openBVEとは

Last-modified: 2025-11-19 (水) 13:05:26

OpenBVEとは (What is openBVE?)

2000年にmackoy氏より開発された鉄道運転シミュレータ「Bve Trainsim」と互換性を持つソフトウェアです。
2009年にMichelle氏によって公開、今現在でも有志によって開発が進んでいます。
Bve Trainsimが「リアルな運転を再現する」というコンセプトで開発されていますが、
OpenBVEは、「運転以外のことも楽しめること」にコンセプトとして開発されています。
主に「アウタービュー(外から自分の列車を眺める)・AIによる自動運転・マルチプレイ」などの機能があります。
This software is compatible with Bve Trainsim, a train driving simulator developed by mackoy in 2000.
While Bve Trainsim was developed based on the concept of “reproducing realistic driving,” OpenBVE was developed based on the concept of “enjoying other things besides driving.
The main features of OpenBVE are “outer view (looking at your train from the outside), automatic driving by AI, and multiplayer.



OpenBVE 2025_01_14 15_25_08.png
仙台駅を発着するJR東日本E5系新幹線


主なソフトウェアの機能 (The software’s ability)

・手動による運転
・AIによる自動運転
・マルチプレイ機能
・ATS/ATC/AWS/TPWSなどの保安装置の動作
・プラグインによる追加や変更
・視点の変更(車外視点・路線視点・接近視点)
・3DCGによる立体的な運転室
・3DCGによる運転車両の車内装と車体外装
・3DCGによる風景・駅構内の再現
・アニメーション機能(ドア開閉・ホームドア・車内案内液晶装置・方向行先表示装置など)
・シミュレーション機能(脱線・衝突・横転)
・CSV/RWファイルの読込



BVE Trainsimとの互換性 (Compatible with BVE Trainsim)

Bve Trainsimと同様にOpenBVEでは各々で路線や車両の製作や開発が可能です。
BVE2,4とは互換性があり、BVE2,4の路線/車両の大半はOpenBVEでは使用可能です。
最新版 1.11.0.0以降ではBVE5/6の路線データとの互換性が実装されましたが、完全な実装とはなっておらず開発中となっています。OpenBVEは独自機能が多いため、OpenBVE用の機能が使われた路線、車両はBve Trainsimでは使用できません。その逆にBve Trainsim 5/6の「BveEX(AtsEX)」など一部プラグインが使われている路線はOpenBVEでは読み込みができません。BVE5/6の路線データは作者によっては、OpenBVEでの読込を外部に公開することは禁止や非推奨とされている場合もありますので各々の利用規約などで確認することを勧めます。
OpenBVEの一部のデータはHmmsim2(OpenBVEベース)にも対応しています。

互換性

路線/車両データOpenBVEで読込BVE5/6で読込
Bve Trainsim2
Bve Trainsim4
openBVE
Hmmsim2
Bve Trainsim5
Bve Trainsim6

△:BveEX(AtsEX)などが使われる場合は読込不可、線形がおかしくなる場合有・車両は不可
▲:一部データのみ互換性あり
※:コンバートしないと読込不可
☓:読込不可

対応OSとライセンスの違い (Differences between supported OS and Licenses)

OpenBVEは、オープンソースソフトウェアで、誰もが閲覧・機能の修正/追加、配布を行うことが可能です。
OpenBVEのソフトウェアライセンスはパブリックドメインです。詳しくはリンク先をご覧ください。
対しBVE Trainsimは、mackoy氏に著作権が帰属するフリーソフトウェアとなっていますのでご注意ください。
Bve Trainsimは「DirectX」を使用しているため、Windowsでしか使うことができません(Wine、Proton利用は除く)。OpenBVEは「OpenGL・OpenAL・SDL」が使用され、Windows・macOS・Linuxなど、OSの壁がなく利用ができます。各々の車両/路線データの利用規約は異なるので、「Readme」を必ず読むことや注意が必要です。


対応OS

ソフトウェア名WindowsmacOSLinuxAndroidiOS
BVE Trainsim5
BVE Trainsim6
OpenBVE??
Hmmsim2◯※

△:Wine(Windowsエミュレータ)経由であれば対応
※:Google Play Store版は配信終了


OpenBVEの歴史 (History)

