匣ノ断片

Last-modified: 2016-03-27 (日) 18:03:36

This "world" is but a "box" to "our world".

 

15/05/06(水)22:20:04 No.11761495 del
■はたななスク■
「夢の無い話」
「うーん、こうか・・・いや、交差してすれば・・・こうなるか・・・足捌きが難しい」
蓑原「少年、何の踊りだ?」
邃「お、踊りじゃなくて、た、た、鍛錬だ」
蓑原「てっきり大陸辺りの京劇かと思ったぞ」
邃「京劇?」
蓑原「武術の動きと舞踊を混ぜた舞台劇を向こうじゃ京劇と呼ぶんだ」
邃「京劇・・・み、見てみたいな」
蓑原「だったらこんなとこ早く出て大陸行きに志願するんだな。口聞きはしてやる」
邃「みみ、蓑さんはどうして、お、お、俺に此処を、で、出てけって言うんだ?」
蓑原「ガキはガキらしくしてろ」
邃「俺は、「旅順の武蔵」み、みたいにな、なりたいんだ」
蓑原「英雄になりたいってか?子供が夢の無い事を言わないでくれよ・・・」

15/05/13(水)19:50:13 No.11783353 del
「うぉっホん、うぉっほン。済まないが、君。その箱というものは何なのかね。
一種新式の花やしきのようなものなのかね?
浅草というには、少々物騒というよりは気味が悪いのだがね、君」
「そんな事より、この賞金ですよ!これなら虎ノ門の目抜き通りにビルが立ちます!」
「そんなに金を貰ってどうするというのかね…… 
あまり感心できないよ、ホラ、成金は見苦しくッてね」
「何言ってンですか!床の間で腐ってるよりはマシですよ」

 

……夏目先生のセリフ回しでも真似るかねぇ。
ああいうおくゆかさはむずかしひ。

15/05/15(金)20:46:07 No.11789840
密偵の仕事は騙す事だけじゃないよ。
ま、僕はもう引退した身だから言うけどね?むしろ、死なない事が密偵の条件なのだ」
「……自分に話してもいいのですか?これでも陸の人間だったのですが」
「構ぃやしないって。構わない。嘘くさいなら、でっかくバラ撒くのがいいの。
余りに疑わしいなら、それこそ誰も真実と思わなくなる。
あ、煙草いいかい、宮本武蔵?」
「ハァ、橘川の娯楽小説。まぁ、紙巻きぐらいは」
「重畳、重畳。本当のこというと、僕ァ喧嘩弱っちいからね。
妖怪退治のお侍と御同行できる方が安心できる」
「私の利益が見えませんが?」
「そこはホラ、僕はスパイだからね。見えない処で利益を上げるのサ」

15/05/15(金)22:30:32 No.11790145
■はたななのはこ■
黒羽根手記
冒険家立冬十四朗により発見された陸軍第一次探検隊の一人、黒羽根忠祐少佐のものとされる手記。
匣内部の怪異や罠について精緻なスケッチとともに詳細な分析が記されている。
少佐の実娘幸子に手渡されるが、幸子は日誌部分を除いて一般に写しを公開し
匣の探索者たちに大いに役立つ情報源となった。

 

手記の後半はひらがなの意味不明な羅列や解読不能の記号で埋め尽くされており
少佐は探索中に発狂したのではないかと噂されている。

15/05/16(土)21:31:59 No.11793115
>>はる「ウンコぐらいします、女性がウンコしないなんて差別発言ですよそれ。男性と同じようにウンコぐらいします!」
>ならず者A「へっへっへ、じゃあおじさん達にウンコするとこ見せてくれないかなお嬢ちゃん」
>ならず者B「流行りの“ふぇみにすと”とやらは口だけなのかなぁ〜?」
ターンッターンッ
真藤「あうとおうだあが暴発してしまった…やっぱり手作りは不安が多いな、うん」

15/06/06(土)20:58:55 No.11863346
取り合えず「はたななのはこ」、ウチの二人のその後

 

1)衣川渡瀬 /箱より生還後、陸軍の自称良識派、
後に皇道派と呼ばれる一派に箱に関する情報を齎す。
一方で当人は何か怪物にせきたてられるようにより過激な方向へ走る。
民族団体、楯己会を始め、非合法ゲリラ分子を作っては策動させる等、
合法非合法、思想を問わず「戦える」組織を作り上げる活動に心血を注ぐ事となった。

 

2)恩田祥一郎
陸軍からの招聘により、満州国にて大学教員に舞い戻る。
それまでに彼が書き残した覚書は恩田メモと呼ばれ、
衣川等、箱の挑戦者達の証言を直に書き残したものとなるが、
それが日の目を見るのは次なる異変を待たねばならなかった。

