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超速スキル獲得法とは
- [分解] スキルをできるだけ小さな「サブスキル」に分解する
- [学習] 賢く練習できるように、また練習中に自己修正ができるように、個々のサブスキルについて十分な知識を得る
- [除去] 練習の邪魔になる、物理的、精神的、感情的障害を取り除く
- [練習] 特に重要なサブスキルを少なくとも20時間練習する
超速スキル獲得法10のルール
魅力的なプロジェクトを選ぶ
- あなたにとって最も魅力的なプロジェクトを習得することに集中すれば、通常よりもはるかに短い期間で習得できるだろう。
一時に一つのスキルにエネルギーを集中させる
- 習得するスキルは一つだけに絞ろう。できる限りの集中力とエネルギーをそれに注ぎ、ほかはすべて一時保留にする。
目標とするパフォーマンスレベルを明確にする
- 達成しようとしているもの、そこに到達すると何ができるようになるかを、一文で説明するのだ。目標とするレベルは具体的であるほどいい。
スキルをサブスキルに分解する
- スキルを十分小さく分解すれば、最も重要と思われるサブスキルを特定するのもずっと楽になる。まずカギとなるサブスキルに集中することで、少ない努力でたくさん上達できる。
重要なツールを手に入れる
- 効率よく練習するために準備すべきツール、要素、環境は何か。予算内で入手できる最高のツールは何かを練習を始める前に時間を取って確認しよう。
練習の障害を取り除く
- [練習するまでにひどく時間がかかる] たとえばツールが見当たらない、練習前に正しいツールを準備しておかなかった、必要なセットアップを怠っていた、など
- [リソースをたまにしか使えない] 道具を他人から借りている、レンタル先の営業時間が限られている、など
- [気が散るような環境] テレビ、電話やメールの着信音など
- [感情的な障害] 恐れ、疑問、恥ずかしさなど
練習時間を確保する
- 付加価値の低い活動(テレビやゲームなど)をなくすことで、1日あたり最低90分の練習時間を確保することをおススメする。
- そして練習を始めたら、20時間に達するまで何があっても続ける。行き詰まっても、やり続けるのだ。目標のレベルか20時間に達するまでやめてはいけない。
すぐフィードバックが返ってくる仕組みをつくる
- あなたがどれほどうまくできているかという情報が、なるべく速やかに返ってくるようにすることだ。すぐにフィードバックが返ってくると、自然とスキル獲得が加速する。(録画・録音も活用)
時計のそばで一気に練習する
- カウントダウンできるタイマーで20分測ってみよう。タイマーがスタートしたら、ベルが鳴るまでわき目もふらずに練習するのだ。このシンプルな方法で長時間連続して練習しやすくなる。
- 連続して練習した時間が長いほど、スキル習得は速くなる。1日に3~5回、練習時間を確保すれば、かなり短時間で大きな進歩を遂げることができるだろう。
量と速さを重視する
- 練習の初期段階では量とスピードが絶対的な質よりも重要なのだ。速く、そしてたくさん練習するほど、スキル獲得のスピードは高まる。
- 自分が目標とするパフォーマンスレベルを達成するのに必要十分なフォームで練習しているか、確認しよう。
- 少なくとも8~9割は正しいフォームで練習出来るようになったらスキル獲得を加速させるためにスピードを上げよう。
効果的学習のための10の基本ルール
- 練習に飛び込む前に少しリサーチすることで、貴重な時間とエネルギーと忍耐力の節約につながる場合もある。
- 学習は練習の効率を高め、最初に一番重要なサブスキルに多くの練習時間を割くことを可能にする。
スキルとそれに関連したトピックについて調べる
- 習得しようとしているスキルと関連がありそうな本、レッスンDVDなどの資料を少なくとも3点みつける。
- この初期段階のリサーチの目的は、最も重要なサブスキル、重要な構成要素、そしてできるだけ速く練習するのに必要なツールを知ることだ。
わからなくてもやってみる
- 初期リサーチ内容の少なくとも半分がちんぷんかんぷんでないなら、最大限の速度で学習していないことになる。自分のペースが速すぎるのではないか、ちょっと手加減したほうが良いのではないかと不安になるぐらいがちょうどいい。
