道徳経

Last-modified: 2021-05-14 (金) 18:33:15

名前

名称
漢字道徳経
読みどうとくきょう
ピンインdào dé jīng
発音*1file道徳経.mp3
英語Tao Te Ching
簡体字道德经
繁体字道德經
 

春秋時代の思想家、老子が書いたと伝えられる書で道家の代表的書物。

謝憐皇極観で修業の一環として道徳経を100回写すように仙楽国国師に言われた。この経験により道徳経は謝憐の脳に完全に焼き付き、逆からでも言えるほどすらすらと暗唱できるようになった。
また、謝憐通霊パスワードは「道徳経を千回唱えるだけです(背誦一千遍道德經就是了)」だが、初めてこれを聞いた人は本当に千回唱えるのかと驚く。

温柔郷と対峙したときには平常心を保つために「五色令人目盲五音令人耳聾.....馳騁畋獵令人心發狂難得之貨令人行妨......静勝躁寒勝熱清靜爲天下正......善者吾善之不善者吾亦善之......」と唱えたが、これは道徳経の一部。本来、謝憐は道徳経を完璧に暗唱できるが、この時は自分が間違っていることにすら気づかなかった。

 

参考資料

「道徳経」は全部で81章からなり、37章までが上篇(道経)、38章以降が下篇(徳経)。「老子道徳経」または単に「老子」ともいう。
温柔郷のシーンでは道徳経の12章、45章、49章の一部を謝憐が唱えている。

 

12章

五色令人目盲;五音令人耳聾;五味令人口爽;馳騁畋獵,令人心發狂;難得之貨,令人行妨。
是以圣人為腹不為目,故去彼取此。

(意訳)きらびやかな色彩は人の目をくらませ、美しい音楽は人の耳を鈍くし、おいしい料理は人の味覚を麻痺させ、馬を走らせて狩りをすることは人の心を狂わせ、珍しい財宝は人の行いを悪くする。
それゆえ、聖人の政治は人々をお腹いっぱいにすることを重視して、見た目を楽しませることは考えない。欲望を捨てて質素な生活を選び取る。

45章

大成若缺,其用不弊。
大盈若冲,其用不穷。
大直若屈,大巧若拙,大辩若讷。
躁胜寒,静胜热,清静为天下正。

(意訳)
大成は欠けているように見えるが、その働きは衰えない。充実は空しいように見えるが、その働きは窮まらない。直線は曲がっているように見え、技巧は稚拙なように見え、雄弁は口下手のように見える。
動けば寒さを防げるが、静かにしていれば暑さに勝つ。清く静かであることが世の中の模範となる。
 

49章

圣人无常心,以百姓之心为心。
善者,吾善之;不善者,吾亦善之──德善。
信者,吾信之;不信者,吾亦信之──德信。
圣人在天下,歙歙焉为天下浑其心。
百姓皆注其耳目,圣人皆孩之。

(意訳)
聖人はいつでも無心で、人々の心を自分の心としている。
善人は善人だが、善人ではない者も善人とする。そうすれば自分の心の徳は善となる。
誠実な者は誠実であるとし、誠実ではない者も誠実であるとする。そうすれば自分の心の徳は誠実なものとなる。
聖人は心おだやかにこだわりを持たず、世の人々のために自分の心を無心とする。
人々は皆あれこれと考えるが、聖人は人々を全て赤子のようにしてしまう。

 

*1 音声は音読さんを利用