15/06/06(土)21:53:24 No.11863631
■はたななのはこ大正篇・自キャラのその後■
1:ノラ公
への片思いは破れるも、野良犬の本能でどうにか生還
犬のくせに馬の合った探索者の家を訪ね歩いては餌をねだりつつ
悠々自適の野良人(犬?)生を過ごす
その最期はどんなものだったか知る者はいないが
おそらくそのしたたかさで満足して永眠したと皆は語る

15/06/06(土)21:57:56 No.11863648
遅ればせながらアリーちゃんの絵化ありがとうございます!
白黒写真風に小さな手には不釣り合いな拳銃が素敵です
大正無口ロリメイド(愛人)とか盛り過ぎた感が否めない…でも可愛いは正義!可愛いは正義なんだ!
ここからは有泉法子の結末

 

匣での諜報活動終了後、無事に脱出する
最深部まで到達する事は無かった
陸軍が秘密裏に行っていた兵器稼働実験を目撃
その残骸は海軍少佐・永瀬の元へと持ち帰られる
永瀬の妻の同意の元で養子縁組をし、永瀬の妾養子となる
その後、女児を出産。陽子と名付ける

15/06/06(土)21:59:24 No.11863662
■はたななのはこ大正篇・自キャラのその後■
2:左野祐作
運よく腕の立つ同行者に恵まれて匣から生還
その腕前に惚れ込んだ探索者達が彼の働く店の常連になったばかりか
口コミでさらに評判が広がり店は大繁盛する
この功績で店主から支店を任されそうになるが
それで天狗になってはいけないと固辞した分、退職金に色をつけてもらい
故郷の地方都市へ帰って小さな洋食店を開いた
やがて器量は中の中ながら働き者の妻を娶り、一人娘にも恵まれて家族で店を切り盛りする
弟子入りを求める若者も後を絶たなかったが
苦笑しながら「都会で揉まれてきなさい」とやんわり断り、生涯弟子は持たなかった
昭和の世に起こった新たなる異変を噂で聞きつつ、左野は一料理人として生涯を全うする
左野の言葉で都会へ修業に出た若者の一人が婿入りして継いだ「洋食さの」は平成の世となった今でも老舗として人々の舌を喜ばせている

15/06/07(日)13:51:13 No.11868349
余談。
恩田先生の専門は政治経済学、及び古典政治学。
欧米の輸入学問と堕していた帝国大学中央から離れて
軍部の伝手を得たお陰で、実地での検証を行いながら
実践学としての政治・経済を満州で社会実験したという妄想。

 

割合経済がうまく回ったお陰で本土からの持ち出しが少なく、
史実ほどには追い込まれずに済んでいる……その代わりに
満州国が香港や上海みたいなカオス国家になって満州軍が\(^o^)/してる。
具体的には匪賊馬賊赤匪共産党員マフィアから
企業家浪人学者妾に労働者活動家その他諸々何でもありな地帯に。
という妄想。

 

人工国家で中身がないから満州って妄想の幅が広がるよね。

15/06/07(日)14:47:59 No.11868397
■はたななのはこ、大正編。余談その2
衣川機関

 

ある箱の帰還者が作り上げた、箱と戦う為の組織を総称してこのように呼ぶ。
それぞれ独立して活動しており、その規模も様々。
「箱の脅威に対抗する」という教義を共有している事のみを条件とする為、
その内実は共産主義者、社会主義者の如く一種の新興宗教にも近い。
が、違い正統の経典を持たず、仏教のように相応しいとした方法論を各々採用している為、
取り締まりは困難を極めているのが実情。

 

噂によれば、陸軍の相当数に忍び込んでおりその活動は鵺の如くという。
一向宗と習合した本願寺衣川派が最有力とされているが、
実際には方便である為、現在、何処の組織が極北であるかは
実際の参加者さえも定かにする事は出来ない。
衣川渡瀬は既に故人の為組織の全貌は今もって闇の中である。

15/06/14(日)01:10:01 No.11887381
■はたななのはこ、幽木邃の結末■
左目の視力を失うも、同行者の助けも有り、匣から無事に生還した。
最深部まで到達することはなかった。消失現象に巻き込まれた人を助けられなかった事を、今でも悔いている。
匣から帰還した後に蓑原敬二郎を名乗り、四年間帝国陸軍に従事する。
その後、憧れであった大衆演劇の世界に身を投じ、大衆演劇「遊芸座」に所属する。
華麗な剣捌きで人気を博し、三代目 幽木邃を名乗る事を許されたが、私生活では相変わらずの吃音癖とあがり症で「舞台に上がらねば大根役者」 と言われた。
この頃、マキノ制作の剣戟映画に出演した事が切っ掛けで、後に松竹が制作する『旅順の武蔵』に主演する事が決まり、シリーズ化されてヒット映画となる。
その五作目、『旅順の武蔵・波濤の活殺剣』の制作途中、再び「あれ」は現れた。

