17
白く美しい肌のために
- インドラ
- むっ…。
- -
- 小さな声で呟くと、インドラは天照大神を目で追っていた。
- 天照大神
- ちょっと、そんなに見つめられると気になるんだけど。
何か用でもあるの? - インドラ
- あっ、すみません…。
ええと、その…。 - 天照大神
- また、プリパスから伝言でも頼まれたの?
いつもの事なのに、なんで緊張してるのよ。 - インドラ
- いえ…、その…。
改めて天照さんを見ると、肌が綺麗だなと…。 - 天照大神
- へっ?そ、そうかしら?
私が綺麗だなんて、今さら言われなくたって知ってるわよ。 - -
- 自慢げにポーズをとり、
天照大神はその場でクルリと回ってみせた。 - インドラ
- どうすれば、天照さんの様に美しい肌になれるのでしょうか。
- 天照大神
- 美容とかって詳しくないのよね。自分には満足しているし…。
ああ、でも、詳しいのに言わせると洗顔とか保湿とか
普段の生活に至るまで、色々あるらしわよ。 - インドラ
- というと、天照さんの普段の生活が美容に
いいのかもしれませんね…。
その、普段はどんな風に過ごされているんですか? - 天照大神
- そうね…。適度な運動と十分な睡眠でしょ…。
そうそう、たまに温泉に入ったりもしてるわね。 - インドラ
- 温泉ですか…。
やはり温泉はいいですか!? - 天照大神
- そ、そんなに興味があるのね…。
どうかしら、こっちじゃ気持ちはいいからみんな入ってるし、
綺麗になったかと言われると分からないわね。 - インドラ
- そうですか…。
なら、今度、自分で試してみる事にします。 - 天照大神
- それが一番いいと思うわよ。
そうそう、美容って訳じゃないけど、日焼けにだけは
気を付けてるかしら。 - インドラ
- 日焼けですか?
天照さんの力を考えると意外ですね。 - 天照大神
- 私も大丈夫だと思ってたんだけど、
前に焼け過ぎて、痛くて痛くて大変だったの。
それ以来、日焼けには注意してるのよ。
それにしても、インドラはそう言うのには興味が無いと
思っていたけど、そうでもないのね。 - インドラ
- わ、私だって、女の子ですから…。
- 天照大神
- 可愛らしい所もあるじゃない。
インドラ:やはり、適度に籠るのが美容にはいいのですね…。 天照大神:そうじゃなーい!
徹夜をしてでも仕上げます
- 白虎
- はぁ、はぁ、ここまでくれば…。
- 玉藻前
- あれ、白虎じゃない。
そんなに急いでどうしたの? - 白虎
- はっ!!
玉藻でしたか…。
それが…、って理由を説明しても面倒になる未来しか
想像できないんですが…。 - 玉藻前
- その言い方だと、玉藻ちゃんが面倒を起こすみたいじゃない!
- 白虎
- 実際、何時も面倒を起こしてるじゃないですか。
もしかして、自覚がなかったんですか? - 玉藻前
- ひっどーい。
- ????
- 白虎さん…どこですか…。
急がないと…、落ちて…しまいます…。 - 白虎
- ま、不味い…。今からじゃ逃げても…。
ここに隠れるしか。 - -
- そう言うと、白虎は服が汚れるのも気にせず
近くの茂みに逃げ込んだ。 - 白虎
- 玉藻、僕の事は見なかった。
いいですね?僕の事は見なかった事にしてください。 - ????
- 白虎さんの声が…聞こえます…。
- -
- そう言いながら現れたのは…。
- 玉藻前
- あっれぇ?墨麟じゃない。
どうしたのよ? - 墨麟
- 白虎さんが…手伝って…くれる…はずなんです…。
私の…大切な…作業を…。 - 玉藻前
- へぇ、白虎が女の子との約束を破るなんて珍しいんじゃない?
