対魔忍TD　ローパー博士の実験室

アンナ

王子、報告のあった村はこの辺りです。
ローパーが暴れ回っているとのことですが……。

バシラ

変な色の霧が出てますね。
目に痛いですし、そのせいか身体まで重くなってきます。

アンナ

何かが起きていることは確かなようですね。
注意して進んでいきましょう……おや？　あれは……。

？？？

隼の術――

アリシア

見てください王子！
あんなところで女の人が魔物に囲まれています！

ソーマ

このままでは襲われてしまいます！
早く助けないと――

？？？

――”殺人華”

ケイティ

……なッ！？
い、一瞬で魔物が倒されて……！？

アンナ

あの女性が倒したのでしょうか？
ともかく、彼女に加勢しましょう！

？？？

あら？　あなたたちは……？

アンナ

我々は王国の者です。
助太刀いたします！

？？？

王国、というのは分からないけれど、
協力してくれるならそこにある噴霧器に気をつけて。

あれから発生するおかしな色の霧は、
やる気を削ぐ効果があるみたい。

時間が経過するほどに霧が拡散して効果が強くなるから、
早めに装置を壊した方がいいかもしれないわ。

さて、そろそろ戦いましょうか。
助太刀、よろしくお願いね。

噴霧器がいる間、
悪天候『無気力の霧』が発生します。
　
また噴霧器がいる間、
一定時間が経過するたびに
ステータスダウン効果が強化され
最大80%までダウンします。
　　　　　　（1/2）