15/06/29(月)19:39:20 No.11937672 del
──こんな噂話があった。アマチュア・ラジオのあるナンバー
不思議な事に、それは大正のある時期から
常に同じ内容のモールス信号を発し続けていたという
曰く「帝都は今日も晴れ模様」。雨の日も風の日も。
それは、衣川機関のさる秘密のメッセージなのだという。
暗号ともとれぬ。そもそも全く以て意味が取れぬ事から、
一種の符丁がなくばそもそも理解叶わぬもとだとされる。

 

果たして。そのモールスは止んだ。
東京に壁があらわれた日に。

15/06/30(火)18:36:33 No.11939850
出しそびれてたけど自キャラの結末
宮前美慧子:自分を追ってきた伊賀崎久里子らに表向きは怒り呆れつつも勇気づけられ
怪物や無法者をものともせず突き進んで生還した
火の車の家計と、学園創立以来前代未聞の破天荒な振る舞いの処分については
美慧子の父と親交があった執事から話を聞いた旧主筋の徳川公爵家から
援助と取り成しを図ってもらう僥倖を得る
卒業後は教員を志し、異例の若さで聖ユリエス学園の学園長に就任
激務の中でも暇を作り、自ら薙刀術を生徒達に指導する日々の中、新たな異変に遭遇する・・・

15/06/30(火)18:43:20 No.11939851
山田一朗:幸子と一時同行して淡い想いを抱くも
自分には不釣り合いなぐらいに素晴らしい女性だと断念
それでもある怪物との戦闘中に幸子を庇って負傷、混乱の中で互いを見失ってしまうも
宮前美慧子らの一団に助けられて生還した
故郷に戻って養生した後、再び半猟半農の生活に戻っていたが
帝都の新たな異変を聞き、かつての想い人の無事を確かめるべく上京しようとしたが
老母及び妻子に泣きつかれて断念する。彼にはもう守るべき存在が増えすぎた
脚の古傷と心を痛めつつ、帝都の方角に向かってかつて出会った人々の無事を願う一朗であった

15/07/01(水)22:20:11 No.11943178
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東京外郭の空になんとなく飛ばした何かに設定がついていたので「竜」ラフ描き
頭部デザイン未定だけど首の謎発光器と羽の穴は確定
羽の穴がくわっと開いて中空から雷光放つとかそんな妄想
ずっと飛んでるので足は無い

 

>一子ちゃんも顛末が不明だよね
皇女様の顛末に合わせようという勝手な目論見があったりなかったり
なんにしろ生き延びて『おりんぴっく』なる祭り目当てに東京外郭内にはいる予定

15/07/04(土)11:22:04 No.11952854 del
■はたななのはこ『昭和・東京外殻篇』■
今村城塞

 

かつての高級将校の為のデザイナーズマンション群は
しかし、ある一人の少将の発案によって、シャンハイ染みた要塞と化していた……!
今村というある将官の発案によって、自給自足可能な要塞となっている。
為に、今村要塞である。自給不可能なものは塩とタバコぐらいで、
広大な領域内では、芋から家畜、酒等嗜好品までなんでもござれ、
かつハリネズミの如き重武装を持っている。
勿論、彼以外の高級将官には(主に野良仕事を嫌がった為)難色を示すものも居たが、

 

時間経過と共に壁内部の状態が明らかになると共に、
今村将軍の持久戦方針が支持されるようになっていった。
現在は東京近辺に残っている海軍艦艇接収の為に調査、活動中。

15/07/04(土)12:07:36 No.11952878
新藤隊よもやま話

 

主計官は料理もできるが、解ってる兵士は自炊する。
何を入れるか知れたものではないからだ。
解ってて食べる奴は一律でネジが無いと看做される。
解って無くて食べてるのは今のところ部隊長だけである。
彼?の変調の原因は多分食物のせい。

15/07/04(土)13:31:45 No.11952899
■はたななのはこ『昭和・東京外殻篇』■
満州国のえらい人

 

日々、「貴様、神州を助けんとは何事かぁぁぁあああ」
「満州共和国の自主独立こそ五族協和の理想だろうがぁぁ」
「そんな事より国民党をもっと認めるアル!」
などと、執務室で殴り合い宇宙をしている愉快三人組。
もっと偉い人の頭痛と腹痛の種。本土が偉いことになってると聞いて、
故・恩田博士の伝手と衣川機関がドイツから持ってきた呂式兵器を利用し、
物資補給を即断即決する辺りは傑物なのだが、
その結果として満州軍の偉い人も含んだ四つ巴の殴り合い執務室ロワイアルが発生
無論誰も止めない。止められっこない。止めても止めない言うこと聞かない。
そしてもっと偉い人の胃腸の行方は知れない。

