ノーブル伯
ノーブル伯でない
ティアナ | あら? この音はもしや…。 |
主人公現れる | |
ティアナ | うふふ。やはり主人公様でしたのね。この間は追い返すようなまねをして申しわけありませんでした。 それで、人形は持ち主の女の子に返していただけたのですね? |
主人公うなずく | |
ティアナ | まぁ、そのことを伝えに来てくださったのですか? ありがとうございます。 |
主人公訴えるモーション | |
ティアナ | そうですか。 女の子は喜んでくれたのですね。 よかったです。 本当なら私が直接お会いしておわびしなければなりませんのに…。 あ! どなたか来られたみたいだわ。 主人公様申しわけありませんが、またクローゼットの中へ。 王家に縁もゆかりもないものが王女の部屋へ忍び込んだと知れたら無事ではすみませんよ。うふふ。 あ、でも今度は私が呼ぶまで待っていてくださいね。 もう少しお話ししたいですから。 |
主人公クローゼットに隠れる レムオンが入室する | |
ティアナ | これは公爵様。 よくぞ、お越しくださいました。 |
レムオン | ティアナ様もご機嫌うるわしく。 |
ティアナ | さぁ、遠慮なさらずに奥へお入りくださいませ。 |
レムオン | ずいぶん丁重なもてなしようではないか? |
ティアナ | お母様ですら一目置くレムオン様のおいでですもの。 当然のおもてなしですわ。 |
レムオン | 笑える冗談だ。 しかし、どういうものかな? 俺のような者を部屋に入れるとは。 フィアンセが聞いたら怒るのではないか? |
ティアナ | 婚約者といってもお母様が勝手に決めたこと。 幼なじみのレムオン様との関係をとやかく言われる筋合いはありません。 だいたい、酒とバクチにおぼれて宮廷に近寄ろうともしない方を、ティアナは婚約者とは認めません。 それに私は、ファーロス家を発展させるための道具ではありません。 |
レムオン | やれやれ、エリスも哀れだな。 ファーロス家の発展のために知略の限りを尽くしたところが、娘のわがままのせいでその綿密な計画も水の泡か。 |
ティアナ | ひどいわ、レムオン様! わがまま、でなんて。 これでも、国のことは、いろいろと考えているつもりです。 |
レムオン | これは失礼、ティアナ王女。 さすがは、ファーロスの… |
ティアナ | ええ、ファーロスの雌狐の娘です! |
レムオン | 俺はいつかエリスの専政を打ち破る。 そして広場の千年樹に記されたとおり貴族共和の政治を復活させる。 |
ティアナ | 悲しいですわ。 ティアナはそのとき…お母様と一緒にファーロスの一族として、粛清されてしまうのですね…。 |
レムオン | 心配するな。幼なじみのよしみで特別に大きな墓を建ててやる。 |
ティアナ | もう、レムオン様! |
レムオン | 冗談だ。王家と排除するべき敵の区別はついている。 ティアナをどうこうするつもりはない。 |
ティアナ | ふふ、大事な幼なじみですものね。 |
レムオン | そうだな。 大事な幼なじみ…だからな。 おっと、そういえば侍従長殿から伝言があったのを忘れていた。 いつまでたっても王女が来られないから呼んでくるようにと言われていたのだ。 |
ティアナ | あ! うっかりしてましたわ。 うふふ。もうカンカンに怒っているでしょうね。 |
レムオン | ああ。それはもう。 はやく行かれた方がよいだろうな。 …長居した。 今日はこれで失礼する。 |
ティアナ | レムオン様。 どうぞ、またいらしてください。 |
レムオン退室 | |
ティアナ | 主人公様、もう出てきてもよろしいですよ。 |
主人公クローゼットからでる | |
ティアナ | 申しわけありません。 お聞きのように私はこれから侍従長に会いにいかねばなりません。 せっかく待っていただいたのに…。 また、いらしてくださるって約束していただけますか? |
約束する
ティアナ | ありがとうございます。 必ず、いらしてくださいね。 お待ちしてますから。 |
ティアナに話しかける
ティアナ | また、いらしてくださいね。 主人公様とはゆっくりお話ししたいですから。 |
そんなこと約束できない
ティアナ | …そうですよね。 もう、わがままは言いません。 気をつけてお帰りください。 |
ティアナに話しかける
ティアナ | あの…私、お待ちしていますから。 もし気が向くことがあれば、またお越しください。 |
部屋をでる
ティアナ | それでは、主人公様。 ごきげんよう。 |
主人公様!
ようこそ、いらっしゃいました。
外の様子はどうですか?
変わりありませんか?
貴族は、この国のことをもっと知るべきです。
ですが、あまり知ろうとしません。
実は、私もこの城を出たことがありません。
そして、これからも…。
あ、もうお帰りなのですか?
残念です。
また、いらしてくださいね。
あ、主人公様、どうぞ、こちらへ。
…以前にくらべて、ずっとたくましくなられましたね。
ティアナの目は確かですわ。
以前は、冒険者というより見習い剣士という感じでした。
ふふふ…、ごめんなさい。
本気になさらないで。
主人公様といると、とても自由な気持ちになってしまうのです。
それで、つい冗談を。
主人公様って不思議な方ですね。
あ、もうお帰りなのですか?
残念です。
また、いらしてくださいね。
主人公様!
ようこそ、いらっしゃいました。
何かお飲物をおもちしましょうか?
主人公首を振る
相変わらず、お忙しいのですね。
でも、安心しました。
とてもお元気そうで。
あまり、お引き留めしてはいけませんね。
では、お気をつけて。
…主人公様!
いらしてくださるなら、どうして先に、来るとおっしゃってくださらないのです?
そうしたら、お茶の支度をしてきれいなドレスに着替えてお待ちすることができたのに…。
あ、すみません。
どうぞ、お入りになってください。
ごめんなさい。
お部屋が酒臭くありませんか?
先ほど、あの人が来たのです。
ヒゲも剃らずに、だらしない服装で…どういうつもりかしら。
もちろん、すぐお帰りいただきました!
婚約者だからって、居座られたら困りますもの。
主人公話す。
え? もう、お帰りになるのですか?
ティアナのお相手は退屈ですか?
主人公首を振る。
主人公様に嫌われるなんて考えただけで、胸が苦しくなります。
だから、ティアナはわがままは申しません。
…どうか、お気をつけて。