地平球

Last-modified: 2008-10-29 (水) 10:49:48

地平球、地平球EX/二越 としみ
423 :マロン名無しさん :04/03/14 15:01 ID:???
地平球、地平球EXやります。相当長くなりそうだけどよろしくお願いします。
ちなみに地平球1,2巻の内容は地平球EX1,2巻と同じです。

前提
この漫画の世界では人と人間が共存して暮らしています。
人とはアンドロイドのことで、人間は人間です。
前文明が崩壊を迎えた際、歴史が誤って伝えられ、
今では人が人間を作ったとされています。
人間が人を作ったことは一部の人しか知りません。
人は歳をとらないのですが、代わりに22年分の記憶しか持てません。

登場人物
志賀光太郎(人間):アイアスで唯一目覚めた冷凍睡眠者(スリーパー)。
前文明の知識を売って食いつなぎながら友人や妹を目覚めさせる為に、
冷凍睡眠の解除方法を探している。
・第13独立部隊
国境付近に駐屯するアイアス軍の部隊。飛行機?ガウディで国境付近の警備に当たる。
リクルート(人):元特殊6課に属していた。今は一般人としてアースと一緒に身を寄せている。
ベルメール(人):部隊長。昔は盗賊だったが、現在は気の良い隊長。
シン(人間):機械整備担当。前文明の知識に大きな期待を抱く。
雪風(雀)とアルジャーノン(ヤマネ)を飼っている。
ヒロミチ(人):部隊のお調子者。昔の記憶を取り戻したがっている。
フォコン、キャパ、パブロ(人間):それぞれガウディの運転や料理を担当している。
・王家(人間)
アイアスの王家。中央(セントラル)に城を持つ。
アース:第六王子。国をつぐことはないだろうということで、
王の友人であるリクルートと共に13部隊に居候している。
ウィルダニス:第二王子。兄殺害の嫌疑をかけられ王宮を追い出されている。
優秀な科学者でもある。セルダンと関わりを持っている。
ジェフリー:現国王。昔はリクルートと士官学校で同期だった。
クラウド:第三王子。議会との癒着が激しく、何かを狙っている。



424 :マロン名無しさん :04/03/14 15:04 ID:???
特殊6課
普段は警察として活動しているが、実は統合軍特別作戦軍特殊作戦部隊であり軍と警察両方の機能を有し、
かつ非常時における最優先指揮権を持っている。しかし活動は政府か王家によって管理されている。
アラン(人):特殊6課の隊長
スタンレー(人間):特殊6課の副隊長。
M.M(人間):マリア・マリアという本名を隠している(恥ずかしいから)。
無邪気な成年だが爆破テロの被害に遭い特殊6課のメンバーに不信感を抱く。

砦のゲリラ
セルダンの人間主義の自治区の中でもさらに急進派の過激派組織。
ウィルは昔このゲリラの傘下の学生グループに所属していた。
頭領:人の生殺与奪を握った上で、人間が国を治めることを目指す。
トルティ:ゲリラの一員の少女。母が人に殺されている。

軍…ブリジット 陸軍歩兵jr小隊隊長。ウィルの恋人。
装備班…タカムラ 22年前に死んだリクルートの友人。光太郎にそっくり。
研究者…アレックス 昔は軍に所属し、王宮警備をしていた。

出てくる国
アイアス王国
冷凍睡眠から目覚めたのは主人公のみです。
人と人間が共存してはいるのですが、
それは人が人間に優越感と同情を抱いているためです。

セルダン
冷凍睡眠から目覚めるものが多く、内戦状態です。
前文明の知識を持って人間の復権を求めるグループの攻撃が激しく、
逆に人が人間を弾圧することを激しくさせてもいます。
この結果、アイアスに密入国する難民が後を絶ちません。



431 :地平球 :04/03/14 19:13 ID:???
1巻
主人公の志賀光太郎は、聖域とよばれている前文明のビル群で一人だけ冷凍睡眠から目覚めた。
彼は聖域で「老」というプログラムを作り、「1号」という卵型ロボに乗せることで
現時代の人・人間に前文明の知識を与えることにより生計を立てていた。
そこに、ガウディの改造のための知識を得る為にリクルートとアースがやってくる。
彼らは光太郎が人間であることに疑問を抱くがすぐに打ち解ける。
しかし、その瞬間光太郎は狙撃され何者かに連れ去られる。

