草紙会話13~14
Last-modified: 2015-07-15 (水) 10:44:33
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13
妹力
「妹・ザ・妹」の称号を目指して。
- 蒼麟
- あなたが、刑天戦姫ね。
- 刑天戦姫
- だ……れ?
- 蒼麟
- 蒼麟は蒼麟だよっ。
蓬莱に妹は何人もいらないの……。
どっちが最強の妹か勝負よ!
- 刑天戦姫
- 勝……負……?
- 蒼麟
- そう、どっちがいい妹なのか勝負!
でも、妹勝負ってどうすればいいんだろ?
- 刑天戦姫
- 勝負……なら……。
全力で……やる……!
- 蒼麟
- やる気になってくれたみたいだねっ!
よーし、それなら……。
- ─
- 蒼麟がそう言うや否や、刑天戦姫がその幼い体には不釣り合いな
武器を持ちあげて全力で振り下ろした。
- 蒼麟
- ちょちょちょ。ちょっと!
危ないじゃないってば!
- 刑天戦姫
- ケケケケケケ!!
勝負なら……、これに決まってんだろう!?
- 蒼麟
- きゃ、キャラ違うってば。
こんなの妹勝負じゃ……。
って、危ないってば!!
- 刑天戦姫
- 上手く……避ける……。
次は……当てる……。
- 蒼麟
- 止め止め、止めてってばー!
刑天戦姫:妹の……力……。
蒼麟:そういう意味じゃないってばー!
デカイのが!
陸で見つかる大きいあの娘
- 太公望
- さてと、今日は海にするか川にするか…。
どっちにしたもんかね。
まてよ…、今日はひとつ陸にしてみるってのも。
- ─
- ──1時間後。
- ウズメ
- あらぁ、お姉さんと一緒に遊びたいの?
- 太公望
- そりゃもう、お姉さんみたいな人と一緒だったら、何をしても楽
しいだろうなと。
(こりゃぁ、色々デカいのがかかったな)
- ウズメ
- でも、あなた太公望ちゃんでしょ?
- 太公望
- なんだ、俺を知ってくれてたのか。
なら話が速い。これからお茶でも…。
- ウズメ
- うーん、予約がある相手と遊ぶのは趣味じゃないのよねぇ。
- 太公望
- はは、予約って何の事だか。
こっちは独り身だぜ。
- ウズメ
- あーら、女の子の噂って広まるのが早いのよぉ。
隠してもムダ。陸釣りは諦めて、二人で川か海にでも行きなさぁ
い。
- 太公望
- …ったく。
…なあ、そこにいるんだろ?
川と海、どっちに行きたいんだ?
太公望:おっ。美人のお姉さん発見っと。
ウズメ:はぁ、天照ちゃんもいないし暇ねぇ…。
水術の扱い方
水術を巧みに操り…
- ヴィシュヌ
- 人が尋ねて来るなんて珍しい事があるもんだ。
で、何の用なんだ?
- 渾沌
- 水術が扱える方を探していました。
それで、どなたに聞いてもヴィシュヌさんだと。
- ヴィシュヌ
- ま、マジかよ。
俺のことが蓬莱まで噂になってるとは……。
- 渾沌
- ええ、それはもう。
それで、よろしければその術を見せて頂きたいなと。
- ヴィシュヌ
- じゃあ、お前と戦えばいいんだな!?
- 渾沌
- いえいえ、私ではなく、向こうの岩に向けて術を見せてもらえな
いでしょうか。
- ヴィシュヌ
- まかせとけ!
いくらでも見せてやるぜ!
- 渾沌
- 是非、お願いします。
- ヴィシュヌ
- 今からやるから、よーく見てろよ!
- ─
- ヴィシュヌが虚空から水を呼び出したかと思うと、その水を操り
巨大な岩を削り取っていく。。
- ヴィシュヌ
- どうだ、俺にかかればあのくらいの岩なんてちょろいぜ!
- 渾沌
- ええ、本当にちょろいですね。
もっともっと術を見せてください。
(水しぶきが…涼しくて気持ちいい)
渾沌:ああ……、とても気持ち……、素晴らしいです。
ヴィシュヌ:おらおら、これならどうだ!