(何をやらせる気なんだろ) - 墨麟
- 玉藻さん…、白虎さんを…みませんでした…か?
- 白虎
- (僕はいません、いないんです)
- 玉藻前
- (この焦り方、きっと面白いわよねぇ)
白虎なんだけど……。
ほらっ!ここに居るわよ! - -
- 隠れていた白虎に玉藻前が跳びかかり、
その場にに押さえつける。白虎も必死にもがくが、
体勢が悪いのか逃げる事ができずにいた。 - 白虎
- 玉藻!離して!離してください!
- 墨麟
- 白虎さん、見つけました…。
探したせいで…時間がもっと足りなくなりました…。
絶対に…手伝って…くださいね。 - 白虎
- それは…、それだけはもう嫌です!
- 墨麟
- 遅くなると…もっと大変…ですよ…。
それに…約束…してくれましたよね…。
あの時の…情報と…引きかえって…。 - 玉藻前
- 白虎ったら、必死になっちゃって可愛い~。
じゃあ、頑張ってねぇ~。 - -
- その場を去ろうとした玉藻前の手を
白虎が必死の形相で掴む。 - 白虎
- 墨麟さん、分かりました…。僕が悪かったです。
遅れたお詫びとして、絵が上手い人を今、捕まえました! - 玉藻前
- えっ!ちょ、ちょっと、何いきなり掴んでるのよ。
- 墨麟
- 玉藻さんって、絵が上手いん…ですか?
なら、是非…。 - -
- 白虎が掴んだ手と反対の手を、その体格からは
想像できない力で墨麟が掴む。 - 墨麟
- 行きましょう…。
- 玉藻前
- いたっ!誰も行くなんて言ってないし。
そんな強く引っ張らないでってば。 - 白虎
- 玉藻、諦めて自分の足で歩いた方がいいですよ。
こうなったら、逃げられませんから…。 - 墨麟
- これで…落とさずに済みそうです…。
ニフッ、ニヘ、ニヘヘヘヘヘ。墨麟:これで、完成…です。お疲れ…様…。 白虎:恐怖の夜が終わりましたね…。 玉藻前:今回ばかりは、玉藻ちゃんも悪かったかも…。
嬉しい出来事が?
- 須世理姫
- 全く、嫌になるくらい暑いわね。
これだけじゃ全然涼しくならないわ…。 - -
- 須世理姫は手に持った扇子で、自分を扇いではいるが
涼しくないようで、この気温に愚痴をこぼしていた。 - 須世理姫
- あら?
「扇ぎ請け負います。1分で誰でも涼しく」
って、随分と怪しいわね。 - 鴉天狗
- ガァガァ!
ガーガーガ! - 須世理姫
- 鴉天狗じゃないの。
なるほど、天狗の団扇で扇ぐからってことなのね。
それなら確かに涼しくなりそうだわ。 - 鴉天狗
- ガー、ガガガ。
- 須世理姫
- 商売熱心ね。
なら、試しにやってもらおうかしら。 - 鴉天狗
- ガァガァ!
ガガッ? - 須世理姫
- ああ、確かにいい風ね…。
もうちょっと強くして貰っていいかしら? - 鴉天狗
- ガーガーガー!
- 須世理姫
- そうそう、いい感じいい感じ。
でも、これだけ暑いしもっと強くしてもらってもいいわ。 - 鴉天狗
- ガガッ!
ガーガーガガガ? - 須世理姫
- ええ、そんなに心配しなくても大丈夫だから、
強くして頂戴。 - -
- 鴉天狗は団扇を大きく構えると、力いっぱいに振り下す。
団扇が生み出した強力な風が須世理姫に向かい、
着物の裾を大きくまくり上げた…。 - 須世理姫
- キャーー!!
- 鴉天狗
- ガッガガッ!
- 須世理姫
- 見た…。
見た…わね?
焼き鳥にしてやるううぅぅ!! - 鴉天狗
- ガアアアアー!