　　　　　【無気力の霧】
・時間経過による
　『コスト回復量』20%低下
・味方の『攻撃力』低下
・一部の味方は影響を受けない
　
　　　　　　（2/2）

ローパー系の敵から
攻撃を複数回受けると、
麻痺状態になります。

？？？

これで全部かしら。
協力してくれてありがとう。
とても心強かったわ。

アンナ

い、いえ、あなたこそ、
とても頼もしかったです。

？？？

ところで、ここはどこかしら？
私は五車学園にいたはずなのだけれど……。

アンナ

ごしゃ……？

？？？

さっき戦った魔族も私の知っているものとどこか違うし、
あなたたちの王国、というのも聞いたことがないわ。

アンナ

……王子、もしかするとこの方は、
別の世界から迷い込んでしまったのではないでしょうか？

ソーマ

装束も見慣れないというか……なんというか、
こう、すごいのを着てますし……。

アンナ

ひとまず、お互いの事情を共有したほうが良さそうですね。

ところで、あなたの名前は何というのでしょうか？

？？？

あぁ、そういえば名乗っていなかったわね。

私は井河アサギ。
――対魔忍よ。

アサギ

状況は理解したわ。
まさか、異世界に来てしまうとはね。

アンナ

ときどき別の世界の方が現れるので、
今回もそういった事件だと思います。

アサギさんが元の世界に帰る方法を探しますので、
その間は王国に留まってはいかがでしょうか？

アサギ

そういうことなら甘えさせてもらおうかしら。
しばらくの間、よろしくお願いね。

アンナ

えぇ、もちろんです。
ではさっそく魔術師の方に転移の痕跡がないか確認を……。

バシラ

――あれ？　あんなところに大きな氷がありますよ？
森の中にどうしてこんなものが……。

アサギ

氷？　……まさか。

きらら

――あーもうなんなのよ！
いきなり森の中だし！　ヘンなのに襲われるし！
この霧なんか力が抜けていくし！

アリシア

少女が魔物に襲われ……。
魔物を凍らせて返り討ちにしてる……！？

アンナ

それにあの装束、もしや彼女も……？

アサギ

ええ。彼女も対魔忍で、大切な仲間よ。

きらら。あなたもこの世界に来ていたのね。

きらら

えっ、アサギ先生！？
なんでここに……ていうかその人たちは誰ですか！？

アンナ

事情を説明したいですが、
まずは魔物を倒しましょう！

アンナ

これで敵はすべて倒したでしょうか。

アサギ

いえ、あと一体いるわ。
隠れてないで出てきなさい。

ローパー博士

……このローパー博士の存在に気付くとは。
最強の対魔忍の名は伊達ではないようですね。

きらら

ねぇ、あれはなに？
あなたたちの知り合い？

ケイティ

いえ、初めて見る魔物です。
他のローパーとは雰囲気が違いますが……。

ローパー博士

申し遅れました。私はローパー博士といいます。
王国と対魔忍の皆様には、部下のローパーたちが
大変お世話になったようですね。

アンナ

もしや、最近ローパーが暴れ回っているのは、
あなたの仕業ですか？

ローパー博士

えぇ。ついでに言えば、
そこの噴霧器も私の仕業ですよ。
無気力の霧はいかがでしたか？

アリシア

こんなことをして……いったい何が目的ですか！？

ローパー博士

目的は対魔忍ですよ。
異世界の忍び、そして対魔粒子。
研究者として、ぜひ調べたい。

アサギ

よく知っているわね。
そんなことをどこで覚えたのかしら？

ローパー博士

あなたたちの仲間に聞いただけですよ。
幸運なことに四人もの対魔忍の捕縛に成功しましたから。

きらら

嘘！？　あんたみたいなのに誰かやられたっていうの！？

ローパー博士

苦労はしましたがね。
私が発明した噴霧器の力で無気力にして……。

あとは数で囲んだり罠にはめたり人質を取ったり……。
そうやってすごく頑張って、どうにか捕えました。
まぁ少なくない数の部下が無残な肉片になりましたが。

ケイティ

どうやら卑怯な手を使って捕らえたようですね。

ローパー博士

卑怯とは言いますがね、
こうしないと私たちは勝負にすらなりませんから……！

ともかく、この世界に来た対魔忍は、
すべて検体として捕獲させてもらいますよ！

アサギ

大した自信ね。
本気でできると思っているの？

ローパー博士

ははは！　やたらめったら強い対魔忍が
王国と手を組んでいる状況は正直絶望的ですが、
ローパー博士は天才なので諦めませんとも！！

さらばです対魔忍！　そして王国の皆様！
ローパー博士の実験は始まったばかりですよぉ！