七夕の準備
ちびっこのために働こう
- 白虎
- では月読さん、そっちの笹をよろしくお願いします。
僕は他の物を持ちますから。
- 月読
- 構いませんよ。ですがなぜ私に?
こういう力仕事は、須佐や朱雀のほうが向いていると思いますが
。
- 白虎
- 何を言ってるんですか、今日は七夕なんですよ。
須佐之男さんは奇稲田さんを優先するに決まってるじゃないです
か。
朱雀は今、青龍や玄武に楽しんでもらおうと、七夕用のお菓子を
作っているところです。
- 月読
- 須佐は予想通りですが、朱雀のお菓子ですか……。
それは楽しみですね。
- 白虎
- 朱雀のお菓子は絶品ですしね。
僕も含めてみんな楽しみにしてますよ。
- 月読
- ええ。
それを頂くまでは帰ることはできませんね。
- 白虎
- 何を言ってるんですか。今日は夜空を眺める日なんですよ。
月読さんは僕より星座に詳しいんですから、二人に色々教えてあ
げてください。
それに、月読さんが来てくれると知ったら二人も喜びます。
- 月読
- そう言えば私が断れないと思ってますね。
仕方ありません。最後まで付き合いますよ。
白虎:はい、短冊に願い事を書いてください。
月読:天照に友達ができますように、というのはどうでしょう?
6月の終わり
嫌な季節が終わったはずが…
- 出雲
- アッハハハハハハ、やっとウザい6月が終わったわ!
これでカップル共から自由よ!
- 須佐之男
- なあ、出雲。
ちょっと聞いてくれないか。
- 出雲
- げぇ! 須佐之男じゃない。
もう、6月は終わったわよ。
- 須佐之男
- 6月か…、あの時のクシナダは最高に可愛かったが、出雲も悪く
なかったと思うぞ。
まあ、それでもクシナダは最高に可愛かったが…
- 出雲
- うぜええええ、二回も同じこと言うんじゃねぇぇ!
- 須佐之男
- それに今日は、その話じゃない。
もうちょっと落ち着いて聞いてくれ。
- 出雲
- はぁ、こっちがどれだけあんたらに振り回されたと思ってるのよ
。
顔を見るだけでウンザリなのに……。
- 須佐之男
- そう言わずに、聞いてくれ。
ほら、今日は七夕だろ。
- 出雲
- うわ、最悪の予感的中すぎんだろ!
どうせ、最高の夫婦になりたいーとか、俺だったら離れられない
ーとかそんな事でしょ。
- 須佐之男
- ンッヒッヒ!流石、出雲だ!
相談する相手を間違ってなかったみたいだな。
だから俺は思ったんだ……。
こうすれば、クシナダと……。
それで、最高の夫婦に……。
- 出雲
- あー、はいはい。
そうねそうそう、そうすればいいんじゃないの。
年がら年中、盛りやがって!
- 須佐之男
- 馬鹿な事を言うな!
お、俺とクシナダは清い関係だ!
- 出雲
- 本当、悪かったわよ。
七夕になるとこの話が出るのを忘れてた私が、
本当に悪うございました。
出雲:よっしゃー、終わったぁ!
須佐之男:ひとつの夫婦の形だが、一年に一回ってのはな…。
祝!友達
本当、本当に友達いるんです
- 夏姫 天照大神
- どう?どう?
皆の信仰を一身に集めて、水着姿になった私は!
- 須佐之男
- 華やかでいいんじゃねーか。
- 月読
- ええ、夏らしくていいのではないでしょうか。
- 二人
- ただ……、
- 須佐之男
- 俺たちに見せられてもよ。
- 月読
- 私たち以外に見せる相手は、いなかったんでしょうか?
- 夏姫 天照大神
- べ、別に見せる相手くらいいるわよ!
二人より先に見せて来たんだから!
- 三人
- ……。
…………。
………………。
- 月読
- 天照、私たちの間柄ではありませんか。
無理に強がらなくても……。
- 須佐之男
- だな、そんな見え透いた……。
- 夏姫 天照大神
- ちーがーうーのー!
