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アイテム番号: SCP-006-CB
オブジェクトクラス: Apollyon Keter-pending
特別収容プロトコル: SCP-006-CBはサイト-114██の付属倉庫を改造した専用の収容施設に収容されねばなりません。
エネルギードレイン・イベントの発生を避けるため、彼女に接する担当職員は一日毎にランダムに交代します。SCP-006-CBから半径15m程度離れて接するようにしてください。そして、担当職員は視線を下げて出来る限りSCP-006-CBを5秒以上凝視しないようにしてください。
Dクラス職員やアノマリーを含む実験体を使った如何なるSCP-006-CBの実験は固く禁じます。絶対に実験を許可しませんし、許可してはなりません。
SCP-006-CB-A群はサイト-15█のロッカーに収容してください。
説明: SCP-006-CBは60歳を過ぎたコーカソイド系アメリカ人女性の姿をした人形実体であり、後述するエージェント・城之内がかつて週一で雇っていた女性メイドでした。本名は██・██で、財団に確保される前は████市*1に在住していました。
SCP-006-CBは恐るべき異常性を秘めており、掌からは常にそれを放っているため、接触の際は注意が必要です。
SCP-006-CBは基本的には寡黙ですが、必要に応じて口を開くことがあります。しかし、[編集済]と[編集済]の言葉のみエネルギードレイン・イベント及びその他のインシデントを直接引き起こす要因となり得るため、現時点では彼女とのインタビューは見送られています。
一説では「彼女の容姿にはテーブル上の細菌も飛び降り自殺する」と言われており、当初は根拠の薄い俗説として十分な検証が行われませんでしたが、2016/█/██、いかりや博士が興味本位でSCP-006-CBが触れたテーブルの上の細菌を採取したところ、細菌が全く検出されませんでした。代わりに、床には異常なまでの量の細菌の死骸が検出されたことから、この説は検証されました。検証の結果、同様の結果を辿ったため、現在は最も有力な説とされます。*2
以下は、SCP-006-CBを確保したときに回収した、彼女との関連性が強い物品の一例です。より詳細なものについては別紙を参照してください。
番号 | 説明 |
---|---|
SCP-006-CB-A-1 | 一見して非異常性の一般的な形状のきり吹き。SCP-006-CBがいつも愛用している。[編集済] |
SCP-006-CB-A-2 | 非異常性の古びた金属製の水差し。SCP-006-CB-A-1と同じくSCP-006-CBの愛用品。製造先不明。 SCP-006-CB-A-2の内部が空のときにSCP-006-CBが床に置くと[編集済]。SCP-006-CB-A群の中でも厳重に収容されている。 尚、他のメーカーの金属製水差しをSCP-006-CBに置かせたところ、いずれも同じ現象を引き起こすことが確認されているが、その中で最も脅威的な災害を引き起こしたのはSCP-006-CB-A-2のみ。*3 |
SCP-006-CB-A-4 | 女性メイドとして働いていたときの非異常性のメイド服。特筆すべき点はなし。 |
SCP-006-CB-A-7 | エージェント・城之内の自宅内にあった、SCP-006-CBが世話していた観葉植物の一群。*4それらの殆どが枯死しており、僅かだが、SCP-006-CBによる異常性が検出されている。 回収されているSCP-006-CB-A-7群の個別的な種類の詳細は別紙を参照。 |
SCP-006-CB-A-9 | SCP-006-CBの[編集済]に施されていた金属製ピアス。SCP-006-CBと同じくらいの異常性が検出されており、これがSCP-006-CBの異常性を増幅させるものと思われる。 本人合意の元で外してもらい、他のオブジェクトとは別にSCP-006-CB-A-9の異常性を詳しく調査する予定。 |
SCP-006-CB-A-13 | SCP-006-CBが手にはめていた女性用のスタイリッシュな黒手袋。[編集済] |
エネルギードレイン・イベント
ある特定の男性がSCP-006-CBを毎日平均4時間以上見つめ続けることによって、その5ヶ月以内に発生します。
