ヴェルナー一代記

Last-modified: 2020-09-16 (水) 14:08:41
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ミニAAR
Ver:1.0.3
Ironman(normal)
15,September,1066 Start
mod:Brighter Portraits(キャラクターを明るく表示)





1066年9月5日。
アールガウ伯ヴェルナーはその日、奇妙な夢を見た。

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「バカ息子よ」

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「死んだ父上が夢枕に立つとは、何かの前触れか」

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「そうだ。わしらのハプスブルク家はのちに神聖ローマ帝国の皇帝を輩出する。そればかりか全世界を見渡してもこれほどの名門はないと言われるような立派な家となる」

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「それは良いことを聞きました」

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「ついでにアゴとかシャクレとか呼ばれるようにもなる」

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「は? それは一体……」

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「だのにお前というやつは一体何をぼんやりとしておるのだ。お前に兵法やらなんやらを修めさせたのはこのちっぽけなアールガウを治めさせるだけではないぞ!」

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「しかし父上、我が領は兵を集めてもわずか300、これでは何もできませんぞ」

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「わしに良い考えがある」




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開始時の神聖ローマ帝国内Aargau(アールガウ)伯領、及びWerner(ヴェルナー)の特質。
ck2とは違い、ほとんどの成人キャラはPersonality Trait(個性)を3つ持つ。
ほとんどのキャラと同じようにヴェルナーの性格はマップ生成時にランダムで決まる。
今回はJust(公正),Zealous(狂信的),Temperate(節制)。


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妻と一男一女。家族を自動生成する設定を外しても同じだったので固定のようだ。
なお、ゲーム開始後に確認できるEducation Trait(教育特性)はTough Soldier(不屈の軍人)、Commander Trait(指揮官特性)であるRough Terrain Expert(荒地の熟練者)を固定で持っている。
なおライフスタイルもポイントが振られていることがある。
軍事教育なのでMartial(軍事)の中からランダムで今回はOverseer(監督官)だった。


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息子は6歳なので忘れずに教育係を指名。Childhood Trait(幼少時特性)はPensive(物思い?)、管理と学識が伸びやすく陰謀が苦手。




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「宮廷医の指名招聘、領内の開発、請求権の捏造、なにより常備軍だの傭兵だのとまずはお金がないと始まらない」

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「しかし国庫はわずか25、臨時収入でもあれば……」

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「今作はユダヤの金貸しがいない、カトリックなら教皇からお金を借りることもできるがPiety(信心)を消費するし……」

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「こんさく? 一応確認しましたが私にはお金を貸したくないそうです。請求権と軍を用意するためには300近くのお金を用意せねばならないと思いますが、一体どうするおつもりです」




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開始時の状況。金がない。
最初にやることはライフスタイルの選択と息子の教育係指名、騎士も足りてないがお金がないので当面無視。




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「Spymaster(諜報長官)に秘密を探らせてそこから強請るのじゃ!」

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「お金を持ってそうなPisa(ピサ)、Venice(ヴェニス、なぜかイタリア文化なのにヴェネツィア読みじゃない)、帝都をうろつかせていたら偶然にも皇帝の秘密を握りました! しかしゆすりとは?」

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「強請りは管理パークのAvaricious(強欲)ルート、最初のGolden Obligations(黄金の義務)を持ってないといかんかったな」




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評議会。顧問枠はなくなった。
注意すべきは請求権の捏造が司教の役割になり、カトリックではその司教の指名権は教皇にある。勝手に罷免できない。




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Hook(フック。とっかかり)の画面。家族には弱いフック(好意)、犯罪ではないが忌諱されるような行為も弱いフック(軽い脅し)。
女性の不貞はカトリックでは犯罪なので強力なフック(脅迫)。




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「帝国は年中戦争しとる。これに参加して略奪と捕虜換金してはどうじゃ」

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「まずは傭兵でも雇ってしまわないとさすがに300では……」