本当に…、ほんっとうに! 友達に見せてからここに
来たんだから!
- 須佐之男
- 悪い天照、ちょっと待った。
月読、ちょっと耳を貸してくれ。
- ─
- そう言うと、二人は天照に聞こえないように目の前で内緒話を始
めた。
- 二人
- ヒソヒソ、ヒソヒソヒソ。
- 夏姫 天照大神
- 目の前で堂々と内緒話だなんて籠るわよ!
- 月読
- 申し訳ありません。
天照の言葉に嘘が無いと二人とも納得しまして。
- 夏姫 天照大神
- 分かればいいのよ、分かれば。
私にだって、友達くらいいるんだから!
- 須佐之男
- ンッヒッヒ。
んなら早速、天照の友達を読んで宴会だな!
じゃあ、俺は他の連中を集めて準備を進めとく。
月読は天照と一緒にその友達を呼びに行ってくれ。
- 月読
- ええ、分かりました。任せてください。
須佐も天照のご友人に楽しんで頂けるよう
入念な準備をお願いします。
- 夏姫 天照大神
- えっ? えっ?
そんな急に宴会だなんて相手にも迷惑が……。
- 月読
- 天照がそこまで気を遣うなんて……。
何としてでも、ご挨拶をする必要がありますね。
- 須佐之男
- みんなー! 集まってくれー!
天照の友達を呼んで宴会だぞー!
- 夏姫 天照大神
- ちょ、ちょっと。
- 月読
- さあ天照。ご友人の所へ案内してください。
- 夏姫 天照大神
- 私の友達の話なのに、なんで私が置いてきぼりなのよー!
夏姫 天照大神:な、なんでこんなことになるのよ。
須佐之男:急げ急げ、準備が間に合わなくなるぞ!
月読:さあ、急いで会いに行きましょう!
恥ずかしくない!
信仰の表れだから平気です
- 玉藻前
- 天照ってば、随分と派手な水着を着てるのねぇ。
そんな格好で、恥ずかしくないのぉ。
(チッ!天照もかなりあるからな…)
- 夏姫 天照大神
- し、信仰を集めたらこの格好になったのよ!
みっ、皆のおかげだもの、恥ずかしいわけないじゃない!
- 玉藻前
- ていう割には、照れてるみたいなんですけどぉ。
着慣れないものを着て、恥ずかしいんじゃないのぉ。
ほらほら、正直に言いなさいよ!
- 夏姫 天照大神
- そう言う玉藻だって、随分信仰を集めているらしいじゃない。
貴女はどんな水着になるのかしらねぇ。
もちろん、玉藻なら大胆に着てくれるんでしょうね?
- 玉藻前
- それはもう玉藻ちゃんなら、どんな水着でも可愛く大胆に
着ちゃうだけじゃなくて、信仰をくれた相手へのサービスも
忘れないんだからっ!
- 夏姫 天照大神
- へぇ。それは楽しみにしてるわね。
- 玉藻前
- 後で泣いて謝ったって許してあげないわよ!
- 夏姫 天照大神
- はいはい、楽しみにしてるわねー。
夏姫 天照大神:信仰だから恥ずかしくないもん!
玉藻前:後で玉藻ちゃんの水着姿を見て、驚かないでよね!
集まれー
からかいたくなる相手がここに。
- 夏姫 女帝魃
- よーし、こっちならだれもいやがらねぇな。
- ―
- コソコソと物陰を隠れるように進む女帝魃。
- 夏姫 女帝魃
- 信仰されるのは悪かねぇけど、何だってこんな格好になっちまうんだよ。
- 夏姫 女帝魃
- ったく、誰かに見つかったらどんな噂が広まるか分かったもんじゃ……。
- ナタク
- あー、女帝魃だ!そんな恰好してどうしたんだよー!
- ナタク
- まさか、男でもでき……っ。ムグムグ。
- 夏姫 女帝魃
- しーっ、静かにしろ。いいか、静かに出来るなら手を離してやる。
- ―
- 口を女帝魃に抑えられ、呼吸もままならないナタクは静かに頷いた。
- ナタク
- で、どうしたんだ?