アンナ

ローパー博士、撤退しました……。
えっと……一度拠点に戻りましょうか。

きらら

――なるほど、ここは私たちがいたのとは別の世界なのね。

それで、偶然あなたたちとアサギ先生は出会って、
成り行きで一緒に行動していたと。

アンナ

はい。それから元の世界に戻れるよう、
協力するつもりだったのですが……。

アサギ

ローパー博士、だったかしら。
あれに対魔忍の仲間が囚われているなら、
このまま元の世界には帰れないわね。

アンナ

今、王国の者がローパー博士の居所を探っています。
きっとすぐに、アサギさんたちの仲間も見つかりますよ。

アサギ

ふふ、ありがとう。
なにからなにまでしてもらって、本当に助かるわ。

きらら

にしても、誰が捕まったんだろう。
酷いことされてないといいけど……。

アリシア

ローパー博士の口ぶりからするに、
少なくとも無事ではないでしょうか？

きらら

命は無事かもしれないけど……ほら、
それ以外で、その、色々とされることもあるし。

アンナ

色々、ですか？

アサギ

例えば――だとか、
――された上で――されるとか。

アンナ

なっ、い、いえ！　いくら魔物といえど、
そ、そのようなことはしませんよ！

アサギ

そう……この世界の魔族は、
なんというか……上品なのね……。

アンナ

（アサギさんが遠い目をし始めて……）

キャラット

ところで！　その装束ってどうなっているの？
なんだかすごいことになってるよね？

きらら

世界が違っても気になるのね。
この服は別に変な意味はなくて……

キャラット

その服、色んな機能がついてて、不思議な作りの防具だね。
だから鍛冶職人として詳しく知りたいなーって。

きらら

あ、あぁ、そういう子もいるのね。
えっと、この対魔忍スーツは……。

アサギ

……ふふ、馴染めそうでよかったわ。
王国の人たちの人柄のおかげかしら。

これからしばらくの間、よろしくね。
ここにいる内は、あなたたち王国に協力するわ。

アンナ

こちらこそよろしくお願いします。
ではまずは、ローパー博士や対魔忍の痕跡を
探しに行きましょうか。

アンナ

話によると、このあたりで見慣れない格好の
忍びを見かけたとのことですが……。

アサギ

私たちみたいに、
この世界に迷い込んだ対魔忍がまだいたのかしら。

アンナ

だとしたら助けないと……おや？　あそこに誰かいますね。

凛子

……。

紅

……。

きらら

あれは、凛子と紅！？
二人もこっちに来てたのね！

アリシア

でも待ってください。
なにか彼女たちの様子が変です。

シャルロット

あれは、精神支配されていますわね。
彼女たちは今、意識なき操り人形にされていますわ！

きらら

えぇっ！？　あの二人が操られてるっていうの！？

アサギ

……よく見れば例の噴霧器もあるわね。
わざと姿を現して私たちをはめようとしていたのかしら。

ケイティ

ローパー博士が言っていた、
捕えた対魔忍というのは彼女たちのことだったようですね。

凛子

……！

アンナ

二人とも剣を抜きました！

アサギ

彼女たちは対魔忍の中でも相当の手練れよ。
注意してかかりましょう。

秋山凛子は一定確率で
物理攻撃を回避します。

心願寺紅の
攻撃を受けた味方ユニットは
3秒間、防御力が減少します。
　
この効果は、状態異常に対する
ユニットの能力では
軽減、無効化できません、

紅

うぅ……私はいったい……。

凛子

ここは……はっ、アサギ校長！？
それにきららまで！？

シャルロット

正気に戻られたみたいですわね。

きらら

よかったぁ～！
操られたまま元に戻らなかったら
どうしようかと思ったわ！

紅

そうか……心配させてしまったみたいだな。

凛子

して、見慣れない風景が広がっているのだが、
ここはどこだろうか？

アンナ

ここは皆さんがいた世界とは別の世界です。

紅

べ、別の世界……？

凛子

なるほど。今度はもっと昔の五車といったところか。

アンナ

別の世界ですよ……？

きらら

なんにせよ、アサギ先生にこの私、
それに紅と凛子がいれば、怖いものはないわ！

あと今は、アンナさんたち王国の人もいるし！
この調子であのふざけた触手博士を倒して――

兵士

――伝令ー！　伝令ー！
対魔忍と思しき少女たちが魔物と交戦中とのこと！

アンナ

これは……
王子、急ぎ加勢に向かいましょう！

助手スライム

ぎゃはははぁ！　思ったより善戦してるぜ俺たち！
