第一部.定理18
神という「原因」はあらゆるものごとの内側に潜んでいる。逆に神は、外側から何か仕掛けたり企んだりするようなタイプの原因なんかじゃない。
理由
- あらゆるものごとが神の中にあって、あらゆるものごとは神を通じて考えられるはずだってことは第一部.定理15でも言ったよね。ということは(第一部.定理16が正しいとすると?その1を読んどくれ)、神は神の中にあるあらゆるものごとの原因だってことがすぐわかる。これが一つ目。
- それから、神以外に物質と呼ぶにふさわしいものなんか何もないし(第一部.定理14を読んどくれ)、神の外側に「何か」がいたりなんかしない。これが二つ目。
今の一つ目と二つ目を合わせて考えれば、神という原因は、あらゆるものに潜むタイプの原因ではあっても、いろんなものの外側に立ってそこから黒幕みたいにあーだこーだ指図したり、こっそり裏で手を回したりするようなタイプの原因なんかじゃないって結論が出せる。そんなことするわけないでしょーが。おしまい。