- 夏姫 女帝魃
- いや、信仰の力ってやつで気が付けばこんな事に……。ったく、恥ずかしいったらねぇぜ。
- ナタク
- 信仰の力かー。なんだ、女帝魃は恥ずかしいのか?
- 夏姫 女帝魃
- 妙に褒められたりすると、照れるじゃねぇか。おまけにこんな格好だ。分かるだろ?
- ナタク
- なるほどー。よーく、分かったぞ。
- ―
- ナタクは気が付かれないように大きく息を吸うと、いきなり…。
- ナタク
- みんなー!!女帝魃がー、ここでー、凄い恰好になってるぞー!!!
- 夏姫 女帝魃
- バッ、馬鹿野郎!テメェ!!静かにしろって言ったじゃなーかよ!
- ―
- ――バコン!
- ナタク
- キュウ……。
- 夏姫 女帝魃
- わ、悪いナタク。焦ってつい……。おい、大丈夫か? 起きろっておい。
- ????
- なんだなんだ、ナタクの声が聞こえたと思ったら凄い音が…。
- ????
- ナタクー、どこですか?凄い音がしましたけど、大丈夫ですか?
- 夏姫 女帝魃
- や、やべぇ、逃げねえと!
- ―
- その日、水着姿と思われる女性の影が物陰を素早く動き、その影を見つけて声を掛けると失神するという怪談が生まれた。
夏姫 女帝魃:くっそー、こんな格好じゃなきゃよぉ。
ナタク:女帝魃だ!
どうしてあんなにコソコソしてるんだ?
14
ねえ女帝魃
恥ずかしがらずにこっちを見てください
- 太上老君
- 脱いだら、凄かったんだね。そんなものを隠していただなんて…。
- 夏姫 女帝魃
- んだよ!ジロジロ見てんじゃねーよ!
- 太上老君
- いいじゃん。見られたところで減るものでもないし。
- 夏姫 女帝魃
- て、テメェ!これでも喰らいやがれ!
- 太上老君
- ひょいっと。
- ―
- 普段のだるそうな雰囲気と違い、太上老君は女帝魃が投げつけた
凄まじい勢いのボールを軽々と避けてしまった。
- 太上老君
- そんなに恥ずかしがらなくても。女帝魃を思う人たちの信仰のおかげじゃないですか。
- 太上老君
- さあ、もっと大胆になって!信仰をくれた人達に見せつけないと!
- 夏姫 女帝魃
- 他人事だと思って適当…。って、そういやテメェは脱ぐのに抵抗が…。
- 太上老君
- うん、無いね。むしろ、脱いでこその太上老君。
- 太上老君
- 信仰拡大のために、もっとヌギヌギしましょうね~。
大丈夫。恥ずかしいのは最初だけだから。
- ―
- 両手をワキワキと動かしながら女帝魃に迫る太上老君。
- 太上老君
- ハアハア……。恥らう女帝ちゃんマジカワイイ!
- 夏姫 女帝魃
- ハッ!
こんな時は、逃げるが勝ちって相場が決まってるんだよ!
- 夏姫 女帝魃
- ハクション!
クソッ!あんなのと話してたから、夏だってのに寒気がしてきやがる!
夏姫 女帝魃:や、止めろ!
そんな目でこっちを見るんじゃねぇ!
太上老君:眼福眼福。
今までの水泳
今までは泳ぐときにどうしていたのかその秘密が…
- 夏姫 シヴァ
- 着替えたよ!
ねっ。どう、どう?
- ガネシュ
- オオ、ニアッテ、イルゾ!
- パルヴァ
- シヴァ……、さい……、こう……。
- ─
- そう言うとパルヴァは鼻を押さえ、幸せそうな表情のまま
倒れてしまった。
- 夏姫 シヴァ
- あれー、パルヴァ大丈夫?
何も壊してないのに、どうしたのー?
- ガネシュ
- シンパイ、ナイ!
シゲキ、ツヨスギタ。スグ、オキル。
- ─
- ガネシュはパルヴァの体に手を回し、
引きずりながら木陰へと運んで行った。
- ガネシュ
- パルヴァ、ヤスマセテ、ウミデヤルコト、キメル。
シヴァハ、ナニシタイ?
