百無禁忌

Last-modified: 2022-07-15 (金) 21:22:51

名前

名称
漢字百無禁忌
読みひゃくむきんき
ピンインbǎi wú jìn jì
発音*1file百無禁忌.mp3
英語nothing to be superstitious about*2
簡体字百无禁忌
繁体字百無禁忌
 

中国語で魔除けに使われる言葉で、禁忌は何もない、好きなようにしてよい、というような意味。
出所は越諺の「百無禁忌、諸邪回避」。「諸邪回避」のほうをとって、悪いことは起きない、という意味でも使われる。
天官賜福、百無禁忌」は、神の祝福があるので禁忌は何もない、神に守られているので何があっても大丈夫、というような意味。
原作では霊文が任務に出掛ける謝憐に向かって「天官賜福*3(天の祝福があらんことを)」と言い、謝憐が「百無禁忌(恐れるものなし)」と返す場面がある。また、謝憐が行動を起こす前におまじないとして「天官賜福、百無禁忌」と唱える場面もある。
天官賜福も百無禁忌も、どちらも別の4文字の言葉と組み合わせて色々な場面で使用されるが、「天官賜福、百無禁忌」は作者オリジナルの組み合わせである。

 

参考資料

越諺

越諺(えつげん)」は范寅による清代末期の紹興地方の方言・俗諺・歌謡を集めた方言詩。越諺の越は「呉越の戦い」の越で、紹興は越の都。
全三巻で、中巻の「名物」の章、「風俗」に二種類の「百無禁忌」が書かれている。

  • 姜太公神位在此、百無禁忌、諸邪廻避。
  • 東方甲乙土,南方丙丁土,中央戊己土,西方庚辛土,北方壬癸土,土神土地来收土,土公土婆来收土。有土收土,無土收五方悪気。天無忌,地無忌,陰陽無忌,百無禁忌。

原作の百無禁忌の由来は前者。

 

百無禁忌、諸邪廻避。

越諺での全文は「姜太公神位在此、百無禁忌、諸邪廻避」。
文字通りの意味は、姜太公*4がここにいる、禁忌は何もない、邪は退散せよ。
神に守られているので悪いことは起きない、好きなようにやってよい、というような意味。

エピソード

姜太公が封神の儀式を終えたとき神々は非常に満足していたが、ほうき星だけは姜太公の妻である自分が神になれないことが不満でくどくどと文句を言っていた。
ある日、ほうき星がまた文句を言った。姜太公は非常に不愉快になり、深く考えずに「おまえはまるで窮神のようだ」と言った。
これを聞いたほうき星は姜太公が自分を神にしたと勘違いし、すぐに家を飛び出して至る所で自慢げに言い歩いた。
しかし、ほうき星が訪ねた先はどんな金持ちでも貧乏になってしまうため、人々はほうき星を毛嫌いした。
ある正直者がこれを姜太公に告げたところ、姜太公は大変驚いて、神々を招集し、ほうき星の暴威を鎮めるために「姜太公在此,百无禁忌」と書いた。
それ以来、人々は貧乏神を避けるために「姜太公在此,百无禁忌」と書いて扉や部屋に貼るようになった。この慣習は今でも残っている。

 

*1 音声は音読さんを利用
*2 アニメの英語字幕では「百無禁忌」を”May all taboos shattered!”と訳している。
*3 アニメ日本語吹替版PVでは「天の祝福を」
*4 呂尚、一般には太公望として知られている