OpenBVEが初公開されてから現在に至るまでの出来事をまとめています。ゲームの詳細な更新履歴はこちらをご覧ください。

日付出来事
2008年 4月10日イギリスを中心に「openBVE Project」が開始
開発環境は「Visual Studio 2005」
2008年 4月14日Ver.0.1α:CSVルートとオブジェクトのみのビューワーとして登場
2008年 4月24日Ver.0.2α:BVE2 用車両を一部利用できるようになる
2008年 5月8日Ver.0.3α:物理的な演算を実装。
ATCを利用した車両を除く、BVE2向け車両をほぼ完全にサポートした。
2008年 5月20日Ver.0.4α:オーディオを大まかにサポート開始。
先行列車の概念と乱数を実装。
先行列車は実際にオブジェクト表示されるようになった。自動運転機能も実装された。
2008年 6月4日Ver.0.5β:オーディオとBVE2の保安装置を完全にサポート開始
BVE2 とのおよその互換性はほぼ達成。
2008年 6月9日Ver.0.5.0.3:リリース
2008年 7月2日Ver.0.6β:BVE4 の昼夜による運転台パネルのサポート。
ATS.dllはまだサポートされず。レンダリング機能を強化
2008年 7月19日Ver.0.7β:ATS.dllが利用できるようになり、画像透過もサポート。
2008年 7月31日神乃木製作所によって、日本向けサイト「OpenBVE Japanese(仮)」を仮開設。
2008年 8月3日Ver.0.8β:圧縮されていないX形式のオブジェクトと時刻表をサポート開始。
2008年 8月5日Ver.0.8.0.1:リリース
2008年 8月19日Ver.0.8.3.12 :開発者向け版としてリリースされた
2008年 9月21日Ver.0.8.8.4:リリース
2008年 10月12日Ver.0.9.0.1:リリース
2009年 1月初旬OpenBVEの公式ホームページが移転する→(2代目)
2009年 3月19日Ver.0.9.7.0 RC:リリース (別名 Ver.1.0.0.0 RC2)
BVE Trainsimとの互換のUIを実装、カメラ視点の改善。多言語対応化。
2009年 3月24日Ver.1.0.0.0:Michelle氏によって正式に公開。
開発初期メンバーは、michelle氏・Anthony Bowden氏・odakyufan氏
2009年 4月12日Ver.1.0.3.0:リリース
再び、公式ホームページが移転する→(3代目)
openBVE のマニュアル・チュートリアル・仕様などが公開
2009年 7月8日Ver.1.0.7.3:リリース
2009年 6月28日Ver.1.1.0.0開発版:リリース
2009年 7月03日Ver.1.1.1.0開発版:リリース
2009年 7月26日Ver.1.2.0.0:リリース
2010年 7月11日Ver.1.2.7.0:リリース
2011年 1月31日韓国のNAVER Cafeにて「Rail Way Simulation CAfe」(後のMetroPhics)
コミュニティが設立
2011年 4月初旬?再び、公式ホームページが移転する→(4代目)
2011年 4月28日Ver.1.3.0.0開発版:リリース
2011年 5月11日名称が「Train Simulation Framework」と変更されるが後に撤回
2011年 12月2日Ver.1.2.14.0:リリース
2011年 12月9日「Rail Way Simulation CAfe」が「MetroPhics」に名称変更
2011年 未明「Mega Rail Brasil」設立を契機にブラジルでOpenBVEが流行
2012年 1月8日Ver.1.4.0.0:リリース
2012年 5月7日Ver.1.4.1.2: リリース
主要な開発者の一人である「Michelle」氏が公式サイト上で
開発中止が発表。最新版の公開後に公式サイト(4代目)が閉鎖
2012年 6月29日Ver.1.4.2.0: リリース
主要な開発者の一人「Odakyufan」氏が、自身のサイトでは引き続きソースコードや
ソフトウェアを公開。継続したアップデートが行われる→(5代目)
2012年 未明韓国の主要鉄道コミュニティ「HCB」が「MetroPhics」を編入
2013年 6月頃「HCB」が鉄道ゲームコミュニティから公共交通コミュニティへ変更となり
「MetroPhics」が鉄道ゲームコミュニティとして分離
2013年 8月10日Ver.1.4.3.0: 「Odakyufan」氏のサイトにて更新。
2015年 未明「Mega Rail Brasil」などの内部問題によってブラジル国内のOpenBVEの路線・車両製作が停滞
2016年 4月25日OpenBVE 公式ホームページ(6代目・現行)が開設
有志の手により開発プロジェクトが再開
2016年 6月21日Ver.1.5.0.1 RC3:リリース
2017年 7月頃「MetroPhics」で次々と問題が発生し、コミュニティ内で波紋を広げることになる
2017年 9月08日Ver.1.5.2.0:リリース
2018年 1月2日Ver.1.5.3.0: リリース
2018年 未明ブラジル国内のOpenBVE路線・車両製作の再開が相次ぎ、停滞が緩和される。
2019年 4月15日Ver.1.6.0.0: リリース
2018年 4月29日「MetroPhics」が「鉄道 Simulation Community - MetroPhics」へ名称変更
2018年 6月17日?mzc氏によってopenBVE(ja-JP) Wiki*(当Wiki)が開設
2019年 4月23日Ver.1.7.0.0: リリース
2020年 12月頃明風氏が「MetroPhics」の 五代目管理人へ就任
2020年 9月17日「openBVE」から「OpenBVE」へ名称を変更
2021年 4月23日Ver.1.8.0.0: リリース
2023年 3月15日Ver.1.9.0.0: リリース
2024年 7月25日Ver.1.10.0.0: リリース
不完全な形であるが、BVE5/6の路線が読み込めるようになる
2025年 1月16日Ver.1.11.1.0: リリース
2025年 6月18日Ver.1.11.2.0: リリース




コミュニティ (Community)

OpenBVE 2025_01_14 19_44_52.png
漢江を橋で渡るソウル交通公社2000系

BVE Trainsimでは国内の路線や車両の製作活動が活発です。OpenBVE世界中で路線や車両の製作活動が活発です。
特にアメリカブラジルイギリスハンガリー韓国香港中国シンガポールインドネシアでは様々な路線や車両データが公開されており、コミュニティの中では「合同製作やスクリーンショットの共有、マルチプレイ」などの交流が活発に行われています。代表的なコミュニティとしてこれらがあげられます。



ソフトウェアのダウンロード・詳細は

OpenBVE公式サイト: "Welcome to the openBVE Project homepage"をご覧ください。

OpenBVE_logo.png