SCP-006-CBは対象が暇な時を狙い、自ら近づいていき、例のセリフで対象に声を掛けた後に対象と[編集済]。そしてイベント終了後、対象は気骨のない夢見心地な性格に豹変し、後遺的な異常性を発現する様になります。
完全に異常性を持った対象(以下、SCP-006-CB-Bと呼称)が「同性愛者」であった場合、その人物はイベント終了直後に自身が「異性愛者」であると認識し、その後は同性愛の傾向は最初から持ち合わせていなかったかのように振る舞います。
又、認識災害によるSCP-006-CBへの好意も強く現れ、自身から見て"不適切に彼女を扱った人物"に強い嫌悪感を示すようになり、その人物に攻撃しだします。
SCP-006-CB-Bの後遺的異常性に対して、如何なるクラスの記憶処理も効きません。*5他にもSCP-006-CB-Bには未知の異常性を持ち合わせている可能性を鑑みて、現在財団はそれに対する良案を模索している状況であり、SCP-006-CB-Bの収容の目処はたっていません。
発見経緯: SCP-006-CBの異常性の発見は、200█/█/██、エージェント・城之内の自宅内にて偶発的に起きました。同時に、この日は初めて財団がエネルギードレイン・イベントを確認した日でもあります。
事件当時、有給休暇を取って自宅で過ごしていたエージェント・城之内がSCP-006-CB-B-7に水をやっていたSCP-006-CBに声を掛けられて彼女と[編集済]、最初のSCP-006-CB-Bに変化しました。その後、[データ削除済]によってたまたまSCP-006-CB及びエージェント・城之内の異常性がヒューム測定器に感知されたため、機動部隊♂("仕方ないね")が彼らを緊急確保しました。
以下は、イベント終了の4日後にエージェント・城之内に対して行なわれたインタビューの記録です。*6
対象: エージェント・城之内(SCP-006-CB-B-1)
インタビュアー: エージェント・Herrington
序: ここに記載されているインタビューの内容は、英語で話されている会話の全容を日本語に訳して書き起こしたものである。インタビューの指示はいかりや博士が執り行い、インタビュアーは彼と親しい関係にあるエージェント・Herringtonが行うことになった。
尚、インタビュー開始直後のエージェント・城之内は認識災害を発現していないことに注意。
補足(201█/█/█): エージェント・城之内には[編集済]の名目でインタビューに参加させたため、本人は本来のインタビューの意図を知らない。
<記録開始>
エージェント・Herrington: それでは、インタビューを開始します。
エージェント・城之内: (気を一瞬取り乱して)ああっ、はい、お願いします。
<エージェント・城之内、気を取り直す。その後、数秒の沈黙>
エージェント・Herrington: ―それでは、あの日、貴方の自宅で何があったか詳しく教えてくれませんか? ―この3、4週間は有給休暇を取られていたとのことですが?
エージェント・城之内: (ため息をついて)はい、あの数週間は俺の久々の有給休暇で。この頃は肉体仕事が多くてなあ…。―同僚のお前だって知ってんでしょ、優秀なエージェントは時々機動部隊に協力しなきゃなんない時があることを。
エージェント・Herrington: ああん、勿論。この度はご苦労様です。
エージェント・城之内: はい、結構色んな意味で精力が搾られますからね。(含み笑いを浮かべて)せっかくだから旅行に費やすんでなく、家でゆっくりしていよう……。そう思ったまでです。
エージェント・Herrington: では、自宅ではどの様に過ごされたんですか?
エージェント・城之内: うん、まあ…。過ごすと言っても、リビングのソファに座ってくつろぐのが大半だったかな。あまりにも暇でね。
エージェント・Herrington: (メモを録りながら)それで、特に何か変わったことはないと、おっしゃるんで?
エージェント・城之内: はい。家事などは俺が雇った週一のメイドがやってくれるもんで。
<数秒の沈黙。エージェント・Herringtonは自身のメモを見返している>
エージェント・Herrington: なるほどな。―では、貴方が今話した、その週一のメイドさん、██・██について詳しく教えて頂けませんか?