15/07/04(土)13:45:04 No.11952901
■はたななのはこ『昭和・東京外殻篇』■
竜ノ巣

 

かつて、浅草と呼ばれた街にあった旧・浅草十二階。
再建後に浅草二十階となったものの、現在では空舞う怪物の巣と化している。
為に、ついたあだ名が竜の巣。周辺は完全に餌箱と化しており、
瓦礫とされこうべが山と化している。
その性質上、軍を展開することが非常に困難であり、
完全に人間が近寄る事もできない状態となっている。

15/07/04(土)16:46:59 No.11952990
■はたななのはこ『昭和・東京外殻篇』■
代用調理法

 

何かと物資が滞りがちな「壁」の中において、比較的
食える化け物をなんとか食う方法として現場で編み出された陸軍調理法のアレンジ
凝視するとえも言われぬ不気味さがあるが、遠目にはまともに見える
そういう努力の跡が垣間見える調理法である。
一番人気がカレーというのはやはりというべきか。

15/07/04(土)23:38:04 No.11954516
「軍曹……折り入って悩み事の相談があるんだが」
「はい?何でしょうか、少尉どの」
「股から血が出た。私は何か悪い病気にでもかかったのだろうか……」
「……は?」
「いや、だから股が裂けて血が」
「…………」
「尾籠な話だが。一物が縮んでいる気もする……
声が高くなったし、益々体が細くなってる気も」
「…………はぁ。左様で」
「どうした、助からないならそう言ってくれ。そちらの方が」
「いえ、その。どう申し上げたものか……多分、死にはしないでしょう」
「そうか!それは良かった!今、私が倒れたら大変な事になるからな!」
「(この事は適当に誤魔化しておこう。しかし、女性と手を繋いだことすら無いやもな)」

15/07/17(金)19:28:09 No.11998780
乙ふと未絵化自キャラの末路
■はたななのはこ■
田中 剛三

http://wikiwiki.jp/27box/?%C5%C4%C3%E6%B9%E4%BB%B0
稼いだ金を元手に何度も匣に挑戦した
匣消失の直前、最終的にかなりの深部まで到達していたことを当時同行していた生存者が証言している
そこで発見した『緑色に光る透明な木板』を掲げ叫ぶような笑い声を上げていたのが伝えられる最後である
——昭和の時代、皮膚の内を緑色に光らせ理解不能な声を垂れ流すヒトガタが東京外郭の内側において確認された

15/07/28(火)00:54:43 No.12034621

はたななのはこスク『子』
閲覧注意。
http://stinger.s57.xrea.com/cgi-bin/up/src2/up1801.txt

15/08/01(土)15:39:03 No.12048056
■はたななのはこ『昭和・東京外殻篇』■
游月楼(ゆうげつろう)

 

都心近くの色街の中心に聳えていた高級娼館。鹿鳴館を模したようなゴシック様式の重厚な造りで
東京外殻の隆起で色街の建造物がことごとく潰滅する中、ほぼ唯一倒壊を免れた。
かつては政府要人や大企業幹部、各国大使までもを主要客としていた日本有数の高級娼館であった。

 

現在は游月楼にもたれ掛かるように倒壊した周囲の建物の残骸により
外見からは無残な瓦礫の山にしか見えないが、建物の半分以上と地下部分はほぼ無傷で残っている。
また、崩壊した色街の瓦礫が迷路状をなして游月楼の周囲を囲んでおり
外殻隆起を生き伸びた娼婦たちを匣の怪異や危険な人間たちから守る隠れ家となっている。

 

リーダーである高級娼婦の幻蝶を中心に30人程度の娼婦や孤児たちが共同生活を営んでいるが
食料や衛生面で多くの問題を抱えている。
傷ついた者や飢えた者は誰でも受け入れるが、年齢問わず男子は禁制である。

15/08/01(土)21:09:18 No.12048384
■はたななのはこ、蓑原経重郎の結末■
匣の最深部付近で匣の中枢とも言える「何か」と遭遇し接触するも、消失現象が発生し負傷した
幽木邃を救出し脱出した
匣から脱出後に病院で精密検査を受けると複数の部分が人体とは違う物質で構成されている事が
判明し人の姿形と心を持ったまま別の存在へと生まれ変わる
共して戸籍に加え「蓑原敬二郎」と名乗らせて帝国陸軍へと
送り出した
その後、肉体は変異を続けて10代前半から後半ぐらいの少年の肉体に固定され昭和に入ると に脱出した幽木邃を自分の義弟と
戸籍を改竄し敬二郎の弟として学生となり活動している