光太郎は前文明の知識を得たいウィルダニスに捕らえられていた。
光太郎は協力する振りをしながら逆にウィルの家にあったパソコンで、
仲間の冷凍睡眠をとく方法を探し続ける。
一方ウィルは街の様子がものものしい事に気づくが、ブリジットから、
軍と特殊6課が庶民院の任期問題によるテロを警戒している事を聞く。

一方リクルートは光太郎が昔の友人とあまりにも似ている為、光太郎の安否を気にするが、
13部隊のメンバーはそう何度もガウディを国境線まで飛ばせないとリクルートをなだめていた。
また、シンとアースは光太郎が残していった1号の解析を始める。

しばらくして、13部隊に聖域を含む国境地帯の偵察の許可が下るが、
出発の日公会堂でテロが発生し、部隊はガウディと共に中央へ向かうことになる。

テロは選挙に関するものではなく、セルダンへの人民戦線への援軍派兵を求める物だった。
予想外の要求に軍や警察はあわてふためくが、警備の任しか受けていない
特殊6課は動く事はできない。しかし、元特殊6課所属のリクルートの指示により
強硬手段をとることになりテロは鎮圧される。

一方光太郎とウィルは、ウィルの経営する学校を訪れていた。
光太郎は、ウィルがフロッピーディスクを教育用として渡しているのを見る。

13部隊が撤退を開始しようとすると、ひそかにガウディに乗り込んでいたアースが
持ってきた1号に反応があることを告げる。1号の電波を探っていくと、そこには
同じく帰り途中のウィルと光太郎がいた。



432 :地平球 :04/03/14 19:19 ID:???
2巻
巷の人の間では、22年より昔の記憶を取り戻せるという機械が流行していた。
また一方で、近年人の死亡率が異常に高くなっていることも報告されている。

リクルートが光太郎を助けに来たが、光太郎はウィルの元を離れなかった。
知識の詰まったパソコンを利用したいためと、ウィルを悪い人間だと思えなくなっていたためだった。
一方、ブリジットはウィルダニスの頼みで、密かに軍の友人と協力し、人の死亡者リストを集めていた。

ある夜、ウィルはパソコン室で光太郎の持っていたペンを見つける。
ウィルは光太郎が冷凍睡眠者の仲間と連絡を取り合っていたと考え激昂する。
光太郎は誤解を解こうと真実を伝えようとするが、冷凍睡眠者による隣国の混乱と、
まだ眠っていて何も手出しのできない仲間のことを考え、連絡をとっていたと嘘をつく。
次の日、光太郎はジープをもらい、ウィルの家から出ていった。

光太郎はウィルのことに寂しさを覚えながらも聖域へと向かう。
その途中、森で休んでいる最中に、果物を盗もうとした子供にナイフを向ける。
すると、森の中から4,5人の人間が現れた。彼らはセルダンのスリーパーであり、
難民として国境を越えてきた人間だった。
彼らは光太郎に、無理に起こしても起こされた方も大変なだけ、
生きていく為に必死で国境を越えたのだから、私達は私達で前向きに暮らしていこう、と諭す。
しかし、光太郎は、どうするのがいいかわからないけど、みんなを起こしたい、
と考え、彼らとは別れ、再び聖域へと向かった。



433 :地平球 :04/03/14 19:20 ID:???
2巻続き
一方、1号をいじくっていたアースとシンは、偶然世代の違うパーツを発見し、
そこから人間と人の本当の歴史を知る。アースは混乱するが、
シンは面倒に巻き込まれるのはごめんだと見なかった振りをする。
また、ヒロミチは記憶回復セミナーに通い出してから不規則な生活を送るようになり、
その日も帰ってこなかった。

次の日、13部隊にジェフリーという新しいメンバーが加わった。それは国王本人だった。
アースとリクルートは驚くが、他のメンバーは何も知らずに彼を温かく迎える。
一方、電脳市に出かけたシンは、牧師と名乗る前文明に詳しい男に光太郎のことを伝える。
その男はスタンレーであった。

政府から特殊6課に新しい命令が入った。
ウィルダニスの身辺調査と行動の追跡だった。

番外編
リクルートが装備班で訓練してた頃の話。
仲良くなったタカムラという青年が、リクルートの不注意で
セルダンのグレン弾という弾頭が柔らかい、貫通力がない、
時間を置いて炸裂するという特徴のある弾に当たり、
周りへの被害を減らすためビルから飛び降りて死ぬと言う内容。



