パーフェクト設定

Last-modified: 2015-04-03 (金) 18:28:54

無題 Name としあき 13/01/20(日)00:10:19 No.9130861 del
■設定■
パーフェクト設定
このパーフェクトな設定が絵化されないわけがない
むしろこの設定をスルーする絵師あきにはセンスが無いに等しいといえるし
この設定を使わないSSあきのSSなど読む価値もない


無題 Name としあき 13/01/20(日)00:15:39 No.9130895 del
パーフェクト設定.png


無題 Name としあき 13/01/20(日)00:18:55 No.9130917 del
パーフェクト設定2.png
さすがに被ったか


無題 Name としあき 13/01/20(日)00:26:21 No.9130973 del
パーフェクト設定3.png
俺も被ったが
変化球組がどうせ時間差で被せてくるだろうから気にはしない


無題 Name パーフェクト設定スク 13/01/20(日)01:48:51 No.9131397 del
親父が死んだ。
心筋梗塞で意識を失い、すぐの事だった、らしい。 らしい、というのは僕がその時その場に居なかったからだ 。 親戚の叔母さんが教えてくれた父の死亡時刻は午後九時頃 、僕は遠く離れた県でバイトの真っ最中であった。
おそらく、接客なんかで作り笑いを浮かべてたんではないだろうか、と思う。日々のルーチンなんで、よく覚えてはいない。 午前二時過ぎにバイトが終わり、ロッカーでケータイを確認した。 大量の不在着信にただ事では無いことを悟ったけれども、 倦怠感から見て見ぬふりをした。 なんにせよ、明日にしてくれ、僕は疲れているんだ。父の死を知っていたとしても、もしかしたら、そう思ったのかもしれない。
僕には父と会話をした記憶がほとんど無い。
父は気難しい男で、大学の准教授であった。 普段はほとんど大学の研究室に居て、帰ってきても古本屋と見紛うばかりに本に溢れた自室で過ごしていた。
幼い頃、父の部屋に母が淹れた珈琲を運ぶのが僕の仕事で 、普段、接触なんてしない二人の唯一の時間だった。
「ありがとう」
ある日の父の言葉に、僕は吃驚した。声をかけられた事が嬉しくて、いつもは作業机の鉛筆立ての隣、本が積まれていないそのスペースに無言を共に置いて帰るのだが、その日だけは幾つか言葉を交わした。今ではもうどんな会話をしたかなんて覚えていないけれど。
ふと、視線をやると僕には読めない漢字や英語で書かれた 本の中に、無造作に置かれた絵本を見つけた。父は僕の視線に気がつくと、本を手に取り、読んでみるか、と言った 。その時、きっと、いらない、とか僕はそんな事を言ったのだろう。父の部屋から出た僕の手にあるのは、コーヒーカップだけだったから。 今思えば、その絵本を手にしていたのなら、僕と父を巡る関係も少しぐらい変化していたんじゃないか、と思う。
バイト明けの翌日、昼頃に電話を取り、叔母から深く沈んだ声で父の訃報を受け取り、その日の内に地元へと帰る事 になった。
空港を出たらすぐ、従兄弟の車に拾ってもらった。
「残念だったな」
はい、と一言だけ返して雑言な静寂に身を任せた。
四年ぶりに見る58号線沿いの紺碧はどの記憶よりも強く、 アスファルトの匂いが軋んでいた。
アクセルを踏むその深さで、移り変わっていく、景色は50km/h。
春はすぐそこまで来ていた。