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「ぐぬぬ。陰謀パークで誘拐できれば開戦即勝利で兵などいらんぞ」
(Schemer(策士)ルートでKidnapper(人攫い))

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「あ、軍事に力を入れていますぞ父上!」

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「おバカ! 得意なライフスタイルを選ぶのは結構なことじゃが、伯爵プレイは序盤の立ち上がりに色々と物入りなのじゃから考えてから行動せい! 人生に一度だけリセットパークを選べるが、それは最後の手段にしたいのう」

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「試行錯誤していたら臨時収入でなんとか請求権の捏造と金200を用意できましたぞ」

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「行き当たりばったりじゃなぁ、敵の援軍は?」

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「西部のUpper Burgundy(上ブルグント)一帯を治めるIvrea(イヴレーア)家が同盟相手だったのでうちも息子の嫁を貰って相手につくことがないよう牽制しました。公爵領を保持していてすぐにでも公爵を名乗れそうですし、娘をやったほうがよかったかもしれませんなぁ」

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「フランス文化のくせにイタリーな名前じゃの。あ、死んだぞ」



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「ええ……仕方ない。相手が新しい同盟相手を見つける前に保険として相続人の一人であるBresse(ブレス)伯と娘を婚約させてしまいましょう。最初からこれをしていれば、長男の嫁枠で同盟相手をもっと増やせたのですが……」

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「何が起こるかわからんのだから仕方あるまい。とにかく宣戦布告じゃ」



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長男とイヴレーア家三女の婚約。婚約時点で同盟が結ばれる。



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「相手は傭兵なし、残りの同盟相手も遠方で現場には500もいません。傭兵込みの当家を恐れて山に逃げました」

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「こちらの首都と相手の首都が隣接している故首都包囲に打って出ることもできないようじゃ」



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傭兵の出費はきつい。うまく臨時収入を得て常備軍を用意するのが効率的か。



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2人の捕虜で合計55の収入。序盤はありがたい。



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「占領完了、完勝ですな。運良く捕虜3人中2人の保釈金を払ってくれるようですので臨時収入も得ました」

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「傭兵雇用期間中にNeuchatel(ヌーシャテル)伯領も落としてTransjurania(トランスユラニア)公爵領を統一してしまいたいが……」

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「相手はかなりでかい公爵家と同盟を結んでいますね。当主が嫁を貰っているようです」

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「陰謀値も高くて暗殺も難しいようじゃな。子供は二男一女、安定しておる」

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「よそに目を向けましょう。と言ってももはや進める方向は西しかありませんが」



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1076年(ゲーム開始から10年)の周辺状況。



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「陛下が整理したようで公爵の慣習的領土内にいる伯爵たちはほとんどが公爵の下に付けられた。東はアルプス山脈、南北は動員兵力2000前後の公爵たちによって蓋をされた。」

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「ヌーシャテル伯領とそのさらに西をなんとか従えねば彼らの狩場となりましょうぞ」
「上ブルグント三兄弟、南の三男は前述のとおり娘婿で味方、長男は父より受け継いだ常備軍を有し少々手ごわいです」

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「ならばまず次男Dole(ドル)伯を狙うとしよう。まだ若く子供がいないが、そのうち嫁を貰い同盟されてしまうかもしれん」

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「とは言え、さすがに伯爵レベルでしょう。司教殿を派遣して請求権を捏造します」

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「うむ、どれほどかかる?」

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「4年も掛かります……ベルンのあとすぐに派遣していても傭兵雇用期間は切れていますね」

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「学識4とかひどい。ひどくない?」



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Evil Craven(邪悪な臆病者)殿。
ここまでひどい学識の司教が派遣されてきたのは初めて。
下には下がいるだろうが、帝国王国内での伯爵プレイ時には来てほしくない。



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「あ、兄に攻められています」

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「我々が弱いものを探しているように彼らも同じことをしておるのだな」



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1077年2月、上ブルグント三兄弟の長兄は次兄が継承したドル伯爵位を狙って出兵。
両軍はジュネーヴで激突したが父親から常備軍を継承した長兄が当然圧勝。