479 :地平球 :04/03/16 22:06 ID:???
3巻
特殊6課はアイアスに密入国してきたセルダンの難民を攻撃していた。
アランは、テロリストでもない難民を思想犯として葬らなければいけないことに
無力感と、この国の危うさを感じていた。
一方M.Mはその作戦に参加せず、ウィルダニスの身辺調査に入るが
出発しようと車のキーを回したとたん、車が爆発し、右半身に大きなダメージを受けてしまう。
M.Mは休養に入り、任務の後任はスタンレーにまかされることになる。

ブリジットの友人は、軍から人のデータを盗み出していることを知られ政府の人間に詰問される。
政府の人間は言葉巧みにブリジットの名前を聞き出し、その後友人は射殺、ブリジットは追ってきた
政府の人間を殺すことで、同時に友人殺しの罪も着せられ、指名手配犯となってしまう。

M.Mは、自分のくらった爆弾の材料や、起動の仕方などを調べるうち、
内部に犯人がいるのではないかと考え始める。
そして休暇の出ている間にと、唯一安心して相談できるリクルートを尋ねて13部隊へ向かう。
ベルメールは特殊6課が来たということを聞き非常にナーバスになる。
帰り際、M.Mとベルメールは互いを牽制しあう。

一方、リクルートはジェフリーから噂の故意な広め方を相談され、
辺境の村から多くの流れ労働者が集まる街の居酒屋を紹介する。
二人は部隊の買い出しのついでに、身分を隠してそこに向かうことにする。



480 :地平球 :04/03/16 22:14 ID:???
3巻続き
ジェフリーは居酒屋の地下で、議会で聖域再開発が計画され、一帯の労働組合に
ほぼ無報酬で近く数千人単位の召集がかかる可能性があるという情報を流す。
また、ジェフリーはそれについて庶民院から圧力をかけたいため、
貴族院の有力な動きを得た物には懸賞金を出すと伝えた。
情報漏洩じゃないかとあせったリクルートは店を出て、ジェフリーを問いただすが
やることが「聖域狩り」な以外は全て本当のことだという。
最近クラウドが貴族院のトップと手を結び、貴族院を操りつつ、
セルダンの二の舞を避ける為、また前文明の高度な知識を独占する為、
強硬手段に出ようとしていたのだった。
リクルートにはなぜそのようなことをするのかまだわからなかったが、
ジェフリーは「何があっても、おまえは私の友人だ」と言葉を濁した。
また、ジェフリーは加えてクラウド派の対抗勢力がウィルの王権を復活させようと
していることも告げ、ウィルに誘いに乗らない様伝えて欲しいと言った。

一方、光太郎はとにかくなんでもやってみようと、ウィルの家から盗み出したコードを
聖域のパソコンで入力したところ、何日かののちセルダン側のスリーパーが現れた。
セルダン側のスリーパーは光太郎に、みんなを目覚めさせるのでメインルームのキーを
捜してくるように言う。光太郎は喜びいさんでキーをとってくるのだが、
スリーパー達は「ただ飯食いの一般人など必要ない」と科学者だけを蘇らせようとしていた。
それに気がつき、襲われた光太郎は追いつめられるが、
リクルートの助言で聖域に来ていたウィルに助けられる。
光太郎はもう人も人間も信用ならないと泣き、気絶させられる。



481 :地平球 :04/03/16 22:15 ID:???
3巻続き
一方、13部隊ではヒロミチがキャパに対して人間は人の下僕でいれば良いと暴れまくっていた。
ベルメールがヒロミチを殴るとヒロミチは走り去るが、
彼はそのまま13部隊に帰ってくることはなかった。
また、アースが口を滑らせ、リクルートも1号にのっている
スリーパー向けの映像を見ることになる。

目を覚ました光太郎は、みんなを守る為にもいったん聖域の地下居住区の入り口を
埋めてしまい、目覚めさせる方法は外で探したいとウィルに相談する。
ウィルはリクルートを呼ぶが、リクルートは協力するからにはまず人と人間の関係を
詳しく知りたい、と言う。
光太郎とウィルはリクルートを地下に案内し、彼を残して食事をすることにした。

