オータムリーブス

Last-modified: 2019-01-22 (火) 20:00:15

穣子「オータムリーブスです宜しく御願いします」
静葉「御願いします」
穣子「今日も頑張って、夏なのに秋を着て来ました」
静葉「はい」
穣子「えー、余計暑苦しく見えるにも(かかわ)らず」
静葉「はあ」
穣子「()えて着て来る所を、()ずはそこを評価して頂きたい」
静葉「ネタの前に……」
穣子「ネタの前に」
静葉「それを評価してくれと」
穣子「その勇気は評価して下さい」
静葉「ああ、そうで御座いますか」
穣子「あのー、私最近(もっぱ)ら趣味がね」
静葉「はい」
穣子「料理ですね」
静葉「そう、毎日作ってくれる」
穣子「こういった趣味を活かして」
静葉「うん」
穣子「将来あのー、料理番組をやって見たいなと思ってます」
静葉「ああ、良いんじゃないですか」


《秋(みのり)子のオータムキッチン♪》
(穣子、超スピードで料理を始める)
静葉「さあ始まりました、今日もね、素敵な料理を紹介して頂きたいと思います、今日の料理は何でしょうか」
穣子「こちらですね」
静葉「早いでしょうが!」
(静葉、穣子の料理を画面外へ放る)
静葉「作るトコ見せなさいよ!」
穣子「作る所から……はいはい」
静葉「そこが料理番組ですよ」


静葉「さあ、今日の料理番組ですけども、先生」
穣子「はいはい」
静葉「今日の料理は何でしょうか」
穣子「今日は暑い季節にピッタリの、ピリ辛明太子を使ったね」
静葉「はい」
穣子「明太子ピラフを作りますよ」
静葉「まあ、美味しそうですね」
穣子「美味しいですよ」
静葉「では早速」
穣子「はいはい」
静葉「料理の材料を紹介して頂きましょうか」
穣子「こちらですね」
静葉「はい」
穣子「『スケトウダラの卵』」
静葉「うん」
穣子「『着色料』」
静葉「うん」
穣子「そして『保存料』と」
静葉「明太子から作るつもり!?そんな時間無いですよ、3日くらい掛かりますよ?」
穣子「半年くらい掛かるわよ?」
静葉「ドキュメントになりますよそんなの!有る奴使いましょうよ」
穣子「有る奴を使いましょうかね」
静葉「はい、御願いします」
穣子「ではこの『明太子』」
静葉「はい」
穣子「『卵』」
静葉「はい」
穣子「と『御飯』だけよこれ」
静葉「シンプルですね」
穣子「この『明太子』の素材の良さを引き出したいからさ」
静葉「成程、素材の良さを楽しみたい訳ですね」
穣子「そうそう」
静葉「では早速御願いしまーす!」
穣子「では行きましょうかね」
静葉「はい」
穣子「では、料理の前に」
静葉「お!」
穣子「『穣子のワンポイントアドバイス』!」
静葉「はい、毎回ここでね、ワンポイントアドバイスを、料理のポイントを頂いております」
穣子「はい」
静葉「さあ、今日のワンポイントアドバイスは何でしょうか」
穣子「えー、『保証人にはなるな!』」
静葉「何のアドバイスですかそれ!?人生のアドバイスですよ」
穣子「では早速ね」
静葉「はいはい」
穣子「作って行きたいと思いますけどね」
静葉「作りましょうかね」
穣子「やはりピラフと言えば、この中華鍋ですね」
静葉「そうですね」
穣子「でもこれ家庭には無いなーって時は」
静葉「はいはい」
穣子「寸胴でもいいから」
静葉「余計無いと思う!寸胴でピラフ作らないでしょう」
穣子「で、熱した鍋に、サラダ油を入れましょう」
静葉「サラダ油が少々入りました」
穣子「あのー、体脂肪が気になるって人もいるでしょう」
静葉「はいはい」
穣子「そういう人達には、石油でも良いから」
静葉「危ない危ない!火事になりますよそれ」
穣子「あと、ピラフを混ぜる時に使う(しゃ)文字」
静葉「杓文字」
穣子「これが無いって時は、素手で良いからね」
静葉「危ない危ない危ない!指先溶けるよ」
穣子「まずは『卵』を入れましょう」
静葉「はい、卵が入りました」
穣子「んで、直ぐ『御飯』を入れます」
静葉「はい、御飯直ぐ入りました」
穣子「そして『明太子』も入れます」
静葉「明太子入りました」
穣子「んで、味付け」
静葉「はい」
穣子「『塩』」
静葉「塩少々」
穣子「『化学調味料』」
静葉「化学調味料、はいはい」
穣子「そして、隠し味!」
静葉「隠し味でーす!」
穣子「アボカドを入れます」
静葉「隠れてない、隠れてない!」
穣子「焼肉のたれをね、4周半入れてね、焼肉のたれを」
静葉「素材の味ゼロになりますよ!」
穣子「あーもう5周半行っちゃった、あー止まんないわもう」
静葉「明太の味しないですよ、先生それ!」
穣子「さあ、ここで」
静葉「はい」
穣子「『穣子のワンポイントアドバイス(つー)』!」
静葉「はい、ワンポイントアドバイスツー!」
穣子「えー、『電話でお金はすべて詐欺!』」
静葉「先生、ワンポイントアドバイス……人生のワンポイントアドバイスですそれも」
穣子「さあ行きましょうかね、ピラフといえばこれね、決め手、この『返し』ですからね」
静葉「ああ、そうですね、パラパラになりますからね」
穣子「中々難しいと思うけどさ」
静葉「難しいですよこれは」
穣子「これは練習して下さいね」
静葉「上手ですね、先生流石(さすが)
穣子「まあまあまあ、貴方(あなた)もやって見なさいよ」
静葉「ああ、出来るかな」
穣子「出来ないと思うけど、練習よ練習よ」
(静葉、出来てしまう)
(穣子、不満気な眼を飛ばす)
(穣子、鍋を奪い取り、先程より高く返す)
静葉「気に入らない……下手な方が良かった?ちょっと高くなってますよ先生」
(穣子、真似してみろと言わんばかりに鍋を差し出す)
(静葉、出来てしまう)
(穣子、不満気な眼を飛ばす)
(穣子、鍋を奪い取る)
静葉「やっぱ気に入らなかった……いるでしょ~こういう人」
(穣子、さらに高く返す)
静葉「高いなーおい!高すぎるって!」
(穣子、ピラフと共に天を翔ける)
静葉「高ぁー!?」
穣子「ふんっ……アチチチチチ!」
静葉「なんでピラフを浴びるの!?浴びたら駄目でしょ先生」
穣子「はあー……」
静葉「パラパラって、そりゃなるよ」
穣子「(フェラ音)」
静葉「あっ、アボカド食べた!」
穣子「ここで『ワンポイントアドバイス(すりー)』!」
静葉「ワンポイントアドバイススリー……もうなんですか、もう」
穣子「料理番組って面()臭いわね?」
静葉「じゃあするなよ、いい加減にしなさい」
穣子「有難う御座いました」(ウィンク)