15/08/08(土)20:43:06 No.12068753
はたななのはこ 掌編 『白』『歴史の輪郭
http://stinger.s57.xrea.com/cgi-bin/up/src2/up1805.txt

15/08/08(土)23:02:26 No.12069356
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Magica Voxelというソフトが面白い
モデルを改造して匣のアヴローラ作ってみたら感じに


1439866590658.jpg
まだ試作段階中ですがこんなFAゲーム作ってます
今は移動できるだけですが2キャラ操作可能です
wasdキー ijklキーでそれぞれの入力です
またunity web playerですので環境によっては動かないかも
外部リンク

15/08/19(水)19:36:16 No.12101505
「ワタシ、コウグンのヘイタイサンアルヨロシ」
「ヴォルシェビキ倒すスキー」
「おい、軍服着てるけど憲兵に通報しなくていいのか?」
「……あれでもれっきとした日系人だ。中華系とロシア系な
この前なんてはるばるポーランドから逃げてきたやつ見たぞ。
日本語勉強中なんだと」
「どういう事だ田中」
「今じゃどんな田舎でも国土整備計画でウハウハ、兵隊のなり手がいないんだよ……
それともお前、ア○中とか、ヒロ●ンやりすぎたキ●●イでも日系日本人ならいいのか?」
「畜生なんて時代だ。あいつ等指導する俺の身にもなれよ!」
「でもこの前、男装した金髪娘が入隊希望してきたんだろ。
そういう役得もだな……」
「●●毛が黒くない娘は対象外だ!日本男児舐めんな!」
「……君たち。歩哨の最中だというに元気だねぇ」
「げっ」

15/08/26(水)20:42:07 No.12122487
>幸子さんや皇女様はこれ以上設定あきからの音信がなければ
皇女って多分うちの子のことかな・・
皇女設定この子しかいなかった

 

おぼろげに考えていたのは
匣の中で知り合った天狗(空閑一子)の助けを借り脱出
天狗一族のつてで中国へ渡り密輸船でそのままアメリカへ
さらにそこから船でヨーロッパに帰還
というのを考えてました
天狗の子がどうなったかは設定あきが明かしてないのでなんともいえませんが・・
一言言えるのは天狗のつてがなかったら確実に追っ手に殺されていて
匣での出会いが運命を大きく変えてしまったという設定です

15/08/26(水)22:31:41 No.12123057
1440595901823.jpg
帰りの船の上とでも思いねい
>天狗の子がどうなったかは設定あきが明かしてないのでなんともいえませんが・・
んではそのまま国までくっついてったことにいたしませう
友人として公私共にサポートしようとして結局ペット的な癒し扱いとかで
昭和には公務の付き添いか単独かはわからないけど東京に行って壁の中に入っています
人外状態なので見た目は実年齢の半分の二十才くらい
精神年齢はその半分強くらい
この場合パワーアップは特に無し(もし匣で皇女様犠牲になってた場合心を入れ替えて修行するルートが無いでもなかった)

 

15/09/04(金)19:51:04 No.12151985
1441363864521.png
>もし匣で皇女様犠牲になってた場合心を入れ替えて修行するルートが無いでもなかった
そのルートは捨てるには惜しすぎるので描いてみたよ
誰これ

 

皇女の設定あきですが空閑っちの設定あきは7月くらいから
皇女のその後がどうなるかレスくださってたんですね
さぼってて申し訳ありませんでした
>>天狗の子がどうなったかは設定あきが明かしてないのでなんともいえませんが・・
>んではそのまま国までくっついてったことにいたしませう
天狗の子フットワーク軽いな

 

15/09/04(金)21:36:33 No.12152184
1441370193477.jpg

 

>そのルートは捨てるには惜しすぎるので描いてみたよ
>誰これ
誰コレ竜と正面から戦えそう(現行ルートではぺちんと瞬殺
かっちょいいのサンクスです
>さぼってて申し訳ありませんでした
自分もあんまり来れてなかったしええですのんよ
>天狗の子フットワーク軽いな
アホで空飛べるのであっという間にどっかいきます
多分昭和編までの間も年三回くらい行方不明になってる

 