このまま捕まえて博士に献上してやるよ対魔忍ンッ！

ゆきかぜ

調子乗ってるわねあのスライム。
さっさと黒焦げに……スライムって焦げる？

アスカ

さぁ。やってみたら分かるんじゃない？
っとまた霧がきたわよ！

助手スライム

霧を吹き飛ばす風に、
装置をぶっ壊す雷か！
本当に対魔忍とやらは厄介だな！

だからこそ毒を生成できるこの俺が、
助手スライムが直接投薬して大人しくしてやるぜぇ！

アスカ

ぺらぺらと口だけは達者ね。
もっとも口だけで頭は足りてなさそうだけど。

ゆきかぜ

どっかの誰かを見習ってほしいわ。
あっ、でもあいつみたいになったらそれはそれで嫌かも。

アスカ

そもそも似てる部分なくない？
まぁいいわ。こんな奴さっさと片付けて――

アンナ

見つけました！　あそこで交戦しているようです！

きらら

あれは……アスカとゆきかぜね！

紅

ふむ。万が一があるかと不安だったが、
どうやら二人とも大丈夫そうだな。

アスカ

紅ときらら先輩！？

ゆきかぜ

凛子先輩にアサギ先生も！
どうしてこんなところに？

凛子

話せば長くなるが……
まずはこの場を片付けるとしよう。

ゆきかぜ

あのスライムには気をつけてください！
あいつ毒を生成してきて、他のやつより危険ですから！

アスカ

しかも毒沼に入るとパワーアップするみたいだから、
入る前に倒しちゃったほうがいいわ！

紅

忠告感謝する。
さて、操られた借りを返すとしようか。

助手スライムから攻撃を
受けると「毒」状態になり、
一定時間継続ダメージを受けます。
　
毒によるダメージは、女神の加護や
攻撃の無効化の影響を受けませんが
状態異常に対するユニット能力で
軽減や回復、無効化が可能です。

助手スライム

ぐぁっ！？　つ、つえぇ……！
ローパー博士に作られたこの俺が、負けるなんて……！

アスカ

二人でも苦戦してたんだから、
大勢が相手なら普通に負けるでしょ。

助手スライム

……！　……！

ゆきかぜ

汚いカラスみたいになったわね。

助手スライム

ちくしょぉぉ！
こんなところで死ねるかぁ！

アリシア

あっ、助手スライムが逃げました！

アンナ

あの方向には……確か酒場がありましたね。

カゲロウ

――いや待て。
あの酒場では、たびたび魔物が目撃されていたはずだ。

紅

別に酒場に魔物とやらがいるくらい……。
ああそうか、この世界はセンザキとは違うのか。

アサギ

要するに、
魔物の出入りがあるその酒場に助手スライムが逃げ込んだ、
あるいはそこを拠点にしている疑いがあるということね？

アリシア

とはいえいきなり襲撃するわけにもいきませんし……。

凛子

となると、そうだな。
ここは対魔忍らしく――

――潜入調査をしてみてはどうだろうか？

アンナ

ここが、闇の組織に
さらわれた人々がいるというアジトですね。

ソーマ

魔物と手を組んで、いったい何が目的でしょうか。

フェリシア

――おねえさんたち、なにしてるの？

ケイティ

女の子……？
もしや、闇の組織に囚われた子でしょうか。

アンナ

大丈夫ですか？
何か辛いことをされたりしませんでしたか？

フェリシア

つらいこと？　うふふ、
ふぇり、別につらいことなんてないよ。

アリシア

えっと、それは無事ということで――

闇組織構成員

――ちぃっ、王国の連中が来やがった！

異世界から来たとかいうガキもいるが……
まぁいい！　一緒に始末しちまえッ！

アンナ

異世界から？
ということはこの少女は……。

ケイティ

ひとまず、この場を片付けましょう。
話はそれからです。

フェリシア

あはは！
じゃあふぇりもまぜて！

アリシア

ま、まぜてって、
まさか戦うつもりですか！？

フェリシア

こいつらにつかまるのはもういいや！
あひひひひ！　ふぇりを楽しませて！

アンナ

すべての敵の鎮圧を確認しましたが……。

フェリシア

あー、終わっちゃった。
こんなのじゃものたりなさすぎるよ。

……おねえさんたち、
ちょっとは楽しそうだね？

アリサ

なっ！？　ど、どうして私たちに刃を向けるのですか！？

フェリシア

うふっ、ふふふっ、
ふぇり、もっとあそびたいの。

だから次は、あなたたちがふぇりとあそんで♪

アンナ

どうやら彼女は本気のようです！
至急、戦闘の用意を！

フェリシアの
攻撃を受けた味方ユニットは
3秒間、攻撃力が減少します。
　
この効果は、状態異常に対する
ユニットの能力では
軽減、無効化できません、
　　　　　　（1/2）