須世理姫:逃げるなぁぁあああ!! 鴉天狗:ガァッ!ガァッ!ガア、ガー!(見てないです!黒だなんて知りません!)
素敵な響きです。
- 申公豹
- 老君様、暑いからって毎日だらけすぎです!
いい加減シャキッとしてください! - 太上老君
- 申公豹ちゃん、知ってる?
暑い時期は、夏休みがあるんだよ。 - 申公豹
- 老君様は暑くなくても毎日休んでるじゃないですか…。
ほら、早く起きてください。 - 太上老君
- こういう時は逆に考えるべき。
私がだらけているんじゃなくて、
申公豹ちゃんが真面目だって。 - 申公豹
- まったく、なにいってるんですか。
- 太上老君
- そうだ!申公豹ちゃんも一緒にだらけよう。
- -
- 太上老君は、だらけていた様子からは
信じられないような速度で起き上がると、
申公豹に抱きつき押し倒してしまった。 - 申公豹
- きゃっ!
- 太上老君
- 申公豹ちゃんいいにおーい。それに柔らかーい。
でも、暑ーい…。 - 申公豹
- もうっ!
二人がくっつけば暑いに決まってるじゃないですか!
ほら、離してください。 - 太上老君
- やだー。
暑いけど申公豹ちゃんと一緒だから、我慢するー。申公豹:ふざけてたら、汗だくじゃないですか。ほら、お風呂に入ってきてください。 太上老君:申公豹ちゃんも一緒にはいろー。
柔らかくてついつい
- 蘇妲己
- 城隍姫ちゃん、城隍姫ちゃん。
- -
- 蘇妲己が前を歩く城隍姫に声をかけながら肩を叩く。
- 城隍姫
- うん、その声は蘇妲己か?
- -
- 反応して城隍姫が振り返ると…。
──ぷにん。 - 蘇妲己
- わーい、城隍姫ちゃん引っかかったぁ。
ホッペぷにぷにー、柔らかーい。
もっと触ってもいい? - 城隍姫
- ……はっ!
こ、コラー!
人の頬を無断で触るのは止めんか! - -
- 突然の事にあっけにとられた城隍姫が声をあげるも
蘇妲己がひるむ様子は一切ない。 - 蘇妲己
- えー。いいでしょぉ?
蘇妲己ちゃんのも触っていいからぁ…。 - 城隍姫
- 我に人の頬を触る趣味はないんじゃ!
もう行くぞ! - -
- 城隍姫は蘇妲己から逃げるようにその場を離れたが…。
自らの長い帯を踏んづけてしまい…。
──バタン - 城隍姫
- むぎゅっ!
……。
痛いのじゃ…。
お主のせいで痛いのじゃ! - 蘇妲己
- あ、あのぉ。ごめんね城隍姫ちゃん。
- 城隍姫
- 絶対に許さないのじゃ!
「1週間、枝毛が増える刑」なのじゃ! - -
- 涙目になりながら笏を振り回して抗議する城隍姫。
- 蘇妲己
- ええ~。
ぎゅーってしてあげるから許してぇ。城隍姫:わっぷ、圧力で苦しいのじゃ。 蘇妲己:ごめんねぇ。
そんな顔されたらね
- ナタク
- 城隍姫、遊ぼうぜ!
- 城隍姫
- ナタクか…、今は仕事で忙しいのじゃ。
悪いが後にしてくれんか? - ナタク
- また仕事なのかよ~。
たまにはサボってもいいだろー? - 城隍姫
- 今日の仕事は今日中に終えないと駄目なのじゃ。
明日に回すと、仕事が増えてしまうからな。 - ナタク
- ぶーぶー。
剣姫も蚩尤と出かけてるんだよなー。
あーあ、暇だなぁ…。 - -
- 大声で呟きながら、チラチラと城隍姫に視線を送るナタク。
- 城隍姫
- 駄目じゃ駄目じゃ。
今は駄目なのじゃ! - ナタク
- なんだよ…。そんな事、言うなよ…。
分かった、今日はもう帰る。
じゃあな。 - 城隍姫
- あっ…。
- -
- ……。
…………。 - 城隍姫
- ナタク、待つのじゃ!
