4A-G

Last-modified: 2023-08-02 (水) 23:33:45

4A-G とは
1983 年に登場したトヨタのカローラ ・ レビン、スプリンター ・ トレノのスポーツモデルである。
GT、GT-APEX、GTV の 3 グレードに初めて搭載されたエンジンであった。

なお蛇足ながら、この 3 グレードの型番が ( AE86 ) であり 4A-G を搭載していない 「 レビン 」 「 トレノ 」 は AE86 ではない。

設計は当時、新設計だった A 型ブロックの 1,500cc、SOHC だった 3A-U を DOHC ヘッドに変更する事で行われた。

スペック

4A-G の登場時のスペックは以下の通りである

名称 4A-GEU
排気量 1587cc
ボアストローク 81.0×77.0
圧縮比 9.4
最高出力 130ps / 6600rpm
最大トルク 15.2kgm / 5200rpm ( いずれもグロス値 )
使用燃料 レギュラーガソリン

この 4A-G 当常時は かなりの高スペックを誇り、それまでのトヨタの 1,600cc の代名詞であったエンジン 「 2T-G 」 よりも一回り以上小さく軽量でありながら 2T-G と同等レベルの高出力かつ、耐久性にも優れたエンジンであった。

最初期の 4A-G はヤマハの工場で組み立てられていたが中期以降はトヨタの工場で組み立てられるようになった …。
っが、何故か同じ部品、同じ機械、同じ製作工程を踏みながらもトヨタ製の 4A-G よりもヤマハ製の 4A-G の方が高性能であったと言う話がある。

事実、トヨタ、ヤマハの工場からロールアウトした新車の AE86 を 1 台ずつ用意して、パワーチェックを行った所、両マシンは 10 馬力以上パワーが違ったという逸話がある。

最終スペック

そして 4A-G は開発されてからおよそ 20 年にも渡って様々な変更、改良を重ねながら生産され続ける事になった。
最終スペックは以下の通りになる。

名称 4A-GE
排気量 1587cc
ボアストローク 81.0×77.0
圧縮比 11.0
最高出力 165ps / 7800rpm
最大トルク 16.5kgm / 5600rpm
使用燃料 プレミアムガソリン

現在では国内では、より小型、軽量化された後継エンジンである 「 2ZZ-GE 」 が主流となっており、4A-G を搭載した新車は存在しないが、フォーミュラー ・ トヨタでは未だに 4A-G が使用され続けている事が本エンジンの優秀さを示しているといえるだろう。

その他

基本設計の丈夫さ故に通常の使用では壊れる事はめったに無く中古エンジンの相場は軒並み安い。
最終型の 4A-G でさえ、5 万から 10 万程で入手することも可能である ( 07 年現在 )

余談だが実は中国では今だ生産が続けられ、中国の自動車メーカーの新車に搭載され続けている。
もしかすると新品の中国製 4A-G を輸入することも可能かもしれない。

( もっとも日本製と同じ精度で製作されているかは解らないが … )