13/07/27(土)03:00:14 No.9669581
スカーレット・ライン
敗戦から二年。男達は誰一人還らず、残された女子供は民族隔離壁の中で酷遇に甘んじていた。
芥場に生きるが如き日々を送る私たちに奴ら戦勝国が垂らした一本の蜘蛛の糸、「RAA」。
それは奴らの兵隊に用意された娯楽場。
催されるのは市民権と引換えに、それを望む者に課される闘技会。
勝てば自由に一歩近づき、負ければ観衆の慰み者にされる下種共の宴。
武器は私たち民族の女に伝わる力。自身の卵子を消費して得られる、「CC」と奴らの呼ぶ能力。
「PP」と呼び蔑まれ、祖国も、己さえも捨てて自由と未来を掴み取ろうと足掻く私たちと、
血と肉欲を求める奴らとの我欲に満ちた血の狂乱。
その舞台に、この夜も私たちは――立っている。
13/07/27(土)02:44:17 No.9669560
トキコ・スオウ
参加から日が浅いながらも着実に勝ちを重ねる新進のPP
整えられた長い黒髪と、鋭い眼差しは生来の気品を感じさせる
解体された財閥の令嬢で、市民権を掴み自身の家世を再興し、
かつての栄華を取り戻す野心を成すためにRAAに参加する
どんな境遇に落とされようと気高さだけは失わない女
CCは左手薬指から生じる斬糸の能力「スカーレット・ライン」
鞭のように触れる者の肉を打ち皮を切り裂く孤高と拒絶の赤糸
13/07/27(土)03:07:59 No.9669585
リリィ・ホワイト
気まぐれにRAAに現れては女たちを地獄の一夜へ突き落とす無敗のPP
全身を白粉とドレスで雪のように白く装い、ただ唇だけが真紅に艷めいている
いくら勝ち星を重ねようとも自由市民となるでもなく、
ただ女たちを突き落とすことが目的であるかのような振る舞いから
市民権を得るに至るPPを間引きするために戦勝国に飼われている、との噂も囁かれる
実際のところはCCの名をとって「リリィ・ホワイト」と呼ばれる以外は一切が謎の女
そのCCは純白の花弁を無数に生じさせ、意のままに操る能力
白刃の花弁は多くの女たちを血霞に沈めてきた
13/07/27(土)03:12:06 No.9669587
シウニン
隔離政策によって北方から強制移住させられたPP
自然と共に生きる北方民族の例にもれず、小柄ながらも高い膂力を秘める少女
泥をすするような暮らしに耐え切れず、
再び故郷の土を踏むそのために望まぬ狂乱へと身を投じていく
我欲に満ちたRAAでは元来の温厚さは足枷にしかならないことを
その身の穢れを以て知っていくことになる
青い残像を残す超加速のCC「ストレイト・ブルー」を持つ
爆発的な加速に頼んだ一撃はRAA支給のなまくらでも十分な威力をもたらすが、
直線的で読まれやすい動きになりがちなため工夫が求められる
13/08/25(日)08:11:11 No.9748217
サキ・オーダガワ
RAAにて勝ち進めば、戦時中に出征した夫が帰ってきて再会できると信じている未亡人。
やや古風なしゃべり方をする。
金糸で飾られた喪服のような黒い洋服を着ており、色んな指や手首足首などあちこちにリングがついている。
CC名『ブラック・ウィドウ』
自分の影から自在に影を（三次元的にも）延ばすことが出来、その先端で刺すことで毒を注入する。
毒は覚醒作用、性的興奮、幻覚等を与え、注入量が増えれば身体を麻痺させ行動不能にすることが出来る。
影はそれなりに素早く動き、捕縛にも使用できるものの、基本的に速効性を欠く。
本人の性格もどちらかというと大人しく戦闘向きではないため、あまり勝率はよくない。
それでも夫が帰ってくるという思い込みだけが彼女の生きがいであり、
ひたすらそれにすがってRAAに参加し続けている。
13/10/05(土)00:39:24 No.9865186
『元帥』
戦勝国側の元帥で、民族隔離区となった敗戦国領土の占領司令官。
女を見せものにした兵士の慰撫政策を推し進めたのも彼女である。
彼女、というとおり最高司令官でありながら女性で、のみならず外見は10代半ばの小娘にしか見えない。
真っ白い髪に赤い瞳を持ち、黒い軍服を着ている姿は、敗戦国民から吸血鬼とアダ名されもする。
実年齢は40を越えており、その姿はかつて戦勝国軍側が行っていた人体強化実験の影響であるらしい。
その辺りからも国に身を捧げた軍人というイメージがあって本国の民衆人気は高く、
本人の将官としての能力の高さも相まって、現在の立場についている。
ただし、有能ではあるものの強引な行動が目立ち、個人としても高圧的で付き合いにくい。
軍の暗部に関わっていたことで軍・政府上層部にも影響を持つが、逆にそれが祟って本国政府との折り合いが悪化しつつある。
そのため、最近は常時イライラしており、ストレス発散のためかよくRAA観戦に来る。
13/10/05(土)00:39:24 No.9865186
カミーラ・クリムゾン
妹と自由な暮らしを求めてＲＡＡに出場したＰＰ。１５歳
腰まで伸ばした赤髪に赤い瞳、歳ながら豊満な身体つきをしており、深紅に染まった「勝負」用のミニスカドレスを着ている
幼少時は両親と妹の３人で暮らしていたが、父は戦死、残された母は娼婦として働くも５年前に死去
その後は自ら身体を売って妹を養ってきたが、このままではいけないと思い、ＲＡＡへの出場を決意した
彼女の赤は、生きる為に望まぬ形で純潔を散らし、自由の為に同じ民族の者を傷つけた象徴の色であり、自戒として自らをその色で彩ったという
ＣＣは、全てを切り裂く深紅の爪を両手から現出させる「クリムゾン・ペイン」
その斬撃は彼女が床で散らした「赤」を連想させ、客席から眺める男衆を熱狂させていく