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「これは勝ち目無しですね、我々が戦うのは常備軍持ちの長兄になりそうです」

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「はーやれやれ。AARにしようとすると操作はとちるし、散々じゃ」

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「あ、こんどはうちの長男に嫁が来たことでこの長兄と同盟になりました」

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「親が死ぬと婚約同盟は無効になるが、兄の元にいた婚約者と正式に結婚したことで同盟になるのか。そりゃそうじゃな」

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「確かに父上の仰った通りです。私はぼんやりしすぎていたようです」

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「反省してね」

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「あと1年でしたがここで請求権の捏造を中断してヌーシャテル伯を攻めます」

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「捏造はお金かかるしね、今回は諦めるのが賢明じゃ。ヌーシャテル伯は公爵との同盟が切れたのでちょうど良い」



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1084年7月、ヌーシャテル伯爵位を狙い挙兵。ベルンで激突したが常備軍の有無はでかい。
なお請求権はいつの間にか持っていた。



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「微妙に月日が経ったのは常備軍とBesancon(ブザンソン)伯とSwayしていたからじゃ」

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「こちらも相手も彼と同盟していたので敵にはならないと思っていましたが、Opinionが少し低かったようで相手につこうとしていました。危なかったです」

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「実はここだけロードした。まさか同盟無視するとは思わなかったでな。鉄人モードでも自動セーブする前にロードすれば前回セーブ時まで戻れる」
「ともかくこれでお主は堂々たるトランスユラニア公爵、クソみたいな腕前だが我らがハプスブルク家が消えてなくなるほどではあるまい。いつの日か皇帝を輩出する日も来よう」



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「はい、しかしここのところ帝国は騒がしいですな」

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「ちゃんと地図や自国の戦争を確認するのじゃぞ。主君が他国からお主の所領を請求されておることもある」

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「はい、肝に銘じます。……ところで父上、ずっと気になっていたのですが我らが家名はエティション家ではありませんでしたかな?」
(ラートボト・フォン・クレットガウ↓の時代はエティション家、ハプスブルク家は分家筋である)

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「あ、そろそろ神の御許に旅立たねば。では励むのじゃぞ。A.E.I.O.U.の精神じゃ!」

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「え、何あいうえお? ああ、父上ー!」





トランスユラニア公爵となったウェルナーは亡くなった父と同じ60歳であった。
しかし彼は老いた体に鞭を打ち、軍備を整え領地を開発しながらも、周りに目を配り隙あらば攻め込んだ。
同盟相手のブザンソン伯ルノーが上ブルグント公爵位を授けられ、さらに上ロレーヌ公爵位を奪って有頂天になっていたときも腐らず自分にできることをやった。
69になり、死期を悟った彼は息子たちの分配相続に関して少し調整して息子たちを呼んだ。



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1094年ウェルナー(69)、最終版図。



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「わしももう長くはない。次はお前たちの番だ」

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「ち、父上」

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「亡き父の遺訓を伝えたいが、わしにはなんのことやらさっぱりわからん。あえいおうの精神だそうだが」

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「たしかに意味は分かりませんが、我らの次代にもしかと伝えていきましょう。いつかこれを理解できるものが生まれるやもしれません」

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「うむ、頼んだぞ」

ウェルナーはその一月後、老衰で死んだ。
長男オットーが公爵位を継ぎ、幼い弟ラインホルトは北部の飛び地と始祖の地アールガウを得てStrassburg(シュトラスブルク)伯となった。



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1094年3月、帝国全土の様子。



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「あーあ帝国がバラバラじゃー、ルドルフが生まれる頃まで帝冠が残っているか心配じゃよ」




ヴェルナー一代記 完




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コメント

  • あえいおうの精神←すこ -- 2020-09-15 (火) 15:44:35
  • CK3、神聖ローマが崩壊しがち -- 2020-09-16 (水) 14:08:41