もう仕事は終わったのじゃ。 - ナタク
- 忙しいんだろ…。
別に無理しなくても…。 - 城隍姫
- ナタクの方が仕事より大切なのじゃ!
だから、一緒に遊ぶのじゃ! - ナタク
- お、おう!
城隍姫:終わらないのじゃ。仕事が全然終わらないのじゃ! ナタク:城隍姫は何してるかなー。
評判が知りたくなって
- 天照大神
- それで、白虎は何で呼ばれたか分かってるわよね?
- 白虎
- 予想はつきますが、分かりたくありません。
大方、信仰については分かったから、
他の人たちが自分をどう思っているか知りたいとかですよね? - 天照大神
- なんだ、分かってるじゃない!
それじゃあ、よろしくね。 - 白虎
- お断りします。
- 天照大神
- えっ!?
行ってくれるんじゃないの? - 白虎
- お断りさせて頂きます。
- 天照大神
- 白虎が冷たいって玄武と青龍に相談しちゃおっかな…。
- 白虎
- 天照さん、流石にそれはズルいですよ!
- 天照大神
- 相談するだけよ。
それもダメっていうの? - 白虎
- クッ、僕の天照さんへの評価は『ズルい』でつけておきます。
- 天照大神
- そう?
それじゃあ、よろしくね。 - -
- ……。
…………。 - 白虎
- という訳でして、須佐之男さんと月読さんは
天照さんのことをどう思っているんでしょう? - 須佐之男
- ンッヒッヒ。
天照も相変わらずだな。 - 月読
- 白虎も巻き込まれて災難でしたね。
- 白虎
- はい…。
それで、どうでしょうか? - 月読
- 私としては、友人を増やしてくれればと。
- 須佐之男
- それは確かに。
俺としてはもう少し籠らないでもらいたい。
アイツが籠るたびに呼ばれるのがな…。 - 白虎
- なるほど…。
あれ?天照さんって自分で岩戸を開け閉めしてますよね。
そんなに力があるんですか? - 須佐之男
- ンッヒッヒ。
天照の力なのか術なのか解らんが、
あれはかなり重いぞ。 - 白虎
- そうだったんですね…。
ありがとうございます。
それでは、他の方々にも聞いてきます。 - 須佐之男
- まあ、頑張れよ。
- 月読
- 天照には、私からも一言言っておきます。
- -
- ……。
…………。 - 玉藻前
- また面倒そうな事やってるのね。
- 白虎
- こういう面倒事を頼みやすい相手が
限られるという事かと…。
それで、玉藻は天照さんのことをどう思ってます? - 玉藻前
- ここで素直に答えると、玉藻ちゃんらしくないんじゃない?
- 白虎
- あっ、そういうのはいいです。
特に無いなら、無回答って書いておきますから。 - 玉藻前
- それを見た天照に、玉藻ちゃんが絡まれることが解って言ってる
わよね? - 白虎
- さて、なんのことだか?
では、解答をお願いします。 - 玉藻前
- 白虎も相当よね…。
天照はノリもいいしからかいやすいから、
嫌いじゃないかもねー。 - 白虎
- なんというか、らしい解答ですね。
- 玉藻前
- ほらほらっ、これで満足でしょ。
玉藻ちゃんも忙しいんだから、行った行った。 - 白虎
- はいはい、分かりましたよ。
玉藻もありがとうございました。 - -
- ……。
…………。 - 出雲
- それで、何の用なのよ?