- 夏姫 シヴァ
- シヴァは泳ぐのもいいけど、スイカ割りもしてみたい!
スイカをパーンって壊せるんでしょ?
- ガネシュ
- スイカワリ…、タノシソウダ。
ソウイエバ、シヴァハ、オヨゲタノカ?
- 夏姫 シヴァ
- うん。普段は川で泳ぐけど、シヴァは泳ぐのも得意だよ。
一緒に泳いだこと、なかったっけ?
- ガネシュ
- カワデ、アソンダコトハアル。
デモ、オヨイダコト、ナイナ。
アレ?
ソノトキ、ミズギハドウシテ、タンダ?
- 夏姫 シヴァ
- 水着? 水着ってなに?
何か壊せる物なの?
- ガネシュ
- ミズギ、シラナイノカ?
イマキテル、オヨグトキ、キルフク。
- 夏姫 シヴァ
- へー、初めて知ったよー。
持ってないから服がぬれると嫌だし、
いつもはぜーんぶ脱いで泳ぐんだよ。
- ガネシュ
- ゼンブ…、ゼンブノフク、カ?
- 夏姫 シヴァ
- うん、全部脱いで泳ぐと気持ちいいんだよー。
- パルヴァ
- ふぁ、ふぁあぁぁあぁぁ!
シヴァ。そ、そんな大胆な!
- ─
- 倒れながらもシヴァの言葉に耳を傾けていたパルヴァが、
奇声を発したかと思うと、鼻から血を溢れさせ、
小さな血の池を作り出した。
- 夏姫 シヴァ
- あれ?あれれ?
パルヴァ、本当に大丈夫なの?
- ガネシュ
- ヨコロンデイル。
キニ、シナクテ、イイ。
夏姫 シヴァ:池みたいになってるけど、大丈夫なの?
ガネシュ:コレガ、シアワセ。キニシナイコトダ!
量産計画
機能の優れた物はより多く用意したくなるもの
- プリパス
- シヴァ、ちょっといいかしら?
その服、一体どうしたの?
- 夏姫 シヴァ
- あれー、プリパスだ。
パルヴァに貰ったんだよ。
泳ぐときに着る服だって言ってたー。
- プリパス
- ああ、面白い形をしてると思ったら、それ水着なのね。
ワンピースタイプなのに、切れ込みがあるなんて…。
- 夏姫 シヴァ
- ひゃん!
そんなとこ触られたらくすぐったいよ。
- プリパス
- あら、ごめんなさい。
珍しかったものだから。
それにしても、何でこんなところに…。
ああ、そう、そういうこと。
- 夏姫 シヴァ
- ねぇ、一人で納得しないでよー。
何が分かったの?
- プリパス
- そうね、ここを水の通り道にすることで、
水中での動きを阻害しないようにしているみたいなの。
- 夏姫 シヴァ
- へぇー。
よくわかんなーい。
- プリパス
- それに、体にフィットしているから水中だけじゃなくて
地上でも動きやすそうね。
- 夏姫 シヴァ
- うーん、プリパスも着てみる?
- プリパス
- 流石にシヴァのサイズじゃ、私には合わないわよ。
でも、帰ったら部隊用に試作品を作ってみるわ!
調べたくなったらまた来るかもしれないから、
その時はよろしく。
- 夏姫 シヴァ
- うん、いいよー。
プリパスも頑張ってね。
夏姫 シヴァ:名前も書いてもらったんだよ!
プリパス:なるほど、そうすることで遠くからでも誰だか識別できるようにしている訳ね。
甲羅干し
ずっと背負っているのも疲れます
- カッサパ
- こんな天気の日は甲羅を干すのかぎるのぉ。
はぁ…、お日様も気持ちいいわい。
- 林黙
- 亀が甲羅をとって…。
まさか! 誰かにいじめられたのか?