画像はもいっこ勝手に考えてた皇女様の方が山に逃げて天狗化ルートif

15/09/07(月)21:51:56 No.12162506
>ラシェル・アン・フレモント
遅ればせながら絵化ありがとうございま…お婆ちゃん格好ええええ! 御年八十九歳、腰の具合が気になるお年頃です。小さい身体で金髪を振り乱し敵を切り裂く様はまさに金色夜叉。いや、金色夜叉ってそういう話では無いけれども。字面のイメージで、外殻内に取り残された人々にそう呼ばれてそうです。
ここからホープレスよもやま話。
ラシェルは二十歳の頃、地元に住む有力政治家と結婚しました。ですが、「成長しない」彼女を好奇の目で見られるのを恐れて、ラシェルは老いていく夫の妻として、娘として、孫として生きてきました。戸籍上、彼女は二回、夫に殺されているのです。 私を一番バケモノ扱いしているのはお前じゃないのか。ラシェルは夫を訝しみながらも、身寄りも無く、共に生きていました。 ラシェルが八十歳になる頃、夫は病に倒れて亡くなります。ラシェルは心の何処かで安堵している自分に気がつきました。これからは一人で生きよう。誰にも奇異に見られる事の無いように一人で。夫の遺した遺品、その日記を見るまではそう思っていました。

 

15/09/07(月)21:54:37 No.12162524
古い錆びついた鍵の掛けられた日記。
ラシェルは、今までの人生を断つかのように、鍵を壊しました。日記にはこう書かれていました。
「君に老いを与えることの出来なかった、僕を許して欲しい。君と同じ時間を歩むことの出来ない、僕を許して欲しい」
日記に綴られる後悔の言葉、言葉、言葉。なんのことはない、ラシェルは夫に愛されていたのです。その瞬間、記憶からすり抜けていた、彼の言葉が、愛情が、色を持ち始めました。リフレインするのはアイ・ラブ・ユー。六十年もの間、愛情は積み重ねられていました。胸に杭が打たれたように咽び泣き、崩れたラシェルは、夫の死の瞬間に、彼から背けた視線を思い出して悔いました。日記の最後には、こう綴られています。
「私がいずれそうなるように、愛する者が傍らに立つ、安らかな死を、どうか、愛するラシェルに」

 

15/09/07(月)21:55:36 No.12162527
信じねばならない人を信じられなかった、自分は、苦しめられているという苦しみを、何十年も与えていた事に気がついたのです。夫の墓の傍らで三日三晩泣いたラシェルは、四日目の朝に思い立ちます。
私は罰されるべきだ。
自らの意思で、自ら命を絶ち、許されようなんて甘い事は言えない。私は理不尽に死ぬべきなんだ、と。それは、夫の望むものではない、と知っていても自分を許せませんでした。そして、彼女は理不尽な死を得るために、自らの意思でコントロールすることの出来ない暴力である「戦場」に身を置きます。
ちなみにどうでもいい話ですが、ハワードとは話が合う様で、休日は共にショッピングしたりしてたりします。

15/10/03(土)20:32:47 No.12250289

 

 気味の悪い男だ、と思った。光を感じさせない黒い瞳。気味の悪さを感じているのは、アジア人への差別意識から来るものではない。「人間ではないもの」が同じテーブルで、席を共にしている。けだものの檻に足を踏み入れたような感覚だ。男はもう老齢と言っても差し支えない年齢ではあるが、一分以内にこの檻に中いる自分以外の生き物を肉塊にするだろう。特殊な肉体を持つハワードがようやっと、というところだろうか。
 男は首を傾げている。黒い瞳で。
「どうした、続けたまえ」
 合衆国政府からの提案は、米日による匣の共同管理。つまりそれは、二十七の匣預言の開示要求である。合衆国政府が知りたがっているのは「どの程度、世界を作り変えてしまったのか」ということだ。合衆国もハワイ沖アトランティス・ボックスにて、六人の預言者を確認した。だが、その吐き出された情報量は少なく、日本が所有しているだろう膨大な量の預言を元にした、歴史の輪郭からはほど遠い。そして、日本が歴史を変えた影響であるのか、賜った預言も的中しているとは言い難く合衆国政府としては「匣の有用性は確認出来ない」のだ。

 

15/10/03(土)20:33:46 No.12250292

 

 では、合衆国政府は匣の存在をどのように捉えているのか。
「匣は、一国が管理するには極めて危険だ」
 これは誇張でもなんでもない。今後、もし、複数の匣が同時多発的に出現した場合に恐ろしいものは—消失現象だ。時間を経て消えてしまうのか、それとも何か別の条件があるのか。解明されていない事は多い。単に、消えるだけであればそれで構わないとも思うかもしれない。だが、あれには実害がある。
「ハワイ沖の海底調査資料は読ませて頂きました、消失現象、我が国の匣でも同様の現象が確認されています」
 長い黒髪の男が、一握の呼吸を置いて言った。
「やはり『奪われて』いますね」
 ハワイ沖海底調査で判明したのは、海底の空洞の存在だった。この空洞とオアフ島との体積を合計するとアトランティス・ボックスとほぼ同じ体積となる、則ち、匣は消失する際に自らと同じ体積分「奪っていく」と考えられたのだ。合衆国政府はこの調査結果を受け、匣は時限爆弾の様な災害であると認識した。

