクションを短くできないか」と言ったことがあり、当のジャッキーはニコニコしていたが、それでも次の作品は相変わらず長かったという。
『木曜洋画劇場』ではジャッキー主演映画が放送されると必ず次回予告とナレーションを担当している。
特撮『獣拳戦隊ゲキレンジャー?』ではジャッキーのパロディキャラのシャッキー・チェン?の声を担当し、当時話題となった。
またアニメ『銀魂』の第109話「人生は試験だ」の後半Bパートでも、ジャッキーのパロディキャラのドラゴン隊長の声を担当。こちらはトレードマークの鼻が何よりも大事な攘夷志士(平たく言うとテロリスト)といういつもの自重しない銀魂キャラである。
『クレヨンしんちゃん』の「トレジャーハンターみさえ」シリーズにも同様のパロディキャラで登場しており、『プロジェクトA』と同じく時計台からの落下シーンが描かれていた。
主な出演作
◆テレビアニメ
- 兜甲児?(マジンガーZシリーズ)
- ニセバビル2世(バビル2世)
- ギルディーン(勇者ライディーン?)
- ディッキー(超人戦隊バラタック)
- ライガー(宇宙魔神ダイケンゴー)
- ジャン・クーゴ(SF西遊記スタージンガー)
- ガーニィ・ハレック(闘将ダイモス)
- 浜本(無敵超人ザンボット3?)
- ポール(闘士ゴーディアン?)
- デューク・スケード(最強ロボ ダイオージャ?)
- アレグロ(ブレーメン4 地獄の中の天使たち)
- 飛鳥ケンジ(六神合体ゴッドマーズ?)
- ギロン(ゴッドマジンガー)
- 中村一路(よろしくメカドック)
- 葉月孝太郎(超獣機神ダンクーガ?)
- タッティ(ボスコアドベンチャー)
- ホットロディマス/ロディマスコンボイ?(トランスフォーマー 2010?・ザ☆ヘッドマスターズ?)
- バギーラ(ジャングルブック・少年モーグリ)
- バイケン(からくり剣豪伝ムサシロード)
- キース・ブルー(PROJECT ARMS)
- 葵竜也 他(神魂合体ゴーダンナー!!)
- アパチャイ・ホパチャイ?(史上最強の弟子ケンイチ?)
- ドラゴン隊長(銀魂?)
- 光月おでん?(ONE PIECE)
- 守鶴(鬼灯の冷徹)
◆劇場アニメ
- サム・ヒューストン(地球へ…)
- 竜、二十二世紀デパート職員(ドラえもん のび太と夢幻三剣士?)
- 白衣の男(クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード?)
- 泰男(東京ゴッドファーザーズ?)
- 統合軍司令(劇場版 マジンガーZ / INFINITY?)
◆OVA
- カール・ロベルト・シュタインメッツ(銀河英雄伝説?)
- ウルトラマンタロス(仮面ライダー電王 コレクションDVD)
◆ゲーム
- 劉備玄徳(横山光輝 真・三国志)
- レイ・ウーロン(鉄拳?シリーズ)
- エッジ?(ファイナルファンタジーⅣ)※DS版
- ポプ子(ポプテピピック?++ ~ポプ子ピピ美の友情大作戦~)
- 心山拳老師(LIVE A LIVE)※リメイク版
◆吹き替え
担当俳優
- ジャッキー・チェン?
映画
◆特撮
- ショッカー?科学者、工事現場作業員、刑務所看守(仮面ライダー)
- 中本先生(ウルトラマンレオ?)
- ウルトラマンタロウ?の声(ウルトラマン物語?以降)
- シャッキー・チェン?の声(獣拳戦隊ゲキレンジャー?)
◆人形劇
- スコット・トレーシー(サンダーバードシリーズ)
- ウィリー、デルメンデルメン教授(プリンプリン物語)
◆ナレーション
- 次回予告・解説ナレーション(木曜洋画劇場)
追記・修正お願いします。