- カッサパ
- ほっほ、別にいじめられとりゃせんよ。
この甲羅も自由に取り外しができるしのぉ。
- ─
- カッサパは干していた甲羅を背負って見せた。
- 林黙
- ってことは、あたしの仲間じゃ…。
- カッサパ
- ほっほ、違うようじゃの。
わしはカッサパじゃ。
- 林黙
- あたしは林黙。
その…、間違えてごめん。
- カッサパ
- ほっほっほっほ。
素直な娘さんじゃ。
このカッサパ、そのくらいの事で怒りはせんわい。
- 林黙
- でも…。
- カッサパ
- ほっほ、優しい子じゃの。
ここで会ったのも何かの縁じゃ。
遊びに行くとするかの?
- 林黙
- えっ。いいのか?
休んでたんだろ?
- カッサパ
- 若者が爺に遠慮するもんじゃない。
何処か行きたいところを言ってみぃ。
- 林黙
- なら…。
カッサパ:はぁー、こうしてるときがやっぱり幸せじゃの。
林黙:あれ? あんなところに亀が…。
とある上下関係
上下関係にも色々あるもので
- 申公豹
- はぁ、老君様、やっと出掛けてくれました。
今日は大切な用事があるって言っていたのに、
最後まで出かけるのを面倒くさがるなんて…。
まったく、もっとしっかりして欲しいです。
おや?あれは…。
- -
- 申公豹の視線の先には、プリパスとインドラが歩いていた。
- プリパス
- 次の計画はこんな所かしら…。
インドラも目を通して確認をしておいて。
- インドラ
- はい、分かりました。
気が付いた点があれば、ご連絡します。
- プリパス
- お願いね。
私は他の所の見てこないといけないから。
- インドラ
- その期待に沿えるよう、努めさせていただきます。
- プリパス
- じゃあ、よろしくね。
- 申公豹
- ……。
…………。
いいなぁ……。
ああ、老君様がああやってしっかりしてくれれば…。
- 太上老君
- 行ってきます。
申公豹、留守をお願いね。
昨日の件はまとめて、机の上においてあるから。
- 申公豹
- はい、分かりました。
任せてください!
- 太上老君
- フフッ、頼りにしているわ。
それじゃあ、よろしく頼むわね。
- 申公豹
- ……。
…………。
ありえませんね……。
申公豹:はぁ…。どうして差があるんでしょう…。
インドラ:任せてください、プリパス様。
プリパス:インドラがいてくれて助かるわ。
冷たいものでも
暑い日にはアイスが食べたくなります
- 月読
- まさか、こんなものを頂くとは…。
ありがとうございます。
- 須佐之男
- ンヒヒ。
わりぃなぁ。暑かったし助かるぜ。
- 墨麟
- いえ、気にせずどうぞ…。
- 月読
- では、頂戴します。
- -
- そう言うと、月読は受け取ったアイスを静かに舐め始めた。
- 墨麟
- (はぁ、これはいいですね…。
幸せ…です)
- 須佐之男
- おいおい、もう溶けそうじゃねーか。
- -
- 月読とは対照的に、須佐之男はアイスに噛り付く。
- 墨麟
- (そう…来ましたか。でも、これはこれで…)
ニヘッ、ニヘヘ…。
- 須佐之男
- なんか変な声でてるけど、大丈夫か?
- 墨麟
- はっ!
だ、大丈夫です。
- 須佐之男
- そうか?
俺はてっきり暑さにやられたのかと思ったぜ。
- 月読
- 須佐、人を気遣うのはいいですが、
口の周りにアイスが付いてますよ。
- -
- そう指摘された須佐之男は口を拭うが…。
- 月読
- とれていませんね。
- 須佐之男
- ん、どっちだ?
まさかからかってないよな?
- 月読
- ほら、ここですよ。
- -
- 中々上手く拭えない須佐之男のために
遂には月読が自らの手で須佐之男の頬を拭う。
- 墨麟
- (これが須佐×月…!
ああ…、桃源郷が目の前に…)
ニフ、ニフフ、ニヘヘヘヘ。
- 須佐之男
- お、おいおい、本当に大丈夫なのかよ。
墨麟:ニヘ、ニヘヘヘ…。
須佐之男:な、なあ、こいつ本当にこのままでいいのかよ?
