無期限のしあわせ

Last-modified: 2008-09-28 (日) 10:17:23

無期限のしあわせ/小花美穂

『無期限のしあわせ』
両家公認の倦怠期カップルである主人公は、付き合いの長さで信頼を測れると思っている。
愛してるなんて言葉はいらない、だって抱きしめあえば心は伝わるでしょうと彼女は思う。
一方、彼は、そんな彼女のいつも一言少ない愛情表現を不満に思い、不安に駆られていた。
ある日、可愛らしい後輩が「自分の誕生日まで限定の彼女にして」と彼に告白する。
主人公は嫉妬を覚えながらも、短期間だからと了承し、不用意に彼を傷つけてしまう。
大好きな人と付き合う喜びをあのコにも知って欲しかった……彼女の悲痛な叫びは彼に届かない。
ある日、一緒に拾った捨て猫の世話をしようと彼の家を訪れた主人公は、
仲良さそうにしゃべるふたりを見つけて、思わず逃げ出してしまう。
約束の期限─誕生日当日。別荘でふたりきりという状況にいてもたってもいられなくなった
主人公が現場に駆けつけると、彼は、すでに帰った後だった。
主人公は、彼女を裏切れないと言った彼の気持ちを思い、今後の態度を改めようと誓う。 <了>