なかよし しまいの おねえさんの はなし

Last-modified: 2022-04-20 (水) 21:53:07

なかよしな しまいが いました。
ふたりとも おはなが だいすき でした。
「ねぇ、こんど あの おか に めずらしい おはなを さがしに いかない?」
いもうとが、さそいました。


「いいわよ」
おねえさんは こころよく へんじを しました。

その おでかけ とうじつの あさの はやいじかん。
おねえさんは いもうとの だいこうぶつの さんどうぃっちを つくりました。
ひが のぼって きたころ、おねえさんは いもうと を おこしました。
「おきて、きょうは おでかけの ひ よ。」
「ぅーん。」

おねえさんが ももいろの かーてんを あけると、きれいな そらが みえました。やわらかい ひざしも はいってきました。
「ああ、きょうは いい てんき。 ぜっこうの おでかけ びより ねぇ。」
「…うん。」
そうして、とうとう おでかけ と なりました。
こむぎいろの ちいさな かご を もって、しゅっぱつです。

ふたりは、どんどん すすんで いきます。
そうすると きもちの よい かぜの ふく おかの ちょうじょうに きました。
おねえさんは ちいさな かご から さんどうぃっちを とりだしました。

「あ、おねえさん、それ…。」
「うふふ、いっしょに たべましょう。」
「うん!」
さて、あいじょう たっぷりの さんどうぃっちを たべたら、 おはな さがしの じかんです。

「どこかなぁ」
そこには いろとりどりの はなが さいていましたので、 とっておきの いちりんを さがすのも ひとくろう ですが、
いもうとが すみから すみまで さがすと…
ほかの ものとは くらべものに ならない くらい、かわいらしい ももいろの はなが さいているのをみつけました。

しかし、その はな に、 ちかづいて しまったのが まちがいでした。
いもうとが その はなびらに ふれると、たちまち おしべは しょくしゅに かわり、いもうとを おそったのです。
「あぶないっっっ!」
おねえさんは、ひっしに かばいました。
その おかげで、おねえさんは そのばに たおれこんで しまいました。

おねえさんは、しばらく き を うしなっていました。ながいながい、まっくろな ゆめを みつづけて いました。


すうじつかんの その あくむから め を さましたとき、そこに いもうとは いません でした。 
そうなって しまっては、 おねえさんは じっと しては いられません。やみあがりのうえ、いくあても ないのに、やみくもに、いちもくさんに かけだします。

そして、あるところに きれいな うすい むらさき いろの はなが ならんで さいて いるのを おねえさんは みつけました。
よこに かんばんが たてて あり、おねえさんは すべてを りかい しました。
「わたしのせいだ…。そんな かんがえかた、おかしいよ…。」
おねえさんは、ないて、ないて、なきつづけて、くたくたに なりました。

コメント欄

  • なんでもないお話シリーズ好きですわぁ -- りんまり。 2021-07-11 (日) 15:35:35
  • いつもありがとうございますわ [heart] -- ときさめ 2021-07-11 (日) 15:36:30
  • 毎度毎度悲しいねぇ -- りんまり。 2021-07-11 (日) 15:37:07
  • そうかもしれませんわね、何故でしょう。 -- ときさめ 2021-07-11 (日) 15:44:32
  • ありがとうございます。またもや悲劇……?
    「うすい むらさき いろの はな」の横にたててあった「かんばん」には何が書かれていたのでしょうか……。 -- 総拙横好? 2021-07-12 (月) 21:43:19

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