冒険者嫌いの王宮門衛 | 王宮の怪異を調べに? しかし… 陛下からは誰も通すなと…。 |
説得を続ける
冒険者嫌いの王宮門衛 | しかし、陛下の命令です。 逆らうわけには…。 |
ロストール歩兵 | で、出た! ば、化け物、が! |
そ、そんなバカな!? あれは単なる噂ではないのか! | |
ロストール歩兵 | う、嘘じゃない。 な、仲間が中で! |
時勢に詳しい王宮門衛 | わ、わかりました。 私たちは負傷者の搬出にあたります。 |
セルモノー | …何者か? すくなくとも余よりは、賢いものには違いないだろうが。 余は18年前、王になるため、愛のない結婚をした。 エリスを出世の道具として利用した。 そのことはずっとあれに対する負い目になって、余を苦しめた。 ティアナが、もしも、余の娘でなければ、余はあれと対等になれたかもしれん。 だが、あれは余に忠実であった。 余がどんなに情けない男であろうとも、あれはあくまで余に忠実であった。 あれは悪くない。しかし、それが余に苦痛をもたらしたのだ。 いや、余の苦痛そのものだった。 レムオンにあれの死刑執行書にサインするように言われたとき、余はやっと解放されると思った。 だが、もはや取り返しが付かぬという思いが、なおさら、余を苦しめるようになった。 |
その思いは、 我を呼び覚ますのに十分であった。 | |
セルモノーがサムスンに変化する。 | |
ティアナ、 お前さえ、余の娘でなかったら、 余は孤独な罪人とはならなかったろうに。 余とエリスは ふたりでお互いの罪を見ながら、醜く共存できたろうに…。 | |
サムスン | …余は縛られし者よ。 ソウ我ハ縛ラレシモノ… …破壊神ノ円卓騎士サムスン! |
サムスン撃破。 | |
ティアナ | お父様! |
サムスンからセルモノーの姿へと戻る。 | |
セルモノー | 最初に愛していなくても、次の日から愛そうとすればよかったのだ…。 時間を浪費した。 すまんな…エリス。 今すぐ、お前にわびにゆく。 勇者殿…。 闇が覆おうとしているこの世界に光を…。 そして、わが娘ティアナを… た、頼…みま…す。 |
セルモノー消滅。 | |
ティアナ | お父様…、 私は私の王女という役割を心底嫌っていました。 逃れられない運命のように思い、ただ、憎むことで、逃げることで日々を生きてきました。 それが愚かであったことに 私は、今、気づきました。 私が誰なのか、決めるのは私なのです。 私は私にしかできない道を歩んでみます。 主人公様。 見ていて…ください。 |
カルラの侵攻、リューガの変、そして、セルモノーの死。 国政の中心人物を次々と失ったロストールの混迷はここに極まった。 深刻な人材不足… 壊滅的な被害を受けた軍… 重く圧し掛かる財政負担…不気味な沈黙を続けるディンガル帝国… 残された貴族達に山積した問題を解決する力はなく、王女ティアナがロストールの王位を継承することに異を唱えるものもいなかった。 ティアナの王位継承は、ロストールの貴族制の終焉を暗に示していた。 |