まさか、恋愛相談じゃないでしょうね! - 白虎
- 僕なら恋愛の悩みは、自分でどうにかしますよ。
- 出雲
- そう、話しが分かるみたいで何よりね。
なら、他の用があるっていうの? - 白虎
- それが、天照さんのことを皆さんがどう思っているのか聞いてこ
いという話になりまして…。 - 出雲
- 天照も相変わらずね…。
そんなどうでもいい事を気にするなんて。 - 白虎
- そこを何とか、僕のためにお願いします。
- 出雲
- はぁ…。
私からはひとつだけね。
あのバカップルをとっととくっつけろ!
昨日だって別々にきやがって…。
こっちは聞いてねえっつーの! - 白虎
- はっ、はい。ご協力ありがとうございます。
僕はこれで…。 - 出雲
- そもそも、何度も話しに来てご利益が無いんだから
いい加減分かれって…。
って、白虎、どこ行ったのよ! - -
- ……。
…………。 - 白虎
- というアンケートになりました。
- 天照大神
- ねぇ、これって私への好感度が分かる内容が
玉藻とウズメくらいで、ほとんどが愚痴じゃないの! - 白虎
- 玄武や青龍に産土神さん、おつうさんも好意を示してると
思いますが…。 - 天照大神
- その4人が嫌う相手がいたら会ってみたいわよ!
- 白虎
- 僕も聞いた事が無いですね…。
- 天照大神
- これってみんな私がどうでもいいってことじゃない!
もういいわよ!天照大神:ふんだ!みんなが私の事をどう思ってるかわかったわよ! 白虎:みんな、天照さんのことを好きだから言うんですよ…。クッ!岩戸って、本当に重いですね…。 須佐之男:ほら、早く出てこいって。みんな待ってるぞ。くそっ、天照の奴、後ろから押さえてるな! 月読:友人もきてくれてますよ。天照、もう出て来てください。 玉藻前:あーあ、結局こうなるんだから。 出雲:そういう所を直さないのはなんでかしらね。
草紙説明
- 名前
- セリフ
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- セリフ
名前:一言 名前:一言
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草紙説明
- 名前
- セリフ
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- セリフ
名前:一言 名前:一言
草紙説明
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- セリフ
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- セリフ
名前:一言 名前:一言
草紙説明
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月読のお悩み相談室
- 申公豹
- すみません…。突然こんなお話をしてしまって…。
- 月読
- いえいえ、聞くくらいで宜しければいくらでも構いませんよ。
悩みを溜め込み続けるのはあまりよくない事ですし。
しかし、からかわれない様にする方法ですか…。 - 申公豹
- はい…。今より少しだけでいいですからまともに扱ってもらえる
方法が何かあればと思いまして…。 - 月読
- そうですね…。方法はあったりもしますが、私は今のままの方が
良いと思いますよ。 - 申公豹
- え!?な、なんでですか?
- 月読
- からかうのは愛情表現の1種とも言われますし。
とても好かれているからこそ、よくからかわれると思えば今のま
まで良いと思えるのではないでしょうか? - 申公豹
- あ、愛情表現…ですか。
愛情表現…。 - 月読
- だいたいそんなものだと思いますよ。
悩みは解消されましたか? - 申公豹
- いえ…別の悩みが増えた気がします…。
月読:愛の形も様々です。 申公豹:これは解決…なのでしょうか…?
おいしいものも、ほどほどに。
- トウテツ
- ねぇねぇ、秋っておいしいの~?
- 桃胡
- ちょっと、びっくりしたじゃない!
突然何よ! - トウテツ
- 食欲の秋って言うじゃな~い?
- 桃胡
- 秋になると、色んなものが実ったり、おいしくなったりするから
、食欲の秋って言うの!うち物知り! - トウテツ
- じゃぁ、おいしいものがいっぱいあるの~?
- 桃胡
- もっちろん…
って、あんたさっきから何食べてるのよ! - トウテツ
- もぐもぐもぐ…
えー?これ、おいしくないよ~?
そこのお庭に植えてあったの~。 - 桃胡
- そ、それ…うちが育ててた…
ダイエット用の仙術薬草じゃない…!
