QMP は QPlugins CUE Sheet Player プラグインを入れることにより、CUE シート(xxx.cue) を扱うことができるようになります。
目次
対応している音楽CDイメージについて
QMP の CUE Sheet Player は、CUE シートとオーディオ ファイルが別々に分かれた形式のイメージにのみ対応しています。Internal cuesheetやMatroska コンテナのように、CUE シートとオーディオ ファイルが一体化したイメージには対応しておりません。
制限事項
- タグエディタへの CUE シート読み込みや MusicID によるタグ情報の取得は可能ですが、取得した情報や編集した内容の保存には対応しておりません。CUE シートの編集にはメモ帳などの外部ツールを利用してしてください。
- メディアライブラリではプレイリストとして認識されますが、タグ情報は表示されません。
音楽CDイメージの作成
音楽CD の全トラックを一つのファイルとしてまるごとリッピングします。QMP はトラック毎に分割されたファイルしか作成できないため、リッピングには外部ツールを利用してしてください。
CUE シート + オーディオ ファイルの場合
Exact Audio Copy (EAC) というソフトウェアを利用するのが定番です。リッピングと同時に CUE シートを作成することができます。
インストーラーには Ask Toolbar がバンドルされているので、注意してください。
CUE シートの編集
CUE シートは単純なテキストファイルのため、メモ帳で開いて編集することができます。CUE シートを QMP のタグエディタで読み込み MusicID でタグを取得し、(保存はできないので)手動で編集ツールへコピー&ペーストしてください。大抵のタグはカスタムタブからみえるフィールド名の頭に REM を付けて指定すると認識されます。
使用できる主なタグフィールド一覧, CUE シートのサンプル
Internal cuesheet の場合 (作成・編集のみ可能、利用不可)
foobar2000, MusicBee などが Internal cuesheet 形式のリッピングに標準で対応しています。
QMP は Internal cuesheet を CUE として扱うことに対応していないため、一つのオーディオ ファイルとして認識・再生されます。
Internal cuesheet の編集・分離・削除
QMP のタグエディタにオーディオファイルを読み込み、カスタムタブから CUESHEET フィールドの値を直接編集します。CUESHEET フィールドが存在しない場合は手動で追加してください。
フィールド名 | CUESHEET |
値 | CUE シートの内容をそのまま入力 |
CUESHEET フィールドの値をテキストファイル (xxxxx.cue) として保存すれば、QMP でも認識可能な CUE シートを作ることができます。Internal cuesheet が不要になった場合はタグから CUESHEET フィールドを削除するだけで単純なオーディオファイルに戻せます。
使用できる主なタグフィールド一覧, CUE シートのサンプル
タグフィールド
QMP で互換性が△のフィールドは、QMP タグエディタのカスタムタブでのみ認識されます。
foobar2000 のプロパティよりメタデータの編集を行うと、互換性のないフィールドは削除されますのでご注意ください。
MusicBee で互換性が△のフィールドは、カスタムタグを手動で設定すれば認識されます。*1*2
フィールド | 説明 | 互換性 | |||
---|---|---|---|---|---|
QMP *3 | fb2k *4 | MB *5 | f4b24 *6 | ||
CATALOG | カタログ番号、JANコード | × | ○ | △*7 | × |
ISRC | 国際標準レコーディングコード | × | ○ | × | × |
PERFORMER | アーティスト | ○ | ○ | ○ | ○ |
SONGWRITER | ソングライター (作詞/作曲者) | × | ○ | × | × |
TITLE | タイトル | ○ | ○ | ○ | ○ |
REM DISCID | CDのディスクID | △ | ○ | △ | × |
REM COMMENT | コメント | ○ | ○ | ○ | ○ |
REM GENRE | ジャンル | ○ | ○ | ○ | ○ |
REM PUBLISHER | 発行元 | ○ | × | ○ | × |
REM DATE | 年 *8 | ○ | ○ | ○ | ○ |
REM COMPOSER | 作曲者 | ○ | × | ○ | ○ |
REM CONDUCTOR | 指揮者 | ○ | × | ○ | × |
REM LYRICIST | 作詞者 | ○ | × | ○ | × |
REM DISCNUMBER | ディスク番号/枚数*9 | ○ | × | △ | ○ |
REM REPLAYGAIN_ALBUM_GAIN | ReplayGain | ○ | ○ | ○ | ○ |
REM REPLAYGAIN_ALBUM_PEAK | ○ | ○ | △*10 | ○ | |
REM REPLAYGAIN_TRACK_GAIN | ○ | ○ | ○ | ○ | |
REM REPLAYGAIN_TRACK_PEAK | ○ | ○ | △*11 | ○ |
以下はマイナーと思われるフィールド。
フィールド | 説明 | 互換性 | 備考 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
QMP | fb2k | MB | f4b24 | |||
REM ORCHESTRA | バンド/オーケストラ | ○ | × | △ | × | QMP 独自。 |
REM YEAR | 年*12 | ○ | × | ○ | × | ほぼ QMP 独自。REM DATE の利用を推奨。 |
REM YEARREL | リリース年 | ○ | × | △ | × | |
REM TOTALDISCS | ディスク枚数 | △ | × | △ | × | Web 上でみかけた。 |
REM ARRANGER | 編曲者 | △ | × | △ | × | 欲しかったので勝手に定義した。 |
REM MIXARTIST | ミキサー | △ | × | △ | × | |
REM REMIXER | リミキサー | △ | × | △ | × |
アートワークについて
アートワークは QMP などのタグエディタを用いて、オーディオファイルに埋め込んでおくと表示することができます。ただし QMP の APE v2 Tags プラグインで埋め込まれるアートワークは他のソフトウェアとの互換性が低いため、APE, TAK などの場合は Mp3tag での埋め込みをおすすめします。
CUE シートのサンプル
日本語などの非ASCII文字を含む場合は Unicode*13で保存してください。半角スペースを含む場合はダブルクォーテーション""で囲んでください。
REM GENRE "ジャンル" REM DATE 2014/09/14 REM DISCID XXXXXXXX REM DISCNUMBER 1/2 REM COMMENT "コメント" CATALOG 0000000000000 PERFORMER "アルバム アーティスト" TITLE "アルバム タイトル" REM PUBLISHER "発行元" REM REPLAYGAIN_ALBUM_GAIN "-10.00 dB" REM REPLAYGAIN_ALBUM_PEAK 0.999999 FILE "ファイル名.拡張子" WAVE TRACK 01 AUDIO TITLE "トラック タイトル" PERFORMER "トラック アーティスト" REM LYRICIST "作詞者" REM COMPOSER "作曲者" REM ARRANGER "編曲者" REM REPLAYGAIN_TRACK_GAIN "-10.00 dB" REM REPLAYGAIN_TRACK_PEAK 0.999999 INDEX 01 00:00:00 TRACK 02 AUDIO TITLE "トラック タイトル" PERFORMER "トラック アーティスト" REM LYRICIST "作詞者" REM COMPOSER "作曲者" REM ARRANGER "編曲者" REM REPLAYGAIN_TRACK_GAIN "-10.00 dB" REM REPLAYGAIN_TRACK_PEAK 0.999999 INDEX 00 05:00:00 INDEX 01 05:05:05