ティアナ/8

Last-modified: 2015-01-26 (月) 11:47:06

ティアナ 主人公様…、ティアナを外へ連れ出していただけませんか?
直接お会いして、おわびをしたいのです。
先日のお人形のことです。
タルテュバ様がお人形を取り上げてしまった女の子に…。
それに民の暮らしを見ておくことも大切でしょう?
それが、王女であり第一王位継承権を持つ者の務めだと思うのです。

	主人公訴えるモーション
	…やっぱり、お見通しなのですね。

…そうです。
本音は、一時でいいからここを逃げ出したかったのです。
でも、その子におわびをしたいのも、人々の暮らしを見たいのも本当です!
お願いです、主人公様。
どうかティアナを街へ連れ出してください。

それはいけません

わかりました(男Ver)

 
ティアナ 本当ですか!
もちろん危険は覚悟のうえです。
夜の街
ハンナ あー!
主人公お兄ちゃんだ。
この人、お兄ちゃんのカノジョ?

	主人公首を振る

ティアナ ふふっ。そうよ。
ハンナ ふーん。
おにあいのカノジョじゃない。
あのね、主人公お兄ちゃんはすっごいんだよ。
あたしのお人形タルテュバに取られちゃったんだけどお兄ちゃんが取りかえしてくれたの。
ティアナ ええ、知ってるわ。
古いけど、とってもかわいらしいお人形よね?
ハンナ なんで知ってるの?
ティアナ 実はね、タルテュバ様は…

	主人公さえぎる

ハンナ そっか、お兄ちゃんが話したんだね。
お姉ちゃんもタルテュバにいじわるされたら主人公に助けてもらいなよ。
ティアナ えっ、ええ…
ハンナ じゃあね。
…お兄ちゃん、うまくやるんだよ。
ティアナ くすっ元気でいい子だわ。
でもどうしてなのです?
私、あの子に謝りたかったのに。
本当のことを話すべきだと…。

	主人公首を振る。

スラムの青年 大変だ!
チダフが、貴族の馬にはねられた!
スラムのおばさん …ひどい傷だ。
チダフ、しっかりおしよ。
ティアナ ひどい…。
誰なの?
誰がこんなことを。
常連客 貴族だよ、決まってんだろ!
スラムの子供の命なんて、奴らには何の価値もないのさ。
ティアナ お医者様はどうしたの?
早くお医者様を!
スラムのおばさん あんた、傷を見ておかしくなっちまったのかい?
医者を呼ぶ金がどこにあるっていうんだい?
誰か、ゼネテスさんを呼んできな!
ティアナ ゼネ…テス…?

	ゼネテス現れる

常連客 ゼネテスさん!
ゼネテス うい。どうしたんだい?
よ、主人公、こんなところでデートか。
ティアナ あなた!
ここで何をしているのです?
ゼネテス 何って、見てのとおりさ。
飲んだり、食ったり…あんたの前では言えないこともな。
常連客 どんな具合だい?
ゼネテス こりゃ、荒療治が必要だな。
そんな難しいこっちゃないがこの子が痛みに耐えられるかどうか…。
チダフ イヤだ! 痛いよ!
かあさ…ん、助けて…。
ゼネテス どこ行ったんだ、こいつの母ちゃんは?
常連客 それが、リベルダムへ買い出しに出かけたって話で…。
ティアナ 答えなさい、ゼネテス!
ここで何をしているの!?
いいえ、その前にお医者様だわ!
今すぐ城に戻って…
ゼネテス バカ! 金切り声を出すな。
…この子の手を握ってやってくれ。
あんたの優しい声で励ましてやるんだ。
この子のために…頼む。

	ティアナうなずく

ゼネテス いいか、チダフ。
ちょっと痛むが、少しの辛抱だ。
男だったらガマンしろ。

	城の前

ゼネテス それにしても大したもんだぜ。
よくあの痛みに耐えたもんだ。
きれいなお姉さんが励ましてくれたおかげかな。
あいつ、ガキのくせに面食いなんだ。
ティアナ …自己満足です。
あなたは英雄を気取っているだけです。
ゼネテス あそこにはあそこのやり方ってもんがある。
貴族の医者を呼んで一流の治療をしてやったところで彼らのプライドを傷つけるだけだ。
ティアナ いいえ、そんなことを言っているのではありません。
スラムのあの方たちの暮らし。
子供の命をなんとも思わない貴族。
その構造を変えない限り、同じことが繰り返されるのです。
ゼネテス …なるほど。
さすが叔母貴の血を引いてる。
冷静な分析だ。
さっきまで取り乱していた人間とは思えないね。
ティアナ 確かに、あのときは…。
ゼネテス 仕方ないさ。
王宮とは別世界だからな。
ルールも価値観もすべて違う。
貴族に哀れみを受ける道理はないし、あんたが夢見てたように自由で気楽な暮らしでもない。
まあ、それがわかったら二度とスラムをうろついたりしないこった。
これ以上うろちょろするとボロが出るぜ。
とにかく、今日は助かったぜ。
んじゃな。

	ゼネテス去る。

主人公話しかける。
ティアナ え、ええ…。帰りましょう。

	ティアナの部屋

ティアナ 今日は…よい勉強になりました。

	主人公礼をして去る。