- わけがわからないまま飛び込むのが嫌だ、という気持ちこそ、超速スキル獲得を阻む最大の感情的障壁だ。自分はバカなんじゃないかと思うのは気持ちのよいものではないが、練習すればわかるようになると自ら言い聞かせることで、混乱から理解へと最速で進むことができる。
心的モデルと心的フックを知る
- [心的モデル] 繰り返し登場する概念や技術に自然と気づくこと。
- [心的フック] すでに知っていることと同じようなことに気づくこと。
- 初期のリサーチで心的モデルや心的フックをたくさん見つけておけば、練習の間に利用しやすくなる。
望んでいることの「逆」を想像する
- 新しいスキルを理解する一つの方法は、完璧ならぬ最悪の事態を想像することだ。これは「反転」と呼ばれる問題解決のテクニックで、たいていのことについて本質的要素を理解するのに役立つ。
実際にやっている人の話を聞いて予想を立てる
- あなたが目標とするスキルをすでに身につけている人に話を聞くと、時間とエネルギーを投資する前に幻想や誤解を解消するのに役立つだろう。上達にともなってどのような変化が期待できるか、あらかじめ知っておくことで、練習中に興味を失わず、プロセスの初期段階で戦意喪失するのを防ぎやすくなる。
環境から気が散る要素を取り除く
- 練習を始める前に少し時間を取り、気の散りそうな要素をできるだけたくさん予想し、取り除いて(あるいは減らして)おくことで、そうした自体を防ぐことができる。
- 気が散る原因は主に二つある。電子的なものと生物学的なものだ。
- 電子的原因とはテレビ、電話、インターネットだ。練習中は電源をオフにするなどして環境から取り除こう。
- 生物学的な要因とは、家族、同僚、ペットだ。練習の間は集中したいことを事前に知らせ、邪魔をしないようにお願いしよう。
覚えるために間隔をあけて反復と強化をする
- 何か新しいことを学んでも、一定期間内に復習しなければ忘れてしまう。復習することでその概念の記憶が強化され、脳がそれを長期記憶に組み込む。間隔を置いて反復と強化をするのは、重要な概念や情報を定期的かつ体系的に学習するのに役立つ記憶法だ。
- 間隔をあけて反復する仕組みには、フラッシュカードを使った復習が適しており、自分でフラッシュカードを準備する必要がある。スキルを分解するときにフラッシュカードをつくってしまえば、一石二鳥だ。このテクニックが最も有効なのは、情報をすばやく思い出すのが大切なスキルだ。
- すばやく思い出すのがそれほど大切でないスキルでは、フラッシュカードはやめて練習や実践の時間を増やしたほうがいい。
チェックリストとルーティンを設ける
- [チェックリスト] たいていのスキルは何らかの決まった手順がある。セットアップ、準備、メンテナンス、片付けといった練習の度にしなければならないことを確認するために必要。
- [ルーティン] スキルの練習に毎回同じ方法で取り組めるようにする構造だ。バスケットボールのプレーヤーが、フリースローに入る前に毎回同じ手順を踏むようなものだ。
- チェックリストやルーティンをつくることで、効率よく練習できるようになる。練習をイメージしやすくなり、頭の中でリハーサルできるようになり、それは実際に身体を動かす練習にも役に立つ。
予想を立て、検証する
- スキル習得プロセスには、試行錯誤が欠かせない。価値ある学習ができているか、検証するには予測を立てるといい。価値ある学習ができているか、検証するには予測を立てるといい。すでに学んだことにもとづいて、試行錯誤した場合、どんな結果がでるか予測するのだ。こういう習慣をつけると、スキル習得が速くなる。これは四つの要素からなる科学的方法を応用したものだ。
- 観察 今、何を観察しているのか
- 既知の事実 トピックについてすでに知っていることは何か
- 仮説 パフォーマンスの向上には何が必要か
- 試行 次は何を試すのか
- 試行錯誤の結果を記録したり、仮説を立てるのにはノートなどのリファレンスツールを使おう。自分の予測を記録し、新しい発想を生み出すことで、有益な試行錯誤ができるはずだ。
自分の生物学的欲求を大切にする
- 最適な学習サイクルは約90分、意識を集中して取り組むこと。それより長くなると、頭も身体も自然と休息を求めるようになる。その機会に運動や休息、あるいは食事や間食、あるいは仮眠を取ったりしよう。
- このルールは、時計のそばで練習するルールと非常にうまくかみ合う。練習やリサーチを始める前に、タイマーを60~90分にセットしておき、忘れずに休息を取るようにしよう。練習時間をもっと細かい単位に区切ってもいい。20分練習して10分休息といった具合に。