 

15/10/03(土)20:35:38 No.12250295

 

「小絹島の二十七の匣、アトランティス・ボックス、トルコに出現した亜種の匣、フィラデルフィア・キューブ…」
 現在、確認されている匣の眷属だ。期間は違えど、すべて同じく、消失している。このうち、トルコの匣とフィラデルフィア・キューブは発生から消失までの期間が一部重なっており、これに於いて、匣の同時多発出現の可能性は捨てられないという結論に至った。いや、可能性が捨てられない、などという曖昧な話ではなくなる。その、確実な証拠を、合衆国は入手していた。
「ハワイ沖海底調査で、合衆国は『世界の終わり』を見つけた」
 獣と長髪の男の眉がぴくり、と動く。
「あなた達が特定しきれていない、歴史の輪郭を得てもなお、掴めていない、それを、我々は知っている」
「…それを交渉の材料にするというのか」
 長髪の男が言う。獣は押し黙ったままだ。ぴり、とした痛みが頬を掻いた。そもそもの話だ、そもそも、匣はどこから来たのか、匣に奪われたものはどこへ行くのか。突然現れて、突然消える。匣が、その認識とは真逆の現象であるなら。

 

15/10/03(土)20:39:37 No.12250306

 

「これから、『世界の終わり』の一端を見せましょう」
 ハワードがアタッシュケースから、取り出したのは小瓶だった。その中は純水で満たされている、と男は言った。「sample.B0X」と書かれた赤茶けたラベルを親指の腹でなぞる。もう一つ、アタッシュケースから茶封筒を、その中に入った写真を取り出して机に並べた。
「これは、瓶の中に入った、あるものを顕微鏡で拡大した写真です」
 モノクロ写真。木々の隙間を思わせるノイズの、真ん中に、小さな黒いものが見受けられた。黒く、四角い。
「なんだこれは?」
「米国領土某所の空気中から採取された、0.4マイクロ立方メートル…極小サイズの匣です」
「極小の匣だと…?」
「そうです。匣は元より、常に傍にあり、何処へも消えていない」

 

15/10/03(土)20:40:47 No.12250310

 

 合衆国の見解はこうだ、匣は元来空気中に常に存在しており、何らかのきっかけで集合し巨大化する。そして、その空気中に存在する極小の匣にも消失現象が確認されている。この匣を使ったいくつかの実験により、消失現象の引き金となる条件も解明され始めていた。そして、見えた『世界の終わり』とは—
「この極小サイズの匣が空気中に含有される量が、ここ数か月で十数倍に増えているという報告がされている」
「…」
 瓶を手に取り揺らした。
「これ、この匣ひとつそのものは大した脅威ではない。触れて、消失減少が起きたところで、ぴりっと痛む程度であろう。ひとつだけなら、な」
 だが、このまま空気中に匣が増えていけば、まるで溶かされるように、人々は消え、この地球上に蔓延した生命という存在は無くなる。
「それを我々は『世界の終わり』であると結論付けた」

 

15/10/03(土)20:44:43 No.12250324

 

 ハワードは喫茶店のコーヒーに口を付ける。安物の豆ではあるが、味は悪くない。煎りの技術が良いのだろう。アジアのコーヒーは不味いと聞いていたが、良い意味で期待を裏切られた。鼻腔いっぱいに薫りをためながら、向かいに座る自分の上司に声をかけた。
「日本は…いえ、彼らは話に乗るでしょうか?」
 上司は汗ばんだ額についた前髪を指で遊ばせる。湿った指先でテーブルをなぞると、きゅ、と音を発てた。
「まあ、乗るだろう。歴史の輪郭がアドバンテージである時代は、歴史を変えた時点でその効力を失う。日本が盗み見た未来が大きな奔流で、一つでしかないなら尚更だ。そして、我々合衆国も預言を手にし、幸か不幸か全て外れた。預言が大きな一まとまりである事を、偶然にも彼らに理解させた。これは大きい。今までは何者をも断てた剣が、急にまるでなまくらになったのさ。内心、焦っているだろう。それに、日本は歴史の輪郭を知っているからこそ、我々合衆国には逆らえない。日本は、本来の歴史で合衆国に負けた国だからな」

 

15/10/03(土)20:46:49 No.12250329

 

「それはどういう」
 粘り気を感じる視線で、ハワードを上目に見る。
「日本には怪物がいる、合衆国は国そのものが怪物だということさ」
 男は、ポケットから取り出した小瓶の蓋を開けて、飲み干した。「sample.B0X」と書かれたラベルを力任せに剥がす。
「なあハワード、日本の水道水は美味いな!」
 抜歯を繰り返し無くなった歯の隙間から、水を吐き垂らしながら男は笑った。前歯だけが残るその笑顔は、死骸を貪り喰らう鼠のように見えて、ハワードは苦味を感じる唾を飲んだ。