フェリシアがいる間、
全ての敵の防御力がアップします。
　
　　　　　　（2/2）

フェリシア

あはははっ！
あなたたちとあそぶのたのしいね！
ちょっとだけだけど！

でも……。

王子

……。

フェリシア

おにいさん、人間のくせにやるみたいだね。

……やーめた。
ふぇり、かえるね。ばいばい♪

アンナ

どこかに消えていってしまいました……。
あの少女は、何だったのでしょうか？

バシラ

そういえば異世界から来たと言っていましたし、
もしかするとアサギさんたちの知り合いだったのかも。

アンナ

そうですね。あとで聞いてみましょうか。

いずれにせよお疲れ様でした、王子。

アンナ

ここが例の酒場ですね。

アサギ

なんでも、スパイシーでコクがある料理が有名だそうよ。

アリシア

一見するとおかしなところは見当たりませんが、
本当にここにローパー博士がいるのでしょうか？

紅

それを今から潜入して調べるのではないのか？

アリシア

そうですが……。
何故か謎の不安感が……。

ケイティ

対魔忍の皆さんの実力はよく分かっているのですが、
どうしてこんなに嫌な予感がするのでしょう……？

凛子

心配はいらない。
私たちは潜入に慣れているし、
このような任務はいくつもこなしてきた。

きらら

そういうことだから任せて。
さぁて、ちゃっちゃと調べるわよ――

ローパー博士の手下

ギャギャーッ！？
対魔忍！　王国軍！？

アスカ

潜入うんぬんの前に顔が割れてるじゃない！

ローパー博士の手下

噴霧器！　出ス！
客！　操ル！

シャルロット

あぁ！？　酒場のお客さんが
魔物に操られて襲いかかってきますわ！

ゆきかぜ

そういうことなら、
さっさとあいつら倒してみんなを助けるわよ！

アンナ

酒場の魔物たちは鎮圧できましたね。

ゆきかぜ

操られていた人たちも全員無事みたいね。

アリシア

それにしても、いきなり襲ってくるなんて……。

アスカ

でも襲ってきたってことは、
ここに来られたら都合が悪いってことでしょ？

紅

となると、どこかに……。

サバル

――おっと、みんな見て。
隠し通路があったよ。

アサギ

どうやら当たりのようね。
奥に進んでみましょう。

ローパー博士

対魔忍の洗脳を解かれたのは痛手でしたね。
まぁ王国は操られた人々を救ってきたそうなので、
それなりに覚悟はしていましたが……。

致し方なし。もったいなくはありますが、
あなたたちを従順な駒としましょうか。

時子

まさかこの様なことになるなんて……。

さくら

ちょっと、その汚い触手を近づけないでよ。

ローパー博士

ははは。傷つきました。
あなたたちはぐちょぐちょに改造することにします。

さくら

ふんだ。改造でもなんでもやってみなよ。
私は感度メチャクチャにされたって耐えてあげるから。

ローパー博士

感度？　何故そんな話になるんです？
感度なんていい塩梅でいいのでは？

さくら

えっ、媚婦とか奴隷に改造するんじゃないの？

ローパー博士

どうして改造してまでそのようなものに……？
私は普通にメカさくらとかを作りたいのですが……。

さくら

メカさくら！？　なにそれカッコよさそう！

時子

えぇ！？　それでいいのですか！？

ローパー博士

私も本当にいいのか不安ですが……。
乗り気な様子なので気兼ねなく改造できますね！
というわけでメカさくらとメカ時子になりなさい！

アンナ

――そうはさせません！

ローパー博士

げぇ！？　王国軍と対魔忍！？

凛子

お前はこれまでだ。
観念してさくら先生と時子先生を放すがいい。

ローパー博士

観念などしませんとも！
こうなれば、ここは対魔忍同士で争っていただきます！

さくら

えっ、なになに！？　身体が勝手に動くんだけど！？

きらら

もしかしてあれも洗脳！？

シャルロット

はい！　ローパー博士に操られていますわ！

ローパー博士

そういうことです！　私は逃げますので、
あとは仲良く戦ってください！

時子

くっ、申し訳ありません……。

アサギ

大丈夫よ、二人とも。
私たちが必ず、助けてみせるわ。

さくら

お姉ちゃん……。
うん、お願い！　やっちゃって！

ふうま時子の攻撃を受けた
ユニットは3秒間、
防御力が減少します。
　
この効果は、状態異常に対する
ユニットの能力では
軽減、無効化できません。

井河さくらは一定確率で
物理攻撃を回避します。
　
また井河さくらが味方ユニットの
射程範囲内にいる場合、
遠距離攻撃を自身に引き付けます。
　　　　　　（1/2）