<エージェント・城之内が手を挙げる仕草をする。再び気を取り乱している様子*7>
エージェント・城之内: あの、さっきから気になってんだけど、な、何で話が全く違うって―というかさあ、うちのメイド―彼女に何か問題あるんか、あん? ―た、例えば、どっかの要注意団体のヒトとか、異常なアノマリーだとか、ぜった―
エージェント・Herrington: (遮る様に、更に速く厳しい口調で)貴方の質問に一つだけ答えるとすれば後者の方です。さあさあ、気持ちをこらえて。██・██について教えなさい。
エージェント・城之内: (舌打ち音)分かりましたよ、彼女について教えりゃいいんだろ。はいはい。
<数秒の沈黙。エージェント・城之内は呼吸を荒らげながらエージェント・Herringtonを覗き込む様に見ている>
エージェント・城之内: ……彼女と初めて出会ったのは―(ため息)お前等は既に調べがついてるだろうが―████████センターの建物でだった。俺の住んでいる市内にあってな。自宅では俺一人で対処するには難しい事が勃発してて、でっかい邸宅持ちの独身あるあるだな…まあ。で、俺はメイドを雇うことにした…。
<エージェント・城之内が、しゃがみ込む様に顔を覆い隠す。数秒の沈黙>
エージェント・Herrington: ―ああん、どうぞ続けてください。
<エージェント・城之内が顔を上げてため息をつく>
エージェント・城之内: ……そこで出会ったのが、彼女だったってわけだ。最初の出会いは…ああ、アレは結構印象的だった。センターの職員だった███・███さんが紹介してくれたんだ。だが、当時は何とも言えない程、その……。
エージェント・Herrington: どうかしました?続けてください。
エージェント・城之内: いや、今の俺は絶対に言えない。言えない言えない言えない。彼女を傷付けたかないんだ。
エージェント・Herrington: ……うんうん。そういうことでしたら。―ううん?
<エージェント・Herringtonの顔がが訝しげな表情になる>
エージェント・城之内: …今度はどうかなさったんすか?
エージェント・Herrington: ははっ、何でもありません。―続けましょう。彼女を紹介されたその後は?―ああん、容姿については触れないので話さなくて大丈夫です。
エージェント・城之内: 最初に雇った時は何だか無愛想で仕方がなかった。何せ黙ってばかりで、えっと―仕事を黙々やってきっぱり終わらす様な人だった。
<数秒の沈黙>
<エージェント・城之内が突然、テーブルに両手を叩きつける。エージェント・城之内は憤慨の表情を見せている>
エージェント・城之内: (苛立った口調で)ざけんなよ、お前は彼女がアバズレ女だと言いてえのか?そうなのか?(舌打ち音と失笑らしき笑い声)―違うね。
エージェント・Herrington: ……どういう意味なのですか?
エージェント・城之内: ―彼女は俺に素晴らしい見世物をしてくれたんだよ。[編集済]のお前に何が分かるってんだ。
エージェント・Herrington: わ、我々は、ただただ……俺は…。
エージェント・城之内: うるせえなあ兄貴、この変態[編集済]― (立ち上がろうとする)
<異変を察したエージェント・Herringtonが立ち上がり、興奮状態のエージェント・城之内を押さえ付ける>
エージェント・Herrington: (エージェント・城之内を押し付けたまま)やべえぞ、こいつはやべえぞ!!暴走しちまう! ―いかりや博士、緊急事態だ!被験者が、正気を失い始める!!
<室内のスピーカーから、別室にて待機していたいかりや博士と鎌田担当研究員の声が漏れる>
いかりや博士: (息を荒らげながら)わ、分かった!今すぐ急行する!!
エージェント・Herrington: おい、急げや!!奴に鎮静剤と"ホイホイチャーハン"*8を早く……裕二*9…!!
エージェント・城之内: ぶ、侮辱する……な…彼女を!!!
