フェルム | あっ、主人公さん。 どうしたんですか、こんな夜に…。 えっ? 伝説のフライパンの話ですか? えーと、あの、その…。 どうしよう…。 何とかして主人公さんにあきらめてもらわないと…。 お、思い出しました! おばあちゃんに聞いた話だと… 使い方を誤って国を滅ぼしちゃった魔道器はすんごく厳重に封印されたんだとか。 そこまで厳重に封印されたものを探すのは難しいような気が…。 ざんねんですけど、ここはきっぱりとあきらめて他の魔道器を…。 …えっ? その封印を解く方法ですか? えーと、そ、そうですね。 確かあったことはあったと思うんですけど…その…。 そ、そうです。呪文です! 何か特別な呪文を唱えないと封印は破れないって言ってました。すごく古くて特別な呪文ですから、知っている人だって今はいるかどうか…。 そんな面倒な魔道器のことはもう忘れちゃって、何か他の物を探してみては…。 そ、そうですか…。 やっぱり、ここまで来たら見つけたいですよね。 でも、そんな古い呪文なんて、そうそう、わかるはずが…。 呪文に詳しい方をご存じなんですか? 古代遺跡を調べている考古学者のエストさん…。 (終わった…。ううう…。 そんな専門家に尋ねたら私のウソなんて見抜かれちゃう…。) (そうなったら、もう主人公さんのおそばにいられない…。) すみません。旅の疲れが出たみたいで、少しめまいが…。 先に休ませてください。 |