スキルやアビリティなどで
攻撃の優先順位が指定された
敵がいる場合や一部の攻撃は
引き付けの効果を受けません。
　　　　　　（2/2）

アンナ

この場の敵はすべて倒しました！

シャルロット

そしてお二人も……。

時子

ご迷惑をおかけしました。
助けていただき、ありがとうございました。

さくら

ありがとうお姉ちゃん！　それにみんなも！

アンナ

良かった……。
どうやら二人とも無事なようです。

アリシア

それにしても姉妹同士で戦わせるなんて許せません！

さくら

そうだそうだ！
あのヘンテコ博士にはお仕置きしてやらないと！

時子

それは同意なのですが、皆様はいったい……。

アサギ

この世界の協力者よ。
詳しいことは道中で説明するわ。

今は、逃げたローパー博士を追いましょう。

アンナ

はい！　ローパー博士はまだアジトにいるはずです。
博士が逃げていった方に行ってみましょう！

きらら

――追い詰めたわよ触手博士！

ローパー博士

ローパー博士ですよ……！
まぁそんなこと言ってる場合ではありませんが！

助手スライム

博士！　あいつら洗脳が解けてるぜ！

さくら

にゃはははは♪
よくもこのさくら様を操ってくれたな～！
この借りは100倍にして返してあげよう！

ローパー博士

そうはいきません。私も我が身が惜しいですから。
この場は全力で、抵抗させていただきましょう。

ソーマ

噴霧器からまたあの霧が出てきました！

ローパー博士

皆様は何機も壊してくれましたが、もう無駄ですよ。
私が何度でも、直してしまいますからねぇ！

アンナ

どうやら、ローパー博士は噴霧器を修理できるようですね。
博士がいる限り、噴霧器の破壊は難しそうです。

時子

でしたらまずは、ローパー博士を優先的に狙いましょう。
そうすれば、噴霧器も簡単に壊せるはずです。

ローパー博士

さて、再びあなたたちを捕らえてやりましょう！
そうすれば損失はチャラ……。
ついでに王国の皆様も捕まえれば実質大儲けですねぇ！

ゆきかぜ

そういうのは皮算用っていうのよ！
あんたはここで倒されなさい！

アンナ

ローパー博士が来ます！
皆さん、戦闘の用意を！

ローパー博士は、
周囲の噴霧器のHPを回復します。
　
ブロックされている間は、
回復行動は行わなくなります。
　
　　　　　　（1/2）

ローパー博士から
攻撃を複数回受けると
麻痺状態になります。
　
　　　　　　（2/2）

助手スライム

ぐわぁぁ――！？　博士ー！？

ローパー博士

助手スライム君くーん！？

アンナ

助手スライムが倒れました。
これで残る敵はローパー博士だけです。

アスカ

あとはあいつを倒すだけね。
さぁ、覚悟はいいかしら。

ローパー博士

くっ！　やはり勝てませんか。
ならば――！

時子

いけません！　まだなにか仕掛けてくる気です！

アンナ

あれは……薬？
ローパー博士が自分の身体に薬を打ちこんでいます！

ローパー博士

この薬は試験が不十分なので、
使いたくありませんでしたが……まぁいいでしょう！

いきますよ、対魔忍！　そして王国軍！
――これが最後の実験です！

ローパー博士

――これが最後の実験です！

アンナ

ローパー博士が大きくなって……！？

アスカ

はぁ！　嘘でしょ！？
いったい何の薬を使ったの！？

ローパー博士

ははは！　ローパーの肉体を強化する薬ですよ！
とはいえ効き目はご覧のとおり！

