名前
天界にとっての頭痛の種といわれている鬼界の4人を指す。黒水沈舟、青灯夜遊、白衣禍世、血雨探花。
4人のうち青灯夜遊のみ等級が凶で、他の3人の等級は絶。青灯夜遊が四大害に入るのは、いつも面倒な問題を起こしているから、もしくは4人組のほうが覚えやすいから数合わせで、などといわれている。
- 黒水沈舟
- 黒水、船を沈める。別名、玄鬼(黒鬼)。賀玄を指す。
黒水沈舟.mp3 - 青灯夜遊
- 青灯、夜に歩く。別名、青鬼。戚容を指す。
青灯夜遊.mp3 - 白衣禍世
- 白衣の厄災。白無相を指す。
白衣禍世.mp3 - 血雨探花
- 血の雨、花を見つける。花城を指す。
血雨探花.mp3
参考資料
四大害の4人の設定については、古典との共通点がいくつか挙げられている。
四凶
四凶とは中国神話の妖怪で、饕餮(とうてつ)、窮奇(きゅうき)、梼杌(とうこつ)、混沌(こんとん)を指す。出所はいくつかあるが、春秋左氏伝*2のものが一般的とされる。
- 饕餮
- 饕餮の「饕」は財産をむさぼる、「餮」は食物をむさぼるという意味があり、どちらの字もむさぼり食うという意味から、暴食の妖怪といわれている。
賀玄の設定に類似。
- 窮奇
- 人間の言葉を理解する、知性を持った妖怪。口論があると飛んでいき、正しいほうを食い殺す。悪人には自分が殺した動物を贈る。
鬼を助けて神を罰した花城の設定に対応。
- 梼杌
- 人間の頭を持っているのに言葉を理解せず、自らの行いを顧みることも改めることも一切ない。争いを好み、好き勝手に暴れ回り、いったん戦いを始めると死ぬまで戦い続ける。愚かで傲慢、凶悪なイメージ。
戚容の設定に類似。
- 混沌
- 外見は犬のようで熊に似ているが爪は無く、目はあるが見えず、耳もあるが聞こえず、胴体はあるが内臓はなく、前進するときも足を開かない。理解不能な存在。
仮面をつけ、何を考えているのかわからない白無相に似ている。
黙示録の四騎士
「ヨハネの黙示録」は新約聖書の最後の書。四騎士とは黙示録に記された四人の騎士を指す。
騎士が乗る馬の色も四大害の代表色に対応している。
- 第一の騎士
- 白い馬に乗り、手に弓を持ち、頭に冠を被っている。 勝利、支配の役目を担っているとされる。人間に破滅をもたらす疫病を象徴。
白無相の設定に類似。
- 第二の騎士
- 赤い馬に乗り、手に大きな剣を握っている。地上の人間に戦争を起こさせる役目を担っているとされる。戦場の流血、戦争、破壊を象徴。
花城の設定に似ている。
- 第三の騎士
- 黒い馬に乗り、手には食料を制限するための天秤を持っている。地上に飢饉をもたらす役目を担っているとされる。飢饉、迫害、貧者への不正を象徴。
賀玄の設定に類似。
- 第四の騎士
- 四人の中で唯一「死」という名を持っている。蒼白の馬に乗り、側に黄泉(ハデス)を連れている。地上の人間を死に至らしめる役目を担っているとされる。死と腐敗の象徴。蒼白はギリシャ語のchloros(クロロス=緑)がpale(ペール=蒼白、青白い)と訳されたもの。
戚容の設定に似ている。