やっと手に入れたのに…
しかも、あんた太らないから、
薬草意味ないじゃない! ひどい! - トウテツ
- ごめんね~?
でも、桃胡ちゃんかわいいから、大丈夫だよ~。
だから泣かないで~?トウテツ:薬や術に頼っちゃだめだよー? 桃胡:前にもこんなことがあったじゃない! ひどい!
これがないと動けないの?
- 太上老君
- あ~動けない~…。
申公豹ちゃん分が足りない~…
このままじゃ干からびる~……。 - 蘇妲己
- 申公豹ちゃん分ってなぁに~?
- 太上老君
- 私の栄養分、必須です。
- 蘇妲己
- えぇぇ?
申公豹ちゃんが栄養?
おいしい~の? - 太上老君
- 申公豹ちゃんはおいしい
申公豹ちゃんはおいしい!
申公豹ちゃんはマジおいしい!! - 蘇妲己
- 本当に~?
蘇妲己ちゃんも味見した~い~! - 太上老君
- 嫌。
私の独占だから。 - 蘇妲己
- え~、ケチ~。
ちょっとぐらいいいじゃない! - 太上老君
- あんたには玉藻や華陽がいるじゃん。
私には申公豹ちゃんしかいないんです!
あ~…こうしちゃいられない、うずうずしてきた!
もう、申公豹ちゃんを探しにいこう~! - 蘇妲己
- あ~、待って~!
蘇妲己ちゃんも行くの~。味見~! - 申公豹
- …なな、なんでしょう…季節の変わり目だからでしょうか…
さっきから悪寒がします…しかも…嫌な感じの…太上老君:申公豹ちゃんはマジだから! 蘇妲己:動けないんじゃないの~?
秋の夜長に風情あり。
- 月読
- うーん。
- 出雲
- 何よ、あなたらしくもない。
- 月読
- 月を見ているのです。
多くの人はこの月を見て、歌を作ったり、
お祭りを行ったりしたものですよ。 - 出雲
- ふーん
- 月読
- 時に月を見ては誰かを想う、不思議なものですね。
- 出雲
- あー、はいはい。私そういうの苦手。
まさかあなたからそういう言葉が出てくるとは思わなかったわ。 - 月読
- ははは。それは失礼しました。
それでは、私はもう少し月を見ています。 - 出雲
- はいはい、くだらない事が好きなのね。
- 月読
- ははは、お手厳しい。
少しあなたも空を見上げて、落ち着いてみてはどうでしょう? - 出雲
- あー、もう、うるわさいわね!
ほっといてよ! - 月読
- そうですか、失礼しました。
(と、言いつつ、ちょくちょく空を見上げるあなたは、何を思っ
てるのでしょう?)出雲:こんな月が何よ! 月読:静かな夜に浮かぶ月を見るのも良いものですよ。
女心は…といいますが、こちらはちょっと違うようです。
- 座敷童子
- きゃっ!!
- 須世理姫
- ちょ、ちょっと大丈夫?
- 座敷童子
- 痛たたた…なの…
また転んじゃったの… - 須世理姫
- ほら、これ貸してあげるから、
さっさと拭きなさい。 - 座敷童子
- ありがとなの…
今度会った時にちゃんと洗って返すの! - 須世理姫
- 別にいいのよ。
それより、ケガとかは大丈夫? - 座敷童子
- 大丈夫なの!
お姉さん、月読さんみたいに優しいの! - 須世理姫
- へ!?
…つ…く…よ…み? - 座敷童子
- うん!
この前遊んでくれて、とっても優しかったの! - 須世理姫
- きぃぃぃぃ!
私の前で月読の話はやめて!! - 座敷童子
- ひっ!
お姉さん…急に怖くなったの…須世理姫:月読…あんなに人を苛立たせる男もいないわ。 座敷童子:お茶…あげるから機嫌直してほしいの…