リクルートは、前世紀の様々な映像資料を見ていた。
自分達のしくみや、昔の自分達がどのように扱われていたのかを知り、
彼は涙が流れるのを止めることは出来なかった。



482 :地平球 :04/03/16 22:19 ID:???
3巻続き
翌日、リクルートはすっきりとした表情で光太郎とウィルの前に現れた。
彼はM.Mを電話で呼び出し、装備班から爆発物に強いメンバーを選んでもらい、
ビルを爆破させることを決める。
光太郎は仲間の前で最後の夜を過ごし「俺は逃げるんじゃない、かならず起こしてやる」と誓う。
一方リクルートはウィルから、セルダンの組織の識別信号が特殊6課で加工されていることを伝えられる。

翌日、ビルは爆破され、聖域の入り口は塞がった。
リクルートはM.Mに昨夜ウィルからもらったデータを渡す。
一方、ウィルと光太郎は再び合流し一緒にスリーパーを起こす方法を探すことにする。
そこで一度ウィルは資料をとりに家に戻ったが、家にはスタンレーが待ち受けていた。
ウィルは気絶させられ、スタンレーによって誘拐される。

番外編
人のプロトタイプ、ネシスの話
ネシスには22年で記憶を失うという機能がなかった為、
アイアスで代々の王家の子守をしながら
冷凍睡眠された科学者の目覚めを何百年も待ち続けた。
しかし、常にチェックしていたはずの衛星は壊れていて、
科学者はすでに50年前には目覚めていたことを知る。
ネシスは自分のことを想っていてくれたアレックスをも撃ち、
セルダンへと急ぐ。そして、科学者の臨終の瞬間になんとか間に合い、
自分も運命を共にした。
生前、彼女はリクルートに、22年で記憶を失うような、ファジーな部分が
長い時間を生き続けるには絶対に必要なのだと告げていた。しかし、
リクルートはどうしてもタカムラのことを忘れたいとは思えなかった。



499 :地平球 :04/03/17 09:32 ID:???
4巻
ここから話は半年後に飛びます。
なぜかというと3巻と4巻の間に10年のタイムラグがあり、
作者がむりやり4巻で完結させようとしているためです。

ウィルが誘拐されてから半年後、光太郎は13部隊に身を寄せ、
体を鍛えながらウィルの情報が手に入るのを待っていた。
そこにジェフリーからセルダンへの使節団に参加しないかという打診がある。
聖域狩りの話が再びもちあがったため、それを引き伸ばす為に隣国の聖域を先に研究
しようという口実で王が作った計画であった。

しかし、ジェフリーはそれはまだ表向きの内容で、さらに裏の父としての依頼として、
ウィルダニスの消息に関して、国内のあるグループから国外のグループへなんらかの
取引きで引き渡されたという情報が入った為、光太郎とリクルートにそれを確かめてほしい、
と光太郎達に告げた。
またジェフリーは、人の記憶をさかのぼらせ、その中枢を破壊するプログラムが
ウィルによって作られた可能性があることを示唆し、それでも彼に帰ってきて欲しいと呟く。

数日後、光太郎とリクルートはセルダンとの国境へ向かう。
国境はゲートがあるだけの質素な物だったが、そこで彼らは議員2名、王立アカデミーの研究員、
アイアスweekの記者と合流する。その中にはアレックスの姿もあった。

一方ウィルダニスは砦の組織に監禁され、人の記憶を蘇らせるプログラムの副作用を
抑えるワクチンを作らされていた。トルティはウィルを励ますが、ウィルはトルティに
こんな研究を続けるのはやめろと諭す。

夜、光太郎とリクルートはアレックス達から、なぜ彼らがセルダンに来たのかを聞く。
彼らはセルダンで開発されているというワクチンの噂と、国外への不審な金の動きから、
ウィルダニスのことを重要参考人として割り当て、探しているとのことだった。



500 :地平球 :04/03/17 09:35 ID:???
4巻続き
次の日、光太郎達はセルダンの中で最も大きなグループである、
穏健派の革命評議会議長、ルカームと出会う。
ルカームは光太郎達の為にプログラムを開発しているという過激派との接触の手筈を
整えてくれていた。しかし、彼らの自治区には人は進入できないということで、
出発は光太郎、アレックス、記者の三人になる。
そこに案内人として、光太郎が以前(2巻で)森で出会った密入国の青年が現れる。
彼はガゼルという通り名を持ち、何度も国境付近を行ったりきたりして密入国者を
手助けする運び屋だった。