 

 はたななのはこ『アメリカ・群青の奈落』篇へ、続く。

 

1922年イギリスにて 16/03/10(木)23:46:21 No.12770183

 

「生物学的結界?」
 蓑原は漸くその言葉に眉を動かした。結界、普くには霊的な、超常の意味を持つ言葉だ。冠に生物学的とは及ばない類いの語彙であったから、蓑原は思わず男の言葉に返してしまっていた。
「まあ、厳密には生物では無いかもしれないがね。枝の男が根城とするペントハウス周辺には、生命を持った感染性の液体が噴霧されていると、『私たち』は考えているんだよ」
 エドワウと名乗るその男は、喋る度にぴちゃぴちゃ、と水音を鳴らしている。前歯を幾本か残して、歯が無いのだ。
「たんぱく質と核酸だけで作られ、生物のたんぱく質を使い自らを複製する事の出来る、細菌よりもより小さなものだと仮定している。小さいが故に、顕微鏡では見えない」
 エドワウはその「生命を持った感染性の液体」こそが「呪い」としか言い様の無い、彼らの症状を引き起こしているのだと言った。ならば何故、同じ様に踏み込んだ自分はそれの影響を受けなかったのか。当然の如く打たれる疑問符を瞳の細動から読み取ったのかエドワウは、ぴちゃぴちゃ、と音をたてる。

 

16/03/10(木)23:47:12 No.12770186

 

「君はもう人間じゃないからだろう」
「言葉の意味が分かりかねます」
「匣、とか言ったかな。二回も生き延びたそうだね」
 草臥れたスーツの内から、黒い塊を取り出して、机に置いた。黒い水面が揺れる。それは、蓑原が「能力」で作り出した「刃」だった。枝の男と交戦した際に折れた物だ。
「例えばの話だ。匣の力で、君は細胞単位で造り変えられた、そのため本来、生物の細胞を使い増殖するはずのCVFがその機能を発揮することが出来ない状況下にあるのではないかと『私たち』は考えている」
 エドワウの短い人差し指が、「刃」を弾く。この能力の本質も、生命を持った感染性の液体と同じだ、と言わんばかりに。
「『私たち』はね、ただ知りたいだけなのさ。何もこれに君のサインを書いて、スミソニアンに飾ろうという話では無いんだよ。君の様に若く強く賢くいられるなら、その方法が知りたいんだ」

 

16/03/10(木)23:48:19 No.12770189

 

 その語気は強制を孕む黒い熱を帯びていた。つまるところ、研究材料として欲しいと言っているのだ、蓑原のこの身体を。夜に砂利の上を歩くような速さで、息をした。驚くしかなかったからだ。この狭い寄宿舎の、この一室に、八人から十人いる事に気がついた。その気配を今この瞬間まで感じる事が出来なかったのだ。
 いや、この瞬間、わざと気配を感じ取らせた。動くな、と。
 抵抗をすれば殺す、と。
 しかし、蓑原はそもそもエドワウの言葉に噛み合っていなかった。蓑原にとって、その「能力」は意味合いが違う。
「エドワウさん、これはあなたが言うようなものではない。私には弱さの象徴だ」

 

16/03/10(木)23:49:00 No.12770191

 

 エドワウは笑う。
 手足をばたつかせ、涎を撒き散らしながら、狂った鼠のように笑う。そのうち、ぴたり、と止まった。蓑原を上目に見る。掻いた額の脂で、きゅ、と机を鳴らして言った。
「とまあ、彼もそう言ってるんだ。無理強いはせずともいいだろう。この刃だけで今は十分だよオネゲル。タイユフェールは生き物が好きかもしれないが、僕は生き物が嫌いなんだ、動くから」
 瞳をぐりぐりぐりぐりと動かしながら、部屋の中にいる誰かに語りかけている。正しく異様な光景だった。蓑原は椅子を押し、立ち上がった。エドワウの瞳が止まる。
「どうするんだオーリック、彼を…」
「私はこれで失礼する」
 聞くまでもなく応える。彼らの思惑には然程も興味は無いが、置かれた状況を考えるに正しいと蓑原には思えた。ならば、枝の男を追えるのは自分だけしかいない、とも。
「仕事が有るんだ。止めようとするなら、死なない程度に叩き斬る」
 見下ろしながら、幼い風貌に相応しくない言葉を添える。エドワウは右の袖で涎を拭い、左手を振る。行け、との意思表示だ。
 蓑原は寄宿舎を後にして、ああいう手合いは今も昔も苦手だとため息をついた。