巨大化したことにより力も増加！
今の私の力は投薬前の――

――3000倍！

アンナ

さ、さんぜんばい！？
そんな……馬鹿な。

紅

ふざけたことをと言いたいが……。
本当に先程とは比べ物にならないほど強化されているな。

ローパー博士

そういうことです！
さぁ、私の科学力の前に死になさァーーい！！

アンナ

くっ、このままでは……！

アサギ

――大丈夫よ。

あなたたち王国と、
私たち対魔忍が力を合わせれば、必ず勝てるわ。

アンナ

アサギさん……！

アサギ

これより、私たちはあなたの指揮下に入るわ。
配置の指示を行なえば戦場に出られるから、
対魔忍たちに指示をお願いね。

アンナ

王子、対魔忍の皆さんと協力し、
ローパー博士と決着をつけましょう！

ローパー博士

ははは！　準備はよろしいようですねぇ！
仲良くおくたばりになる準備がねぇ！
これで終わりですよォ！　対魔忍と王国の皆様ァ！！

アサギ

えぇ、これで終わらせるわ。
共に戦いましょう。王子。

王子

……。（こくり）

NPC井河アサギがいる間は
他の退魔忍たちの力を
借りることができます。
　
井河アサギと対魔忍たちは
倒されても★の評価には
影響しません。

巨大化したローパー博士、
ローパー博士の触手から
攻撃を受けると、
即座に麻痺状態になります。

ローパー博士の触手は
撃破数に含まれませんが、ダメージを
与えることで本体にも同時に
ダメージを与えることが可能です。

ローパー博士

ば、馬鹿なァーー！？
これが対魔忍と王国の力だというのですかァ！？

このローパー博士がァ！？
あぎゃっ、ぎ、ぎゃあぁぁぁーーッ！！

アンナ

――ローパー博士、ついに倒れました！

ゆきかぜ

やっと片付いたわね！

凛子

一時はどうなることかと思ったが、
王国の方々の協力もあり無事に勝つことができた。
協力を、心から感謝する。

アリシア

いえこちらこそ！
対魔忍の皆さんのおかげで助かりました！
共に戦っていただき、ありがとうございます！

さくら

にゃははは♪
これにて一件落着！　って感じかな。

アンナ

はい。本当にありがとうございました！

それでは、色々遅くなりましたけど、
元の世界に帰る準備をさせていただきましょうか。

時子

安心しました。
ちゃんと私たちの世界に帰る方法があるのですね。

アンナ

とはいえ、まだまだ時間がかかりそうなので……。

アサギ

ふふ。また王国に甘えさせてもらってもいいかしら？

アンナ

えぇ、もちろんです。
これからもしばらくの間、よろしくお願いします！

アサギ

――改めて、今回はありがとう。
あなたたちのおかげで、
対魔忍の仲間たちを助けることができたわ。

アンナ

こちらこそ、対魔忍の皆さんのおかげで、
ローパー博士を倒すことができました。
本当に、ありがとうございました。

アリシア

さて、元の世界へ送り届ける準備ができたみたいです。
これで、皆さんともお別れですね……。

きらら

短い間だったけど、お世話になりました！
アンナさん、アリシアさん、ありがとうね！

アサギ

そして王子も。
あなたたちに出会えてよかった。

もし、あなたたちが危機に陥ったときは、
必ず助けに駆けつけるわ。

きらら

もちろん私もね！
そのときはアンナさんたちに受けた恩を返すわ！

アサギ

ふふ。さて、そろそろ行きましょうか。

――お互い元気で。また会いましょう。