月読:アイスを頂いた私からのちょっとしたお礼です。
怖いものなし!
有名な怪談を披露してみたところ…
- 太公望
- おっ、剣姫か!
ちょっと面白い話を聞いたんだ、急いでないなら聞いてけよ。
- 刑天剣姫
- しょうがないなぁ。
少しだけだよー。
- 太公望
- まったく、口が減らないな。
まあいい。よーく聞けよ。
「牛の首」って話なんだが、聞いたことないか?
…ああ、やっぱり聞いた事が無かったか。
それならよかった。
- 刑天剣姫
- みんなが知ってるような面白い話なの?
- 太公望
- 違う違う、そうじゃないんだ。
昔から知られている話ではあるんだが、
その話がものすごく怖いんだ…。
- 刑天剣姫
- あ、あたいに怖い物なんてないよ!
- 太公望
- いや、でも…。
止めておこう、剣姫に聞かせるのはあまりにかわいそうだ。
- 刑天剣姫
- は、話すって言ったのは自分じゃん!
あたいは怖くなんてないんだからぁっ!
- 太公望
- 確かにそうだが、俺も思い出すのが嫌でな。
仕方ない、この話を知っている奴がどんな目にあったか、
それを教えてやるよ。
- 刑天剣姫
- えっ!?
- 太公望
- 今の俺みたいに、そういつも他人に話してたんだ…。
「牛の首」って知ってるか? ってな。
- 刑天剣姫
- ふ、ふーん。
暇な人なんだ。
- 太公望
- すると、その話が少し進んだだけで、聞いていたやつが
耳を塞いで聞きたくないと叫び出してな。
それでもそいつは何故か話を止めない。
- 刑天剣姫
- き、聞いていた人は、弱虫なんだね。
- 太公望
- それだけじゃない、近くにいた別の相手が…。
そいつは豪傑と呼ばれるような奴だったらしいんだが…。
いきなり真っ青になって、震えだしたらしいんだ。
- 刑天剣姫
- そ、そいつも弱虫だったんだ!
- 太公望
- いきなり『ドサッ』と音がして、話しをしていたやつも
ふと我に返ったというか、話しを止めたらしいんだよ。
そして周囲を見て見ると…。
- 刑天剣姫
- ごくり…。
- 太公望
- 最初に話を聞いてたやつが、気を失って倒れていたそうだ。
それ以来、そいつは「牛の首」の話はしないってさ。
- 刑天剣姫
- ふ、ふ~ん。
- 太公望
- ま、あんまりお気に召さなかったかな?
さてと。暗くなってきたし俺はもう帰るわ。
剣姫、じゃあな。
- 刑天剣姫
- ま、まってよ!
太公望も怖いだろうし、あたいが一緒に帰ってあげるってば!
太公望:ああ、そうだな。(ここまでビビるとは、予想外だったな)
刑天剣姫:こっ、怖いだろうから、あたいの家まで送らせてあげるよ!
じゃれついて
気ままにじゃれついてくる可愛い生き物が…
- 猫又
- ニャー。
- 桃胡
- ちょ、ちょっとなんなのよコイツ!
やめっ、止めなさいよもう!
- -
- 茂みから飛び出してきた猫は、桃胡が身をよじらせると
一緒に揺れる尻尾を追うように、周囲を回り始めた。
- 猫又
- ニャンニャン!
- 桃胡
- コラッ!大人しくしろっ!
- -
- 桃胡の声が聞こえないのか、猫は夢中になって
桃胡の尻尾を追いかけている。
- 桃胡
- あーもう!
捕まりなさいっての!
- -
- ──ぐるぐるぐるぐる。
お互いがお互いを追うように、その場を回り続ける二人。
- 桃胡
- あう…。気持ち悪い…。
- -
- 回り過ぎて気持ち悪くなってしまった桃胡が座り込むと、
猫が駆け寄り…。
頭の上まで駆け上った。
- 桃胡
- コラッ…。
ってもうどうでもいいわ…。
- 猫又
- ニャオン!
桃胡:髪は引っ張るなー!
猫又:ニャンニャン!(遊んで、遊んで!)