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エージェント・城之内: ハハッ。ムカつくか?ムカつくか、ほら、怒ってみろ?
エージェント・Herrington: 城之内、また同じことをさせる気か……!!
いかりや博士: ス、ストップ!!インタビュアーは直ちにその場を離れてどうにか部屋を封鎖せよ!
エージェント・Herrington: 許せ……城之内……。
いかりや博士: ちょっ、そ、そこを動かないで、今、機動部隊が出動する―
<エージェント・城之内の甲高い叫び声が室内に渡る>
<[データ削除済]>
<記録終了>
インタビュー終了後、[編集済]されて気絶したエージェント・城之内をエージェント・Herringtonが取り押さえ、後で駆けつけたいかりや博士と鎌田担当研究員が鎮静剤を飲ませた。しかし、効果は長くは続かず数分後にエージェント・城之内が目覚めて暴れ出した。
またエージェント・城之内を気絶させたあと、Gクラス記憶処理H-Ⅱ型で彼に偽記憶の植え付けを試みたが、効果は全くなかった。エージェント・城之内は[編集済]。
その5日後、エージェント・Herringtonが退職届を提出したが、O5-1により退職届は棄却されている。
資格情報が受け入れられました
補遺: インシデント記録
20██/3/██、11:47頃にSCP-006-CBがかつてない程の強力な異常性を引き起こして収容違反しました。SCP-006-CBは行方をくらまし、およそ3分30秒後、サイト-88██の食堂に突如として出現しました。
例の[編集済]というセリフを言い放ち、空の状態であるSCP-006-CB-A-2を床に置いて[編集済]。女性職員██名含む、その場に居合わせた職員およそ██名が死亡しました。怪我人はいませんでした。
インシデント発生直前は食堂で故・寺田研究助手と故・碗二研究員とが揉めていたとの目撃証言等があり、SCP-006-CBは何らかの方法でこの事態を知り、かつ、利用したと考えられました。
インシデント発生2時間後、「サイト-15█の収容ロッカーの辺りが[編集済]に全壊している」という財団の清掃員からの通報を受け、機動部隊♂-34("いい目してるサボテン")が現場に出動しました。
到着時には既にSCP-006-CBの破壊の痕跡がおびただしく残され、およそ██名の死亡者が壊滅した床に横たわるのを発見しました。ロッカーがあった位置は特に[編集済]、そこでSCP-006-CB-A-2の紛失が確認されました。
一方、機動部隊♂-34はSCP-006-CB及びSCP-006-CB-A-2の確保に成功しました。確保されたSCP-006-CBの異常性は以前より██. █%程低下しました。
この異常性の低下を以て、オブジェクトクラスをApollyonからKeterに格下げするかについての検討が行われ、202█/██/██、遂にKeter格下げが仮決定しました。
元ネタは女性陣の中で最も最強のチートキャラ、「池田茂美」です。エージェントや博士の名前は全てレスリングシリーズから来ています。
他にも「WOMAN'S GP」で茂美の犠牲者になった二人の名前も(うち一人は名前が改造されたが)出ています。
茂美怖いでしょう…
ディスカッション
- インシデントのやつは四季島氏のWOMEN'S GPの出来事を元にする予定です。 -- 2023-06-01 (木) 07:52:29
- WOMEN GP参考にするなら
女性の職員なら24時間以上は従事できたけどインシデントの影響で女性もアウトになったよとかいいと思う
もちろんアイデアがあるならそれを尊重するけど
そういやこいつのメタタイトルはどうするの? -- ただのカオスバトル愛好家 2023-06-01 (木) 16:05:52 - 全目録にメタタイトルを記載しました。 -- 2023-06-01 (木) 16:14:54
- インシデントの欄黒塗りで誰なのかわからんやんけ! -- ただのカオスバトル愛好家 2023-06-13 (火) 13:48:29
- ヒント1「ブ○クオフなのにほんねぇじゃん!」
ヒント2「いないいないばあの犬キャラ」 -- 2023-06-13 (火) 14:00:20