一方、ウィルダニスは過激派の頭領であり母の弟である叔父と言い合っていた。
ウィルは頭領のやり方に反対するが、頭領は、じゃあおまえはそのやり方で何を成すんだと
やりこめる。その話の中で、トルティはウィルがアイアスでは微妙な立場に立ち、
第3王子に命を狙わる可能性もあるということを聞いてしまう。

次の日、ウィルはトルティから、アイアスの使者がここを訪れることを知り、
何とかその前に会える手筈を整えようとする。
しかし、トルティはアイアスの使者がウィルを殺しに来たのだと考え、おびえる。
一方光太郎達は砦のふもとの宿に滞在し、明日の会見に備えていた。

深夜、光太郎はガゼルに起こされ売春宿に連れて行かれる。
そこにはウィルがいた。光太郎はウィルに一緒に帰ろうというが、ウィルはブリジットが
人質になっていること、プログラムを完成させたいことを告げ、ここに残るという。
そこに、街の自警団が踏み込んできた。ウィルは間一髪で逃れ、光太郎達もなんとかごまかすが、
二人は売春宿にアレックス達を呼びよせ、そのままこの街を出ようとする。



501 :地平球 :04/03/17 09:39 ID:???
そこにトルティが拳銃を持って突っ込んできた。
明日の会見でウィルが殺されると勘違いして、その前に使節を殺してしまおうと
考えたためだった。
しかしトルティは銃を撃つ前に街の自警団に射殺される。
自警団はこの少女はゲリラの一味で我々とは関係ないといい、早く街を
出ていって欲しいと暗に伝えた。
光太郎達はゲリラの少女をだしに、ルカームのメンツを立てながら、
会見の前に街を脱出することに成功した。

翌日ウィルはトルティが撃ち殺されたことを聞き、怒りに震えるが、
自分の成すべき事はワクチンを完成させることだと怒りを抑える。
そして数日後、ウィルはワクチンを持って逃走する。
部屋にはP/B/Mという走り書きとパラベラム弾が残されていた。
頭領はそれをみて、本当に憎たらしい小僧だと歯ぎしりする。
それは、ウィルが傘下の学生グループに所属していたときの略式記号で、
「戦闘に備えよ」という意味だった。

アイアスに帰った後、光太郎達は売春宿でウィルにもらったフロッピーで、
ワクチンの解析を始めた。その時、ウィルがアイアスとセルダン全土の電波ジャックを行い、
人と人間の歴史、セルダンの組織の陰謀、自分が最初のプログラムを開発したこと、
そしてワクチンプログラムを明らかにする。
一方、ゲリラと光太郎達はほぼ同時に信号情報追跡を成功させ、光太郎達は
ガウディに乗ってその場へ向かい、ゲリラ達はミサイルを打ち込む。
頭領はさらにASATを呼び出そうとするが、弾道庫のハッチが開かず、
頭領達が退去した後砦は爆発する。

光太郎達は目の前で電波発信源がミサイルにより爆破されるのを目撃する。



502 :地平球 :04/03/17 09:41 ID:???
エピローグ
聖域の真実が明らかになり、科学者だけを目覚めさせようとする運動が起こったものの、
国は意外にも安堵の雰囲気につつまれた。限定的ながら国境も開かれ、難民の受け入れも
始まった。しかし、冷凍睡眠者の安全な蘇生方法は未だにわからないままだった。

国王はウィルダニスの葬儀を行った。光太郎は怒るがリクルートは、ウィルが生きているなら
王位継承権を復活させようという声が大きくなっていることを説明し、そのようなことに
ウィルを巻き込ませたくないという王の考えを告げる。
一方参列しているアースは、クラウドが口で悔やみの言葉を言いながら微笑んでいるのを見てしまう。

M.Mは13部隊にヒロミチの行方がわかったこと、そして国内の組織の追跡を続けているが
何もないときは完全に動きがない、ということを伝える。
その時、13部隊にパンが届いた。隣村の新しい手伝いの兄さんにたのまれた、
という話を聞き、光太郎はジープで村へと向かう。

これで終わりです。
実は第二部がブロスで連載予定でしたが休刊であっさりぽしゃりました。
この人の連載する雑誌はいつも潰れることで有名です。